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29.嫌われた?
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ここを一緒に出ないかと提案するが…
フルフル…
どうも首を横に振っているようだ、て事は答えはノー、出たくないと言う事。
「なんで?」
かくれんぼかと思ったが、どうも親に怒られて出るに出られなくなった感じかな?
「こわい…」
やっぱりね。
私はその子の隣に座ると
「あなちゃもなんかしちゃったの?わたしは…あっ、マリーっていうのよろしくね」
「マリ…」
「うん、わたしもねここにだまってきちゃったの…だからみちゅかったらきっとみんなプンプンね!」
「ぷんぷん?」
「おこるの!だめよーって」
ビクッ!
怒られるのはやっぱり怖いよね…
「でもね、おこってくれるのってわたしのことをしんぱいしてくれてるからなの、すきだからおこるんだよ」
「うそ…ちがう。ぼくのこときらい…みんなきらい」
「みんな?」
コクっと頷くのを感じると
「なら、わたしはすきー」
怯える隣の子の手をぎゅっと握る。
「わたしはきらいになんないよ!おこられたらまもってあげる!」
フン!と胸を張ると
「まもる…?」
「うん!手だしはさしぇないんだから!パパもママもお兄ちゃまもすっごくやさしいの!だからみんなでまもったげる!」
まぁきっとうちのメイドさんの子供だろう、ちょっと注意すれば怒られるずにすむだろう。
「だからでよ?」
私はその子の手を優しく引いた…すると少しずつだが外へと動き出した。
やっとの思いで外に出て、隣の子を見ると…
髪は伸び放題で、服は汚れ顔や体も黒く汚れている。
自分を見ると同じように服が汚れていた…
「あーあ、よごれちゃった。あなたかみ、のばしてるの?もう少し切ったほうがすてきよ」
私は目まで隠れる髪を優しく触る。
すると…
「マリー様!」
「マリー!どこだい!?」
扉の外では私を探す声が聞こえてきた。
「あっ、みんなさがしてる…」
私はちょっと不安になって隣の子をぎゅっと掴むと…
「はなしゃないでね?」
縋るように引き寄せた。
二人で身を寄せ合うように扉を叩くと、気がついたメイドのリアズが扉を開けてくれた。
「マリー様!あっ、あなたは!」
隣にいる子も見つめると
「失礼します!」
二人をガバッとだき抱えて、部屋を飛び出した。
隣で震える子の手をずっと握りしめながら…大丈夫だよと笑いかけた。
リアズはパパ達が待つ部屋に飛び込むと!
「マリー様と行方不明だった子が一緒におりました!」
驚いて駆け寄ってくるみんなにマリーは笑って誤魔化す。
「はは…かくれんぼしてた。だからこの子はわるくないよ」
隣の子を庇うと…
「マリー…その子は君の弟になる子だよ」
パパはマリーが勘違いをして庇っていると感じて苦笑すると隣の子の正体を教えてくれる。
「え?おとうと?」
て事は…シリル!この子シリルだったの!?
マリーは驚いて隣にいる子を見ると髪をかきあげて顔を覗く!
驚いて固まるシリルは目をまん丸にしてマリーを見つめた。
「わー!ほんとだー!シリルだ!かわいい!」
そこには少し汚れているが確かにあの天使のような可愛さが垣間見れる可愛い男の子がいた!しかもまだ小さい!本当に天使みたいだ!
私は嬉しくてついペタペタと触ると
「マリー、やめなさい」
お兄様に止められる。
あっ、つい興奮して…
「ごめんなさい」
マリーはシリルに伺うように謝るが、シリルからは反応が無かった…
フルフル…
どうも首を横に振っているようだ、て事は答えはノー、出たくないと言う事。
「なんで?」
かくれんぼかと思ったが、どうも親に怒られて出るに出られなくなった感じかな?
「こわい…」
やっぱりね。
私はその子の隣に座ると
「あなちゃもなんかしちゃったの?わたしは…あっ、マリーっていうのよろしくね」
「マリ…」
「うん、わたしもねここにだまってきちゃったの…だからみちゅかったらきっとみんなプンプンね!」
「ぷんぷん?」
「おこるの!だめよーって」
ビクッ!
怒られるのはやっぱり怖いよね…
「でもね、おこってくれるのってわたしのことをしんぱいしてくれてるからなの、すきだからおこるんだよ」
「うそ…ちがう。ぼくのこときらい…みんなきらい」
「みんな?」
コクっと頷くのを感じると
「なら、わたしはすきー」
怯える隣の子の手をぎゅっと握る。
「わたしはきらいになんないよ!おこられたらまもってあげる!」
フン!と胸を張ると
「まもる…?」
「うん!手だしはさしぇないんだから!パパもママもお兄ちゃまもすっごくやさしいの!だからみんなでまもったげる!」
まぁきっとうちのメイドさんの子供だろう、ちょっと注意すれば怒られるずにすむだろう。
「だからでよ?」
私はその子の手を優しく引いた…すると少しずつだが外へと動き出した。
やっとの思いで外に出て、隣の子を見ると…
髪は伸び放題で、服は汚れ顔や体も黒く汚れている。
自分を見ると同じように服が汚れていた…
「あーあ、よごれちゃった。あなたかみ、のばしてるの?もう少し切ったほうがすてきよ」
私は目まで隠れる髪を優しく触る。
すると…
「マリー様!」
「マリー!どこだい!?」
扉の外では私を探す声が聞こえてきた。
「あっ、みんなさがしてる…」
私はちょっと不安になって隣の子をぎゅっと掴むと…
「はなしゃないでね?」
縋るように引き寄せた。
二人で身を寄せ合うように扉を叩くと、気がついたメイドのリアズが扉を開けてくれた。
「マリー様!あっ、あなたは!」
隣にいる子も見つめると
「失礼します!」
二人をガバッとだき抱えて、部屋を飛び出した。
隣で震える子の手をずっと握りしめながら…大丈夫だよと笑いかけた。
リアズはパパ達が待つ部屋に飛び込むと!
「マリー様と行方不明だった子が一緒におりました!」
驚いて駆け寄ってくるみんなにマリーは笑って誤魔化す。
「はは…かくれんぼしてた。だからこの子はわるくないよ」
隣の子を庇うと…
「マリー…その子は君の弟になる子だよ」
パパはマリーが勘違いをして庇っていると感じて苦笑すると隣の子の正体を教えてくれる。
「え?おとうと?」
て事は…シリル!この子シリルだったの!?
マリーは驚いて隣にいる子を見ると髪をかきあげて顔を覗く!
驚いて固まるシリルは目をまん丸にしてマリーを見つめた。
「わー!ほんとだー!シリルだ!かわいい!」
そこには少し汚れているが確かにあの天使のような可愛さが垣間見れる可愛い男の子がいた!しかもまだ小さい!本当に天使みたいだ!
私は嬉しくてついペタペタと触ると
「マリー、やめなさい」
お兄様に止められる。
あっ、つい興奮して…
「ごめんなさい」
マリーはシリルに伺うように謝るが、シリルからは反応が無かった…
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