25 / 107
25.パパ帰宅
しおりを挟む
私はご機嫌なテオドールお兄様の見立てた服に着替えると二人で手を繋いで歩きながらダイニングルームへと向かう。
二人が部屋に来るとリアズが私を椅子に座らせようと抱っこしようとするが…
「大丈夫です」
テオドールお兄様がやんわりと断って私をだき抱えて自分のすぐ隣の椅子に座らせた。
「テオドール坊っちゃま…マリー様のお世話は私が致します」
リアズが恐縮だと椅子を引くと
「大丈夫だよ、私がしたくていていますから…これからはマリーの事はなるべく私がやりますから…」
有無を言わせぬ様に微笑むと
「じぶんでできるよ」
いやいや!お兄様の手を煩わせる訳にはいかない!
「それにリアズしゃんのおしごなくなっちゃうの…」
心配そうにリアズを見ると…
「そうでした…リアズすまないね。なるべく私がいる時はマリーの世話を一緒にさせて欲しいな」
テオドールが言い直すと
「も、もちろんでございます」
リアズは慌てて頭を下げた。
良かった…これでリアズさんも職を失わなくてすむよね。
まぁあんまり世話されるの好きじゃないが…今は体も思うように動かないからなぁ…甘えられるところは甘えておこう。
そんなやり取りをしているとママが部屋に姿を見せた。
「遅くなってごめんなさい」
二人に謝ると
「あら、二人ともお揃いの服ね…とても仲良しに見えて可愛いわ」
同じ青色の服をまとう二人をみて微笑む。
「ありがとうございます。お母様、それにしても遅かったですが何かあったのですか?」
テオドールが聞くと
「これから来る子の為に部屋を用意していたの、マリーの隣の部屋にしようと思うのだけど…マリーはどうかしら?」
ママが私に聞いてくると
「だいじょぶ!となりうれしい~なかよくできるかな」
楽しみだと笑うと、テオドールの顔が微妙に変わる。
「マリーの隣か…羨ましいな」
ボソッとつぶやくと
「旦那様から連絡があって、今日の午後には連れて帰れるみたい…」
ママが少し顔を曇らせた。
「どうかしましたか?」
テオドールが声をかけると
「まだはっきりとはわからないけど…どうも虐待されていたからか人を少し怖がるみたい…それで連れてくるのに少し時間がかかっている様なの…」
「そうですか…」
「早く元気になってくれるといいのだけれど…」
心配そうに話すフローラママとテオドールお兄様だったが…私は目の前に出されたご飯に夢中でそんな話を全然聞いていたかった。
その日の午後にジェラートパパが帰ってきた。
テオドールはお勉強、マリーはリアズと遊んでいる。
フローラは急いでジェラートのお出迎えに向かった。
【お帰りなさいませ】
心配そうに駆け寄る。
「ああ、ただいま。すまないね心配かけて…」
ジェラートはフローラを安心させるように抱き寄せる。
フローラは嬉しそうに頬を染めていると…
「あら、あの子は?」
てっきり一緒に来ると思っていた子の姿が見えない。
「それが…」
ジェラートは顔を曇らせて外を見つめた。
二人が部屋に来るとリアズが私を椅子に座らせようと抱っこしようとするが…
「大丈夫です」
テオドールお兄様がやんわりと断って私をだき抱えて自分のすぐ隣の椅子に座らせた。
「テオドール坊っちゃま…マリー様のお世話は私が致します」
リアズが恐縮だと椅子を引くと
「大丈夫だよ、私がしたくていていますから…これからはマリーの事はなるべく私がやりますから…」
有無を言わせぬ様に微笑むと
「じぶんでできるよ」
いやいや!お兄様の手を煩わせる訳にはいかない!
「それにリアズしゃんのおしごなくなっちゃうの…」
心配そうにリアズを見ると…
「そうでした…リアズすまないね。なるべく私がいる時はマリーの世話を一緒にさせて欲しいな」
テオドールが言い直すと
「も、もちろんでございます」
リアズは慌てて頭を下げた。
良かった…これでリアズさんも職を失わなくてすむよね。
まぁあんまり世話されるの好きじゃないが…今は体も思うように動かないからなぁ…甘えられるところは甘えておこう。
そんなやり取りをしているとママが部屋に姿を見せた。
「遅くなってごめんなさい」
二人に謝ると
「あら、二人ともお揃いの服ね…とても仲良しに見えて可愛いわ」
同じ青色の服をまとう二人をみて微笑む。
「ありがとうございます。お母様、それにしても遅かったですが何かあったのですか?」
テオドールが聞くと
「これから来る子の為に部屋を用意していたの、マリーの隣の部屋にしようと思うのだけど…マリーはどうかしら?」
ママが私に聞いてくると
「だいじょぶ!となりうれしい~なかよくできるかな」
楽しみだと笑うと、テオドールの顔が微妙に変わる。
「マリーの隣か…羨ましいな」
ボソッとつぶやくと
「旦那様から連絡があって、今日の午後には連れて帰れるみたい…」
ママが少し顔を曇らせた。
「どうかしましたか?」
テオドールが声をかけると
「まだはっきりとはわからないけど…どうも虐待されていたからか人を少し怖がるみたい…それで連れてくるのに少し時間がかかっている様なの…」
「そうですか…」
「早く元気になってくれるといいのだけれど…」
心配そうに話すフローラママとテオドールお兄様だったが…私は目の前に出されたご飯に夢中でそんな話を全然聞いていたかった。
その日の午後にジェラートパパが帰ってきた。
テオドールはお勉強、マリーはリアズと遊んでいる。
フローラは急いでジェラートのお出迎えに向かった。
【お帰りなさいませ】
心配そうに駆け寄る。
「ああ、ただいま。すまないね心配かけて…」
ジェラートはフローラを安心させるように抱き寄せる。
フローラは嬉しそうに頬を染めていると…
「あら、あの子は?」
てっきり一緒に来ると思っていた子の姿が見えない。
「それが…」
ジェラートは顔を曇らせて外を見つめた。
27
お気に入りに追加
2,526
あなたにおすすめの小説
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

ヒロイン気質がゼロなので攻略はお断りします! ~塩対応しているのに何で好感度が上がるんですか?!~
浅海 景
恋愛
幼い頃に誘拐されたことがきっかけで、サーシャは自分の前世を思い出す。その知識によりこの世界が乙女ゲームの舞台で、自分がヒロイン役である可能性に思い至ってしまう。貴族のしきたりなんて面倒くさいし、侍女として働くほうがよっぽど楽しいと思うサーシャは平穏な未来を手にいれるため、攻略対象たちと距離を取ろうとするのだが、彼らは何故かサーシャに興味を持ち関わろうとしてくるのだ。
「これってゲームの強制力?!」
周囲の人間関係をハッピーエンドに収めつつ、普通の生活を手に入れようとするヒロイン気質ゼロのサーシャが奮闘する物語。
※2024.8.4 おまけ②とおまけ③を追加しました。

キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。
新条 カイ
恋愛
週末の休みを利用してキャンプ場に来た。一歩振り返ったら、周りの環境がガラッと変わって山の中に。車もキャンプ場の施設もないってなに!?クマ出現するし!?と、どうなることかと思いきや、最速でイケメンに保護されました、
廃妃の再婚
束原ミヤコ
恋愛
伯爵家の令嬢としてうまれたフィアナは、母を亡くしてからというもの
父にも第二夫人にも、そして腹違いの妹にも邪険に扱われていた。
ある日フィアナは、川で倒れている青年を助ける。
それから四年後、フィアナの元に国王から結婚の申し込みがくる。
身分差を気にしながらも断ることができず、フィアナは王妃となった。
あの時助けた青年は、国王になっていたのである。
「君を永遠に愛する」と約束をした国王カトル・エスタニアは
結婚してすぐに辺境にて部族の反乱が起こり、平定戦に向かう。
帰還したカトルは、族長の娘であり『精霊の愛し子』と呼ばれている美しい女性イルサナを連れていた。
カトルはイルサナを寵愛しはじめる。
王城にて居場所を失ったフィアナは、聖騎士ユリシアスに下賜されることになる。
ユリシアスは先の戦いで怪我を負い、顔の半分を包帯で覆っている寡黙な男だった。
引け目を感じながらフィアナはユリシアスと過ごすことになる。
ユリシアスと過ごすうち、フィアナは彼と惹かれ合っていく。
だがユリシアスは何かを隠しているようだ。
それはカトルの抱える、真実だった──。

【完結】悪役令嬢は3歳?〜断罪されていたのは、幼女でした〜
白崎りか
恋愛
魔法学園の卒業式に招かれた保護者達は、突然、王太子の始めた蛮行に驚愕した。
舞台上で、大柄な男子生徒が幼い子供を押さえつけているのだ。
王太子は、それを見下ろし、子供に向って婚約破棄を告げた。
「ヒナコのノートを汚したな!」
「ちがうもん。ミア、お絵かきしてただけだもん!」
小説家になろう様でも投稿しています。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~
降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。

〖完結〗幼馴染みの王女様の方が大切な婚約者は要らない。愛してる? もう興味ありません。
藍川みいな
恋愛
婚約者のカイン様は、婚約者の私よりも幼馴染みのクリスティ王女殿下ばかりを優先する。
何度も約束を破られ、彼と過ごせる時間は全くなかった。約束を破る理由はいつだって、「クリスティが……」だ。
同じ学園に通っているのに、私はまるで他人のよう。毎日毎日、二人の仲のいい姿を見せられ、苦しんでいることさえ彼は気付かない。
もうやめる。
カイン様との婚約は解消する。
でもなぜか、別れを告げたのに彼が付きまとってくる。
愛してる? 私はもう、あなたに興味はありません!
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
沢山の感想ありがとうございます。返信出来ず、申し訳ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる