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7.ジェラート
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パパは私を抱き上げたがどうしていいかと固まっているので助け舟を出す。
「あー」
哺乳瓶に向かって声を出すと
「ん?今度は飲むのか?」
パパは椅子に座ると私を膝に乗せてもう一度哺乳瓶を咥えさせる。
待ってました!
やっと理想的な形になり私は夢中で哺乳瓶にかぶりついた。
飲み終えるとゲップ!空気がでた。
お腹が膨れると眠気が襲ってきた…
でも今はパパの腕の中…せめてベッドに戻して貰ってから寝ないと…さすがに怖い…
そう思ってギュッとパパの服を掴むが赤ちゃんの眠気には勝てず…私は眠りに付いてしまった…
スースー…
眠る赤子をジェラートはじっと見つめる。
子供とは見れば泣き、触れば泣き、声をかければ泣く存在だと思っていたが…どうやらこの子は少し違うらしい…
自分を見るとニコッと笑って嬉しそうに声を出す…その姿に何故か胸が熱くなった…
深く眠りに付いてしまったこの子を下ろそうとベッドに行くが…
「これは…」
下ろそうとすると赤子の手が自分の服を掴んで離さない…手を開こうとしてみるが小さい指を壊してしまいそうで上手く力加減が出来なかった。
「おい、離せ…」
思わず声をかけると
ヘラァ~
赤子がニコリと幸せそうに笑って自分の腕に擦り寄ってきた…
その瞬間ジェラートはこの子を下ろすことを諦めた。
そしてそのまま赤子を抱いて部屋を出ていった…
自室に戻ると
「ジェラート様、一体どちらに?今探しに行こうかと思っておりま……」
執事のトーマスが言葉を失い自分の腕に抱かれた赤子を凝視する。
「ジェラート様…マリー様を抱かれて…どうされたのですか?」
トーマスは意味がわからずに思わず尋ねる。此方ご主人様が赤子の事など気にとめたこともなかったからだ…
「部屋の前を通ったら何やら泣き声が聞こえて…部屋にはこの子が一人にされていた」
「なんと…今日は奥様といつものお世話係のリアズは出かけております。確か変わりにリズモがお世話をする予定でしたが…」
「もう、その者はクビにしておけ」
「は、はい!すぐに手配致します。ではマリー様をお預かり致しましょうか?」
トーマスが手を差し出すが…
「いや、大丈夫だ。マリーが離してくれないのでな…別にこのぐらいの重みはなんて事はない、このまま仕事を続ける」
私はトーマスの手をやんわりと断ると椅子に腰掛け、マリーを抱き直し机に向かった。
何故かマリーを抱いてると穏やかな気持ちになれた。この程よい温もりも心地よい…
ジェラートは自分の口元が弧を描いている事に気がつかなかった。
その姿をトーマスは数十秒間信じられないものを見るように見つめていた。
「あー」
哺乳瓶に向かって声を出すと
「ん?今度は飲むのか?」
パパは椅子に座ると私を膝に乗せてもう一度哺乳瓶を咥えさせる。
待ってました!
やっと理想的な形になり私は夢中で哺乳瓶にかぶりついた。
飲み終えるとゲップ!空気がでた。
お腹が膨れると眠気が襲ってきた…
でも今はパパの腕の中…せめてベッドに戻して貰ってから寝ないと…さすがに怖い…
そう思ってギュッとパパの服を掴むが赤ちゃんの眠気には勝てず…私は眠りに付いてしまった…
スースー…
眠る赤子をジェラートはじっと見つめる。
子供とは見れば泣き、触れば泣き、声をかければ泣く存在だと思っていたが…どうやらこの子は少し違うらしい…
自分を見るとニコッと笑って嬉しそうに声を出す…その姿に何故か胸が熱くなった…
深く眠りに付いてしまったこの子を下ろそうとベッドに行くが…
「これは…」
下ろそうとすると赤子の手が自分の服を掴んで離さない…手を開こうとしてみるが小さい指を壊してしまいそうで上手く力加減が出来なかった。
「おい、離せ…」
思わず声をかけると
ヘラァ~
赤子がニコリと幸せそうに笑って自分の腕に擦り寄ってきた…
その瞬間ジェラートはこの子を下ろすことを諦めた。
そしてそのまま赤子を抱いて部屋を出ていった…
自室に戻ると
「ジェラート様、一体どちらに?今探しに行こうかと思っておりま……」
執事のトーマスが言葉を失い自分の腕に抱かれた赤子を凝視する。
「ジェラート様…マリー様を抱かれて…どうされたのですか?」
トーマスは意味がわからずに思わず尋ねる。此方ご主人様が赤子の事など気にとめたこともなかったからだ…
「部屋の前を通ったら何やら泣き声が聞こえて…部屋にはこの子が一人にされていた」
「なんと…今日は奥様といつものお世話係のリアズは出かけております。確か変わりにリズモがお世話をする予定でしたが…」
「もう、その者はクビにしておけ」
「は、はい!すぐに手配致します。ではマリー様をお預かり致しましょうか?」
トーマスが手を差し出すが…
「いや、大丈夫だ。マリーが離してくれないのでな…別にこのぐらいの重みはなんて事はない、このまま仕事を続ける」
私はトーマスの手をやんわりと断ると椅子に腰掛け、マリーを抱き直し机に向かった。
何故かマリーを抱いてると穏やかな気持ちになれた。この程よい温もりも心地よい…
ジェラートは自分の口元が弧を描いている事に気がつかなかった。
その姿をトーマスは数十秒間信じられないものを見るように見つめていた。
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