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4.消えた存在
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「えっそうなの?」
私は思っていたのとは違う答えになんだと気の抜けた返事をした。
猫神様は私の様子に頭をあげると…
「居なかった事になってるんですよ…」
伺うように声をかける。
「いや、むしろ助かります!って事は私の部屋もないんですよね?」
「は、はい…麻衣子さんの部屋はここに…」
猫神様がぽふっと手を叩くと隣に部屋が出現する!
「わっ!た、確かに私の部屋だ…」
慌てて朝飛び出したまま、衣服も脱ぎ散らかされてそのまま置いてある。
おもむろにクローゼットを開くと…奥から例のものを取り出すと…ドンと床に置く。
「それは?」
猫神様が覗き込むと
「私の宝物!でも家族には刺激が強いからね…よかったバレなくて」
ほっと胸を撫で下ろして中身を確認すると…そこには裸で抱き合う男性達の描いてある本やらゲームが大量に入っていた。
「ありがとうね、猫神様に回収してもらって助かった…あっ良かったらここの部屋自由に使ってください!ゲーム機もありますよ!」
昨日使っていたゲーム機を取り出した。部屋にあったゲームを掴んで猫神様に見せる。
「あっオススメはこれです!ストーリーもいいし、キャラも好きなんです~CVも今は人気の方が多くて…」
次々に取り出すしては説明すると
「ま、麻衣子さん!ス、ストップ!」
猫神様が慌てて止めた。
「あっすみません、また暴走しちゃった」
てへと頭を押さえた。
「麻衣子さんは私のした事を何一つ怒らないんですね…」
猫神様が申し訳なさそうに頭を下げている。
麻衣子は失礼かな?と思いつつ可愛い頭を撫でると
「猫神様がしてくれたことは私にはすごく助かりました!助けたのも私の意思です。終わった事は気にしない!その代わりにこうやって次の場所を用意してくれたじゃないですか」
ニコッと笑いかけると猫神様と目が合った。
「ありがとうございます…」
猫神様はじっとこちらを見つめると嬉しそうに微笑んだ。
すると私の体が光に包まれる…
「では麻衣子さんの願い通りBLの世界へ転生します。そこでどうか次は幸せになってください」
「うん!ありがとう。今までも幸せだったよ!もうBLがあるだけで幸せだから大丈夫」
私はグッと親指を立てた!
猫神様は苦笑すると…麻衣子は段々と眠くなってくる。
意識が朦朧となる中猫神様が笑いながら…
「ありがとう…少しですが私の加護をつけておきます。まぁ麻衣子さんならそんなのなくてもきっと素敵な生涯をおくれると思いますが…ああ、それと……」
猫神様が何か言ったが私はぼーっとしてその言葉を聞き流してしまった。
麻衣子が光に包まれると小さな粒の光になる。
猫神様はスっと人の姿に戻るとその粒を大事そうに包み込んだ。
「大丈夫かな?最後麻衣子さんほとんど目をつぶってだけど…」
心配そうに首を傾げる。
「あの世界…もう一人転生者いるって聞こえたかな?」
まぁ麻衣子さんなら大丈夫かな…猫神様は光の粒をそっと落とすと地面をすり抜け下へと落ちていく。
「どうか麻衣子さんが楽しい人生を送れますように…」
猫神様は粒が落ちていくのを確認すると…
麻衣子が置いてったおき土産を興味深くチラッと見つめた。
私は思っていたのとは違う答えになんだと気の抜けた返事をした。
猫神様は私の様子に頭をあげると…
「居なかった事になってるんですよ…」
伺うように声をかける。
「いや、むしろ助かります!って事は私の部屋もないんですよね?」
「は、はい…麻衣子さんの部屋はここに…」
猫神様がぽふっと手を叩くと隣に部屋が出現する!
「わっ!た、確かに私の部屋だ…」
慌てて朝飛び出したまま、衣服も脱ぎ散らかされてそのまま置いてある。
おもむろにクローゼットを開くと…奥から例のものを取り出すと…ドンと床に置く。
「それは?」
猫神様が覗き込むと
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ほっと胸を撫で下ろして中身を確認すると…そこには裸で抱き合う男性達の描いてある本やらゲームが大量に入っていた。
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昨日使っていたゲーム機を取り出した。部屋にあったゲームを掴んで猫神様に見せる。
「あっオススメはこれです!ストーリーもいいし、キャラも好きなんです~CVも今は人気の方が多くて…」
次々に取り出すしては説明すると
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てへと頭を押さえた。
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麻衣子は失礼かな?と思いつつ可愛い頭を撫でると
「猫神様がしてくれたことは私にはすごく助かりました!助けたのも私の意思です。終わった事は気にしない!その代わりにこうやって次の場所を用意してくれたじゃないですか」
ニコッと笑いかけると猫神様と目が合った。
「ありがとうございます…」
猫神様はじっとこちらを見つめると嬉しそうに微笑んだ。
すると私の体が光に包まれる…
「では麻衣子さんの願い通りBLの世界へ転生します。そこでどうか次は幸せになってください」
「うん!ありがとう。今までも幸せだったよ!もうBLがあるだけで幸せだから大丈夫」
私はグッと親指を立てた!
猫神様は苦笑すると…麻衣子は段々と眠くなってくる。
意識が朦朧となる中猫神様が笑いながら…
「ありがとう…少しですが私の加護をつけておきます。まぁ麻衣子さんならそんなのなくてもきっと素敵な生涯をおくれると思いますが…ああ、それと……」
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「大丈夫かな?最後麻衣子さんほとんど目をつぶってだけど…」
心配そうに首を傾げる。
「あの世界…もう一人転生者いるって聞こえたかな?」
まぁ麻衣子さんなら大丈夫かな…猫神様は光の粒をそっと落とすと地面をすり抜け下へと落ちていく。
「どうか麻衣子さんが楽しい人生を送れますように…」
猫神様は粒が落ちていくのを確認すると…
麻衣子が置いてったおき土産を興味深くチラッと見つめた。
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