57 / 177
56.
しおりを挟む「お前ら出てこいよ」
ラルクが何もない森の方に声をかけると…ゾロゾロと小汚い男達が姿を現した。
「誰?おじさんの友達?」
にやにやと笑いながら近づいてくる男達にエイトが興味深く見つめる。
「こんな品がない知り合いなんていないよ、こいつらは多分盗賊だろう…大方匂いに釣られて来たんだろ」
「ふん!この人数を前に大した余裕だな!その子供と飯と有り金全部寄越せば見逃してやるぞ」
ニヤニヤと笑いながら煽るように持っている剣を舐める。
「あっ!」
エイトが思わず声をあげると…
「どうした?」
ラルクがエイトを見る。
「あのおじさん…危ないよ…剣を舐めてる。舌が切れちゃうよ?」
心配そうに見ていると
「ありゃわざとやってるんだよ」
「えー!?なんで?なんでそんな事するの?」
エイトがわけが分からないと大声で聞くと、当の本人は気まづそうに剣を下ろした…周りでは仲間達がくすくすと笑っている。
「それにあのおじさん達も顔になんか汚いの塗ってるよ?なんで洗わないんだろ?」
顔に泥を塗っている男達がサッと顔を隠す。
「あれも迫力を持たせるためにわざと塗ってるんだろ」
ラルクが淡々とこたえると…
「お前ら…馬鹿にしやがって!もう許さん!男は殺せ!子供は生け捕りにして売るぞ!」
一際泥を塗りたくっている男が叫ぶと一気に襲いかかってきた!
「えー!僕馬鹿になんてしてないのに…」
心外だとエイトが頬を膨らませる!
「エイトは煽りの名人だな」
ラルクは笑いながらも剣を抜くと
「エイトも戦えるか?」
「う、うん…でも僕人と戦ったことない…じいちゃんとしか」
「なら大丈夫だな!」
ラルクはそこら辺にあったちょうど良かそうな木の枝を足で蹴るとエイトがサッと掴む。
「エイトはそれを使え。いいか頭を狙うのは止めておけよ」
「わ、わかった!」
エイトが緊張した面持ちで木の枝を掴むと
「ジャックはエイトを助けてやるんだ」
「言われなくてもわかってる」
ジャックはいつの間にかエイトのすぐ側に来ていた。
「よしさっさと終わらせてエイトのうまい飯を食うぞ!」
ラルクが笑いながら剣を振るうと…
ビュン!
剣を振る音と共に風圧が男達を襲う!
半分近くの男達が吹き飛ばされると…
「はっ?」
あまりの出来事に男達が立ち止まった。
「お、お頭…あいつヤバくないすっか?」
何を逃れた男達が後ずさりすると…
「馬鹿野郎!相手一人だぞ!ここで逃げてどうする!お前はあの男を相手しろ、俺は子供を攫う!そしたらとんずらだ!」
男達は二手に別れると一斉に襲いかかった!
ラルクが何もない森の方に声をかけると…ゾロゾロと小汚い男達が姿を現した。
「誰?おじさんの友達?」
にやにやと笑いながら近づいてくる男達にエイトが興味深く見つめる。
「こんな品がない知り合いなんていないよ、こいつらは多分盗賊だろう…大方匂いに釣られて来たんだろ」
「ふん!この人数を前に大した余裕だな!その子供と飯と有り金全部寄越せば見逃してやるぞ」
ニヤニヤと笑いながら煽るように持っている剣を舐める。
「あっ!」
エイトが思わず声をあげると…
「どうした?」
ラルクがエイトを見る。
「あのおじさん…危ないよ…剣を舐めてる。舌が切れちゃうよ?」
心配そうに見ていると
「ありゃわざとやってるんだよ」
「えー!?なんで?なんでそんな事するの?」
エイトがわけが分からないと大声で聞くと、当の本人は気まづそうに剣を下ろした…周りでは仲間達がくすくすと笑っている。
「それにあのおじさん達も顔になんか汚いの塗ってるよ?なんで洗わないんだろ?」
顔に泥を塗っている男達がサッと顔を隠す。
「あれも迫力を持たせるためにわざと塗ってるんだろ」
ラルクが淡々とこたえると…
「お前ら…馬鹿にしやがって!もう許さん!男は殺せ!子供は生け捕りにして売るぞ!」
一際泥を塗りたくっている男が叫ぶと一気に襲いかかってきた!
「えー!僕馬鹿になんてしてないのに…」
心外だとエイトが頬を膨らませる!
「エイトは煽りの名人だな」
ラルクは笑いながらも剣を抜くと
「エイトも戦えるか?」
「う、うん…でも僕人と戦ったことない…じいちゃんとしか」
「なら大丈夫だな!」
ラルクはそこら辺にあったちょうど良かそうな木の枝を足で蹴るとエイトがサッと掴む。
「エイトはそれを使え。いいか頭を狙うのは止めておけよ」
「わ、わかった!」
エイトが緊張した面持ちで木の枝を掴むと
「ジャックはエイトを助けてやるんだ」
「言われなくてもわかってる」
ジャックはいつの間にかエイトのすぐ側に来ていた。
「よしさっさと終わらせてエイトのうまい飯を食うぞ!」
ラルクが笑いながら剣を振るうと…
ビュン!
剣を振る音と共に風圧が男達を襲う!
半分近くの男達が吹き飛ばされると…
「はっ?」
あまりの出来事に男達が立ち止まった。
「お、お頭…あいつヤバくないすっか?」
何を逃れた男達が後ずさりすると…
「馬鹿野郎!相手一人だぞ!ここで逃げてどうする!お前はあの男を相手しろ、俺は子供を攫う!そしたらとんずらだ!」
男達は二手に別れると一斉に襲いかかった!
1
お気に入りに追加
2,050
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

異世界サバイバルゲーム 〜転移先はエアガンが最強魔道具でした〜
九尾の猫
ファンタジー
サバイバルゲームとアウトドアが趣味の主人公が、異世界でサバゲを楽しみます!
って感じで始めたのですが、どうやら王道異世界ファンタジーになりそうです。
ある春の夜、季節外れの霧に包まれた和也は、自分の持ち家と一緒に異世界に転移した。
転移初日からゴブリンの群れが襲来する。
和也はどうやって生き残るのだろうか。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

烙印騎士と四十四番目の神
赤星 治
ファンタジー
生前、神官の策に嵌り王命で処刑された第三騎士団長・ジェイク=シュバルトは、意図せず転生してしまう。
ジェイクを転生させた女神・ベルメアから、神昇格試練の話を聞かされるのだが、理解の追いつかない状況でベルメアが絶望してしまう蛮行を繰り広げる。
神官への恨みを晴らす事を目的とするジェイクと、試練達成を決意するベルメア。
一人と一柱の前途多難、堅忍不抜の物語。
【【低閲覧数覚悟の報告!!!】】
本作は、異世界転生ものではありますが、
・転生先で順風満帆ライフ
・楽々難所攻略
・主人公ハーレム展開
・序盤から最強設定
・RPGで登場する定番モンスターはいない
といった上記の異世界転生モノ設定はございませんのでご了承ください。
※【訂正】二週間に数話投稿に変更致しましたm(_ _)m

筋トレ民が魔法だらけの異世界に転移した結果
kuron
ファンタジー
いつもの様にジムでトレーニングに励む主人公。
自身の記録を更新した直後に目の前が真っ白になる、そして気づいた時には異世界転移していた。
魔法の世界で魔力無しチート無し?己の身体(筋肉)を駆使して異世界を生き残れ!

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる