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6.病気発覚
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私はボムさんにお礼を言うと坊っちゃまの食器を片付けに向かった。
ご飯は綺麗に無くなり、坊っちゃまは指定の場所に…食器をボムさんの元に運ぶと洗濯物の様子を見に向かった。
洗濯物はしっかりと乾いていた。
小さい体で頑張って部屋に運ぶとクローゼットに片ずける。
する事が無くなり私は坊っちゃまに話しかけた。
「坊っちゃま、少しよろしいですか?」
「.........なんだ」
返事が無いかと思ったが坊っちゃまは話しかけてくれた。
「私坊っちゃまとお話がしたいのですがダメでしょうか?」
「僕と?お前…何も聞いてないのか?」
「何をでしょうか?私は坊っちゃまの世話をするようにと…そのために坊っちゃまのこともっと知りたいのです」
「僕のことだと…ふん」
坊っちゃまは鼻で笑った。
その様子にかなりやさぐれてる感じがした。
「はい、どんなことでもいいので好きなことでも嫌いな事でも」
「好きな物は暗い部屋、嫌いな物は…僕だ!みんなもそうだ!母上も父上も僕が嫌いだ、グランドもマリエルもみんなみんな僕が嫌いなんだ!もう死にたい!」
坊っちゃまはそう叫ぶとあーっと泣き出してしまった。
私はあの時の自分のように感じた。
母から嫌われ父から嫌われ…殺させそうになってラジェット先生に助けられた日…
私は坊っちゃまに近づくとあの時のラジェット先生のようにシーツの上から坊っちゃまを抱きしめた。
「私は父から殺されそうになりました、母からも嫌われ捨てられました…でも死にません。頑張って生きる事を選びました、だからこうして坊っちゃまのお世話の仕事も出来て美味しいご飯も食べられてます」
「お前は親から殺されかけたのか?」
「はい…坊っちゃまより可哀想じゃないですか?」
自分でもそう思って思わず笑ってしまう。
「でも…お前は普通だろ?」
「普通…は分かりませんが坊っちゃま少し私の顔を見てくれませんか?」
「や、やだ!」
坊っちゃまは出るのが嫌だシーツをギュッと握りしめる。
「なら私は目をつぶっています。決して目を開かないと誓います。もし目を開けたらここを辞めます!だから少し私の顔を見てください」
私はそういうと目を閉じた。
「本当につぶってるか?」
「はい、何も見えません」
私がそう言うと顔の前で空気が揺れる気配がした。
坊っちゃまが本当につぶったのか確認したのだろう。
私は決して目を開かなかった。
「それ…どうした?」
坊っちゃまは私の顔を見たようだ。
私は父に殴られた場所が赤黒くなって腫れていたのだ。
綺麗に治るかも分からないが腫れは日に日に落ち着いてはいた。
「父に殴られた場所です。どうですか?坊っちゃまより酷いですか?」
「いや、僕の方が醜い…」
坊っちゃまがまたシーツを被る音がした。
「目を開けてもいいですか?」
「うん」
坊っちゃまの了承する声に私はゆっくりと目を開く。
目が慣れると坊っちゃまは先程と同じようにシーツを頭から被っていた。
「僕はさ、お前の怪我が全身にあるようなもんだ。だから人前には出れない」
「でも私は坊っちゃまのお世話係です。坊っちゃまがどんな姿でも変わらずにお世話します!だから…どうか姿を見せてください」
私はその場で深く頭を下げた。
「絶対驚くぞ」
「驚かないように頑張ります」
「絶対に叫ぶ」
「口を閉じておきます」
「ここに来たく無くなるぞ」
「そんな無責任な事しません!それにここ以外に私は行く場所がありません…」
私の沈んだ声に坊っちゃまは覚悟を決めてくれた。
「じゃあ、ちょっとだけだ…顔は無理…手だけ…」
坊っちゃまは震えながらシーツから手を出した。
小さな腕は痩せていていた、そして粉を吹いているようにカサカサでところどころに赤く掻きむしったような痕がある。
「坊っちゃまこれは!」
私は坊っちゃまの手を掴むと引っ張って腕の内側の関節場所をみた。
思った通りそこが一番肌が荒れていた。
「やめろ!」
坊っちゃまは慌てて手を引っ込めてしまった。
「やっぱり醜いだろ…僕は産まれた時から皮膚が爛れて痒みが止まらずに血が出るんだ…これは呪いなんだ」
坊っちゃまはシーツの中でミルミルと体を小さくしてしまった。
これは呪いなんかじゃない!
私も昔そうだったから知ってる…これはアトピー性皮膚炎だ!
ご飯は綺麗に無くなり、坊っちゃまは指定の場所に…食器をボムさんの元に運ぶと洗濯物の様子を見に向かった。
洗濯物はしっかりと乾いていた。
小さい体で頑張って部屋に運ぶとクローゼットに片ずける。
する事が無くなり私は坊っちゃまに話しかけた。
「坊っちゃま、少しよろしいですか?」
「.........なんだ」
返事が無いかと思ったが坊っちゃまは話しかけてくれた。
「私坊っちゃまとお話がしたいのですがダメでしょうか?」
「僕と?お前…何も聞いてないのか?」
「何をでしょうか?私は坊っちゃまの世話をするようにと…そのために坊っちゃまのこともっと知りたいのです」
「僕のことだと…ふん」
坊っちゃまは鼻で笑った。
その様子にかなりやさぐれてる感じがした。
「はい、どんなことでもいいので好きなことでも嫌いな事でも」
「好きな物は暗い部屋、嫌いな物は…僕だ!みんなもそうだ!母上も父上も僕が嫌いだ、グランドもマリエルもみんなみんな僕が嫌いなんだ!もう死にたい!」
坊っちゃまはそう叫ぶとあーっと泣き出してしまった。
私はあの時の自分のように感じた。
母から嫌われ父から嫌われ…殺させそうになってラジェット先生に助けられた日…
私は坊っちゃまに近づくとあの時のラジェット先生のようにシーツの上から坊っちゃまを抱きしめた。
「私は父から殺されそうになりました、母からも嫌われ捨てられました…でも死にません。頑張って生きる事を選びました、だからこうして坊っちゃまのお世話の仕事も出来て美味しいご飯も食べられてます」
「お前は親から殺されかけたのか?」
「はい…坊っちゃまより可哀想じゃないですか?」
自分でもそう思って思わず笑ってしまう。
「でも…お前は普通だろ?」
「普通…は分かりませんが坊っちゃま少し私の顔を見てくれませんか?」
「や、やだ!」
坊っちゃまは出るのが嫌だシーツをギュッと握りしめる。
「なら私は目をつぶっています。決して目を開かないと誓います。もし目を開けたらここを辞めます!だから少し私の顔を見てください」
私はそういうと目を閉じた。
「本当につぶってるか?」
「はい、何も見えません」
私がそう言うと顔の前で空気が揺れる気配がした。
坊っちゃまが本当につぶったのか確認したのだろう。
私は決して目を開かなかった。
「それ…どうした?」
坊っちゃまは私の顔を見たようだ。
私は父に殴られた場所が赤黒くなって腫れていたのだ。
綺麗に治るかも分からないが腫れは日に日に落ち着いてはいた。
「父に殴られた場所です。どうですか?坊っちゃまより酷いですか?」
「いや、僕の方が醜い…」
坊っちゃまがまたシーツを被る音がした。
「目を開けてもいいですか?」
「うん」
坊っちゃまの了承する声に私はゆっくりと目を開く。
目が慣れると坊っちゃまは先程と同じようにシーツを頭から被っていた。
「僕はさ、お前の怪我が全身にあるようなもんだ。だから人前には出れない」
「でも私は坊っちゃまのお世話係です。坊っちゃまがどんな姿でも変わらずにお世話します!だから…どうか姿を見せてください」
私はその場で深く頭を下げた。
「絶対驚くぞ」
「驚かないように頑張ります」
「絶対に叫ぶ」
「口を閉じておきます」
「ここに来たく無くなるぞ」
「そんな無責任な事しません!それにここ以外に私は行く場所がありません…」
私の沈んだ声に坊っちゃまは覚悟を決めてくれた。
「じゃあ、ちょっとだけだ…顔は無理…手だけ…」
坊っちゃまは震えながらシーツから手を出した。
小さな腕は痩せていていた、そして粉を吹いているようにカサカサでところどころに赤く掻きむしったような痕がある。
「坊っちゃまこれは!」
私は坊っちゃまの手を掴むと引っ張って腕の内側の関節場所をみた。
思った通りそこが一番肌が荒れていた。
「やめろ!」
坊っちゃまは慌てて手を引っ込めてしまった。
「やっぱり醜いだろ…僕は産まれた時から皮膚が爛れて痒みが止まらずに血が出るんだ…これは呪いなんだ」
坊っちゃまはシーツの中でミルミルと体を小さくしてしまった。
これは呪いなんかじゃない!
私も昔そうだったから知ってる…これはアトピー性皮膚炎だ!
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