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7 レオン軍の勝利の裏で、クラリスとリリアの戦い
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風がそっと木々を揺らす静かな庭。
レオンは一人、ベンチに腰を下ろしていた。遠くで馬車が去っていく音が微かに響いている。クラリスが帰ったのだ。
「これでよかったのだ」
自分に言い聞かせるように呟くレオンの隣に、いつの間にかリリアが立っていた。
「……リリアか」
「うん。屋敷の人が、怒った顔のクラリスさんが出ていくのを見たって。だから、心配で来ちゃった」
レオンは小さく笑った。皮肉気な、でも少しだけ安心したような笑みだった。
「……昔の僕なら、クラリスの戯言に騙されて、屋敷に匿っていただろう。でも……今日は、彼女の言葉に、まるで心が動かされなかったんだ」
リリアは静かに、レオンの隣に腰を下ろした。
「でも、……傷ついてないわけじゃないわよね?」
「……もちろん、傷ついたよ。怒りも、悔しさもある。以前は本当に好きだった人だからね。
でもそれより、情けなかった自分に、やっと決別できた嬉しさの方が、大きかった」
リリアはその横顔をじっと見つめ、ふと目を伏せた。
「レオン様は、本当に強くなったのね」
「強くなろうとしてるだけさ。でも、今なら思うんだ。クラリスに愛されなかった僕は、きっと彼女の中では、最初から“選ぶ価値のない王子”だったんだって。そして、その判断は正しい。僕は本当に価値のない王子だった」
「そんなこと……!」
「いいんだ、リリア。君が否定してくれるのはうれしい。でも、僕はもうこれからは、自分の価値は自分で決める。胸を張って生きていけるようにね」
少しの沈黙のあと、リリアはそっとレオンの手を握った。
「じゃあ、これからは私ができることはないわね。でも、そばで応援させてね。あなたは私の生きる希望なの」
レオンは驚いたように目を見開き、そして、ほっと力が抜けたように微笑んだ。
「ありがとう、リリア」
優しい風が2人の間を吹き抜けていった。
◇
数日後。レオン率いる辺境伯軍は、ガルナス軍と戦うべく出発した。
セレヴラン侯爵領、前線の野営地。
焚き火の煙が夜空に立ち上る。
レオンは鎧に身を包み、辺境伯軍の兵士たちを前に立っていた。
「我々はこれから、3倍の数の敵と戦う。だが、恐れる必要はない」
兵たちはざわつく。だが、レオンの瞳は一切の迷いなく、まっすぐ彼らを見ていた。
「僕は、辺境の地で生きる意味を見つけた。
僕は命を懸けてでも、この土地を、領民を、仲間である君たちを守る!」
兵たちの表情が変わっていく。恐れから、静かな決意へと。
レオンは大声を張り上げた。
「3倍の敵など楽勝だっ!
1人が3人倒せばいい!
我々なら、きっとできる!
自信のない者は僕に言え!
僕がその分、多くの敵を倒してやるっ!」
レオンが剣を掲げると、兵たちもそれに続いた。
「「おおおおおっ!!!」」
副将が叫んだ。
「自信のない奴は俺に言ってもいいぞ! 俺も、お前らの敵を倒してやる!」
「俺もだ!」
次々と兵士たちが名乗りを上げた。
夜が明けた。
地響きとともに、敵軍が迫る中、レオンは最前列で馬を駆る。剣を握る手には迷いはなかった。
「この道は、僕が切り開く! ついてこいッ!」
戦場の真ん中、レオンの剣が閃く。
一人、また一人と敵を薙ぎ倒し、まさに「一人で三人以上を相手にしている」ような戦いぶりだ。味方の士気は最高潮に達していった。
「すごいな! あれが本当に、かつて弱腰と言われた王子なのか……!」
「レオン殿下、なんてお方だ……!」
味方は勢いを取り戻した。数では劣っていたはずのレオン軍が徐々に押し返し始める。
その姿は、かつて誰かの影に隠れていた王子ではなかった。
今や、剣を握り、未来を切り拓く戦士そのものだった。
そこに、セレヴラン侯爵軍が合流した。
敵軍の撤退は、まるで濃霧が晴れるかのようだった。
戦場に残ったのは、勝利の余韻と、傷つきながらも誇り高く立ち尽くすレオンの姿。
「……退いた! あのガルナス軍が退いたぞ!」
「やった! 勝ったんだ!!」
兵たちの歓声が、夜空に響く。
辺境の大勝利
それは、国境を守る民たちにとって、どんな援軍よりも力強い光だった。
そう、結局、国王は援軍を送ってくれなかったのだ。
「王家は見捨てたが、レオン殿下だけが来てくれた……」
「彼こそが、我らの王子だ!」
この後、レオン軍とセレヴラン侯爵軍は、度重なるガルナス軍との戦いに全勝し、ガルナス軍を完全に撤退させることに成功した。
そうしてレオンの名は、辺境から徐々に広まり始める。
その勇姿は、噂話となって村を超え、町を渡り、やがて貴族たちの耳にも届いていく。
レオンが戦っている頃。
王家の古い別荘に、一人の女がずかずかと入ってきた。
「ねえ、この部屋、私の寝室にするわ。ここが一番景色がいいんだもの」
そう言って、勝手にレオンの私室の扉を開けるクラリス。
別荘の使用人に、あれこれと指図しながら、まるで自分がこの館の主であるかのように振る舞っていた。
そこへ、怒りをたたえたリリアが現れた。
あれだけレオン様を傷つけておいて、なんという図々しい女なのだろう。
リリアにはこの女の存在自体が信じられなかった。
「ここは、レオン様の住まいです。勝手な真似はしないでください」
怒りを滲ませるリリアに、クラリスはふっと鼻で笑った。
「あなた、だれ? この地で雇われた使用人? ああ、それとも……慰め役かしら?」
リリアの表情がわずかに曇る。
クラリスはくるりとリリアに背を向け、ベッドの上に腰を下ろした。
「知らないだろうから教えてあげる。
私は彼の婚約者なのよ。私は、レオン様のことを愛してるわ。ほんのちょっと、気の迷いがあって疎遠にしていたけどね。
でも彼なら許してくれるわ。だって彼も私のことを愛しているんだもの」
「……」
「それに、あの人が活躍すればするほど、あの人に“ふさわしい妃”が誰かって、きっと皆、思い出すわよ。
レオン様は私の支えが必要なのよ。だって私は公爵家の娘なんだから」
クラリスが目を細くして笑う。
きっと、この女には何を言っても通じない。リリアは何も言わずクラリスから離れた。
けれど、その背には、怒りと、決意が宿っていた。
館の裏手で、王都からついてきた護衛騎士をみつけた。
「あの女は公爵令嬢のクラリスよ。レオン様を振ってガルナスの王子と婚約したの。あなたも知っているでしょう?」
騎士は「もちろん知っています」と頷いた。
「あの女はガルナスのスパイです。レオン様の留守中にあんな人を館に住まわせれば、あなたもスパイの一味だと疑われますよ? それが嫌なら、さっさとあの女を追い出して」
「確かに……っ! そうします!」
騎士は顔色を変えて踵を返した。
しばらくして、別荘の入り口辺りで女性の悲鳴が聞こえた。どうやら、クラリスは使用人たちの手で追い出されたようだった。
「よかった。あの人のせいで、レオン様に悪評が立ったら困るもの」
やっと安心してリリアはその場を去った。
レオンは一人、ベンチに腰を下ろしていた。遠くで馬車が去っていく音が微かに響いている。クラリスが帰ったのだ。
「これでよかったのだ」
自分に言い聞かせるように呟くレオンの隣に、いつの間にかリリアが立っていた。
「……リリアか」
「うん。屋敷の人が、怒った顔のクラリスさんが出ていくのを見たって。だから、心配で来ちゃった」
レオンは小さく笑った。皮肉気な、でも少しだけ安心したような笑みだった。
「……昔の僕なら、クラリスの戯言に騙されて、屋敷に匿っていただろう。でも……今日は、彼女の言葉に、まるで心が動かされなかったんだ」
リリアは静かに、レオンの隣に腰を下ろした。
「でも、……傷ついてないわけじゃないわよね?」
「……もちろん、傷ついたよ。怒りも、悔しさもある。以前は本当に好きだった人だからね。
でもそれより、情けなかった自分に、やっと決別できた嬉しさの方が、大きかった」
リリアはその横顔をじっと見つめ、ふと目を伏せた。
「レオン様は、本当に強くなったのね」
「強くなろうとしてるだけさ。でも、今なら思うんだ。クラリスに愛されなかった僕は、きっと彼女の中では、最初から“選ぶ価値のない王子”だったんだって。そして、その判断は正しい。僕は本当に価値のない王子だった」
「そんなこと……!」
「いいんだ、リリア。君が否定してくれるのはうれしい。でも、僕はもうこれからは、自分の価値は自分で決める。胸を張って生きていけるようにね」
少しの沈黙のあと、リリアはそっとレオンの手を握った。
「じゃあ、これからは私ができることはないわね。でも、そばで応援させてね。あなたは私の生きる希望なの」
レオンは驚いたように目を見開き、そして、ほっと力が抜けたように微笑んだ。
「ありがとう、リリア」
優しい風が2人の間を吹き抜けていった。
◇
数日後。レオン率いる辺境伯軍は、ガルナス軍と戦うべく出発した。
セレヴラン侯爵領、前線の野営地。
焚き火の煙が夜空に立ち上る。
レオンは鎧に身を包み、辺境伯軍の兵士たちを前に立っていた。
「我々はこれから、3倍の数の敵と戦う。だが、恐れる必要はない」
兵たちはざわつく。だが、レオンの瞳は一切の迷いなく、まっすぐ彼らを見ていた。
「僕は、辺境の地で生きる意味を見つけた。
僕は命を懸けてでも、この土地を、領民を、仲間である君たちを守る!」
兵たちの表情が変わっていく。恐れから、静かな決意へと。
レオンは大声を張り上げた。
「3倍の敵など楽勝だっ!
1人が3人倒せばいい!
我々なら、きっとできる!
自信のない者は僕に言え!
僕がその分、多くの敵を倒してやるっ!」
レオンが剣を掲げると、兵たちもそれに続いた。
「「おおおおおっ!!!」」
副将が叫んだ。
「自信のない奴は俺に言ってもいいぞ! 俺も、お前らの敵を倒してやる!」
「俺もだ!」
次々と兵士たちが名乗りを上げた。
夜が明けた。
地響きとともに、敵軍が迫る中、レオンは最前列で馬を駆る。剣を握る手には迷いはなかった。
「この道は、僕が切り開く! ついてこいッ!」
戦場の真ん中、レオンの剣が閃く。
一人、また一人と敵を薙ぎ倒し、まさに「一人で三人以上を相手にしている」ような戦いぶりだ。味方の士気は最高潮に達していった。
「すごいな! あれが本当に、かつて弱腰と言われた王子なのか……!」
「レオン殿下、なんてお方だ……!」
味方は勢いを取り戻した。数では劣っていたはずのレオン軍が徐々に押し返し始める。
その姿は、かつて誰かの影に隠れていた王子ではなかった。
今や、剣を握り、未来を切り拓く戦士そのものだった。
そこに、セレヴラン侯爵軍が合流した。
敵軍の撤退は、まるで濃霧が晴れるかのようだった。
戦場に残ったのは、勝利の余韻と、傷つきながらも誇り高く立ち尽くすレオンの姿。
「……退いた! あのガルナス軍が退いたぞ!」
「やった! 勝ったんだ!!」
兵たちの歓声が、夜空に響く。
辺境の大勝利
それは、国境を守る民たちにとって、どんな援軍よりも力強い光だった。
そう、結局、国王は援軍を送ってくれなかったのだ。
「王家は見捨てたが、レオン殿下だけが来てくれた……」
「彼こそが、我らの王子だ!」
この後、レオン軍とセレヴラン侯爵軍は、度重なるガルナス軍との戦いに全勝し、ガルナス軍を完全に撤退させることに成功した。
そうしてレオンの名は、辺境から徐々に広まり始める。
その勇姿は、噂話となって村を超え、町を渡り、やがて貴族たちの耳にも届いていく。
レオンが戦っている頃。
王家の古い別荘に、一人の女がずかずかと入ってきた。
「ねえ、この部屋、私の寝室にするわ。ここが一番景色がいいんだもの」
そう言って、勝手にレオンの私室の扉を開けるクラリス。
別荘の使用人に、あれこれと指図しながら、まるで自分がこの館の主であるかのように振る舞っていた。
そこへ、怒りをたたえたリリアが現れた。
あれだけレオン様を傷つけておいて、なんという図々しい女なのだろう。
リリアにはこの女の存在自体が信じられなかった。
「ここは、レオン様の住まいです。勝手な真似はしないでください」
怒りを滲ませるリリアに、クラリスはふっと鼻で笑った。
「あなた、だれ? この地で雇われた使用人? ああ、それとも……慰め役かしら?」
リリアの表情がわずかに曇る。
クラリスはくるりとリリアに背を向け、ベッドの上に腰を下ろした。
「知らないだろうから教えてあげる。
私は彼の婚約者なのよ。私は、レオン様のことを愛してるわ。ほんのちょっと、気の迷いがあって疎遠にしていたけどね。
でも彼なら許してくれるわ。だって彼も私のことを愛しているんだもの」
「……」
「それに、あの人が活躍すればするほど、あの人に“ふさわしい妃”が誰かって、きっと皆、思い出すわよ。
レオン様は私の支えが必要なのよ。だって私は公爵家の娘なんだから」
クラリスが目を細くして笑う。
きっと、この女には何を言っても通じない。リリアは何も言わずクラリスから離れた。
けれど、その背には、怒りと、決意が宿っていた。
館の裏手で、王都からついてきた護衛騎士をみつけた。
「あの女は公爵令嬢のクラリスよ。レオン様を振ってガルナスの王子と婚約したの。あなたも知っているでしょう?」
騎士は「もちろん知っています」と頷いた。
「あの女はガルナスのスパイです。レオン様の留守中にあんな人を館に住まわせれば、あなたもスパイの一味だと疑われますよ? それが嫌なら、さっさとあの女を追い出して」
「確かに……っ! そうします!」
騎士は顔色を変えて踵を返した。
しばらくして、別荘の入り口辺りで女性の悲鳴が聞こえた。どうやら、クラリスは使用人たちの手で追い出されたようだった。
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