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第9章 楽しいサーカス
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「さすがに疲れたわ…」
ぐったりと倒れこむようにステージに寝転んで、レイピアは誰に言うでもなく呟いた。
今日の最終公演が終わり片付けも終了したが、あまりに疲れてテントに戻る気力もなければ着替えもする気力もなかった。ステージに立つようになってから1週間。体には確実に疲労が溜まり始めていた。
「あー、いたいたレイピア!」
レイピアよりも動いていて疲労も濃いはずなのに、そんな様子は微塵も感じられないようなシアの明るい声が響いた。首だけをめぐらせて見るとシアは両手にグラスとワインを持って上機嫌に歩いて来る。
「ふっふっふ、こっそり持って来ちゃった。さすがに疲れたでしょ、レイピア。今日はこれ飲んでぐっすり眠ろうよ」
「そんなの飲んで明日の公演に差し支えないの?」
「まあまあ、固いこと言わないの」
言うが早いかシアはさっそくグラスにワインをたっぷりと注ぐ。
「私、あまり飲めないんだけど…」
「まあまあ、ちょっとくらいいいじゃないですかー。はい、乾杯~」
ひたすら上機嫌なシアは、渋っているレイピアのことなどおかまいなしにグラスを合わせてから一気に飲み干す。その様子を唖然として見ていたレイピアだったが一口、二口とゆっくり飲み始めた。すぐに胃のあたりがカーッと熱くなって、しだいに体全体に広がっていく。
疲労が溜まっているところに酒を流し込んだのが悪いのか、顔が真っ赤になって頭がふらふらし始めた。
「あらぁ、レイピアって本当に飲めないのね。顔が赤いわよ。かわい~」
そんなレイピアの様子を見て楽しそうにケラケラ笑うシアは、すでに3杯目のグラスに手を伸ばしていた。
「だ、だから言ったじゃない…っ。飲めないって」
「あはは。これ以上飲んで二日酔いになったら困るからレイピアはもう止めといた方がいいかもね。後はシアちゃんが飲んでおきましょう」
「……まだ飲むの?」
信じられない、と口元を押さえて半眼になってうめくレイピアをよそに彼女は4杯目のグラスに手を伸ばした。まだまだシアにとっては飲んだうちに入らないようだ。いつの間に持ってきたのかキュポン、と音を立てて2本目のワインのコルクを抜く。
酒豪、シア。
「げ、酒くせえ!?」
いち早くステージ上の異変に気がついたのは忘れ物を取りにきたブレンだった。
見るとレイピアは顔を真っ赤にしているし、シアはぐいぐいとワインを飲んでいた。何杯目かわからないがかなりの酒豪であるシアのことだ、恐らく4~5杯は軽く飲んでいるのではないだろうか。足元には空いたワインの瓶が1本転がっている。片手に持った2本目の瓶も空になりかけている。
「あら、ブレンじゃない。あんたも飲むぅ?」
「飲むぅ? じゃねえよ、何やってんだよ…ったく。おい、お前明日の公演大丈夫なんだろうな?」
呆れかえった顔でレイピアの方を見る。
「だ、大丈夫…よっ!」
頭をふらふらさせながらもレイピアは頷いてみせが、すぐに気持ち悪くなったらしく俯いてしまった。
「レイピアもがんばってるんだし、ちょっとぐらいいいじゃない、ね?」
「まー…な。確かにがんばってるかも、な」
ブレンはぶすっと仏頂面のまま照れくさそうに頭を掻いてみせる。
「まあ、今のところこいつとシャンナリーの間でトラブルがないのが幸いだな。そのせいでサーカス団内がごたついたら困るしな」
「シャンナリーとトラブル?」
「ん、ああ。お前は知らないんだっけ? シャンナリーがナイフ投げのときにこいつをステージに上げたのを」
「そんな話知らないわ!」
シアは初耳だとばかりに首を横に振る。シャンナリーがナイフ投げをしている間に舞台衣装に着替えたり化粧をしていたシアが知らないのも無理はない。
「てっきり俺はシャンナリーが何かすると思ったんだけどな…」
小道具の入った箱に近づいたブレンはおもむろにナイフ投げに使われたナイフのうちの1本を取り出した。くるくるとそのナイフを手の中で弄ぶ。
ぼーっと虚ろな目をしたレイピアがブレンの動きに反応するように顔を上げた。
視界に飛び込んできたのはナイフ。
そしてそれを手にしているブレンの姿―――褐色の肌。
「あ……」
記憶が、よみがえる。
ちょうどもうじきやってくる雨季の季節。雨が滝のように降り注ぐ、冷たい嵐の日のことだった。
短剣を手にした褐色の肌の男が、地面の水を跳ね上げながら走って逃げるレイピアをどこまでも追いかけてきた。
「アア…っ」
背中に突きたてられた短剣。
嘘だ、こんなことは現実ではない、そう思った。
しかし生々しいくらいに背中には激痛が走っていて、雨と共に地面に流れ込んだ真っ赤な血が現実であることを告げていた。
倒れたまま、見上げた先には「悪いな、レイピア」そう言って氷のような薄笑いを浮かべている男の顔があった。
レイピアが愛していた男の顔が―――。
「ん? なんだよ」
青ざめた顔で体を振るわせたレイピアを見たブレンが、不思議そうな顔をして一歩近づく。
それが、引き金だった。
いきなりレイピアは首を左右に振って頭を抱えた。
「嫌ぁぁぁ―――――っ!!」
絶叫に近い悲鳴を上げて、半ば這いずるような形でブレンの側から逃げ出した。
「おい、どうしたんだよ!?」
ブレンはわけがわからずに逃げ出したレイピアの後を追いかけ、悲鳴を聞いて何事かとステージにやってきたスキルと合流する。
「どうしたんだ!?」
「いや、俺にもわかんねえって」
「嫌だ…来ないで…来ないでぇ……」
うわごとのようにつぶやきながらなおも逃げようとするレイピア。やがてステージの端にたどりつくと、ガタガタと震えてその場にうずくまった。視線だけはブレンの方に向けていて、その瞳には恐怖の色が濃く浮かんでいる。
「来ないで、来ないでユーザァァ…っ!!」
それは拒絶というよりも懇願に近い悲鳴だった。
額にはうっすらと汗を浮かべて目を見開き、唇を震わせた。
「ユーザ……?」
スキルはレイピアの口からこぼれ落ちたその名に眉をひそめた。
一体どうしたんだ? そう尋ねようにも、今にも倒れてしまいそうなぐらいに顔を青くして震えるレイピアの耳には何を言っても言葉が届かないように思えた。それにこれ以上追い詰めるわけにもいかない。
「ブレン、お前を恐がっているみたいだ」
「…みたいだな」
困惑した表情のままブレンは肩をすくめると、レイピアの視界から外れるようにして後ろに下がった。それとほぼ同時にスキルが体を震わせているレイピアの方に手を伸ばす。
レイピアは伸ばされた手をすり抜け、助けを求めるように彼の体にすがりついた。一瞬スキルは体を強張らせるが、すんなりとそれを受け入れた。背中にまわした腕ごしにレイピアの震えが伝わってくる。その震えを止めようとして腕に力を込めてきつく抱きしめた。
レイピアは拒まなかった。普段の彼女ならば放せと言わんばかりに拒絶するはずなのに。そんな心の余裕もないぐらいに取り乱している。
「…助けて……」
スキルの胸に顔をうずめたままつぶやいた。
よく耳を凝らしていないと聞こえないような消え入りそうな声だったけれど、確かにレイピアはそう言った。
***
「一体何があったんですか!?」
騒ぎを聞きつけたリグはすぐにステージに駆けつけた。
「それが私達にもよくわからないのよ。突然レイピアが取り乱してしまって…あ、スキル」
シアの視線はスキルに向けられた。彼は取り乱したレイピアをなんとか落ち着かせてテントへ運んで戻ってきたところだ。
「レイピアの様子はどうなの?」
「今は落ち着いてベッドで横になっているところだ」
「本当にレイピアさん…どうしてしまったんでしょう。ブレン、あなたが何かしたんじゃないでしょうね?」
ジト目を向けられたブレンは「んなわけないだろう!?」と慌てて首を横に振った。
「ブレンを恐がっていたというより、あれは…ブレンを違う誰かと重ね合わせているみたいだった」
レイピアの怯えた表情、大きく見開かれた瞳。
そして―――。
「ユーザって叫んでいた」
「そういえばそんなこと叫んでたな」
スキルの言葉に頷いてから、ふと何かを思い出したようにブレンは顎に手を当てて考え込む。ユーザ、ユーザと口の中で何回も反芻する。
「ブレン、心当たりがあるのか?」
「んー…。俺と同じ国の出身のやつにそんな名前の奴がいたなぁ、と思って。まさか同一人物だとは思えないけどな」
「有名なのか?」
「有名っていえば有名かもしれない。なんせ悪党の親玉みたいな奴だったから。…まあ俺達も人のことは言えないけどな、同じ穴のムジナって奴だ」
ユーザ。
レイピアが熱を出した夜に何度もつぶやいていた名前だ。
「どうした? スキル」
スキルが苦いものを含んだような表情をしていたから、不思議に思ったブレンが眉をひそめる。その視線を振り払うように肩をすくめてスキルはその場を動き出した。再びレイピアのテントに向かうためだ。
「やっぱり、本人にそれを尋ねるのは無粋なのかな?」
その際に独り言のようにポツリとスキルは洩らした。
「さすがに疲れたわ…」
ぐったりと倒れこむようにステージに寝転んで、レイピアは誰に言うでもなく呟いた。
今日の最終公演が終わり片付けも終了したが、あまりに疲れてテントに戻る気力もなければ着替えもする気力もなかった。ステージに立つようになってから1週間。体には確実に疲労が溜まり始めていた。
「あー、いたいたレイピア!」
レイピアよりも動いていて疲労も濃いはずなのに、そんな様子は微塵も感じられないようなシアの明るい声が響いた。首だけをめぐらせて見るとシアは両手にグラスとワインを持って上機嫌に歩いて来る。
「ふっふっふ、こっそり持って来ちゃった。さすがに疲れたでしょ、レイピア。今日はこれ飲んでぐっすり眠ろうよ」
「そんなの飲んで明日の公演に差し支えないの?」
「まあまあ、固いこと言わないの」
言うが早いかシアはさっそくグラスにワインをたっぷりと注ぐ。
「私、あまり飲めないんだけど…」
「まあまあ、ちょっとくらいいいじゃないですかー。はい、乾杯~」
ひたすら上機嫌なシアは、渋っているレイピアのことなどおかまいなしにグラスを合わせてから一気に飲み干す。その様子を唖然として見ていたレイピアだったが一口、二口とゆっくり飲み始めた。すぐに胃のあたりがカーッと熱くなって、しだいに体全体に広がっていく。
疲労が溜まっているところに酒を流し込んだのが悪いのか、顔が真っ赤になって頭がふらふらし始めた。
「あらぁ、レイピアって本当に飲めないのね。顔が赤いわよ。かわい~」
そんなレイピアの様子を見て楽しそうにケラケラ笑うシアは、すでに3杯目のグラスに手を伸ばしていた。
「だ、だから言ったじゃない…っ。飲めないって」
「あはは。これ以上飲んで二日酔いになったら困るからレイピアはもう止めといた方がいいかもね。後はシアちゃんが飲んでおきましょう」
「……まだ飲むの?」
信じられない、と口元を押さえて半眼になってうめくレイピアをよそに彼女は4杯目のグラスに手を伸ばした。まだまだシアにとっては飲んだうちに入らないようだ。いつの間に持ってきたのかキュポン、と音を立てて2本目のワインのコルクを抜く。
酒豪、シア。
「げ、酒くせえ!?」
いち早くステージ上の異変に気がついたのは忘れ物を取りにきたブレンだった。
見るとレイピアは顔を真っ赤にしているし、シアはぐいぐいとワインを飲んでいた。何杯目かわからないがかなりの酒豪であるシアのことだ、恐らく4~5杯は軽く飲んでいるのではないだろうか。足元には空いたワインの瓶が1本転がっている。片手に持った2本目の瓶も空になりかけている。
「あら、ブレンじゃない。あんたも飲むぅ?」
「飲むぅ? じゃねえよ、何やってんだよ…ったく。おい、お前明日の公演大丈夫なんだろうな?」
呆れかえった顔でレイピアの方を見る。
「だ、大丈夫…よっ!」
頭をふらふらさせながらもレイピアは頷いてみせが、すぐに気持ち悪くなったらしく俯いてしまった。
「レイピアもがんばってるんだし、ちょっとぐらいいいじゃない、ね?」
「まー…な。確かにがんばってるかも、な」
ブレンはぶすっと仏頂面のまま照れくさそうに頭を掻いてみせる。
「まあ、今のところこいつとシャンナリーの間でトラブルがないのが幸いだな。そのせいでサーカス団内がごたついたら困るしな」
「シャンナリーとトラブル?」
「ん、ああ。お前は知らないんだっけ? シャンナリーがナイフ投げのときにこいつをステージに上げたのを」
「そんな話知らないわ!」
シアは初耳だとばかりに首を横に振る。シャンナリーがナイフ投げをしている間に舞台衣装に着替えたり化粧をしていたシアが知らないのも無理はない。
「てっきり俺はシャンナリーが何かすると思ったんだけどな…」
小道具の入った箱に近づいたブレンはおもむろにナイフ投げに使われたナイフのうちの1本を取り出した。くるくるとそのナイフを手の中で弄ぶ。
ぼーっと虚ろな目をしたレイピアがブレンの動きに反応するように顔を上げた。
視界に飛び込んできたのはナイフ。
そしてそれを手にしているブレンの姿―――褐色の肌。
「あ……」
記憶が、よみがえる。
ちょうどもうじきやってくる雨季の季節。雨が滝のように降り注ぐ、冷たい嵐の日のことだった。
短剣を手にした褐色の肌の男が、地面の水を跳ね上げながら走って逃げるレイピアをどこまでも追いかけてきた。
「アア…っ」
背中に突きたてられた短剣。
嘘だ、こんなことは現実ではない、そう思った。
しかし生々しいくらいに背中には激痛が走っていて、雨と共に地面に流れ込んだ真っ赤な血が現実であることを告げていた。
倒れたまま、見上げた先には「悪いな、レイピア」そう言って氷のような薄笑いを浮かべている男の顔があった。
レイピアが愛していた男の顔が―――。
「ん? なんだよ」
青ざめた顔で体を振るわせたレイピアを見たブレンが、不思議そうな顔をして一歩近づく。
それが、引き金だった。
いきなりレイピアは首を左右に振って頭を抱えた。
「嫌ぁぁぁ―――――っ!!」
絶叫に近い悲鳴を上げて、半ば這いずるような形でブレンの側から逃げ出した。
「おい、どうしたんだよ!?」
ブレンはわけがわからずに逃げ出したレイピアの後を追いかけ、悲鳴を聞いて何事かとステージにやってきたスキルと合流する。
「どうしたんだ!?」
「いや、俺にもわかんねえって」
「嫌だ…来ないで…来ないでぇ……」
うわごとのようにつぶやきながらなおも逃げようとするレイピア。やがてステージの端にたどりつくと、ガタガタと震えてその場にうずくまった。視線だけはブレンの方に向けていて、その瞳には恐怖の色が濃く浮かんでいる。
「来ないで、来ないでユーザァァ…っ!!」
それは拒絶というよりも懇願に近い悲鳴だった。
額にはうっすらと汗を浮かべて目を見開き、唇を震わせた。
「ユーザ……?」
スキルはレイピアの口からこぼれ落ちたその名に眉をひそめた。
一体どうしたんだ? そう尋ねようにも、今にも倒れてしまいそうなぐらいに顔を青くして震えるレイピアの耳には何を言っても言葉が届かないように思えた。それにこれ以上追い詰めるわけにもいかない。
「ブレン、お前を恐がっているみたいだ」
「…みたいだな」
困惑した表情のままブレンは肩をすくめると、レイピアの視界から外れるようにして後ろに下がった。それとほぼ同時にスキルが体を震わせているレイピアの方に手を伸ばす。
レイピアは伸ばされた手をすり抜け、助けを求めるように彼の体にすがりついた。一瞬スキルは体を強張らせるが、すんなりとそれを受け入れた。背中にまわした腕ごしにレイピアの震えが伝わってくる。その震えを止めようとして腕に力を込めてきつく抱きしめた。
レイピアは拒まなかった。普段の彼女ならば放せと言わんばかりに拒絶するはずなのに。そんな心の余裕もないぐらいに取り乱している。
「…助けて……」
スキルの胸に顔をうずめたままつぶやいた。
よく耳を凝らしていないと聞こえないような消え入りそうな声だったけれど、確かにレイピアはそう言った。
***
「一体何があったんですか!?」
騒ぎを聞きつけたリグはすぐにステージに駆けつけた。
「それが私達にもよくわからないのよ。突然レイピアが取り乱してしまって…あ、スキル」
シアの視線はスキルに向けられた。彼は取り乱したレイピアをなんとか落ち着かせてテントへ運んで戻ってきたところだ。
「レイピアの様子はどうなの?」
「今は落ち着いてベッドで横になっているところだ」
「本当にレイピアさん…どうしてしまったんでしょう。ブレン、あなたが何かしたんじゃないでしょうね?」
ジト目を向けられたブレンは「んなわけないだろう!?」と慌てて首を横に振った。
「ブレンを恐がっていたというより、あれは…ブレンを違う誰かと重ね合わせているみたいだった」
レイピアの怯えた表情、大きく見開かれた瞳。
そして―――。
「ユーザって叫んでいた」
「そういえばそんなこと叫んでたな」
スキルの言葉に頷いてから、ふと何かを思い出したようにブレンは顎に手を当てて考え込む。ユーザ、ユーザと口の中で何回も反芻する。
「ブレン、心当たりがあるのか?」
「んー…。俺と同じ国の出身のやつにそんな名前の奴がいたなぁ、と思って。まさか同一人物だとは思えないけどな」
「有名なのか?」
「有名っていえば有名かもしれない。なんせ悪党の親玉みたいな奴だったから。…まあ俺達も人のことは言えないけどな、同じ穴のムジナって奴だ」
ユーザ。
レイピアが熱を出した夜に何度もつぶやいていた名前だ。
「どうした? スキル」
スキルが苦いものを含んだような表情をしていたから、不思議に思ったブレンが眉をひそめる。その視線を振り払うように肩をすくめてスキルはその場を動き出した。再びレイピアのテントに向かうためだ。
「やっぱり、本人にそれを尋ねるのは無粋なのかな?」
その際に独り言のようにポツリとスキルは洩らした。
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