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第2章 トーキョー編 目指せ! モンスター・ゼロ!
第26話 初めてのひーりんぐ・えっち
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第26話 初めてのひーりんぐ・えっち
「きよたんには、とある女の子とのひーりんぐ・えっちをお願いしたいのよ」
アマツ暦、アテナイス108年6月28日。
僕は、冒険者人材育成センターの所長であり訓練生時代の教官でもあったタマキ先生に、冒険者として初めてのクエスト達成に関する報告をしていたところ、タマキ先生から唐突にそのようなことを言われた。
「どうしたの、きよたん? 急に固まっちゃって」
「・・・・・・タマキ先生、『ひーりんぐ・えっち』って何ですか?」
「文字どおり、女の子の身体と心を癒やすためのえっちのことよ」
「タマキ先生、その説明だけじゃ全然分かりませんよ! そもそも、『ひーりんぐ・えっち』なんて言葉聞いたことありませんし、仮にアマツ世界でそういうものがあったとしても、なぜ僕にそんな役割が回ってくるんですか!? 普通のえっちだってようやく覚えたばかりなのに、えっちで女の子の身体と心を癒やすなんて特殊なスキル、僕は持っていませんよ!?」
「ああ、そう言われればそうね。じゃあ、きよたんでも分かるように、事の経緯から説明してあげるわ」
タマキ先生は一息ついて、ようやく僕でも分かるような説明を始めてくれた。
◇◇◇◇◇◇
「きよたん、訓練生時代に助けてあげた、エイルちゃんとフライヤちゃんのことは覚えてる?」
「もちろん覚えてますけど」
エイルとフライヤは、ゴブリンたちに捕らえられて陵辱されていたところ、もえちゃんが救出を強く主張したこともあって、僕たちのパーティーでゴブリンたちのアジトに乗り込み救出した、エルフっぽい耳が特徴の冒険者姉妹である。忘れてしまった読者さんは、第13話を読み返してください。
「二人とも、きよたんたちに救出してもらったのは良いんだけど、救出される前に、散々ゴブリンたちに陵辱されちゃって、心理的にかなりのトラウマを抱えちゃってるみたいなのよ。特にエイルちゃんの方が深刻で、もう自分には何の価値も無いなんて言い出しちゃう始末で」
「はあ・・・・・・」
確かに気の毒ではあるけど、その状況で僕に何が出来ると言うんだろう。
「それで、二人の治療をどうしたら良いか、夏海ちゃんに相談してみたんだけど」
「夏海ちゃんって、例の東京大学医学部生だった小早川さんのことですか?」
「そうよ。夏海ちゃんには、センターで使っている情報魔術の改良なんかもお願いしてるけど、専攻は医学と治療魔術だから、今のトーキョー・シティーで医学の第一人者と言えば、やっぱり夏海ちゃんだから」
「なるほど」
小早川夏海さん。第7話でもちょっと話が出てきたけど、今から4年ほど前に、日本で東京大学医学部(正確には、おそらく東京大学教養学部理科Ⅲ類)に現役で合格しながら、大学1年生の若さで交通事故に巻き込まれて不慮の死を遂げてしまい、アマツ世界に転生したという女性である。タマキ先生の配慮で、冒険者より研究者の方が向いていると判断され、訓練生を卒業するとトーキョー・シティーの最高学府であるトーキョー大学に入学し、現在では22歳の若さで准教授を務めているという。
「でも、夏海ちゃんの答えとしては、治療はかなり難しいらしいのよ。アマツ世界の治療魔術は、怪我の治療に関してはほぼ万能で、条件つきながら死んだ人を生き返らせたり、身体の欠損部分を再生させたり、現代日本の医学では出来ないこともあっさり出来ちゃったりするんだけど、心理的な問題の治療については、まだまだ研究が進んでいなくて、有効な魔法やその他の治療法も、まだほとんど開発されていないんですって」
「・・・・・・そう言われれば、僧侶やアークプリーストのスキルにも、死者を生き返らせる『リザレクション』や、身体の欠損を再生する『リジェネレイション』といった魔法はありましたけど、心の病を解決する治療魔法というのはありませんでしたね」
「そう。だから、夏海ちゃんの答えとしては、基本的には私のときと同じように、少なくとも半年くらいはかかると思って、時間を掛けて自然に治るのを待つしか無いらしいわ。でも、例外もあってね」
「例外?」
「そう。モンスターに陵辱されてその後救出されたり、あるいは自力で戻ってきた女性でも、旦那さんなり彼氏なり同じパーティーの仲間なり、えっちしてくれる相手の男性がいる女性は、そうでない女性より回復が非常に早いんですって。要するに、えっちの快感で嫌なトラウマも早期に吹き飛んじゃうらしいのよ」
「はあ・・・・・・」
だんだん嫌な予感がしてきた。
「でも、エイルちゃんもフライヤちゃんも、今のところえっちしてくれる相手の男性はいないから、いわゆるひーりんぐ・えっちのお相手としては、きよたんが一番適任かなと思ったのよ」
「どうして僕なんですか? そういう目的のえっちなら、僕よりもっと経験のある男性の方が向いているような・・・・・・」
「きよたん。女も男と同じで、えっちするなら若くて健康な男性が良いのよ。特に、きよたんは絶倫でテクニックもあるし。それに何より、エイルちゃんもフライヤちゃんも、『ひーりんぐ・えっちの相手は誰が良い?』って聞いてみたら、即答できよたんを指名してきたから」
「まあ、それなら理屈としては分かりますけど、もえちゃんたちが何を言うか・・・・・・」
「別に、あたしは構わないわよ」
僕の横で話を聞いていたもえちゃんは、意外にもあっさりした口調でそう答えた。
「え?」
「あたしは、ちょうどこれから1週間くらいえっち出来ないし、きよたんはあたしじゃないと一人じゃ相手できないくらいの絶倫だから、その間ずっとみなみちゃんとあのがきんちょだけじゃ足りないでしょ? エイルとフライヤなら、あたしも知らない仲じゃ無いし、きよたんが性欲発散ついでに助けてあげればいいんじゃない?」
「もえちゃんが1週間もえっちできないって、身体の具合でも・・・・・・」
「きよたかさん、たぶん生理ですよ、生理」
僕がそう言い掛けたところで、みなみちゃんが僕に耳打ちをしてきた。
「まあ、そういうことよ。きよたんって、本当にデリカシーが無いわね。女の子に、いちいちそんなこと言わせないでよ」
「・・・・・・ごめんなさい」
僕は素直に謝った。みなみちゃんや瑞穂も、訓練生時代に生理が来たことがあって、生理中の女の子とはえっち出来ないということ自体は知っていたけど、即座にそれと察しが付くほど女性の扱いには慣れていない。しかも、女性の生理についての知識自体があまりない。
「じゃあ、もえちゃんは異議無しとして、みなみちゃんと瑞穂は?」
「きよたかさん、私は大丈夫ですよ。むしろ、とても辛い思いをされたエイルさんとフライヤさんの立場は、同じ女の子として放っておけないので、むしろきよたかさんの力で何とかしてあげてください」
「ふっ。偉大なる魔眼の女王、バロール様の名において宣言しよう。我が眷属とのえっちは、過去の嫌な思い出を払拭するには最適であると」
瑞穂の大げさな表現はともかく、どうやらみなみちゃんと瑞穂も異議無しのようだ。
「・・・・・・そうであれば、僕としては断る理由はありませんけど、ひーりんぐ・えっちって、具体的にどんなことをすればいいんですか?」
「きよたん、そんなに難しく考えなくて良いわよ。ここで、以前みなみちゃんや瑞穂ちゃんにしてあげたみたいに、優しくえっちしてあげればいいわ。ただ、二人とも生まれながらの名器で、特にエイルちゃんは『ミミズ千匹』って呼ばれる伝説級の名器の持ち主で、『名器』スキルが55もあるから、いくらきよたんでも挿入でイカせるのは難しいと思うわ。その分、前戯と後戯を念入りにやってあげて」
「ここでやってたみたいにということは、挿入はしない方が良いってことですか?」
「いいえ、挿入はしていいわよ。二人とも避妊ポーションは飲んでるから、むしろ体力が続く限り、挿入していっぱい中出ししてあげて。その方が女の子も気持ち良いから。でも、挿入だけじゃ無くて、恋人みたいに優しく接してあげることも必要だから」
こうして、僕は翌日にエイルと、翌々日にフライヤと、急遽『ひーりんぐ・えっち』なるものを行うことになったものの、僕の心は不安でいっぱいだった。
まだ童貞を卒業したばかりで、女の子の扱いにもさほど慣れていない僕に、そんな大役が務まるのだろうか・・・・・・?
◇◇◇◇◇◇
翌日、僕はセンターで朝食を取った後、エイルの寝室を訪れた。
「キヨタカ・ムラカミです。エイルさん、入ってもいい?」
「・・・・・・どうぞ」
僕が部屋の扉をノックして声を掛けると、か細い声で返事が返ってきたので、僕はさっそく扉を開けた。
中に入ると、エルフのように尖った耳を持つ金髪の美少女が、何やら落ち込んだ様子でベッドに座っていた。間違いなくエイルだ。
エイルは、小柄で胸の大きいフライヤと異なり、背は若干高めで胸は控えめだが、顔立ちは非常に整っている。今日僕と何をするのかは分かっているようで、服装は浴衣一枚のみ。僕の服装も同様で、しかも今朝は起きてからまだ一度もえっちしていないので、十分美少女と言って良いエイルの浴衣姿を見ただけで僕の愚息は激しく勃起してしまい、勃起を隠すため少し前屈みの格好になってしまう。
「エイルさん、久しぶりだね」
「・・・・・・キヨタカ様。私のことは、エイルで結構です」
相変わらず、僕のことを様付けで呼ぶエイルだった。
「タマキ先生から、大体の事情は聞かせてもらったけど、かなり落ち込んじゃってるみたいだね」
「落ち込んでいるというか・・・・・・。むしろ、私にはもう何の価値も無いような気がするんです」
「何の価値も無い? なんで?」
「・・・・・・私とフライヤは、父の勧めで故郷のワラビ村を立ち、トーキョー・シティーで冒険者となり、二人揃って立派な冒険者様のお嫁さんになろうと思っていました。でも、こんな身体になってしまっては、誰も私などをお嫁さんにもらってくれるとは思えません」
「こんな身体って?」
「ただでさえ、私はフライヤと違って、このように背が無駄に高くて胸がほとんど無くて、魅力の無い体つきです。その上、忌まわしいゴブリンたちに身体を穢された私など、もはや女としての価値はありません・・・・・・」
「そんなことないよ。エイル、君は顔立ちも整っているし、見た感じ肌も綺麗だし、十分に美少女として通用すると思うよ?」
「・・・・・・でも、そういうキヨタカ様自身、私に魅力がないと思っていらっしゃるのでは無いですか?」
「どうして?」
「キヨタカ様は、本日私とおまん・・・・・・いえ、日本人の殿方はそういう表現を好まれないのですよね、なんとお呼びすれば・・・・・・?」
「とりあえず『えっち』でいいよ」
「分かりました。それで、キヨタカ様は、本日私と『えっち』をするためにいらっしゃったのに、なかなか始めようとなさらないではありませんか」
「そ、それは、エイルとは初対面、というわけではないけど、まだほとんど喋ったこともない女の子といきなりえっちというのはどうかと思っただけで・・・・・・」
僕は、とっさにそんな言い訳をしたものの、エイルは妙に頬を赤らめ、身体をモジモジさせている。みなみちゃんがえっちしたいときにする仕草と似ている。僕の身体がえっちしたいのを我慢しているのと同様、エイルも会話より僕とのえっちを楽しみにしていて、僕がえっちを始めようとしないことに不安と不満を感じているのだ。
その一方で、エイルは僕とえっちすることに不安と緊張も感じているようで、口調もややぎこちない。そして、緊張しているのは僕も同じ。エイルと会う前は、えっちを始める前に適当な会話で場を和ませようと考えていたのだが、こんな状況では無理だ。むしろ、エイルが望んでいるならさっさと始めてしまった方が良い。
そう察した僕は、それ以上の言い訳を止めにして、早速エイルの唇を奪った。そのまま、エイルの唇に舌を入れようとすると、エイルもそれを察して若干口を開き、互いに舌を舐め合うディープ・キスに突入する。
「キヨタカ様・・・・・・」
「エイル。今の僕は、早くエイルとえっちしたくて、もうこんなになっちゃってるんだからね」
僕はそう言って、エイルの手を今まで浴衣の下に隠していた愚息に触れさせた。
「すごいです・・・・・・。とても硬くて太くて、熱くなってます・・・・・・」
「エイルが魅力的だから、こんなになってるんだよ。もう我慢できないから、早速えっちさせてもらうね」
「はい・・・・・・。よろしくお願いします」
◇◇◇◇◇◇
エイルも納得した様子なので、早速エイルの胸を触って、優しくひーりんぐ・えっちを始めようとしたのだが、エイルの身体は予想以上に美しく魅力的で、僕は間もなく挿入を堪えるのが難しくなってしまった。エイルもそれを察したようで、
「キヨタカ様、我慢なさらなくて結構です。挿れてください・・・・・・」
「い、いいの?」
僕は思わず聞き返したが、頷きながら頬を赤らめるエイルの秘部に指を差し入れたところ、既にそこは甘い香りのする愛液でびしょ濡れになっていた。これなら十分に挿入可能・・・・・・というより、むしろエイルの方が挿入を待ちわびている様子だった。女の子がこんな状態になっているときに、前戯にこだわるのはむしろ良くない。
「じゃあ、挿れるね・・・・・・はうっ!?」
僕は、正常位でエイルの秘部に愚息を沈めていったが、挿入した瞬間、今まで経験したほどがない激しい快感に襲われ、挿入してから3秒も経たないうちに、エイルの膣内に思いっきり射精してしまった。
「ごめん、いきなり出しちゃって・・・・・・。このまま続けるね」
エイルは無言で頷いたが、その表情を見る限り、それなりに気持ち良くなっているようだ。ただ、最初の射精をした後も、僕の受ける快感は予想をはるかに超えていた。上手く形容できないのだが、僕はエイルの膣内に挿入しているだけなのに、まるで全身が射精を促すよう丁寧に愛撫されているような錯覚に陥ってしまう。このままでは、おそらく二発目もすぐに発射してしまう。そうなる前に、エイルを少しでも気持ち良くさせてあげなければ。
僕はそう思って、エイルに向かって無我夢中で腰を振り続けたのだが、腰を振ると快感がますます高まって、こみ上げてくる射精衝動を堪えられず、最初の射精から1分もしないうちに、2度目の射精をしてしまう。3度目以降なら、射精まで多少は時間を稼げるのでは無いかと思ったが、その期待は見事なまでに裏切られ、僕はエイルの中に、何度も熱い精液を放出してしまう。
もえちゃんとのえっちで、抜かずに続ける地獄えっちには慣れているはずだったが、エイルの膣内は快感がもの凄く、抜かずに腰を振り続けていると、こちらの方が連続で射精させられてしまう。しかも、射精したときの疲労感も普段より大きい。
これまででは考えられないごく短時間のうちに、エイルの膣内に射精すること連続8回に及び、僕もさすがに諦めた。ポーションの効果で勃起状態こそ維持されているが、これ以上エイルの中で射精を続けたら死んでしまいそうだ。
僕は愚息を抜くと、力が抜けてそのままエイルの側に倒れ込んでしまった。
「キヨタカ様、大丈夫ですか?」
「たぶん、このまま休めば何とか・・・・・・。ごめん、今日はエイルを癒やしに来たはずなのに・・・・・・、僕ばかり気持ち良くなっちゃって・・・・・・」
「いいえ、キヨタカ様。私も、今まで経験した殿方の中では、一番気持ち良かったです」
エイルはそう言って慰めてくれたが、射精のし過ぎて疲労困憊になっている僕とは裏腹に、エイルの表情にはまだ余裕が感じられる。射精しても抜かず休まずで腰を振り続けるえっちのやり方は、もえちゃん相手には一定の効果があったのだが、エイル相手には通用しなかった。僕の身体と心は、強い疲労感と敗北感に襲われた。
◇◇◇◇◇◇
僕の体力が少し回復した後、エイルのことを少しでも知ろうと思い、エイルと雑談をすることにした。
「エイルの住んでいたワラビ村って、どんなところ?」
「ワラビ村は、このトーキョー・シティーから、チュウザン道を進んでサイタマ・シティーへ向かう途中にある村で、馬や牛、羊などの牧畜で成り立っています。モンスターが来ることも時々ありますが、アマツの中では比較的平和なところですよ」
「平和なところから、どうしてトーキョー・シティーに?」
「ワラビ村は、人口が100人ちょっとしかいない小さな村で、住民はみんな親戚同士です。ワラビ村か、その近所で旦那様を探そうとすると、男性の数も少なく選ぶ余地がほとんど無いので、たくさんいる姉妹の中でも体力などが優れていた私とフライヤは、父から大人になったらトーキョー・シティーに行って冒険者になるよう勧められていました」
「大人になったらって・・・・・・。失礼になっちゃうけど、エイルって今何歳?」
「14歳です。今年で15歳になります」
「それでもう大人なの?」
「アマツでは、生理が来て初体験を済ませた女性は、もう大人ですから」
「そうなんだ」
「フライヤも私と同じ14歳ですが、私はフライヤより半年ほど早く生まれたので、フライヤが15歳になるのは来年です」
「姉妹で年齢が半年違いなんてことあり得るの?」
「フライヤとは腹違いですから。私の母は、フライヤの母の姉にあたります」
「ああそうか、アマツは一夫多妻の世界だから、そういうこともあり得るんだ」
「それで、私が12歳のときに初潮が来て、他に適当な相手もいないので、父に初体験の相手をして頂いたのですが、ほとんど一瞬のうちに終わってしまいました。その後、何人かの殿方と相手をする機会はあったのですが、皆同じような感じで・・・・・・」
「・・・・・・まあ、エイルが相手だったら大抵の男はそうなるだろうねえ」
「そうですか? キヨタカ様、私のおまんこ・・・・・・、いえ、すみません、ついはしたないことを」
「どうしたの?」
「タマキ先生から、日本人の方々は『おまんこ』という言葉を下品に感じるので、そういう言葉は使わないようにと注意されていたのですが、つい言ってしまって・・・・・・」
「さっきも気にしてたけど、アマツでは、女性も『おまんこ』って言うのがそんなに当たり前なの?」
「はい。同じ女性でも、日本人の方は違うようですが、アマツ生まれの人類は男でも女でも、『おまんこ』とか『おまんこする』とか普通に言いますよ? 日本人の方は、『おまんこする』ことを『えっちする』とおっしゃるのであれば、えーと、女性の穴のことは、『えっち』と呼べばよろしいのでしょうか?」
エイルは、真顔というより至って真剣な表情で、そんなことを訊いてきた。本当に『おまんこ』以外の呼び方を知らないようだ。
「ごめん、不正解。そういう言い方はしません」
「では、なんとお呼びすればいいのですか?」
「うーん、特に決まった呼び方は無くて、『あそこ』とか『なか』とか、できるだけ比喩的な表現を使うことが多いんだけど、今日の目的はエイルを癒やすことだから、エイルの呼びやすい表現でいいよ」
「分かりました。それではキヨタカ様・・・・・・」
「何?」
「私のおまんこ、そんなに気持ち良かったですか?」
直接的過ぎる問いだが、エイル本人は至って真剣なようだ。
「うん、めちゃくちゃ、気持ち良かった、です・・・・・・」
「そうですか・・・・・・。ありがとうございます」
そう答えるエイルの表情は、僕にお世辞を言われたと思っている感じだった。
「エイル、君の・・・・・・おまんこって、もの凄い名器だって事は知ってるよね?」
「はい。一応、そう聞いています」
「ひょっとして、自分ではそうじゃないと思ってるの?」
「はい。私の父も含め、どの殿方もすぐ終わりにしてしまわれるので、それは私のおま○こがお気に召さないからではないかと・・・・・・」
「そうじゃないから! エイルの膣内が気持ち良すぎて、おそらくみんなすぐに果てちゃうだけだから!」
「では、キヨタカ様は、私のおまんこ、また使ってみたいと思われますか?」
そう尋ねてくるエイルの表情は、真剣そのものだった。僕としては、またしてみたいという気持ちと、またエイルの膣内に入れたら気持ち良すぎておかしくなってしまうという気持ちが混在していたが、ここで否定的なことを言ったらエイルは傷つくだろう。
「まあ、エイルさえ良ければ、今日はもうさすがに無理だけど、明後日またするってことにしてもいいよ」
「本当ですか・・・・・・?」
エイルが、まるで人生で初めて褒められたかのような明るい顔になった。
「う、うん」
僕は頷いた。こうなったら、もう後には退けない。
「でも、さっきみたいにほとんど僕がイクだけのえっちで、気持ち良くなれた?」
「はい。キヨタカ様の熱くて固いものが、激しく私のおまんこを突いて、キヨタカ様の熱いものが、すごい勢いで私のお腹に入ってきて・・・・・・。これまで、殿方とのおまんこがなぜ気持ち良いのか、よく分からなかったのですが、キヨタカ様のおかげでようやく分かりました」
うっとりした口調でそう話すエイル。嘘やお世辞を言っているようには見えない。
なるほど、エイルはあまりにも凄い名器の持ち主だから、それが逆に徒となって、男性とのえっちでろくに快感を感じられず、男性からも自分が嫌われているのではないかと思い込んでいたのか。
「まあ、それならお役に立てて何よりです」
こういう場面に慣れていない僕は、とりあえずそう答えるしか無かった。
「・・・・・・キヨタカ様、明日はフライヤの相手をされるでしょうから、できれば明後日、また私とおまんこして頂けないでしょうか?」
そう尋ねてくるエイルの表情は、不安と期待に満ちていた。内心では、これ以上エイルの名器に溺れるのは危険では無いかとも思ったが、ここで断るわけにもいかない。
「いいよ。1週間くらいして、もえちゃんの生理が終わったら次のクエストを受注して旅立つ予定だけど、僕とのえっちがそんなに気に入ったのなら、こうやって2日に1回、午前中にお相手することは出来るよ」
「はい。よろしくお願いします・・・・・・」
うっとりした表情でそう喋るエイル。ひょっとして、エイルはえっちがしたいというより、僕に惚れてしまったのではないかと思わせるような表情だった。
「うん。僕は午後、『テレポート』の安全講習を受ける予定になっているんで、今日はこの辺で失礼するね」
僕はそう言うと、エイルとお別れのキスをしてその場を離れた。
◇◇◇◇◇◇
「きよたん、ひーりんぐ・えっちの首尾はどうだった?」
エイルの部屋を出ると間もなく、僕はタマキ先生に呼び止められた。
「全然思いどおりに行きませんでした。わたくし、本日、未熟者って感じです」
僕の返答を聞いて、タマキ先生はクスリと笑った。まあ、アマツでこのネタが分かる人は、たぶんタマキ先生くらいだろう。
「それで、どんな風に上手く行かなかったの?」
「エイルが早く挿れてって感じだったから、前戯もそこそこにすぐ挿れちゃって、すぐ暴発しちゃいました。2発目以降なら少しは長く続けられるだろうと思って、そのまま抜かずの連発をやってみたんですが、こちらが連続でイカされちゃって・・・・・・。10発目を出したところで、さすがにこれ以上続けるのは身の危険を感じて、止めました」
「10発!? 抜かずの2連発ってのは先生も聞いたことあるけど、きよたんって抜かずの10連発なんて出来るの!?」
「出来るというか、もえちゃんが相手だと当然のようにやらされます。例のポーションの効果で、僕のは何回イッても小さくならないんで、もえちゃんはそれを良いことに僕の上に跨がって、自分が満足するまで何時間でも腰を振り続けて、イキ過ぎで僕が何度悲鳴を上げても止めてくれなくて・・・・・・。そんな地獄えっちを何度か経験させられているうちに、僕の身体も鍛えられたみたいです」
「そうなのね・・・・・・。もえちゃんも、口では男に媚びるのは嫌だとか言っておきながら、だいぶ性欲を持て余してた感じだからね。でも、10連発も出されれば、さすがにエイルちゃんも満足したんじゃない?」
「まあ、どのくらい満足したかまでは分かりませんけど、今まで経験したえっちの中で一番気持ち良かった、とは言ってくれました」
「それなら大丈夫よ。気にする必要無いわ」
「でもタマキ先生、仮にの話ですけど、このひーりんぐ・えっちを通じてエイルが僕に惚れちゃった場合、僕にはお嫁さん候補が3人もいますから、当然エイルの想いには応えられないですよね? でもそうしたら、エイルは癒やされるどころか逆に傷付いちゃうんじゃないでしょうか・・・・・・」
「うーん、えっちだからそういうこともあるでしょうけど、きよたんはそこまで気にしなくて良いわよ。そうなったとき、きよたんのことは諦めて別の男を探すか、それともきよたんの4人目のお嫁さんを目指して頑張るかは、エイルちゃん本人が決める問題だから」
「4人目のお嫁さんって」
「別に、おかしな話じゃないわよ。アマツではお嫁さんの数に制限は無いし、きよたんの能力なら冒険者として大成功する可能性も高いし、今後もきよたんがもの凄い勢いで『名槍』スキルを鍛え続けたら、たぶんお嫁さんが10人を軽く超えるくらい必要になるでしょうし」
「・・・・・・あまり先のことは、深く考えないことにします」
◇◇◇◇◇◇
その日の午後、僕はエイルにも告げたとおり、トーキョー・シティーの魔導師協会で、『テレポート』の安全講習を受けた。担当講師を務めてくれたのは、トーキョー・シティーで一番の冒険者と呼ばれている、アークウィザードのユッキー・エダマメさん。見た感じ、年齢はすでに40歳を越えたくらいのおじさんだが、その目には知性的な光が宿っており、いかにも熟練の冒険者といった風格が感じられた。
「エダマメさん、今日はゴリンピックの開会式があるというのに、わざわざ僕のために時間を取って頂いて、ありがとうございます」
「ああ、ゴリンピックなんてどうでも良いんだよ。経費削減のため、開会式のセレモニーは5年前の前回と同じものにするって話だし、同じものを2回観ても仕方ないからね」
「5年前と同じセレモニーをやるんですか?」
「そうらしい。ゴリンピックの開催自体、魔軍の強い要請というより、ほとんど強制に近い形で開催させられているんで、ユーリコ知事も真剣にやる気は無いんだよ。ただ、大会3日目の武闘大会にはうちのパーティーのレン・ポウが参加する予定なので、それだけは私も観に行くつもりだが」
「レン・ポウさんって、確かうちのもえちゃんが、格闘術の師匠としてお世話になったとか」
「そういえば、キヨタカ君のパーティーとはそういう縁もあったな。でも、その話は後にして、まずはテレポートの安全講習を済ませようか。大丈夫、そんなに難しい講習では無いからね」
安全講習の内容は、短距離での瞬間移動を繰り返して『テレポート』の扱いに慣れて熟練度レベルを10まで上げる実技講習、そして『テレポート』の使い方やルール、主な注意点に関する講義だったが、大体1時間弱で終わった。
「テレポート」の移動先は、基本的にアマツの主な都市や町の広場などで、原則として1つの町につき1カ所だが、例外としてトーキョー・シティーは非常に広いため、移動先が政庁・西門・東門・北門・南門の5カ所に置かれているという。講習のついでに、トーキョー・シティーにある5つの移動先、さらにエダマメさんが登録しているサイタマ・シティーの移動先にも案内してもらい、合計6カ所の移動先を登録した。既に登録してあるフナバシ・タウンと合わせ、『テレポート』による移動先は7カ所となった。
「まあ、これで『テレポート』を扱うのに必要なことは大体教え終わったかな。キヨタカ君はかなり物覚えが良いから、この先は十分自力でやっていけるだろう」
「ありがとうございます、エダマメさん」
「ところでキヨタカ君、例の、モエ・・・・・・カミズル君で良かったかな?」
「はい。モエ・カミズルで合ってますけど」
「そのモエ君だが、あの子、戦力として役に立っているのかね?」
「え? 役に立っているどころか、もの凄い戦闘力の持ち主で、うちのパーティーには欠かせない存在ですけど」
「いや、モエ君に武闘家としてかなりの才能があることは、レン・ポウからも聞いているし私もこの目で見ているんだが、あの子は人の話を聞かないし協調性も無い。以前私のパーティーにお試しで入れたこともあるんだが、隊商護衛の任務なのに、撤退したモンスターの群れを追撃して皆殺しにするべきだと言って私の話を聞かず、果ては独断でモンスターのアジトに乗り込もうとして敵に囲まれ、我々が何とか救出したこともある。いくら武闘家としての才能があっても、あんな性格ではどこのパーティーにも拾ってもらえないだろうと思っていたんだが」
「ああ、そういう話ですか。うちでは、もえちゃんを任務に合わせるのでは無く、パーティーの作戦自体をもえちゃんに合わせることにしたんです」
「・・・・・・作戦自体をもえ君に合わせる?」
「訓練生時代からもえちゃんの性格は知っていたので、もえちゃんに不向きな隊商護衛などのクエストでは無く、モンスターや盗賊のアジトを片っ端から片付けることのできるクエストをこなすことにしたんです。たぶん、今のもえちゃんはエダマメさんのパーティーにお世話になっていたときよりずいぶん強くなっていて、ゴブリンなんかもえちゃんの姿を見ただけで逃げ出すくらいなので、僕を含めた4人パーティーだけでもゴブリン程度のアジトを潰すのは意外に簡単で、しかも結構割が良いんですよ」
「割が良い? どのくらい?」
「正式に冒険者登録してから、最初に引き受けたクエストがフナバシ・タウンの救援任務だったんですけど、1週間ほどの任務で倒した敵が15万匹ちょっと、獲得した戦利品の額は今鑑定してもらっている最中ですけど、300万アマツ円を越える稼ぎになりそうです」
「はあ!?」
僕の話を聞いたエダマメさんが、素っ頓狂な声を上げた。
「・・・・・・僕、そんなにおかしなこと言いましたか?」
「おかしなことも何も、そんな戦い方私でもやったこと無いよ。ゴブリンと言っても、街道で冒険者や旅人を襲ってくる雑魚ならともかく、アジトまで乗り込めばそれなりに強いボスなんかも出てくるから、アジトまで潰すのはパーティー1つの人数だけでは無理で、かなりの人数を集める必要があるというのが冒険者業界の常識だ。そんな戦い方が出来る冒険者は、たぶん古のノブナガ公くらいだと思うんだが」
「そんなに難しいことですか? 僕たち、4人だけであっさり潰しまくってますけど」
「・・・・・・失礼だが、キヨタカ君、君のステータスをちょっと見せてもらえるかな?」
「良いですよ」
僕は、その場で自分のステータス画面を開いて、エダマメさんに見せた。
● キヨタカ ムラカミ(村上 清隆)
SEX:MALE
AGE:16
JOB:騎士
LV:13
最大HP:2150
最大MP:1250
STR:192
AGI:180
DEX:183
VIT:218
INT:223
LUK:226(+904)
※括弧内は、「LUK上昇」のスキルによる補正。なお、今回は各種スキルの熟練度レベルについては省略。
「一体何だ、このステータスは!?」
エダマメさんが、僕のステータスを見て驚愕の声を上げた。
「何かおかしなところでも?」
「おかしいというより、もはやバケモノじゃないか! センターの訓練生を卒業して1ヶ月も経っていないのに、上級職の騎士レベル13というのも凄いが、INTの数値が223なんて、アークウィザードのレベル40になっている私でも敵わないよ! そもそも、INTが200を超えている騎士なんて聞いたこと無いし、他の基本能力値も、普通なら騎士のレベル50に達して、最上級職にクラスチェンジしてようやく到達できるかどうかという数値なんだが・・・・・・」
「そうなんですか? 僕は、この異世界に転生してまだ2ヶ月も経っていないので、この世界における冒険者の相場というものがまだ分からないんですが・・・・・・」
「そうか。それじゃあ、一例として私のステータスを見せてあげよう」
エダマメさんは、そう言って自分のステータスを僕に見せてくれた。
● ユッキー・エダマメ
SEX:MALE
AGE:43
JOB:アークウィザード
LV:40
最大HP:1130
最大MP:880
STR:55
AGI:60
DEX:177
VIT:75
INT:182
LUK:93
・・・・・・僕の方がレベルはかなり低いのに、基本能力値はすべて僕の方が上だった。
「キヨタカ君、そんな顔をしないでくれ。こんな能力値でも、私は比較的優秀なアークウィザードと呼ばれているんだよ」
「すみません。決して馬鹿にするつもりとかは無いんですけど、普通の冒険者の能力値って、このくらいなんですね」
「そういうことだ。基本能力値の成長は、本人の資質にも左右されるから、もとより同じレベルだから同程度の能力になるとは限らないのだが・・・・・・、ところで、キヨタカ君は経験値ポーションは使っていないのかね?」
「使ってません。センターの講義でそう教えられましたから」
このアマツ世界では、冒険者のステータスはレベルアップの際上昇するが、その上昇幅は本人の資質のほか、レベルアップまでに冒険者としての各種スキルをそれだけ伸ばしたかに大きく影響されるらしい。
一番手っ取り早くレベルを上げる方法は、経験値ポーションを買うなり製作するなりして飲むことだが、この方法だと冒険者として必要な各種スキルのレベルが上がらず、レベルアップしても基本ステータスの数値がほとんど伸びない。そして、当然ながらレベルが上がるほど、次のレベルに到達するまでに必要な経験値は多くなり、レベルアップの機会は少なくなるので、経験値ポーションを使って安易なレベル上げをしてしまうと、基本能力値を伸ばす機会を逃してしまうことになり、もはや取り返しが付かない。
魔王ガースーが出現する前、アマツ世界が比較的平和だった頃は、経験値ポーションで安易にレベル上げをする冒険者がほとんどだったものの、その結果レベルが高い割に実質的な戦闘力が弱い冒険者ばかりになってしまい、魔軍の攻勢に対し全く歯が立たなかったという。
その反省から、経験値ポーションには「特別消費税」という高額の間接税が課され、購入価格が従来の100倍以上に跳ね上がったほか、経験値ポーションによるレベル上げは「ドーピング」と呼ばれるようになり、センターでも「ドーピング」はできる限りしないように、と教えられるようになった。
以上が、僕がセンターで教わった経験値ポーションに関する知識の概要である。
「つまり、キヨタカ君は経験値ポーションに全く頼らず、ひたすら敵と戦ったり各種スキルの鍛錬に励んでレベルを上げた結果、そういう能力値になったと?」
「まあ、そういうことじゃないかと思います」
「・・・・・・そうか。私はまだ、経験値ポーションに頼っていた世代だからな。経験値ポーションに一切頼らず、ひたすら戦い続けることでレベルを上げれば、君のようにこれまでの常識では考えられないほど強い冒険者になるのかも知れん。もっとも、それには並々ならぬ努力と時間と、そして死の危険が伴うはずだが、キヨタカ君はそれを乗り越えて今の力を手に入れたわけだ。今でこそ、私がトーキョー・シティーで一番の冒険者などと呼ばれているが、もはや君に取って代わられるのも時間の問題だな」
「いえそんな、僕なんてステータスだけはあっても、まだこの世界の常識をほとんど知らない人間ですから」
「この世界の常識なんて、暮らしているうちに自然と身に付くさ。それに、何か分からないことがあるなら、私に答えられることなら何でも話すよ」
「それじゃあ、お言葉に甘えて一つお聞きしたいことがあるんですが」
僕は、前話でタマキ先生にも質問した、ミスリルや火薬などの武器や装備を調達するために自前の商人職を育てる必要があるか、という趣旨の質問をした。
「なるほど。結論から先に言うと、本職の商人は絶対に必要だよ。冒険者の実情についてよく分かっていない素人さんたちは、商人なんて冒険者じゃ無いなんて言うこともあるけど、冒険者だって一種の自営業者だ。戦闘に直接役立つ固有スキルは少なくても、冒険者を職業として成り立たせるために必要なスキルを習得できるのが商人職。昔のように、経験値ポーションでレベルを上げた商人職に仕事を外注できた時代ならともかく、高レベルの商人職がほぼ絶滅してしまった今では、パーティーに1人は必要な存在だよ。私のパーティーにも、キヨミ君というグレートマーチャントがいるが、まだレベル10だ。必要性を感じてから慌てて新人の商人職をパーティーに加えると、かなり長い間その子のレベル上げに手こずることになるだろうから、キヨタカ君が、魔軍討滅という高い目標を達成しようと考えているなら、なるべく早いうちに本職の商人を入れた方が良いだろうね」
「やっぱり、エダマメさんもタマキ先生と同じ意見ですか」
「なるほど、タマキ君にも同じ事を言われたのか。でも良いじゃ無いか。私はもうこんな歳で、あっちの方も大して強くないから、今更若い女の子をメンバーに加えるのは難しいが、キヨタカ君の年齢ならあっちの方も真っ盛りだろう?」
「まあ、確かにそれはそうなんですけど・・・・・・」
「どうした? そっちの方で、何か悩みでもあるのかな?」
「いえ、何でもありません。本日は、色々と有り難うございました」
こうして、僕はエダマメさんと別れ、センターに戻った。
◇◇◇◇◇◇
「うーん、おにいちゃーん・・・・・・」
全身一糸纏わぬ姿の瑞穂が、ベッドの上で仰向けになった僕の上に乗っかって、甘い声を上げながら僕に抱きついている。ちなみに、下半身は僕のモノを挿入したままである。
「瑞穂、この体位気に入ったの?」
「・・・・・・うん。お兄ちゃんを、いっぱい感じられるから・・・・・・」
体位の名前までは知らないが、瑞穂は身体が小さいので、寝ている僕の身体の上に乗っかられるこの体位でも、重さは全く苦にならない。むしろ心地良い。
ただ、僕と繋がっている瑞穂が時々僕のモノを締め付けてくるので、僕も気持ち良くなってしまい、次第に腰を振りたくなってしまう。今日は、午前中にエイルとのひーりんぐ・えっちをこなし、夕方からはセンターのお風呂でみなみちゃんと瑞穂との3Pプレイをしたので、もう今日だけで20回くらいは射精していると思うのだが、それでも瑞穂の中に挿れていると、もう1回したくなってしまう。だが、瑞穂に乗っかられているこの体位、えっちの中休みには良いけど、残念ながら腰を振るには向いていない。
ちなみに、なぜ3Pプレイなんてやるようになったのかと言うと、昨晩はみなみちゃんとえっちする日なのに、瑞穂がもう我慢できないとおねだりしてきたので、それなら風呂へ行って3人でえっちするかと言ってみたところ、すんなりそれで話がまとまってしまったのだ。
3Pプレイといっても、みなみちゃんと瑞穂が交代で僕の相手をするだけなのだが、知った仲とは言え他人に見られながらえっちしたり、他人のえっちを間近で見るのはかなり興奮するらしく、初めての3Pプレイは予想外の好評で、この日の夜もすることになった。僕にとっても、体力と性欲が有り余っているもえちゃんはともかく、まだえっちに慣れていないみなみちゃんや瑞穂が相手なら、むしろ2人まとめてえっちした方がちょうど良いくらいなので、もえちゃんの日以外は今後も3Pプレイが定番ということになりそうだ。
もっとも、寝るときは僕と二人きりになりたいというみなみちゃんの要望により、昨晩はお風呂を上がった後みなみちゃんと一緒に寝たので、今夜は瑞穂と一緒に寝る番になったというわけである。
経緯の説明はこのくらいにして、瑞穂も僕の反応に気付いたようだ。
「うん? お兄ちゃんの、また大きくなってきた・・・・・・。またしたいの?」
「ごめん、瑞穂の中、気持ち良いから・・・・・・。ちょっと起き上がってくれる?」
「もう無理だよう・・・・・・」
えっちの経験もまだ浅く、体力もそれほど無い瑞穂は、今までのえっちでかなり疲労してしまっているようだ。
「じゃあ、僕が持ち上げてあげるね」
そう言って、僕は瑞穂の身体を持ち上げ、激しく突き上げる。
「うにゃああああああああ~!!!」
瑞穂が、身体を震わせながら言葉にならない悲鳴を上げる。その様子からして、おそらくもうイキ過ぎているから止めて欲しいと言いたいのだろうが、僕も欲望に火が付いてしまったら途中で止めることなど出来ない。それでも早くイッて終わらせてあげようとは思っているのだが、もう出すものはほとんど無い状態なので、イクにも時間がかかる。
びくん! びくびくびくん!
僕の愚息が瑞穂の中で大きく震え、ようやく性衝動を満足させると、僕はぐったりしている瑞穂に声を掛けた。
「瑞穂、終わったからそろそろ抜いて」
「おにいちゃん、無理だよ・・・・・・。もう、力入らないよ・・・・・・」
「え!?」
僕は困惑するも、瑞穂の腰を持ち上げて何とか自分の愚息を引き抜こうとした。騎乗位で瑞穂が僕の上に跨がっている態勢では、僕の方から引き抜くのは難しい。日本にいた頃の僕であれば、おそらく射精して性欲を満足させれば愚息が小さくなって自然に抜けたのだろうが、今の僕は例のポーションのせいで、何回射精しても愚息があまり小さくなってくれず、膣内の快感から逃れられない。そして、イキっ放しの状態になっている瑞穂の小さな身体は、クタクタになりながらも僕の愚息を締め付けてくるので、気持ち良いから抜きたくない、このまま挿れたままにしたい、と思ってしまう。
相手がもえちゃんであれば、抜くのを諦めてもえちゃんが満足するまでされるがままになっていれば良いのだが、経験が浅く体力も無い瑞穂が相手では、そのうち瑞穂の方が壊れてしまう。
僕は雑念を振り払って一気に瑞穂の腰を持ち上げ、何とか愚息を引き抜くと、フラフラになっている瑞穂を僕の隣に寝かしつけた。
「・・・・・・お兄ちゃん」
しばらくすると、瑞穂の方から僕に声を掛けてきた。
「何? 瑞穂」
「もう、挿れなくて大丈夫なの?」
「今夜はいっぱいしたから、もう大丈夫だよ」
「・・・・・・でも、お兄ちゃんのおちんちん、また大きくなってるよ」
「余計は心配はしなくていいから、今夜はもう寝なさい」
本音を言うと、むしろ瑞穂の言うとおりで、さっき瑞穂の中に挿れていたいのを我慢して引き抜いたから、もう1回くらいしたい気持ちはあった。それに、言葉では兄のように振る舞っているとはいえ、瑞穂は僕にとって初めてえっちなことをさせてくれた女の子で、僕にとってはもう手放すことの出来ない、恋人のような存在になっている。そんな瑞穂が裸で僕の隣に横たわっていて、何もしたくないはずがない。
しかし、瑞穂はたぶん僕のことを、恋人というより兄のような存在だと思っているし、僕とのえっちも恋人同士の愛を確かめ合う行為では無く、僕とのスキンシップのように思っている節がある。そんな瑞穂が、もう少し成長して女性としての本当の恋に目覚め、その対象が僕でなかったとしたら・・・・・・と想像すると、それだけで僕は胸が締め付けられるような思いになる。
それでも、僕がそんな想いを素直に口にしたら、瑞穂には変なことを言っていると思われそうで、それに今のところみなみちゃんがお嫁さん、瑞穂が妹という感じで上手く棲み分けの出来ている三人の関係が崩れてしまいそうで・・・・・・。
「すう、すう・・・・・・」
僕がそんなことを考えていると、いつの間にか瑞穂は静かに寝息を立てていた。
まったく。えっち自体まだ覚えたばかりで、瑞穂との関係さえ心の中で整理できていない僕に、ひーりんぐ・えっちなんて早すぎるよ。そんなことを思いつつ、いつの間にか僕も眠りに就いていた。
(第27話に続く)
「きよたんには、とある女の子とのひーりんぐ・えっちをお願いしたいのよ」
アマツ暦、アテナイス108年6月28日。
僕は、冒険者人材育成センターの所長であり訓練生時代の教官でもあったタマキ先生に、冒険者として初めてのクエスト達成に関する報告をしていたところ、タマキ先生から唐突にそのようなことを言われた。
「どうしたの、きよたん? 急に固まっちゃって」
「・・・・・・タマキ先生、『ひーりんぐ・えっち』って何ですか?」
「文字どおり、女の子の身体と心を癒やすためのえっちのことよ」
「タマキ先生、その説明だけじゃ全然分かりませんよ! そもそも、『ひーりんぐ・えっち』なんて言葉聞いたことありませんし、仮にアマツ世界でそういうものがあったとしても、なぜ僕にそんな役割が回ってくるんですか!? 普通のえっちだってようやく覚えたばかりなのに、えっちで女の子の身体と心を癒やすなんて特殊なスキル、僕は持っていませんよ!?」
「ああ、そう言われればそうね。じゃあ、きよたんでも分かるように、事の経緯から説明してあげるわ」
タマキ先生は一息ついて、ようやく僕でも分かるような説明を始めてくれた。
◇◇◇◇◇◇
「きよたん、訓練生時代に助けてあげた、エイルちゃんとフライヤちゃんのことは覚えてる?」
「もちろん覚えてますけど」
エイルとフライヤは、ゴブリンたちに捕らえられて陵辱されていたところ、もえちゃんが救出を強く主張したこともあって、僕たちのパーティーでゴブリンたちのアジトに乗り込み救出した、エルフっぽい耳が特徴の冒険者姉妹である。忘れてしまった読者さんは、第13話を読み返してください。
「二人とも、きよたんたちに救出してもらったのは良いんだけど、救出される前に、散々ゴブリンたちに陵辱されちゃって、心理的にかなりのトラウマを抱えちゃってるみたいなのよ。特にエイルちゃんの方が深刻で、もう自分には何の価値も無いなんて言い出しちゃう始末で」
「はあ・・・・・・」
確かに気の毒ではあるけど、その状況で僕に何が出来ると言うんだろう。
「それで、二人の治療をどうしたら良いか、夏海ちゃんに相談してみたんだけど」
「夏海ちゃんって、例の東京大学医学部生だった小早川さんのことですか?」
「そうよ。夏海ちゃんには、センターで使っている情報魔術の改良なんかもお願いしてるけど、専攻は医学と治療魔術だから、今のトーキョー・シティーで医学の第一人者と言えば、やっぱり夏海ちゃんだから」
「なるほど」
小早川夏海さん。第7話でもちょっと話が出てきたけど、今から4年ほど前に、日本で東京大学医学部(正確には、おそらく東京大学教養学部理科Ⅲ類)に現役で合格しながら、大学1年生の若さで交通事故に巻き込まれて不慮の死を遂げてしまい、アマツ世界に転生したという女性である。タマキ先生の配慮で、冒険者より研究者の方が向いていると判断され、訓練生を卒業するとトーキョー・シティーの最高学府であるトーキョー大学に入学し、現在では22歳の若さで准教授を務めているという。
「でも、夏海ちゃんの答えとしては、治療はかなり難しいらしいのよ。アマツ世界の治療魔術は、怪我の治療に関してはほぼ万能で、条件つきながら死んだ人を生き返らせたり、身体の欠損部分を再生させたり、現代日本の医学では出来ないこともあっさり出来ちゃったりするんだけど、心理的な問題の治療については、まだまだ研究が進んでいなくて、有効な魔法やその他の治療法も、まだほとんど開発されていないんですって」
「・・・・・・そう言われれば、僧侶やアークプリーストのスキルにも、死者を生き返らせる『リザレクション』や、身体の欠損を再生する『リジェネレイション』といった魔法はありましたけど、心の病を解決する治療魔法というのはありませんでしたね」
「そう。だから、夏海ちゃんの答えとしては、基本的には私のときと同じように、少なくとも半年くらいはかかると思って、時間を掛けて自然に治るのを待つしか無いらしいわ。でも、例外もあってね」
「例外?」
「そう。モンスターに陵辱されてその後救出されたり、あるいは自力で戻ってきた女性でも、旦那さんなり彼氏なり同じパーティーの仲間なり、えっちしてくれる相手の男性がいる女性は、そうでない女性より回復が非常に早いんですって。要するに、えっちの快感で嫌なトラウマも早期に吹き飛んじゃうらしいのよ」
「はあ・・・・・・」
だんだん嫌な予感がしてきた。
「でも、エイルちゃんもフライヤちゃんも、今のところえっちしてくれる相手の男性はいないから、いわゆるひーりんぐ・えっちのお相手としては、きよたんが一番適任かなと思ったのよ」
「どうして僕なんですか? そういう目的のえっちなら、僕よりもっと経験のある男性の方が向いているような・・・・・・」
「きよたん。女も男と同じで、えっちするなら若くて健康な男性が良いのよ。特に、きよたんは絶倫でテクニックもあるし。それに何より、エイルちゃんもフライヤちゃんも、『ひーりんぐ・えっちの相手は誰が良い?』って聞いてみたら、即答できよたんを指名してきたから」
「まあ、それなら理屈としては分かりますけど、もえちゃんたちが何を言うか・・・・・・」
「別に、あたしは構わないわよ」
僕の横で話を聞いていたもえちゃんは、意外にもあっさりした口調でそう答えた。
「え?」
「あたしは、ちょうどこれから1週間くらいえっち出来ないし、きよたんはあたしじゃないと一人じゃ相手できないくらいの絶倫だから、その間ずっとみなみちゃんとあのがきんちょだけじゃ足りないでしょ? エイルとフライヤなら、あたしも知らない仲じゃ無いし、きよたんが性欲発散ついでに助けてあげればいいんじゃない?」
「もえちゃんが1週間もえっちできないって、身体の具合でも・・・・・・」
「きよたかさん、たぶん生理ですよ、生理」
僕がそう言い掛けたところで、みなみちゃんが僕に耳打ちをしてきた。
「まあ、そういうことよ。きよたんって、本当にデリカシーが無いわね。女の子に、いちいちそんなこと言わせないでよ」
「・・・・・・ごめんなさい」
僕は素直に謝った。みなみちゃんや瑞穂も、訓練生時代に生理が来たことがあって、生理中の女の子とはえっち出来ないということ自体は知っていたけど、即座にそれと察しが付くほど女性の扱いには慣れていない。しかも、女性の生理についての知識自体があまりない。
「じゃあ、もえちゃんは異議無しとして、みなみちゃんと瑞穂は?」
「きよたかさん、私は大丈夫ですよ。むしろ、とても辛い思いをされたエイルさんとフライヤさんの立場は、同じ女の子として放っておけないので、むしろきよたかさんの力で何とかしてあげてください」
「ふっ。偉大なる魔眼の女王、バロール様の名において宣言しよう。我が眷属とのえっちは、過去の嫌な思い出を払拭するには最適であると」
瑞穂の大げさな表現はともかく、どうやらみなみちゃんと瑞穂も異議無しのようだ。
「・・・・・・そうであれば、僕としては断る理由はありませんけど、ひーりんぐ・えっちって、具体的にどんなことをすればいいんですか?」
「きよたん、そんなに難しく考えなくて良いわよ。ここで、以前みなみちゃんや瑞穂ちゃんにしてあげたみたいに、優しくえっちしてあげればいいわ。ただ、二人とも生まれながらの名器で、特にエイルちゃんは『ミミズ千匹』って呼ばれる伝説級の名器の持ち主で、『名器』スキルが55もあるから、いくらきよたんでも挿入でイカせるのは難しいと思うわ。その分、前戯と後戯を念入りにやってあげて」
「ここでやってたみたいにということは、挿入はしない方が良いってことですか?」
「いいえ、挿入はしていいわよ。二人とも避妊ポーションは飲んでるから、むしろ体力が続く限り、挿入していっぱい中出ししてあげて。その方が女の子も気持ち良いから。でも、挿入だけじゃ無くて、恋人みたいに優しく接してあげることも必要だから」
こうして、僕は翌日にエイルと、翌々日にフライヤと、急遽『ひーりんぐ・えっち』なるものを行うことになったものの、僕の心は不安でいっぱいだった。
まだ童貞を卒業したばかりで、女の子の扱いにもさほど慣れていない僕に、そんな大役が務まるのだろうか・・・・・・?
◇◇◇◇◇◇
翌日、僕はセンターで朝食を取った後、エイルの寝室を訪れた。
「キヨタカ・ムラカミです。エイルさん、入ってもいい?」
「・・・・・・どうぞ」
僕が部屋の扉をノックして声を掛けると、か細い声で返事が返ってきたので、僕はさっそく扉を開けた。
中に入ると、エルフのように尖った耳を持つ金髪の美少女が、何やら落ち込んだ様子でベッドに座っていた。間違いなくエイルだ。
エイルは、小柄で胸の大きいフライヤと異なり、背は若干高めで胸は控えめだが、顔立ちは非常に整っている。今日僕と何をするのかは分かっているようで、服装は浴衣一枚のみ。僕の服装も同様で、しかも今朝は起きてからまだ一度もえっちしていないので、十分美少女と言って良いエイルの浴衣姿を見ただけで僕の愚息は激しく勃起してしまい、勃起を隠すため少し前屈みの格好になってしまう。
「エイルさん、久しぶりだね」
「・・・・・・キヨタカ様。私のことは、エイルで結構です」
相変わらず、僕のことを様付けで呼ぶエイルだった。
「タマキ先生から、大体の事情は聞かせてもらったけど、かなり落ち込んじゃってるみたいだね」
「落ち込んでいるというか・・・・・・。むしろ、私にはもう何の価値も無いような気がするんです」
「何の価値も無い? なんで?」
「・・・・・・私とフライヤは、父の勧めで故郷のワラビ村を立ち、トーキョー・シティーで冒険者となり、二人揃って立派な冒険者様のお嫁さんになろうと思っていました。でも、こんな身体になってしまっては、誰も私などをお嫁さんにもらってくれるとは思えません」
「こんな身体って?」
「ただでさえ、私はフライヤと違って、このように背が無駄に高くて胸がほとんど無くて、魅力の無い体つきです。その上、忌まわしいゴブリンたちに身体を穢された私など、もはや女としての価値はありません・・・・・・」
「そんなことないよ。エイル、君は顔立ちも整っているし、見た感じ肌も綺麗だし、十分に美少女として通用すると思うよ?」
「・・・・・・でも、そういうキヨタカ様自身、私に魅力がないと思っていらっしゃるのでは無いですか?」
「どうして?」
「キヨタカ様は、本日私とおまん・・・・・・いえ、日本人の殿方はそういう表現を好まれないのですよね、なんとお呼びすれば・・・・・・?」
「とりあえず『えっち』でいいよ」
「分かりました。それで、キヨタカ様は、本日私と『えっち』をするためにいらっしゃったのに、なかなか始めようとなさらないではありませんか」
「そ、それは、エイルとは初対面、というわけではないけど、まだほとんど喋ったこともない女の子といきなりえっちというのはどうかと思っただけで・・・・・・」
僕は、とっさにそんな言い訳をしたものの、エイルは妙に頬を赤らめ、身体をモジモジさせている。みなみちゃんがえっちしたいときにする仕草と似ている。僕の身体がえっちしたいのを我慢しているのと同様、エイルも会話より僕とのえっちを楽しみにしていて、僕がえっちを始めようとしないことに不安と不満を感じているのだ。
その一方で、エイルは僕とえっちすることに不安と緊張も感じているようで、口調もややぎこちない。そして、緊張しているのは僕も同じ。エイルと会う前は、えっちを始める前に適当な会話で場を和ませようと考えていたのだが、こんな状況では無理だ。むしろ、エイルが望んでいるならさっさと始めてしまった方が良い。
そう察した僕は、それ以上の言い訳を止めにして、早速エイルの唇を奪った。そのまま、エイルの唇に舌を入れようとすると、エイルもそれを察して若干口を開き、互いに舌を舐め合うディープ・キスに突入する。
「キヨタカ様・・・・・・」
「エイル。今の僕は、早くエイルとえっちしたくて、もうこんなになっちゃってるんだからね」
僕はそう言って、エイルの手を今まで浴衣の下に隠していた愚息に触れさせた。
「すごいです・・・・・・。とても硬くて太くて、熱くなってます・・・・・・」
「エイルが魅力的だから、こんなになってるんだよ。もう我慢できないから、早速えっちさせてもらうね」
「はい・・・・・・。よろしくお願いします」
◇◇◇◇◇◇
エイルも納得した様子なので、早速エイルの胸を触って、優しくひーりんぐ・えっちを始めようとしたのだが、エイルの身体は予想以上に美しく魅力的で、僕は間もなく挿入を堪えるのが難しくなってしまった。エイルもそれを察したようで、
「キヨタカ様、我慢なさらなくて結構です。挿れてください・・・・・・」
「い、いいの?」
僕は思わず聞き返したが、頷きながら頬を赤らめるエイルの秘部に指を差し入れたところ、既にそこは甘い香りのする愛液でびしょ濡れになっていた。これなら十分に挿入可能・・・・・・というより、むしろエイルの方が挿入を待ちわびている様子だった。女の子がこんな状態になっているときに、前戯にこだわるのはむしろ良くない。
「じゃあ、挿れるね・・・・・・はうっ!?」
僕は、正常位でエイルの秘部に愚息を沈めていったが、挿入した瞬間、今まで経験したほどがない激しい快感に襲われ、挿入してから3秒も経たないうちに、エイルの膣内に思いっきり射精してしまった。
「ごめん、いきなり出しちゃって・・・・・・。このまま続けるね」
エイルは無言で頷いたが、その表情を見る限り、それなりに気持ち良くなっているようだ。ただ、最初の射精をした後も、僕の受ける快感は予想をはるかに超えていた。上手く形容できないのだが、僕はエイルの膣内に挿入しているだけなのに、まるで全身が射精を促すよう丁寧に愛撫されているような錯覚に陥ってしまう。このままでは、おそらく二発目もすぐに発射してしまう。そうなる前に、エイルを少しでも気持ち良くさせてあげなければ。
僕はそう思って、エイルに向かって無我夢中で腰を振り続けたのだが、腰を振ると快感がますます高まって、こみ上げてくる射精衝動を堪えられず、最初の射精から1分もしないうちに、2度目の射精をしてしまう。3度目以降なら、射精まで多少は時間を稼げるのでは無いかと思ったが、その期待は見事なまでに裏切られ、僕はエイルの中に、何度も熱い精液を放出してしまう。
もえちゃんとのえっちで、抜かずに続ける地獄えっちには慣れているはずだったが、エイルの膣内は快感がもの凄く、抜かずに腰を振り続けていると、こちらの方が連続で射精させられてしまう。しかも、射精したときの疲労感も普段より大きい。
これまででは考えられないごく短時間のうちに、エイルの膣内に射精すること連続8回に及び、僕もさすがに諦めた。ポーションの効果で勃起状態こそ維持されているが、これ以上エイルの中で射精を続けたら死んでしまいそうだ。
僕は愚息を抜くと、力が抜けてそのままエイルの側に倒れ込んでしまった。
「キヨタカ様、大丈夫ですか?」
「たぶん、このまま休めば何とか・・・・・・。ごめん、今日はエイルを癒やしに来たはずなのに・・・・・・、僕ばかり気持ち良くなっちゃって・・・・・・」
「いいえ、キヨタカ様。私も、今まで経験した殿方の中では、一番気持ち良かったです」
エイルはそう言って慰めてくれたが、射精のし過ぎて疲労困憊になっている僕とは裏腹に、エイルの表情にはまだ余裕が感じられる。射精しても抜かず休まずで腰を振り続けるえっちのやり方は、もえちゃん相手には一定の効果があったのだが、エイル相手には通用しなかった。僕の身体と心は、強い疲労感と敗北感に襲われた。
◇◇◇◇◇◇
僕の体力が少し回復した後、エイルのことを少しでも知ろうと思い、エイルと雑談をすることにした。
「エイルの住んでいたワラビ村って、どんなところ?」
「ワラビ村は、このトーキョー・シティーから、チュウザン道を進んでサイタマ・シティーへ向かう途中にある村で、馬や牛、羊などの牧畜で成り立っています。モンスターが来ることも時々ありますが、アマツの中では比較的平和なところですよ」
「平和なところから、どうしてトーキョー・シティーに?」
「ワラビ村は、人口が100人ちょっとしかいない小さな村で、住民はみんな親戚同士です。ワラビ村か、その近所で旦那様を探そうとすると、男性の数も少なく選ぶ余地がほとんど無いので、たくさんいる姉妹の中でも体力などが優れていた私とフライヤは、父から大人になったらトーキョー・シティーに行って冒険者になるよう勧められていました」
「大人になったらって・・・・・・。失礼になっちゃうけど、エイルって今何歳?」
「14歳です。今年で15歳になります」
「それでもう大人なの?」
「アマツでは、生理が来て初体験を済ませた女性は、もう大人ですから」
「そうなんだ」
「フライヤも私と同じ14歳ですが、私はフライヤより半年ほど早く生まれたので、フライヤが15歳になるのは来年です」
「姉妹で年齢が半年違いなんてことあり得るの?」
「フライヤとは腹違いですから。私の母は、フライヤの母の姉にあたります」
「ああそうか、アマツは一夫多妻の世界だから、そういうこともあり得るんだ」
「それで、私が12歳のときに初潮が来て、他に適当な相手もいないので、父に初体験の相手をして頂いたのですが、ほとんど一瞬のうちに終わってしまいました。その後、何人かの殿方と相手をする機会はあったのですが、皆同じような感じで・・・・・・」
「・・・・・・まあ、エイルが相手だったら大抵の男はそうなるだろうねえ」
「そうですか? キヨタカ様、私のおまんこ・・・・・・、いえ、すみません、ついはしたないことを」
「どうしたの?」
「タマキ先生から、日本人の方々は『おまんこ』という言葉を下品に感じるので、そういう言葉は使わないようにと注意されていたのですが、つい言ってしまって・・・・・・」
「さっきも気にしてたけど、アマツでは、女性も『おまんこ』って言うのがそんなに当たり前なの?」
「はい。同じ女性でも、日本人の方は違うようですが、アマツ生まれの人類は男でも女でも、『おまんこ』とか『おまんこする』とか普通に言いますよ? 日本人の方は、『おまんこする』ことを『えっちする』とおっしゃるのであれば、えーと、女性の穴のことは、『えっち』と呼べばよろしいのでしょうか?」
エイルは、真顔というより至って真剣な表情で、そんなことを訊いてきた。本当に『おまんこ』以外の呼び方を知らないようだ。
「ごめん、不正解。そういう言い方はしません」
「では、なんとお呼びすればいいのですか?」
「うーん、特に決まった呼び方は無くて、『あそこ』とか『なか』とか、できるだけ比喩的な表現を使うことが多いんだけど、今日の目的はエイルを癒やすことだから、エイルの呼びやすい表現でいいよ」
「分かりました。それではキヨタカ様・・・・・・」
「何?」
「私のおまんこ、そんなに気持ち良かったですか?」
直接的過ぎる問いだが、エイル本人は至って真剣なようだ。
「うん、めちゃくちゃ、気持ち良かった、です・・・・・・」
「そうですか・・・・・・。ありがとうございます」
そう答えるエイルの表情は、僕にお世辞を言われたと思っている感じだった。
「エイル、君の・・・・・・おまんこって、もの凄い名器だって事は知ってるよね?」
「はい。一応、そう聞いています」
「ひょっとして、自分ではそうじゃないと思ってるの?」
「はい。私の父も含め、どの殿方もすぐ終わりにしてしまわれるので、それは私のおま○こがお気に召さないからではないかと・・・・・・」
「そうじゃないから! エイルの膣内が気持ち良すぎて、おそらくみんなすぐに果てちゃうだけだから!」
「では、キヨタカ様は、私のおまんこ、また使ってみたいと思われますか?」
そう尋ねてくるエイルの表情は、真剣そのものだった。僕としては、またしてみたいという気持ちと、またエイルの膣内に入れたら気持ち良すぎておかしくなってしまうという気持ちが混在していたが、ここで否定的なことを言ったらエイルは傷つくだろう。
「まあ、エイルさえ良ければ、今日はもうさすがに無理だけど、明後日またするってことにしてもいいよ」
「本当ですか・・・・・・?」
エイルが、まるで人生で初めて褒められたかのような明るい顔になった。
「う、うん」
僕は頷いた。こうなったら、もう後には退けない。
「でも、さっきみたいにほとんど僕がイクだけのえっちで、気持ち良くなれた?」
「はい。キヨタカ様の熱くて固いものが、激しく私のおまんこを突いて、キヨタカ様の熱いものが、すごい勢いで私のお腹に入ってきて・・・・・・。これまで、殿方とのおまんこがなぜ気持ち良いのか、よく分からなかったのですが、キヨタカ様のおかげでようやく分かりました」
うっとりした口調でそう話すエイル。嘘やお世辞を言っているようには見えない。
なるほど、エイルはあまりにも凄い名器の持ち主だから、それが逆に徒となって、男性とのえっちでろくに快感を感じられず、男性からも自分が嫌われているのではないかと思い込んでいたのか。
「まあ、それならお役に立てて何よりです」
こういう場面に慣れていない僕は、とりあえずそう答えるしか無かった。
「・・・・・・キヨタカ様、明日はフライヤの相手をされるでしょうから、できれば明後日、また私とおまんこして頂けないでしょうか?」
そう尋ねてくるエイルの表情は、不安と期待に満ちていた。内心では、これ以上エイルの名器に溺れるのは危険では無いかとも思ったが、ここで断るわけにもいかない。
「いいよ。1週間くらいして、もえちゃんの生理が終わったら次のクエストを受注して旅立つ予定だけど、僕とのえっちがそんなに気に入ったのなら、こうやって2日に1回、午前中にお相手することは出来るよ」
「はい。よろしくお願いします・・・・・・」
うっとりした表情でそう喋るエイル。ひょっとして、エイルはえっちがしたいというより、僕に惚れてしまったのではないかと思わせるような表情だった。
「うん。僕は午後、『テレポート』の安全講習を受ける予定になっているんで、今日はこの辺で失礼するね」
僕はそう言うと、エイルとお別れのキスをしてその場を離れた。
◇◇◇◇◇◇
「きよたん、ひーりんぐ・えっちの首尾はどうだった?」
エイルの部屋を出ると間もなく、僕はタマキ先生に呼び止められた。
「全然思いどおりに行きませんでした。わたくし、本日、未熟者って感じです」
僕の返答を聞いて、タマキ先生はクスリと笑った。まあ、アマツでこのネタが分かる人は、たぶんタマキ先生くらいだろう。
「それで、どんな風に上手く行かなかったの?」
「エイルが早く挿れてって感じだったから、前戯もそこそこにすぐ挿れちゃって、すぐ暴発しちゃいました。2発目以降なら少しは長く続けられるだろうと思って、そのまま抜かずの連発をやってみたんですが、こちらが連続でイカされちゃって・・・・・・。10発目を出したところで、さすがにこれ以上続けるのは身の危険を感じて、止めました」
「10発!? 抜かずの2連発ってのは先生も聞いたことあるけど、きよたんって抜かずの10連発なんて出来るの!?」
「出来るというか、もえちゃんが相手だと当然のようにやらされます。例のポーションの効果で、僕のは何回イッても小さくならないんで、もえちゃんはそれを良いことに僕の上に跨がって、自分が満足するまで何時間でも腰を振り続けて、イキ過ぎで僕が何度悲鳴を上げても止めてくれなくて・・・・・・。そんな地獄えっちを何度か経験させられているうちに、僕の身体も鍛えられたみたいです」
「そうなのね・・・・・・。もえちゃんも、口では男に媚びるのは嫌だとか言っておきながら、だいぶ性欲を持て余してた感じだからね。でも、10連発も出されれば、さすがにエイルちゃんも満足したんじゃない?」
「まあ、どのくらい満足したかまでは分かりませんけど、今まで経験したえっちの中で一番気持ち良かった、とは言ってくれました」
「それなら大丈夫よ。気にする必要無いわ」
「でもタマキ先生、仮にの話ですけど、このひーりんぐ・えっちを通じてエイルが僕に惚れちゃった場合、僕にはお嫁さん候補が3人もいますから、当然エイルの想いには応えられないですよね? でもそうしたら、エイルは癒やされるどころか逆に傷付いちゃうんじゃないでしょうか・・・・・・」
「うーん、えっちだからそういうこともあるでしょうけど、きよたんはそこまで気にしなくて良いわよ。そうなったとき、きよたんのことは諦めて別の男を探すか、それともきよたんの4人目のお嫁さんを目指して頑張るかは、エイルちゃん本人が決める問題だから」
「4人目のお嫁さんって」
「別に、おかしな話じゃないわよ。アマツではお嫁さんの数に制限は無いし、きよたんの能力なら冒険者として大成功する可能性も高いし、今後もきよたんがもの凄い勢いで『名槍』スキルを鍛え続けたら、たぶんお嫁さんが10人を軽く超えるくらい必要になるでしょうし」
「・・・・・・あまり先のことは、深く考えないことにします」
◇◇◇◇◇◇
その日の午後、僕はエイルにも告げたとおり、トーキョー・シティーの魔導師協会で、『テレポート』の安全講習を受けた。担当講師を務めてくれたのは、トーキョー・シティーで一番の冒険者と呼ばれている、アークウィザードのユッキー・エダマメさん。見た感じ、年齢はすでに40歳を越えたくらいのおじさんだが、その目には知性的な光が宿っており、いかにも熟練の冒険者といった風格が感じられた。
「エダマメさん、今日はゴリンピックの開会式があるというのに、わざわざ僕のために時間を取って頂いて、ありがとうございます」
「ああ、ゴリンピックなんてどうでも良いんだよ。経費削減のため、開会式のセレモニーは5年前の前回と同じものにするって話だし、同じものを2回観ても仕方ないからね」
「5年前と同じセレモニーをやるんですか?」
「そうらしい。ゴリンピックの開催自体、魔軍の強い要請というより、ほとんど強制に近い形で開催させられているんで、ユーリコ知事も真剣にやる気は無いんだよ。ただ、大会3日目の武闘大会にはうちのパーティーのレン・ポウが参加する予定なので、それだけは私も観に行くつもりだが」
「レン・ポウさんって、確かうちのもえちゃんが、格闘術の師匠としてお世話になったとか」
「そういえば、キヨタカ君のパーティーとはそういう縁もあったな。でも、その話は後にして、まずはテレポートの安全講習を済ませようか。大丈夫、そんなに難しい講習では無いからね」
安全講習の内容は、短距離での瞬間移動を繰り返して『テレポート』の扱いに慣れて熟練度レベルを10まで上げる実技講習、そして『テレポート』の使い方やルール、主な注意点に関する講義だったが、大体1時間弱で終わった。
「テレポート」の移動先は、基本的にアマツの主な都市や町の広場などで、原則として1つの町につき1カ所だが、例外としてトーキョー・シティーは非常に広いため、移動先が政庁・西門・東門・北門・南門の5カ所に置かれているという。講習のついでに、トーキョー・シティーにある5つの移動先、さらにエダマメさんが登録しているサイタマ・シティーの移動先にも案内してもらい、合計6カ所の移動先を登録した。既に登録してあるフナバシ・タウンと合わせ、『テレポート』による移動先は7カ所となった。
「まあ、これで『テレポート』を扱うのに必要なことは大体教え終わったかな。キヨタカ君はかなり物覚えが良いから、この先は十分自力でやっていけるだろう」
「ありがとうございます、エダマメさん」
「ところでキヨタカ君、例の、モエ・・・・・・カミズル君で良かったかな?」
「はい。モエ・カミズルで合ってますけど」
「そのモエ君だが、あの子、戦力として役に立っているのかね?」
「え? 役に立っているどころか、もの凄い戦闘力の持ち主で、うちのパーティーには欠かせない存在ですけど」
「いや、モエ君に武闘家としてかなりの才能があることは、レン・ポウからも聞いているし私もこの目で見ているんだが、あの子は人の話を聞かないし協調性も無い。以前私のパーティーにお試しで入れたこともあるんだが、隊商護衛の任務なのに、撤退したモンスターの群れを追撃して皆殺しにするべきだと言って私の話を聞かず、果ては独断でモンスターのアジトに乗り込もうとして敵に囲まれ、我々が何とか救出したこともある。いくら武闘家としての才能があっても、あんな性格ではどこのパーティーにも拾ってもらえないだろうと思っていたんだが」
「ああ、そういう話ですか。うちでは、もえちゃんを任務に合わせるのでは無く、パーティーの作戦自体をもえちゃんに合わせることにしたんです」
「・・・・・・作戦自体をもえ君に合わせる?」
「訓練生時代からもえちゃんの性格は知っていたので、もえちゃんに不向きな隊商護衛などのクエストでは無く、モンスターや盗賊のアジトを片っ端から片付けることのできるクエストをこなすことにしたんです。たぶん、今のもえちゃんはエダマメさんのパーティーにお世話になっていたときよりずいぶん強くなっていて、ゴブリンなんかもえちゃんの姿を見ただけで逃げ出すくらいなので、僕を含めた4人パーティーだけでもゴブリン程度のアジトを潰すのは意外に簡単で、しかも結構割が良いんですよ」
「割が良い? どのくらい?」
「正式に冒険者登録してから、最初に引き受けたクエストがフナバシ・タウンの救援任務だったんですけど、1週間ほどの任務で倒した敵が15万匹ちょっと、獲得した戦利品の額は今鑑定してもらっている最中ですけど、300万アマツ円を越える稼ぎになりそうです」
「はあ!?」
僕の話を聞いたエダマメさんが、素っ頓狂な声を上げた。
「・・・・・・僕、そんなにおかしなこと言いましたか?」
「おかしなことも何も、そんな戦い方私でもやったこと無いよ。ゴブリンと言っても、街道で冒険者や旅人を襲ってくる雑魚ならともかく、アジトまで乗り込めばそれなりに強いボスなんかも出てくるから、アジトまで潰すのはパーティー1つの人数だけでは無理で、かなりの人数を集める必要があるというのが冒険者業界の常識だ。そんな戦い方が出来る冒険者は、たぶん古のノブナガ公くらいだと思うんだが」
「そんなに難しいことですか? 僕たち、4人だけであっさり潰しまくってますけど」
「・・・・・・失礼だが、キヨタカ君、君のステータスをちょっと見せてもらえるかな?」
「良いですよ」
僕は、その場で自分のステータス画面を開いて、エダマメさんに見せた。
● キヨタカ ムラカミ(村上 清隆)
SEX:MALE
AGE:16
JOB:騎士
LV:13
最大HP:2150
最大MP:1250
STR:192
AGI:180
DEX:183
VIT:218
INT:223
LUK:226(+904)
※括弧内は、「LUK上昇」のスキルによる補正。なお、今回は各種スキルの熟練度レベルについては省略。
「一体何だ、このステータスは!?」
エダマメさんが、僕のステータスを見て驚愕の声を上げた。
「何かおかしなところでも?」
「おかしいというより、もはやバケモノじゃないか! センターの訓練生を卒業して1ヶ月も経っていないのに、上級職の騎士レベル13というのも凄いが、INTの数値が223なんて、アークウィザードのレベル40になっている私でも敵わないよ! そもそも、INTが200を超えている騎士なんて聞いたこと無いし、他の基本能力値も、普通なら騎士のレベル50に達して、最上級職にクラスチェンジしてようやく到達できるかどうかという数値なんだが・・・・・・」
「そうなんですか? 僕は、この異世界に転生してまだ2ヶ月も経っていないので、この世界における冒険者の相場というものがまだ分からないんですが・・・・・・」
「そうか。それじゃあ、一例として私のステータスを見せてあげよう」
エダマメさんは、そう言って自分のステータスを僕に見せてくれた。
● ユッキー・エダマメ
SEX:MALE
AGE:43
JOB:アークウィザード
LV:40
最大HP:1130
最大MP:880
STR:55
AGI:60
DEX:177
VIT:75
INT:182
LUK:93
・・・・・・僕の方がレベルはかなり低いのに、基本能力値はすべて僕の方が上だった。
「キヨタカ君、そんな顔をしないでくれ。こんな能力値でも、私は比較的優秀なアークウィザードと呼ばれているんだよ」
「すみません。決して馬鹿にするつもりとかは無いんですけど、普通の冒険者の能力値って、このくらいなんですね」
「そういうことだ。基本能力値の成長は、本人の資質にも左右されるから、もとより同じレベルだから同程度の能力になるとは限らないのだが・・・・・・、ところで、キヨタカ君は経験値ポーションは使っていないのかね?」
「使ってません。センターの講義でそう教えられましたから」
このアマツ世界では、冒険者のステータスはレベルアップの際上昇するが、その上昇幅は本人の資質のほか、レベルアップまでに冒険者としての各種スキルをそれだけ伸ばしたかに大きく影響されるらしい。
一番手っ取り早くレベルを上げる方法は、経験値ポーションを買うなり製作するなりして飲むことだが、この方法だと冒険者として必要な各種スキルのレベルが上がらず、レベルアップしても基本ステータスの数値がほとんど伸びない。そして、当然ながらレベルが上がるほど、次のレベルに到達するまでに必要な経験値は多くなり、レベルアップの機会は少なくなるので、経験値ポーションを使って安易なレベル上げをしてしまうと、基本能力値を伸ばす機会を逃してしまうことになり、もはや取り返しが付かない。
魔王ガースーが出現する前、アマツ世界が比較的平和だった頃は、経験値ポーションで安易にレベル上げをする冒険者がほとんどだったものの、その結果レベルが高い割に実質的な戦闘力が弱い冒険者ばかりになってしまい、魔軍の攻勢に対し全く歯が立たなかったという。
その反省から、経験値ポーションには「特別消費税」という高額の間接税が課され、購入価格が従来の100倍以上に跳ね上がったほか、経験値ポーションによるレベル上げは「ドーピング」と呼ばれるようになり、センターでも「ドーピング」はできる限りしないように、と教えられるようになった。
以上が、僕がセンターで教わった経験値ポーションに関する知識の概要である。
「つまり、キヨタカ君は経験値ポーションに全く頼らず、ひたすら敵と戦ったり各種スキルの鍛錬に励んでレベルを上げた結果、そういう能力値になったと?」
「まあ、そういうことじゃないかと思います」
「・・・・・・そうか。私はまだ、経験値ポーションに頼っていた世代だからな。経験値ポーションに一切頼らず、ひたすら戦い続けることでレベルを上げれば、君のようにこれまでの常識では考えられないほど強い冒険者になるのかも知れん。もっとも、それには並々ならぬ努力と時間と、そして死の危険が伴うはずだが、キヨタカ君はそれを乗り越えて今の力を手に入れたわけだ。今でこそ、私がトーキョー・シティーで一番の冒険者などと呼ばれているが、もはや君に取って代わられるのも時間の問題だな」
「いえそんな、僕なんてステータスだけはあっても、まだこの世界の常識をほとんど知らない人間ですから」
「この世界の常識なんて、暮らしているうちに自然と身に付くさ。それに、何か分からないことがあるなら、私に答えられることなら何でも話すよ」
「それじゃあ、お言葉に甘えて一つお聞きしたいことがあるんですが」
僕は、前話でタマキ先生にも質問した、ミスリルや火薬などの武器や装備を調達するために自前の商人職を育てる必要があるか、という趣旨の質問をした。
「なるほど。結論から先に言うと、本職の商人は絶対に必要だよ。冒険者の実情についてよく分かっていない素人さんたちは、商人なんて冒険者じゃ無いなんて言うこともあるけど、冒険者だって一種の自営業者だ。戦闘に直接役立つ固有スキルは少なくても、冒険者を職業として成り立たせるために必要なスキルを習得できるのが商人職。昔のように、経験値ポーションでレベルを上げた商人職に仕事を外注できた時代ならともかく、高レベルの商人職がほぼ絶滅してしまった今では、パーティーに1人は必要な存在だよ。私のパーティーにも、キヨミ君というグレートマーチャントがいるが、まだレベル10だ。必要性を感じてから慌てて新人の商人職をパーティーに加えると、かなり長い間その子のレベル上げに手こずることになるだろうから、キヨタカ君が、魔軍討滅という高い目標を達成しようと考えているなら、なるべく早いうちに本職の商人を入れた方が良いだろうね」
「やっぱり、エダマメさんもタマキ先生と同じ意見ですか」
「なるほど、タマキ君にも同じ事を言われたのか。でも良いじゃ無いか。私はもうこんな歳で、あっちの方も大して強くないから、今更若い女の子をメンバーに加えるのは難しいが、キヨタカ君の年齢ならあっちの方も真っ盛りだろう?」
「まあ、確かにそれはそうなんですけど・・・・・・」
「どうした? そっちの方で、何か悩みでもあるのかな?」
「いえ、何でもありません。本日は、色々と有り難うございました」
こうして、僕はエダマメさんと別れ、センターに戻った。
◇◇◇◇◇◇
「うーん、おにいちゃーん・・・・・・」
全身一糸纏わぬ姿の瑞穂が、ベッドの上で仰向けになった僕の上に乗っかって、甘い声を上げながら僕に抱きついている。ちなみに、下半身は僕のモノを挿入したままである。
「瑞穂、この体位気に入ったの?」
「・・・・・・うん。お兄ちゃんを、いっぱい感じられるから・・・・・・」
体位の名前までは知らないが、瑞穂は身体が小さいので、寝ている僕の身体の上に乗っかられるこの体位でも、重さは全く苦にならない。むしろ心地良い。
ただ、僕と繋がっている瑞穂が時々僕のモノを締め付けてくるので、僕も気持ち良くなってしまい、次第に腰を振りたくなってしまう。今日は、午前中にエイルとのひーりんぐ・えっちをこなし、夕方からはセンターのお風呂でみなみちゃんと瑞穂との3Pプレイをしたので、もう今日だけで20回くらいは射精していると思うのだが、それでも瑞穂の中に挿れていると、もう1回したくなってしまう。だが、瑞穂に乗っかられているこの体位、えっちの中休みには良いけど、残念ながら腰を振るには向いていない。
ちなみに、なぜ3Pプレイなんてやるようになったのかと言うと、昨晩はみなみちゃんとえっちする日なのに、瑞穂がもう我慢できないとおねだりしてきたので、それなら風呂へ行って3人でえっちするかと言ってみたところ、すんなりそれで話がまとまってしまったのだ。
3Pプレイといっても、みなみちゃんと瑞穂が交代で僕の相手をするだけなのだが、知った仲とは言え他人に見られながらえっちしたり、他人のえっちを間近で見るのはかなり興奮するらしく、初めての3Pプレイは予想外の好評で、この日の夜もすることになった。僕にとっても、体力と性欲が有り余っているもえちゃんはともかく、まだえっちに慣れていないみなみちゃんや瑞穂が相手なら、むしろ2人まとめてえっちした方がちょうど良いくらいなので、もえちゃんの日以外は今後も3Pプレイが定番ということになりそうだ。
もっとも、寝るときは僕と二人きりになりたいというみなみちゃんの要望により、昨晩はお風呂を上がった後みなみちゃんと一緒に寝たので、今夜は瑞穂と一緒に寝る番になったというわけである。
経緯の説明はこのくらいにして、瑞穂も僕の反応に気付いたようだ。
「うん? お兄ちゃんの、また大きくなってきた・・・・・・。またしたいの?」
「ごめん、瑞穂の中、気持ち良いから・・・・・・。ちょっと起き上がってくれる?」
「もう無理だよう・・・・・・」
えっちの経験もまだ浅く、体力もそれほど無い瑞穂は、今までのえっちでかなり疲労してしまっているようだ。
「じゃあ、僕が持ち上げてあげるね」
そう言って、僕は瑞穂の身体を持ち上げ、激しく突き上げる。
「うにゃああああああああ~!!!」
瑞穂が、身体を震わせながら言葉にならない悲鳴を上げる。その様子からして、おそらくもうイキ過ぎているから止めて欲しいと言いたいのだろうが、僕も欲望に火が付いてしまったら途中で止めることなど出来ない。それでも早くイッて終わらせてあげようとは思っているのだが、もう出すものはほとんど無い状態なので、イクにも時間がかかる。
びくん! びくびくびくん!
僕の愚息が瑞穂の中で大きく震え、ようやく性衝動を満足させると、僕はぐったりしている瑞穂に声を掛けた。
「瑞穂、終わったからそろそろ抜いて」
「おにいちゃん、無理だよ・・・・・・。もう、力入らないよ・・・・・・」
「え!?」
僕は困惑するも、瑞穂の腰を持ち上げて何とか自分の愚息を引き抜こうとした。騎乗位で瑞穂が僕の上に跨がっている態勢では、僕の方から引き抜くのは難しい。日本にいた頃の僕であれば、おそらく射精して性欲を満足させれば愚息が小さくなって自然に抜けたのだろうが、今の僕は例のポーションのせいで、何回射精しても愚息があまり小さくなってくれず、膣内の快感から逃れられない。そして、イキっ放しの状態になっている瑞穂の小さな身体は、クタクタになりながらも僕の愚息を締め付けてくるので、気持ち良いから抜きたくない、このまま挿れたままにしたい、と思ってしまう。
相手がもえちゃんであれば、抜くのを諦めてもえちゃんが満足するまでされるがままになっていれば良いのだが、経験が浅く体力も無い瑞穂が相手では、そのうち瑞穂の方が壊れてしまう。
僕は雑念を振り払って一気に瑞穂の腰を持ち上げ、何とか愚息を引き抜くと、フラフラになっている瑞穂を僕の隣に寝かしつけた。
「・・・・・・お兄ちゃん」
しばらくすると、瑞穂の方から僕に声を掛けてきた。
「何? 瑞穂」
「もう、挿れなくて大丈夫なの?」
「今夜はいっぱいしたから、もう大丈夫だよ」
「・・・・・・でも、お兄ちゃんのおちんちん、また大きくなってるよ」
「余計は心配はしなくていいから、今夜はもう寝なさい」
本音を言うと、むしろ瑞穂の言うとおりで、さっき瑞穂の中に挿れていたいのを我慢して引き抜いたから、もう1回くらいしたい気持ちはあった。それに、言葉では兄のように振る舞っているとはいえ、瑞穂は僕にとって初めてえっちなことをさせてくれた女の子で、僕にとってはもう手放すことの出来ない、恋人のような存在になっている。そんな瑞穂が裸で僕の隣に横たわっていて、何もしたくないはずがない。
しかし、瑞穂はたぶん僕のことを、恋人というより兄のような存在だと思っているし、僕とのえっちも恋人同士の愛を確かめ合う行為では無く、僕とのスキンシップのように思っている節がある。そんな瑞穂が、もう少し成長して女性としての本当の恋に目覚め、その対象が僕でなかったとしたら・・・・・・と想像すると、それだけで僕は胸が締め付けられるような思いになる。
それでも、僕がそんな想いを素直に口にしたら、瑞穂には変なことを言っていると思われそうで、それに今のところみなみちゃんがお嫁さん、瑞穂が妹という感じで上手く棲み分けの出来ている三人の関係が崩れてしまいそうで・・・・・・。
「すう、すう・・・・・・」
僕がそんなことを考えていると、いつの間にか瑞穂は静かに寝息を立てていた。
まったく。えっち自体まだ覚えたばかりで、瑞穂との関係さえ心の中で整理できていない僕に、ひーりんぐ・えっちなんて早すぎるよ。そんなことを思いつつ、いつの間にか僕も眠りに就いていた。
(第27話に続く)
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