僕の転生した世界があまりにも生々しい件

灯水汲火

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第1章 訓練生編 『目指せ、アマツ世界を救う冒険者!』

第14話 きよたんパーティー、結成!

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第14話 きよたんパーティー、結成!


 散々な苦労の末、何とかエイルとフライヤを救出して帰還した翌日。
 通常の訓練は、これまで毎日朝の8時から行われていたのだが、この日は前日の帰りが遅かったのと、あまりやることがないという理由から、タマキ先生とコハルさんの計らいで、午前10時スタートとなった。
 なお、アマツ世界の暦は、1日が24時間制であること、1週間が7日であることについては、日本と全く同じで、月曜日、火曜日といった曜日の呼び方、土曜日と日曜日が原則休日であることも同じ。ただし、冒険者は自由業なので、冒険や戦いに出掛けるか休むかは各パーティーの自由であり、曜日はあまり関係ない。
 ただし、地球と異なり1年は362日ちょっとで、1ヶ月はいずれも30日に統一されており、12月30日と1月1日との間に、通常は2日間、10年に1度くらい3日間、祝祭日と称される休日が入る。どうやら、日本人がもたらした暦法をアマツ流にアレンジした結果、こうした暦法になったらしい。


 それはともかく、この日はいつもの『教室』に、僕と上水流さん、みなみちゃん、瑞穂の4人が集められた。
「4人とも、ちゃんと集まっているわね。昨日帰ってきたのは夜の8時過ぎだったのに、えらいえらい」
「タマキ先生、今日は何をやるんですか?」
「きよたん、今日は正式なパーティー結成の意思確認と、それが済んだら正式な冒険者としての登録手続き、そして訓練生の卒業式をやるだけよ。特に難しいことはないわ」
「意思確認?」
「正式なパーティーを結成するかどうかの意思確認よ。この4人の中では、一番頭の良いきよたんをリーダーにするのが妥当だと思うけど、みなみちゃんと瑞穂ちゃんは、きよたんのパーティーに加入するってことでいいのよね?」
「はい。不束者ですが、今後ともよろしくお願いします」
「瑞穂は、最初から何があってもお兄ちゃんに付いていくって決めてたよ!」
 タマキ先生の問いに、みなみちゃんと瑞穂が当然のように同意する。
「きよたんとしても、特に異存は無い?」
「もちろん、異存はありません」
「まあ、みなみちゃんと瑞穂ちゃんについては、きよたんとの関係も順調に進展していたし、わざわざ確認するまでも無いといったところだけど、問題はもえちゃんよね」
「え? あたし?」
「もえちゃんは、きよたんとの関係も進展していないし、一昨日のクエストではきよたんを思い切り殴って怪我をさせちゃったって聞いているし、みなみちゃんや瑞穂ちゃんとの関係も、あまり良くないみたいね。先生としては、もえちゃんをきよたんのパーティーに入れてもらえば助かると思っていたけど、きよたんの方がお断りだって言うようなら、先生も無理にとは言えないわよ。そもそも、前提としてもえちゃんは、きよたんのパーティーに入りたいっていう意思があるの?」
「え、そ、それは・・・・・・」
 タマキ先生の問いに、上水流さんが思わず口ごもる。
「きよたんのパーティーに入れてもらいたいなら、自分できよたんたちにお願いしなさい。こればかりは、先生もこれ以上手助けできないわよ」
「わ、分かったわよ・・・・・・」
 上水流さんは、僕の方に向き直って、緊張して少ししどろもどろになりながらも、こう話し始めた。

「きよたん、一昨日は怒りにまかせて思いっきり殴っちゃって、本当にごめんなさい。そして昨日は、・・・・・・きよたんにがめついとはエロたんとか言いたい放題言っちゃって、本当にごめんなさい! でも、あたしは頭も運も良くないし、きよたんと一緒でないと、冒険者としてはたぶんやっていけないし、魔王ガースーを倒してこのアマツ世界に平和をもたらすというあたしの目標を実現できるのは、たぶんきよたんしかいないと思うから、あたしもきよたんのパーティーに入れて欲しいです。みなみちゃんや、あのがきんちょ・・・・・・じゃなかった、瑞穂ともできる限り仲良くするし、きよたんの指示には何でも従うから、あたしをきよたんのパーティーに入れてください!」

 上水流さんが、若干涙を流しながら必死に懇願する姿を見て、僕は穏やかに答えた。
「上水流さん、昨日や一昨日のことは、僕としてはもう気にしてないよ。それに、魔軍討滅という僕の目標を達成するには、上水流さんの力は絶対に必要だ。パーティーの一員として、歓迎するよ」
「・・・・・・きよたん、ありがとう」
 上水流さんが、そう言って僕にお辞儀をした。
「きよたんはOKみたいだけど、みなみちゃんと瑞穂ちゃんの意向はどうなの?」
「私は大丈夫です。きよたかさんから、もえさんもパーティーに加えるつもりだってことは、以前から聞かされていましたから。もえさん、これからもよろしくお願いしますね」
「我が敬愛する眷属の決めたことであれば、この偉大なる魔眼の女王バロールとしても、特に異存は無い」
「二人とも大丈夫みたいね。これでめでたく、きよたんパーティーの結成が決まったわね!」
「先生、もしかしてそれが、僕たちのパーティーの正式名称になるんですか?」
「冗談よ。でも、きよたんがリーダーなんだから、きよたんパーティーとでも呼ぶしかないじゃないの」

「ちょっと待って。少し気になったことがあるんだけど」
 僕とタマキ先生との会話に、上水流さんが待ったをかけた。
「何? 上水流さん」
「さっき、きよたんは自分の目標として、『魔王ガースー討伐』じゃなくて、『魔軍討滅』とか言ってたわよね?」
「うん、確かにそう言ったけど」
「きよたんは、魔王ガースーを倒すのが目標じゃ無いの?」
「ああ、そういうことか。上水流さん、僕は訓練期間中、タマキ先生や特別講師の先生方から、民主自由党と称する魔軍の実態について色々な話を聞いたんだけど、どうやら総統を名乗っている魔王ガースーは、魔軍の中では必ずしも絶対的な支配者では無く、魔軍内部における権力闘争の結果次第では、ガースーが総統の地位を追われ、他の人物に取って代わられる可能性もあるみたいなんだ。それに、魔軍がそういう組織なのであれば、魔王を倒せばそれで済むなどといった単純な話では無く、少なくとも魔軍の有力者たちを根こそぎ叩き潰して行かなければ、このアマツ世界を魔軍の脅威から救うことはできない。だから、僕の目標は『魔軍討滅』なのであって、決してガースーとの戦いを避けるつもりはないよ」
「ふーん。あたしには難しくてよく分からないけど、それならそういう辺も含めて、きよたんに付いていくわ」
「えーと、先生からも質問していい?」
「どうぞ」
「私、ガースーが総統の座を追われるなんて噂、聞いたことないんだけど、それって確かな情報なの?」
「100%ではないけど、たぶん総統は途中で変わると思います。詳しくは言えませんが、結構信頼できる筋からの情報なので」
「そうなの。もう10年近く総統として君臨していたガースーが交代するなんて、想像も付かないけど、一応頭の片隅に留めておくわね。じゃあ、次の話行くわね」
「何の話ですか?」

「きよたんは、たぶん特別授業の中で教わっていると思うけど、現在のアマツでは、冒険者のパーティーは、センターの冒険者名簿とトーキョー・シティーの住民基本台帳に登録され、法律上は家族とほぼ同様の取り扱いになります。ただし、パーティーの形態には大きく分けて2種類あってね、
 1つは、パーティーのメンバー全員がそれぞれ独立して家計を営み、クエストの報酬や戦利品なんかもみんなで山分けして、税務申告なんかの手続きも各自でやるってパターン。今時の冒険者パーティーは、大体8割方がこのパターンね。
 もう1つは、パーティーのリーダーがメンバー全員の家計を管理し、他のメンバーはリーダーの被扶養者になるってパターン。リーダー以外のメンバーは、リーダーの許可なく大口の契約なんかをすることはできないけど、リーダーには他のメンバーを扶養する義務が発生するわ。冒険者としての登録手続きをするとき、どちらの形態を選ぶかも決めなきゃ行けないんだけど、きよたんたちはどうするつもり?」
「僕は、どちらでも構いません。どちらを選んでも、税法上のメリットやデメリットは特に無いって聞いていますので」
「あたしは、家計管理とか税務申告なんて絶対無理だから、そのへんは全部きよたんにお任せにしたいんだけど」と上水流さん。
「私も同じくです。それに扶養された方が、なんだかお嫁さんになれたような気がしますし・・・・・・」とみなみちゃん。
「瑞穂も同じ! 一生お兄ちゃんに養ってもらいたいです!」
 タマキ先生は、ひととおり三人の答えを聞いた後、
「どうやら、きよたん以外は、みんなきよたんに養ってもらいたいみたいね?」
「・・・・・・じゃあ、僕が全員分の家計を管理するって形態でお願いします」
「じゃあ、その形態で登録しておくわね。実を言うと、先生もきよたんパーティーの場合は、そうした方が良いと思ってたのよ。4人の中で、税務申告なんかに必要な『計算』や『簿記』のスキルを持っているのはきよたんだけだし、しかも訓練中にスキルレベルを結構上げちゃってるし、素人の冒険者が自分で税務申告やると結構ミスして損することもあるし、会計士さんに税務申告を任せると結構お金取られちゃうから」
 ああ、そういうコストは考えていなかったな。『簿記』スキルの勉強をしている僕ならともかく、他の3人は自力で税務申告なんて無理だろう。
「分かりました。でも何というか、アマツの冒険者って、結構世知辛い世界ですね」
「でしょう? でも、冒険者って結局は自営業者みたいなものだから、そういう手続きも必要になるのよ。だから、そういう方面の専門家にもなれる『商人』が、パーティーの中では意外と重宝されるのよ」
 その後、タマキ先生は僕たちの冒険者登録を行うためにしばらく教室を離れ、先生が戻ってきたとことで再開となった。

◇◇◇◇◇◇

「待たせたわね。もう、皆さんは一人前の冒険者として無事登録されたわけだけど、卒業式を行う前に、ちょっとアナウンスをさせてもらうわね」
「先生、何のアナウンスですか?」
「授業でも話したと思うけど、この『冒険者人材育成センター』では、冒険者を目指す人の訓練だけではなく、冒険者に対するクエストの依頼や達成報告、新しいスキルを習得した冒険者への初期訓練サポート、冒険者パーティー同士の交流など、様々な事業を行っています。センターの1階と2階は主に訓練生向けのスペースだけど、3階は冒険者向けのスペースになっており、クエストの受注や達成報告などもここで行います。冒険者向けの談話室もあって、ここではお茶やコーヒーなどが無料で飲めるほか、軽食なども低価格で提供しています。ただし、荒くれ者の冒険者たちが、お酒を飲んで暴れ回ったりすると困るから、お酒は出してないけどね」
「はい、それは3日目の授業で聞きました」
 もっとも、僕以外の3人は、まるで初めて聞いたような顔をして驚いているが、スルーしておく。授業をきちんと聞いていないのが悪いのだ。
「なので、皆さんが冒険者になっても、少なくともトーキョー・シティー近辺で活動する間は、このセンターが主な活動拠点になると思います。ただし、冒険者になってからこのセンターに宿泊する場合、卒業後1ヶ月までは無料なんだけど、それ以降は1泊1人あたり50アマツ円の宿泊料金がかかってしまいます。それでも、トーキョー・シティーの宿屋は、安いところでも1泊100アマツ円くらいかかるから、宿泊料金としては安い方だけどね」
「要するに、宿泊料金のお知らせなんですか?」
「いいえ、これは前提のお話。ただし、成人男性のいるパーティーの場合、その男性がセンターの指定する精子提供に応じてくれれば、その後3日間、パーティー全員の宿泊料金が無料になります。なので、きよたんには是非、精子提供に協力してもらいたいわけ」
「精子提供って、子供を作るために精子を提供することですよね? アマツでは、人工授精をやっているんですか?」
「そんなまどろっこしいことはしないわよ。単に、子供が欲しい女性に、種付けえっちをしてあげるだけ」
「えっ」
「大丈夫よ。アマツでは日本と違って、人工授精なんかの技術は発達していないけど、法制度はしっかりしているから。精子提供に応じた女性に子供が産まれても、精子提供者は法律上の父親とはみなされないし、人妻が夫の同意を得て精子提供を受けた場合には、姦通罪の適用除外とされているから、精子提供者に迷惑をかけることはないわ」
「それはその、法律上はそうなっていたとしても、倫理的にどうかと・・・・・・」
「これも、アマツ世界を救うためよ。トーキョー・シティーでは、成人人口の約9割が女性だから、子供が欲しくても産めない女性がたくさんいるわけ。冒険者の男性は、同じパーティーの女性とはえっちしたい放題だけど、冒険者の女性はみんな避妊ポーションを飲んでいるから、いくらえっちしても子供は産まれないわ。まあ、それ自体は娯楽として楽しんでもらって構わないんだけど、きよたんみたいに若くて精力旺盛な冒険者には、少子化対策の一環として、子供を増やすための精子提供にも協力して欲しいわけ。もっとも、童貞のままだと精子提供は難しいだろうから、訓練生卒業と一緒に、童貞も卒業しちゃえばどう?」
「そ、卒業って・・・・・・。一応、みなみちゃんと一回だけ出来たから、僕はもう童貞じゃないと思うんですけど・・・・・・」
「きよたん。そんな分かりやすい嘘が、先生に通用すると思ってるの?」
「え?」
「きよたんみたいに、精力旺盛な若い子が挿入の快感を覚えたら、1回で済むわけないじゃないの。その日を境に、挿入えっちの快感にやみつきになるはずよ。それにみなみちゃんも、処女膜はまだ残っているから、処女を喪失したらかなり痛がって、次の日くらいには股間がヒリヒリして歩き方がおかしくなったりするはずよ。でも、みなみちゃんはきよたんと一回だけ挿入えっちに成功したと言いながら、そういう形跡が全く見られなかったから、先生が尋問したらあっさり白状したわ」
「きよたかさん、ごめんなさい・・・・・・。私、嘘をつくのが下手みたいで・・・・・・」
 みなみちゃんが、僕に謝ってきた。
「きよたん、そもそも童貞と処女のカップルで初体験をしようとするのに無理があるのよ。この際、初えっちは経験済みのもえちゃんと済ませちゃいなさい」
「え!? 上水流さんと!?」
「な、なんであたしが、きよたんをえっちしなきゃならないのよ!?」
 タマキ先生の言葉に、僕と上水流さんの両方がうろたえる。
「もえちゃん、きよたんとえっちしたくて、毎晩オナニーしてるじゃないの。いい加減素直になりなさい。それにきよたん、さっきもえちゃんは、きよたんの指示には何でも従うって言ってたわよね?」
「まあ、それは確かに聞きましたけど」
「年頃の女の子が、年頃の男の子に『何でもする』って言ってきたときは、男の子は女の子にまずえっちな命令をするのがお約束っていうものよ。つまり、女の子が何でもするって言ってきたときは、『私とえっちしてください』という意味なんだから、えっちしてあげなきゃ、女の子に失礼ってものよ」
「あ、あたし、別にそういう意味で言ったわけじゃないし!」
「上水流さんもこう言っていますから、その意思表示は心裡留保で無効だと思いますけど」
「もえちゃん、なんで否定するのよ!? 先生が背中を押してあげられる最後のチャンスなのに!? それにきよたんも、『法律』の勉強をしてスキルレベルを上げたからって、法律用語を持ち出すのは止めなさい! たぶん、誰も理解できないから」
「先生、そういう話は、もう耳にタコが出来るくらい何度も言われましたけど、僕にはもう、みなみちゃんと瑞穂がいます。瑞穂は自分から、僕のことが好きでえっちしたいと言ってきてくれましたし、みなみちゃんも自分から、僕と一緒にえっちなお風呂に入ってくださいって、お願いしてきました。その2人を差し置いて、僕とえっちしたいのかしたくないのか分からない上水流さんを、初体験の相手に選ぶのは無理です。せめて、もえちゃんの方から、僕にえっちしたいって言ってもらわないと」
「あ、あたしがそんなこと言うわけないじゃないの! まあ、きよたんが私とえっちしたいって言うなら、応じてあげなくもないけど」
「まったくもう! それじゃあ、きよたんにはあと1ヶ月だけ猶予期間をあげるから、その間に相手は誰でもいいから、早く童貞を卒業しちゃいなさい! さもないと、『少子化対策特別措置法』の原則どおり、矯正教育で強制的に挿入えっちを覚えてもらうことになるわよ。それ以上は、さすがに先生もかばいきれないからね!」
「わ、分かりました・・・・・・」
 さすがに、アマツの法律を持ち出されては、僕としては何も言えない。その1ヶ月の間に、何とかみなみちゃんと初体験を済ませるしかないだろう。
「・・・・・・こんなことになるなら、男性の訓練生にはえっちを訓練の必須科目に加えておくべきだったわ。そうしておけば、合法的にきよたんの初めてを、先生がもらえたのに。まあ、今更愚痴を言ってもしょうがないか。もうお昼の時間になっちゃったから、午後にここで、4人の卒業式を行うことにするわね」
 タマキ先生は、いかにも残念そうな顔でそう告げた。

◇◇◇◇◇◇

 そして午後。教室にはタマキ先生のほか、お世話係のコハルさん、アデレードさんをはじめとする訓練生たち、そしてリハビリ中のエイルさんとフライヤさんも入ってきた。
「きよちゃーん! 訓練生卒業おめでとう!」
 フライヤが、リハビリ中とは思えないほど元気な声で、僕に話し掛けてきた。一方のエイルさんは、まだゴブリンたちに犯され続けたショックから完全に立ち直ったわけではないらしく、あまり元気は無いようだ。
「ありがとう、フライヤさん」
「でも、童貞はまだ卒業してないんだって? それなら、フライヤが初めての相手をしてあげようか?」
「なんで、あんたがしゃしゃり出てくるのよ!?」
 フライヤのお誘いに、なぜか上水流さんが文句を言ってきた。
「あれあれ~? もえちゃんは、きよたんとえっちしたくないのに、どうしてフライヤがきよちゃんとえっちするのを嫌がるのかな~?」
「そ、それは・・・・・・。フライヤ、男と見れば見境無くえっちに誘うの、いい加減止めなさいよ!」
「えー? えっちしたいのに、勇気が出なくてオナニーばかりしてるもえちゃんに言われたくないなあ」
 上水流さんとフライヤの、くだらない口論が始まった。二人の様子を見る限り、どうやら僕がこの世界にやってくる前、こんな会話を何度となくやってきた仲のようだった。
「はいはい。もえちゃん、フライヤちゃん、旧交を暖めるのはそのくらいにしておいて。これから卒業式を始めるわよ」
 タマキ先生の一言で、上水流さんもフライヤもようやく沈黙し、卒業式が始まった。


「では、これから4人に、卒業証書を授与します。まずは、パーティーのリーダーに決まったきよたん・・・・・・じゃなかった、キヨタカ・ムラカミ君!」
「はい!」
「キヨタカ・ムラカミ君。貴方は、トーキョー・シティー冒険者人材育成センターにおける、冒険者訓練生としての課程を修了したことを、ここに証します。冒険者人材育成センター所長、タマキ・セト」
 タマキ先生が、僕に卒業証書の文面を読み上げる。
「え!? タマキ先生って、このセンターの所長だったの!?」
 上水流さんが、思わず驚きの声を上げる。
「そうよ。先生は、あんまり偉ぶるの好きじゃ無いから、訓練生に対してはあんまり言わないけど、こう見えてもこのトーキョー・シティーでは、結構偉い人なのよ。もえちゃん、このセンターには結構長くいるのに、先に卒業していった子たちの卒業式には、一度も出席したこと無かったからね」
「・・・・・・まあ、上水流さんはともかく、僕としては、たぶんそうだろうと思ってましたから、あまり驚きはないですけどね」
「あら、さすがきよたんは、もう察しがついてたのね。きよたん、この3人を、特にもえちゃんを、よろしくお願いね。あと、強いからと言ってあまり無茶なことはしないこと、早く挿入えっちを済ませること。それ以外には、先生から何も言うことは無いわ。きよたんは、4人の中ではというより、センター開設以来ぶっちぎりの最高成績だから」
「ありがとうございます」
 僕は、タマキ先生から卒業証書を受け取った。最高成績と言っても、アテナイスさんとこの世界に転生するしないで揉めた挙げ句、アテナイスさんから特別サービスでチート的な能力を授かった結果に過ぎないから、決して驕らないことにしよう。

「次、モエ・カミズル君!」
「はい!」
「卒業証書の文面は同じだから、以下同文でいいわね。もえちゃんとは、もう7ヶ月くらいの長い付き合いだったけど、何とか卒業できて良かったわね。ただし、モンクとしての戦闘能力はピカイチだけど、それ以外の能力、特に知力と協調性にはかなり問題があるから、冒険者になった後はきよたんの言うことを良く聞くこと、他のメンバーと仲良くすること、それとあまり無茶をしないこと。それさえ守ることが出来れば、もえちゃんの力なら魔軍討滅も、決して夢物語ではないわよ」
「分かってるわよ。・・・・・・タマキ先生、今まで色々ありがとう」
 卒業証書を受け取る上水流さんの顔には、かすかに涙が流れていた。僕たちより在籍期間が長かった分、センターや先生への思い入れも深いのだろう。

「次、ミナミ・クリバヤシ君!」
「は、はい!」
「以下同文。みなみちゃんは、結構おっちょこちょいな子で、センターに来た当初はどうなることかと思っていたけど、きよたんやもえちゃんに付いていくための、ハードな訓練によく付いてこれたわね。きよたんにはさすがに及ばないけど、みなみちゃんも卒業生の成績としては結構立派な方よ。きよたんやもえちゃんを、しっかりサポートしてあげてね」
「はい! あ、ありがとうございます・・・・・・」
 みなみちゃんも、かなり緊張した様子ながら、卒業証書を受け取った。

「次、ミズホ・ヤマナカ君!」
「・・・・・・はい」
「以下同文。最初に瑞穂ちゃんが来たときは、頭のおかしい子が来ちゃったかと思ったけど、みなみちゃんと同様、ハードな訓練によく付いてこれたわね。この勢いで頑張って、上級職のアークウィザードになれば、十分パーティーの戦力になれるわよ。あと、瑞穂ちゃんが時々やるバロールなんとかについては、『魔眼』スキルを取っちゃった以上止めろとまでは言えないけど、知らない人を相手にするときは止めておきなさい。変な子だと思われちゃうからね」
「・・・・・・」
 瑞穂は、何か先生に言い返したい様子ながらも、結局は黙って卒業証書を受け取った。

「皆さん、これで卒業証書の授与は終わりましたね~。でも、卒業証書自体は、余所で見せる機会もありませんし、冒険の邪魔になってしまいますから、ほとんどの方の卒業証書はセンターでお預かりしているんですけど、きよたかさんたちはどうしますか~?」
 証書を受け取った後、コハルさんが僕たちに尋ねてきた。
「じゃあ、僕たちのも預かってもらいましょうか」
 僕の言葉に他の3人も同意したので、僕たちの卒業証書はセンターで預かってもらうことになった。
「はーい、お預かりしておきますね~。あと、皆さんには訓練中にこなした模擬クエストの報酬も兼ねて、1人あたり2千円の支度金をお渡ししますよ~。これで、冒険者として旅立つ準備を整えてくださいね~」
「コハルさん、きよたんたちのパーティーは、きよたんが全員分のお金を一括管理することになっているから、4人分まとめてきよたんに渡してあげてね」
「そうなんですか~。では、きよたかさんにまとめてお渡ししますね~」
「ありがとうございます」
 僕は、こうしてコハルさんから、8千アマツ円の入った袋を受け取った。日本円で、約80万円相当の金額になる。大事に使わないと。

「みなさん、ご卒業おめでとうございます」
 在校の訓練生を代表して、アデレードさんが僕に花束を贈ってくれた。
「ありがとう。アデレードさんや他のみんなも、早く冒険者として活躍できるよう頑張ってね」
「はい。でも、訓練生を卒業して冒険者となるには、リーダーになってくれる男の人がいないと・・・・・・。きよたかさん、追加メンバーが必要になったら、是非私に声を掛けてくださいね。私なら、いつでもおま○こ大歓迎ですよ」
「はいはい! フライヤにも声掛けてね! おま○こなら、あたしの方が得意だよ!」
「フライヤちゃん、まだあなたはリハビリ中でしょう! 大人しくしてなさい。あと、アマツでは『おま○こ』って言うのが普通だけど、日本人の感覚では『おま○こ』ってちょっと下品な言葉だから、連呼するとかえってきよたんにドン引きされちゃうわよ」
 タマキ先生が、そう言ってアデレードさんとフライヤさんをたしなめた。
「タマキせんせーい、じゃあ、日本の人は『おま○こ』のこと何て言うんですかー?」
「相変わらず、フライヤちゃんはそういう方面では好奇心旺盛ね。まあ、『えっち』か『セックス』って言うのが普通じゃないかしら」
「じゃあきよちゃーん、早速フライヤとえっちしよ?」
「ごめん、今日は瑞穂とえっちする日だから」
 ・・・・・・まったく、アマツの女子たちは二言目にはこれだから。


「それはともかく、普通の卒業生たちは、ほぼこの支度金だけを原資として冒険を始めることになるんだけど、きよたんたちは、一昨日と昨日の戦いで相当稼いだんじゃない?」
 支度金を受け取った後、タマキ先生が僕に尋ねてきた。
「はい。まだ、宝石の方は数が多くて査定がまだ終わっていませんけど、おそらく合計で100万アマツ円を超えると思います」
「そんなに!? それだけあれば、トーキョーではほぼ最高クラスの装備を、最初から買い揃えられるわね。そんなんじゃ、たった8千アマツ円の支度金なんて、はした金になっちゃうわね」
「いやそんな、はした金なんて」
「きよたんたちは、訓練生としては前例のないほどの功績を挙げているから、先生としても支度金はもっと弾んであげたいんだけど、今トーキョー・シティーの政庁では、もう死んだと思って死亡者扱いにしちゃっていた女性たちが、きよたんたちに助けられて生きて帰ってきて、そうした場合に住民登録なんかをどう取り扱えば良いか、トーキョー・シティーの法律に規定が無いって大騒ぎになってるの。さらに、ユーリコ知事もこれまでの過労が祟って入院しちゃってるから、きよたんたちへの報奨がどうなるか決まるには、申し訳ないけどしばらく時間がかかると思うわ」
「別にいいですよ。僕たちとしても、冒険者としての資金を調達出来ましたし、トーキョー・シティーの財政が相当苦しいということは分かっていますから」
「そういう訳にはいかないのよ、きよたん。これは政治の問題なの」
「政治の問題?」
「まず、この冒険者人材育成センターは、『モンスター・ゼロ』を政権公約に掲げるユーリコ知事の肝いりで、かなり高額の資金を使って建設・運営されているんだけど、これまであまりめぼしい成果を上げられなくって、税金の無駄遣いなんて言われることも少なく無かったのよ。ユーリコ知事のためにも、このセンターのためにも、きよたんたちの活躍はセンターの大きな成果として、盛大に称える必要があるの。それに、クエストで最小限のゴブリンだけ倒して帰ってくるヘタレの冒険者たちにも、もっとモンスター討伐を頑張れば、頑張った分報われるっていうことを示してあげないとね」
「まあ、そういう事情があるのなら、僕としては特に言うことはありませんけど」
「タマキ先生、あたしたちを差し置いて、きよたんと二人だけで会話しないでよ! あたしたちが結構お金持ちになったってこと以外、全然分からないんだけど」
「まあ、確かにもえちゃんには分からない話だったわね。要するに、ちょっと時間はかかると思うけど、頑張ってたくさんのゴブリンたちを倒し、死んだと思われていた女性たちまで救出してくれたみんなには、トーキョー・シティーから素晴らしい贈り物をあげることになると思うから、期待して待っててねってことよ」
「ああ、そういうことね。せいぜい期待させてもらうわ」
「一体何がもらえるのか、少しワクワクしますね」
「ふっ。この偉大なる魔眼の女王、バロール様に相応しい貢物を期待するとしよう」
 今の説明で、3人とも概ね理解できたようだった。もっとも、瑞穂はちょっと調子に乗っている感じだけど。

◇◇◇◇◇◇

「そうそう、忘れるところだったわ。きよたんには、私個人からのプレゼントがあるのよ」
「先生からのプレゼントですか?」
「シブサワ商会とトーキョー大学で共同開発した、最新型のマジックオルガンよ。たしか、きよたんはピアノより、エレクトーンの方が得意だったのよね?」
「はい。僕の家には、エレクトーンしか無かったもので」
 知らない人には分からないと思うけど、ピアノとエレクトーンは同じ鍵盤楽器でも、結構弾き方が違うのだ。力の入れ方も違うし、ピアノは右手でメロディー、左手でベースと伴奏をやるのが基本だけど、エレクトーンは右手でメロディー、左手で伴奏、足鍵盤でベースをやるのが基本になる。両方習っている人なら良いけど、僕みたいにエレクトーンをメインで習っていた人間にとっては、ピアノは弾けない・・・・・・とまでは言えないけど、いまいち苦手なのだ。逆に、ピアノだけを習っている人は、エレクトーンのように両手で鍵盤を弾きながら足鍵盤も弾くなんて無理、というのが普通らしい。
「このマジックオルガンは、エレクトーンと同じ感覚で弾けるよう、ちゃんと足鍵盤も付いているわ。折り畳み式だから、持って行っても冒険の邪魔にはならないと思うわ。これで『音楽』のスキルをさらに上げて行けば、やがては音楽魔法の使い手になれるかもね」
「ありがとうございます、タマキ先生。でも、良いんですか? こんな高価そうなものを頂いてしまって」
「きよたん、先生を誰だと思っているのかしら? このセンターの所長にして、トーキョーでは最大の財閥、シブサワ商会の共同経営者なのよ。こう見えても、私は結構なセレブなんだから」
「・・・・・・ああ、そうでしたね」
「そのうち、そのマジックオルガンもシブサワ商会で売り出す予定だから、色んなところでそれを弾いて、マジックオルガンを宣伝して頂戴ね。それじゃあ、卒業の挨拶代わりに、そのマジックオルガンで、一曲お願いできるかしら? 出来れば、先生の知らない曲が聴きたいんだけど」
「分かりました。でもその前に、少し試し弾きさせてもらいますね」
 僕は、もらったばかりのマジックオルガンを試し弾きして、確かにエレクトーンと同じような感覚で弾けることを確認すると、タマキ先生に尋ねた。これまでの付き合いで、タマキ先生があの人の大ファンだということは知っているから、披露するのもあの人の曲が良いだろう。
「タマキ先生は、あの人の曲、どのあたりまでご存じですか?」
「そうね、あたしが知っている最新曲は、『愛だけを残せ』だったかしら」
「分かりました。どれじゃあ・・・・・・」

 僕は暫し考えた後、その場で『慕情』の弾き歌いを披露した。

 演奏終了後、訓練生たちから一斉に拍手が起きた。
「・・・・・・きよたかさん、なんかすごく良い曲ですね」
「すごい! お兄ちゃん、音楽も得意なんだね! 瑞穂、感動しちゃったよ!」
「きよたんも、その気になればまともな歌を歌えるのね」
 みなみちゃんと瑞穂、上水流さんが、それぞれの感想を漏らす。
 そして、コハルさんの方を見ると、これまでいつもニコニコしていたコハルさんが、涙を流しているのに気づいた。
「コハルさん、どうしたんですか? 僕の歌、お気に召しませんでした?」
「・・・・・・いえ、とても素晴らしい曲でしたよ。ただ、曲の歌詞が、思わず心の琴線に触れてしまって・・・・・・」
「コハルさんは、私に劣らず、結構波瀾万丈の人生を送っているのよ。それで、特に2番の歌詞が、コハルさんの過去を思い出させてしまったんじゃないかしら」
 タマキ先生が、コハルさんに代わって事情を説明してくれた。
「コハルさんは、高校1年生の頃、突然やってきた大津波に呑み込まれて、当時付き合っていた彼氏共々、亡くなってしまったのよ」
「・・・・・・それって、ひょっとして東日本大震災のときですか?」
「日本ではそう呼ばれているみたいね。それで、アテナイス様によって彼氏と一緒にこの世界へ転生し、アマツではその彼氏と夫婦になって、一生仲良く暮らそうと誓い合った関係だったんだけど・・・・・・」
「タマキ先生、ここからは私から説明します。私は、その彼氏と生涯添い遂げるつもりでしたが、その彼氏は、やがて私よりえっちに積極的で、えっちの上手いアマツ出身の女の子たちに夢中になってしまい、やがて私は捨てられてしまいました」
「・・・・・・酷い」
 コハルさんの言葉に、僕が思わず感想を漏らした。
「いえ。きよたかさんも、実際に挿入えっちをするようになれば分かると思いますけど、男性は、自分とえっちをさせてくれる女性、えっちでより自分を気持ちよくさせてくれる女性を、大切にする生き物なんですよ。その後、私が付き合った他の男性も同じようなものでした。そんな経験を積み重ねた私は、男性を本気で好きになるのが嫌になり、童貞の子や経験の浅い子を相手に、快楽を得るのが趣味になってしまいましたけど」
「・・・・・・」
「もえちゃん、みなみちゃん。瑞穂ちゃん。私のような女になりたくなければ、絶えずえっちの腕を磨いて、きよたかさんを気持ちよくさせてあげるよう努めなさいね。きよたかさんは強くて精力旺盛で、しかも真面目で勤勉な人ですから、きっと活躍すればするほど、あなたたちのライバルはどんどん増えていくでしょう。アマツの女性たちは美人が多く、しかも皆えっちが大好きで、えっちの腕を磨くことにも余念がありませんから、油断していると、すぐきよたかさんを他の女性に取られてしまいますよ」
 コハルさんが、いつになく真面目な表情で、3人に忠告した。
「コハルさん、いくら何でも僕が、この3人を捨てるなんてあり得ませんよ」
「きよたかさん、男の口約束なんて、何の役にも立ちませんよ。実際、私の最初の彼氏も、私を一生大切にするなんて言っていたんですから。特にもえちゃん、つまらない意地は早く捨てなさい。他の二人はそれなりに頑張っているけど、もえちゃんはまだ、きよたかさんとえっちな関係にすらなっていないんだから。特に、もえちゃんは色々と手の掛かる子で、女子力も無いんだから、せめてえっちできよたかさんを繋ぎ止めておかないと、真っ先に捨てられてしまうわよ」
「わ、分かったわよ! そんなに何度も言われなくたって、あたしもいずれは、きよたんとえっちしなきゃいけないってことは分かってるんだから」
「コハルさん、卒業式の場で、そういう辛気くさい話はもうこのくらいにしましょう。きよたん、もえちゃん、みなみちゃん、そして瑞穂ちゃん。今の曲だと、私たちを含めて生き残らない歳月ということになるのかしら、上手くあるいて頂戴ね。そして、クエストを達成したついでくらいで良いから、時々は私たちのところにも顔を出して、元気な姿を見せて頂戴ね」
 タマキ先生はそう言って、自らピアノで『時代』を演奏し、卒業式を締めくくった。
 ・・・・・・僕たちの冒険者人生は、ここからが本番だ。

◇◇◇◇◇◇

 訓練生を卒業した時点で、僕たち4人のステータスは以下のとおりになった。分かりやすいように、第6話で紹介したステータスからの伸び具合も示してある。

● キヨタカ ムラカミ(村上 清隆)
SEX:MALE
AGE:16
JOB:騎士
LV:1 → 7
最大HP:1300 → 1710
最大MP:650 → 900
STR:120 → 156
AGI:110 → 144
DEX:108 → 145
VIT:130 → 171
INT:138 → 180
LUK:140 → 182(+546)
※ 括弧内は、『LUK上昇』の効果による補正分。

残りスキルポイント:9
<習得済みスキル>
● 装備
・片手剣(レベル5→31)
・盾(レベル1→21)
・重装備(レベル1→30)
・槍(レベル1→10)
・両手剣(レベル1→レベル10)
・杖(レベル1→32)
● 特技
・かばう(レベル1→18)
・挑発(レベル1→16)
・カウンター(レベル1→15)
・はやぶさ斬り(レベル1→22)
・暗視(レベル11、新規習得)
・鼓舞(レベル12、新規習得)
● 魔法
・ヒール(レベル1→22)
・キュア(レベル1→23)
・アローズ(レベル1→17)
・ホーリーカッター(レベル1→32)
● 能力上昇
・攻撃力上昇(レベル1→31)
・防御力上昇(レベル1→20)
・回避力上昇(レベル1→18)
・攻撃系魔法効果上昇(レベル1→25)
・治療系魔法効果上昇(レベル1→18)
・LUK上昇(レベル1→30)
・重装備負担軽減(LV14、新規習得)
● その他
・計算(レベル15→18)
・音楽(レベル12→15)
・通訳(レベル1→16)
・性愛(レベル1→8)
・索敵(レベル1→16)
・馬術(レベル1→10)
・鑑定(レベル1→18)
・簿記(レベル1→16)
・法律(レベル1→20)
・捜索(レベル1→12)
・迷宮探索(レベル1→10)
・罠(レベル1→10)
・かわた(レベル4、新規習得)

○ モエ カミズル(上水流 萌音)
SEX:FEMALE
AGE:16
JOB:モンク
LV:3 → 8
最大HP:1420 → 1700
最大MP:50 → 52
STR:143 → 173
AGI:132 → 162
DEX: 41 →  46
VIT:138 → 168
INT: 17 →  18
LUK: 20 →  21

残りスキルポイント:14
● 装備
・ナックルダスター(レベル46→48)
・戦闘靴(レベル32→36)
・弓矢(レベル17→21)
・片手剣(レベル3)
・棍棒(レベル2)
・盾(レベル4)
・槍(レベル3)
・両手剣(レベル3)
・短剣(レベル6)
・鞭(レベル8)
● 特技
・パンチ(レベル55→56)
・キック(レベル38→40)
・体術(レベル36→38)
・連続パンチ(レベル42→43)
・かばう(レベル12→13)
・挑発(レベル15→17)
・ジャンピングキック(レベル27→28)
・カウンター(レベル16→21)
・旋風脚(レベル11→16)
・潜伏(レベル17→20)
・暗視(レベル16→18)
・チャクラ(レベル12、新規習得)
● 能力上昇
・攻撃力上昇(レベル44→46)
・回避力上昇(レベル38→40)
・防御力上昇(レベル27→31)
・速射(レベル11→15)
● その他
・弓矢製作(レベル4→6)
・馬術(レベル12)
・馬丁(レベル2)
・採掘(レベル26→27)
・性愛(レベル1、新規習得)
・名器(レベル1、新規習得)

○ ミナミ クリバヤシ(栗林 みなみ)
SEX:FEMALE
AGE:15
JOB:僧侶
LV:1 → 17
最大HP:120 → 620
最大MP:50 → 410
STR: 9 →  25
AGI: 6 →  22
DEX:62 → 110
VIT:34 →  66
INT:41 →  82
LUK:38 →  77

残りスキルポイント:6
<習得済みスキル>
● 装備
・杖(レベル3→23)
・クロスボウ(レベル1→19)
・盾(レベル1→10)
● 魔法
・ヒール(レベル3→18)
・キュア(レベル2→17)
・ファイア(レベル1→12)
・アローズ(レベル10、新規習得)
・ウォータ(レベル11、新規習得)
・ホーリーライト(レベル10、新規習得)
・クイック(レベル15、新規習得)
・ホーリーカッター(レベル10、新規習得)
・フリーズ(レベル11、新規習得)
・サンダー(レベル11、新規習得)
・シールドバリア(レベル11、新規習得)
・エンチャント(レベル11、新規習得)
● 能力上昇
・防御(レベル1→10)
・回避(レベル1→10)
● その他
・計算(レベル4)
・絵画(レベル6→11)
・性愛(レベル1→5)
・料理(レベル1→20)
・裁縫(レベル1→18)
・馬丁(レベル1→19)
・薬草術(レベル16、新規習得)
・調合(レベル15、新規習得)

○ ミズホ ヤマナカ(山中 瑞穂)
SEX:FEMALE
AGE:13
JOB:魔術師
LV:1 → 17
最大HP:110 → 600
最大MP:60 → 460
STR: 15 →  31
AGI: 18 →  34
DEX: 46 →  81
VIT: 31 →  63
INT: 52 → 100
LUK: 43 →  82

残りスキルポイント:5
<習得済みスキル>
● 装備
・杖(レベル3→23)
・クロスボウ(レベル1→14)
・盾(レベル10、新規習得)
● 魔法
・ライト(レベル2→11)
・ファイア(レベル1→18)
・フリーズ(レベル16、新規習得)
・サンダー(レベル15、新規習得)
・ポイズンミスト(レベル10、新規習得)
・シールドバリア(レベル12、新規習得)
・エンチャント(レベル11、新規習得)
・ヒール(レベル12、新規習得)
・キュア(レベル13、新規習得)
・アローズ(レベル10、新規習得)
・クイック(レベル15、新規習得)
・ホーリーカッター(レベル4、新規習得)
● 能力上昇
・防御(レベル1→10)
・回避(レベル1→10)
● その他
・計算(レベル5)
・性愛(レベル1→8)
・料理(レベル1→13)
・裁縫(レベル1→12)
・魔眼(レベル1→15)
・調合(レベル1→11)

(第2章、第15話に続く)
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