僕の転生した世界があまりにも生々しい件

灯水汲火

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第1章 訓練生編 『目指せ、アマツ世界を救う冒険者!』

第11話 卒業筆記試験

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第11話 卒業筆記試験


 僕が、トーキョー・シティーの『冒険者人材育成センター』の訓練生となってから、約1ヶ月が経過した。
 訓練も後半になると、念のためタマキ先生が同行した上で、僕と上水流さん、みなみちゃん、瑞穂の仮パーティーで、城内の悪魔コウモリ退治や、城外のゴブリン退治といった簡単な模擬クエストに挑戦するといった、実践的なものも行われるようになった。基本職のレベル1から始める普通の訓練生パーティーだと、苦戦してタマキ先生が手を貸すケースも少なくないということだが、僕たちの場合は僕と上水流さんが既に上級職の騎士とモンクなので、ほとんど楽勝だった。
 基本職のみなみちゃんや瑞穂はもちろん、上級職の僕や上水流さんも若干レベルが上がったので、僕は『暗視』のスキルを追加で習得し、急いでレベル10まで上げた。上水流さんの戦いぶりを見て、夜戦では『暗視』スキルを持っていた方が圧倒的に有利だと分かったためである。
 みなみちゃんと瑞穂は、レベル13になり『クイック』の魔法を習得したあたりから、戦力としての重要性が飛躍的に高まった。『クイック』は、味方1人の素早さを一時的に高める魔法だが、これを僕や上水流さんに掛けると、当社比2倍速くらいで敵を倒せる。しかも、使い続けてスキルレベルが上がれば、もっと効果が高まるという。『クイック』は僧侶の固有スキルであり、みなみちゃんはレベル13になると自動で習得したが、有用性が極めて高いので瑞穂にも習得させた。僕自身が『クイック』を習得するという策も考えたが、他にも習得したいスキルが結構ありスキルポイントが足りないので、『クイック』は二人に任せることにした。
 また、同じくレベル13で習得できる魔術師の固有スキル『シールドバリア』は、一定時間敵の攻撃を無効化できるというもの。時間内でも、一定量以上のダメージを受けるとシールドは壊れてしまうので、強力な近接攻撃を連打されたらとても耐えられないが、『後衛殺し』とも評されるゴブリンの一斉弓矢攻撃からある程度身を守ることは可能なので、この魔法を習得していれば2人の生存性は大きく高まる。自動で習得した瑞穂だけでなく、みなみちゃんにも習得させた。
 みなみちゃんと瑞穂は、防御力や回避力を上げるための訓練も一応受けているのだが、その訓練内容は、タマキ先生や上水流さんが投げてくるドッジボールを、避けるなり盾で避けるなりして何とか防げというもので、何とか『防御』や『回避』のスキルレベルは10まで上がったものの、二人とも運動神経はほぼゼロらしく、訓練中は半泣き状態でドッジボールから必死に逃げ回り、訓練を卒業した頃には二人ともドッジボール恐怖症になってしまったという有様なので、実戦で僕の『かばう』が万一間に合わなかった場合、自力での防御や回避は全く期待できない。そのため、二人が『シールドバリア』を習得してくれたことで、守る側の僕もいくらかは安心できるようになった。
 冒険者が野宿するにあたっては、高レベルの『料理』スキルを持ったメンバーが不可欠だが、これについてはみなみちゃんと瑞穂が未経験ながら頑張って習得に励み、最低限必要とされるレベル10には到達した。そして、夜の生活については、僕のモノが大きすぎるため挿入はまだ出来ていないが、みなみちゃんと瑞穂が交代で僕の相手をしてくれるようになったので、僕の満足度は飛躍的に上がった。
 もっとも、実際に女の子とえっちなことがし放題という状況になると、僕の性欲も飛躍的に高まってしまい、時々夜まで我慢し切れず、午後の訓練中に射精ストッパーがかかって僕のモノが痛くなってしまい、仕方なく瑞穂に抜いてもらうことも時々あった。身体能力は非常に高いものの、性欲が強すぎる上にオナニーも出来ないこの身体は、本当に不便だ。


「きよたん、みなみちゃん、瑞穂ちゃん。3人とも、そろそろ卒業させても良いくらいに育ってきたわね。本日は、午前中に卒業筆記試験の最終講義、午後に卒業筆記試験を行います。卒業筆記試験に合格し、先生の付き添い無しでゴブリン退治の最終模擬クエストを達成し、冒険者としてのパーティーが無事結成されたら、訓練生は卒業よ。その後は、自分たちの力で冒険者として生活し、腕を磨いて頑張ってちょうだい」
 僕の特別メニューが当たり前になっていた最近の午前授業では珍しく、3人が『教室』で一緒に集められた日の冒頭で、僕たちはタマキ先生からそう告げられた。
「午前中に最終講義をやって、午後にすぐ試験なんですか?」
「そうよ。センターの規則上、職業なんかの区別を問わず、すべての冒険者に最低限覚えてもらいたい事項に関する筆記試験を行って、50点以上取ってもらわないと、原則として卒業認定は出来ないの。でも、訓練生としてやってくる子の大半は、日本人もアマツ人も勉強嫌いで、50点を取るのに苦戦する子も多いから、こういう形態にしているのよ。きよたんなら多分楽勝の内容だと思うけど、みなみちゃんや瑞穂ちゃんは正直微妙なところなので、頑張ってね」
 タマキ先生の言葉どおり、午前中の最終講義は、小学生向けの講義かと思うほど簡単すぎる内容だった。そして、午後の卒業筆記試験は、記述式の試験ではあるが、最終講義で教えられた範囲内から出題されず、内容もあっけないほど簡単だった。
 ここに、問題の一例を紹介しよう。

「問題6 あなたは、薬局の『マツモトツヨシ』に行き、1個あたり2円50銭の『キズナオール』を12個、1本あたり1円50銭の『マナポーション』を13個買い、代金として100円銅貨を1枚、レジで店員さんに渡しました。さて、あなたはお釣りをいくらもらえるでしょう?」

 1円=100銭という通貨単位さえ分かっていれば、あとは単純な計算問題で、100円から『キズナオール』12個分の代金30円と、『マナポーション』13個分の代金19円50銭を引いた、50円50銭が正解となる。
 『キズナオール』というのは、怪我の治療に役立つ薬草の一種で、傷口に塗ると『ヒール』と『キュア』両方の役割を果たしてくれる。『薬草術』のスキルがあれば、自力で同様の薬草を作ることも可能であるが、価格が比較的安いため、自力で作るよりは購入する冒険者の方が多い。僧侶や回復スキル持ちの冒険者がいるパーティーでも、MP切れなどの非常事態に備えて、ある程度の数は揃えておくのが一般的である。
 『マナポーション』は、1本あたりMPを50回復させてくれるポーションで、『調合』のスキルがあれば自力で作成することも可能であるが、これも価格が比較的安いため、購入する冒険者の方が多い。ちなみに、僕のように最大MPが500を超えている冒険者には、1本でMPを500回復させてくれる『特濃マナポーション』(1本6円)の方がコスパが良いので、通常の『マナポーション』は、主に基本職の僧侶や魔術師などがお世話になる商品である。訓練中も、みなみちゃんや瑞穂がよくこれを飲んでいた。
 もっとも、問題自体は仮にこうした商品知識が無くても、小学生レベルの算数が出来れば余裕で解けるものだ。他の問題は、授業で出てきた用語を書かせるだけの問題で、しかも記述方式は漢字、ひらがな、カタカナのいずれでも良いとされている。
 出題内容についても、例えば第1問なんて「あなたがこれまで訓練生として過ごしてきた、冒険者となる人材を育成するため機関の正式名称を書きなさい」なんて問題で、しかもタマキ先生が最終講義で「正しくは『冒険者人材育成センター』よ。これは試験に出るから絶対に覚えてね」と強調していたところだ。こんな問題を落とすなんて、少なくとも僕の常識では考えられない。
 問題数はわずか10問で、試験時間は1時間とされていたが、この程度の問題ばかりなので、僕は10分もかからずに答案をタマキ先生に提出し、その場で採点されて無事100点をもらえた。
「さすがきよたんね。答案提出まで10分もかからず、しかも全問正しい漢字を使って答えられている、文句なしの100点よ! こんな優秀な生徒、夏海ちゃん以来じゃないかしら」
 タマキ先生が、嬉し涙を流しながらそんな感想を漏らした。
「・・・・・・先生、ここの訓練生って、そんなに学力レベル低いんですか?」
「そうよ。アマツ世界の教育水準はかなり低くて、日本の小学校にあたる幼年学校を卒業する人が、都市部でも全体の5割くらい、農村部になると2割以下なんてところも珍しくないのよ。日本人の転生者も、どういうわけか学校の落ちこぼれや引きこもりが多くて、そういう子は授業も大抵は真面目に聞かないから、手を焼いているのよ。きよたんみたいな優等生は、本当に珍しい存在だわ」
 タマキ先生にそう言われて、僕がまだ試験を受けているみなみちゃんや瑞穂の方に向き直ると、二人とも冷や汗をかいている。
「みなみちゃん、瑞穂ちゃん。きよたんは特別な子だから、緊張しなくていいからね。試験時間はあと45分くらいあるから、その間に答案を書き終えて、50点以上取れれば合格だからね。くれぐれも、追試とかになって先生の手を煩わせないようにしてね」
 タマキ先生が、二人にそう激励の声を掛けた。

 その後は、喋っていると二人の邪魔になるからということで黙って二人を見守ることにし、やがて終了時間になると、タマキ先生が二人の答案を回収した。あの様子だと、二人とも答案はまだ完成していないらしい。
「みなみちゃんは51点、瑞穂ちゃんは52点。二人とも、ギリギリで合格ね」
「・・・・・・先生、試験は10問で100点満点なのに、どうしてそんなに中途半端な点数が付くんですか?」
「配点は1問あたり10点だけど、文字の書き間違い1カ所あたり1点減点っていう採点方式なのよ。例えば、第1問でセンターの正式名称を、間違って『冒険者人材養成センター』って書いちゃう子がたまにいるんだけど、その場合は1字間違いで9点っていう扱い。2人とも、間違いなく完璧に答えられた問題は2問だけよ。漢字じゃなくて平仮名の解答だったけど」
 ・・・・・・何という大甘採点。日本の常識で採点したら、二人とも20点ないしそれ以下で明らかに不合格じゃないか。

「その、きよたかさん・・・・・・。私、日本では病気ばかりしてあまり学校に行っていなかったので、きよたかさんと違って、勉強する習慣が身に付いていないんです」
「ふっ。この偉大なる大賢者バロール様は、必要となればいつでも世界の叡智が詰まっているアカシックレコードにアクセスできる故、机上の学問など無用のもの」
 反省の言葉を述べるみなみちゃんと、中二病モードになって開き直る瑞穂。
「二人とも、第6問の計算問題はちゃんと解けた?」
「え? あの問題ですか? 私は、銭っていう単位が出てきたところでパニックになっちゃって、全然出来ませんでした・・・・・・」
「我が眷属よ、あの問題は計算問題であったのか? 我は、『キズナオール』という商品名に、如何なる深遠な意味が込められているのかと、試験時間中思索に耽っていたぞ」
 二人の答えを聞いて、思わず僕は頭を抱えた。
「きよたん、あの計算問題は、卒業筆記試験の中でも一番の難問で、部分点も付けようが無いから、正解率も低いのよ。別に、みなみちゃんや瑞穂ちゃんが特別に悪いわけじゃ無いわ。でも、アマツのお店では、計算の苦手そうなお客さんが来ると、釣り銭をごまかそうとする悪い店員さんもいるから、買い物はきよたんがいないと無理ね」
 ・・・・・・もう、なんだか頭痛がしてきた。

「ところでタマキ先生、僕だけ別メニューになった後、二人の授業態度はどうでした?」
「総じて言うと、可も無く不可も無くって感じね。みなみちゃんは、一応真面目に授業を聞こうという態度は感じられるんだけど、集中力が続かないのよ。瑞穂ちゃんは、授業を聞くより例のおかしな言い回しを考えるのに集中している感じね。さらに、二人ともきよたんとえっちなことをするようになってからは、授業中にこっそりオナニーを始めちゃうことも多くなったわ」
「それって、かなり悪い方じゃないかと思うんですけど・・・・・・」
「いえ、下には下がいるのよ。例のヨーイチ君なんか、授業がつまらないとか、女とやらせろとか文句ばかり言って、手に負えない状態だったのよ。きよたんは優等生で教え甲斐があるから、たっぷり時間を使って、特別講師の先生方にも来てもらって最高レベルの教育をしてあげたけど、ヨーイチ君はウザかったから、最低限の教育だけやって放り出したわ。本人はそうとも知らず、俺様は予定より早く卒業できた天才だ、俺様の手に掛かればモンスターなんてさざ波みたいなもんだ、なんて公言してたけどね」
「・・・・・・先生も、色々苦労されているんですね」
「苦労と言えば、きよたんにも結構苦労させられたわよ。ワーク・エッチ・バランスという観点で言えば、ヨーイチ君あたりはエッチの方に偏り過ぎていたけど、きよたんはワークの方に偏り過ぎよ。きよたん、もう初えっちは済ませたの?」
「えっちは、みなみちゃんや瑞穂と毎晩してますけど・・・・・・」
「先生が聞いている『えっち』は、きちんと女の子の中に挿入して射精する最後まで済ませたかって意味なんだけど?」
「い、いや、それはまだです・・・・・・。みなみちゃんも瑞穂も、ようやく僕の指が2本入るようになったけど、僕のモノが大きすぎるのかまだ入らなくて」
「まったくもう、これだからきよたんは・・・・・・」
 タマキ先生が、そう言って呆れたようにため息をついた。
「・・・・・・それが、そんなに問題なんですか?」
「大問題よ。アマツ世界でえっちがどれだけ重要かは、先生が授業で何度も言ってきたでしょう? 一応、男子訓練生の童貞卒業は、訓練生の卒業要件には入っていないけど、これまで童貞のまま訓練性を卒業した男子なんて、一人もいなかったわよ。きよたんの成績と精力を考えれば、卒業までにもえちゃんやアマツ出身の子を含めた訓練生全員をコンプリートしちゃうのが理想だったけど、アレデードちゃんや他のアマツ出身の子は、いくらきよたんを誘惑しても見込みが無いから、諦めムードになっちゃってるわ。あんな状態だと、訓練生としての士気にも関わるのよ」
「そんなこと言われても、正直言ってここにいるアマツ出身の女の子たちは、みんな女子力スキル以外は能力的に見るべきものは無くて、容姿もみなみちゃんや瑞穂より数段下で、そもそも興味を持てるような子はいなかったんですけど」
「まあ、そう言われるとね・・・・・・。きよたんは面食いの貧乳好きだから、確かにきよたん好みの子は、今の訓練生にはいないわね。ヨーイチ君が連れて行ったエイルちゃんとフライヤちゃんの姉妹は、二人ともかなりの美人で、冒険者としての才能も結構あったから、残っていればきよたんにお勧め出来たんだけど。いえ、そんな話をしている場合じゃ無いわ」
「僕が童貞のままだと、まだ問題があるんですか?」
「きよたんは、公園でオナニーしたのが発覚しちゃって、本来なら警察で矯正教育を受けるべきところを、何とか訓練生を卒業するまでには童貞も卒業させますって条件で、先生が警察に頼み込んで、何とか矯正教育を免除してもらったのよ。それが、卒業しても童貞のままでしたなんてことになったら、警察にどう説明すればいいのよ!」
「・・・・・・童貞と言っても、みなみちゃんや瑞穂にはあと少しで挿入できるようになると思いますから、童貞卒業見込みってことじゃいけないんですか?」
「全然ダメよ。本来の矯正教育は、きちんと中出しえっちが出来るようになりましたってところまでやらないと、釈放してもらえないんだから。先生やコハルさんは嫌、みなみちゃんや瑞穂ちゃんはまだ時間がかかるって言うなら、今日中にもえちゃんと手っ取り早く済ませちゃってくれる?」
「いや、手っ取り早くって・・・・・・」
「もえちゃんの方は、身体の方が夜泣きしちゃって、夜のオナニーが日毎に激しくなっちゃってるのよ。そんなにえっちしたいなら、他の男を紹介してあげようかって言っても、きよたんじゃなきゃ嫌だって言うくらいだから、心の中ではきよたん一筋なのよ。きよたんが、連日みなみちゃんや瑞穂ちゃんと過ごすようになってからは、もえちゃんの方からアプローチする隙が無くなっちゃったけど、もえちゃんの方は自分の部屋できよたんにオナニーを見られたっていう想定で、コハルさんを相手にえっちの誘い方を模擬練習してるのよ」
「・・・・・・どういう練習をしているんですか?」
「もえちゃんは、えっちに関しては恥ずかしがり屋さんだから、自分からきよたんにえっちして欲しいとは言えないのよ。それでも、コハルさんが色々アドバイスして、『きよたん、あたしの裸を見て勃起しちゃってるのね。そんなにあたしの中に挿れたいなら、挿れていいわよ』くらいのことは言えるようになったのよ。ただし、コハルさんをきよたんに見立てての練習だから、本物のきよたん相手にそこまで言えるかどうかは分からないけど」
「はあ・・・・・・」
 思わず「なんじゃそりゃ」と言ってしまいそうになったけど、当の本人としては至って真剣なのだろう。
「仮に言えなくても、もえちゃんがオナニーしながら『きよたん、早く挿れてよう・・・・・・』とか言ってたら、それは間違いなくもえちゃんの本音だから、迷うことなくその場でもえちゃんを襲って、挿入しちゃいなさい。誰よりも、当のもえちゃんが一番それを望んでいるんだから、殴られる心配なんて無いわよ。それに、きよたんはえっちの才能も結構ありそうだし」
「えっちの才能?」
「えっちが上手いってことよ。みなみちゃんや瑞穂ちゃんから話は聞いてるけど、きよたんはコハル先生の言うことをよく聞いて、頑張って女の子を気持ちよくさせようって感じでえっちしてるみたいね。それで、きよたんのテクニックもどんどん上手くなって、二人とも最近は一晩で十回以上もイカされちゃってるから、二人ともまだ処女なのに、授業中でもオナニーを我慢できなくなるくらい、えっちな女の子になっちゃったのよ。こんな男の子、私も初めて見たわ」
「他の男性は違うんですか?」
「大抵の男の子は、挿入の快感を覚えた途端、自分が気持ちよくなることに夢中になっちゃって、先生やコハルさんが教えたこともほとんど忘れちゃう感じね。だから、女の子もそんなに気持ちよくなれないんだけど、それでもこのアマツではえっちできる若い男性は貴重な存在で、えっちの相手に不自由することはほぼないから、えっちのテクニックについても、若いうちはあまり進歩しないのよ。男性がえっちのテクニックに関心を持つようになるのは、20代に入ってからっていうのが一般的かしらね」
「そういうものなんですか・・・・・・」
「そういうものよ。きよたんは、ただでさえ名槍清隆丸というものすごい武器を持っているのに、えっちに関しても勉強熱心で、テクニックも着実に上達しているから、早く初体験を済ませて、名槍清隆丸をえっちの快感にある程度耐えられるくらいまで鍛え上げれば、えっちに関してはもう天下無敵よ。特にもえちゃんなんか、一度きよたんとのえっちを覚えたら、絶対やみつきになっちゃうわよ」
「・・・・・・僕のモノを、もっと鍛える必要があるんですか?」
「そうよ。女の子の膣内への挿入はね、素股なんかとは比べものにならないくらい気持ち良いのよ。童貞くんの初えっちなんて、何とか挿入して女の子の膣中に射精できれば合格点。挿入まで耐えられずに射精しちゃう子も少なくないし、何とか挿入出来ても5秒保てば良い方よ。でも、そんなんじゃ女の子を気持ちよくさせることは出来ないから、少なくとも1分くらいは、最初の射精を我慢できるくらいには鍛えないと、一人前の男にはなれないわよ。まあ、きよたんはかなり精力強そうだから、射精しても名槍清隆丸を抜くことなく、そのまま体力の限界まで腰を振り続けて何度も射精すれば、女の子も気持ちよくなれるかもかも知れないけどね」
「はあ・・・・・・」
 何というか、いまいち実感が沸いてこない。こういう話は苦手だから、僕の方から話題を変えよう。

「ところで、その上水流さんなんですけど、卒業筆記試験はもう合格しているんですよね?」
「まあ、・・・・・・一応合格したことにしたわ」
 そう答えるタマキ先生の口調は、いまいち歯切れが悪い。INTが40を超えているみなみちゃんや瑞穂も、ギリギリでの合格だったのだから、かなり頭の悪そうな上水流さんが、少なくとも一発で合格できたとは考えにくい。
「合格したことにしたって言っても、訓練を卒業するには、さっきの筆記試験で50点以上取らなきゃいけないんですよね?」
「きよたんらしくない質問ね。さっき、先生は『原則として』って言ったわよ」
 タマキ先生の言葉を聞いて、僕は日本で生きていた頃のエピソードを思い出した。

◇◇◇◇◇◇

 僕が中学3年生の頃。結婚問題で何かと物議を醸している「例のあの人」が、どうして一橋大学の大学院に入学できたのかという話題になったとき、大学教授でそのあたりの事情に詳しいお父さんが、種明かしを教えてくれたことがあった。
「清隆、このウェブサイトにある、一橋大学大学院ビジネスロー専攻、旧名『国際企業戦略研究科』の出願要件を、よく読んでみなさい」
「うん。えーと、『入学時点において、企業・官公庁等における原則2年以上の実務経験を有するもので、次の各号のいずれかに・・・・・・』」
「清隆、その先は関係ないから読まなくていい。この『原則』という2文字がポイントなんだよ。つまり、2年以上というのはあくまでも原則であって、実務経験が2年に満たなくても、大学側が良いと判断すれば出願は認められるんだ」
「でも、あの有名な一橋大学でしょう? 安易に例外を認めたら大学のブランド力が下がっちゃうから、例外なんてそう簡単には認めてくれないと思うけど」
「そうでもないんだよ。最近は、一橋どころか東京大学でさえも、文系の大学院は深刻な学生不足に悩まされていてね。それでも、研究者養成向けのコースは大学自体の質に関わるから、大幅な定員割れになっても質の低い受験者は入学させないんだけど、実務家向けのコースは大学の質にあまり関係ないし、国立大学も毎年政府からの運営費交付金を減らされて大学経営が苦しいんで、受験者の質に関係なく定員一杯まで入学させてしまう傾向にあるんだ」
「そうなの?」
「そう。だから、東大や一橋の大学院を修了したといっても、学部生と異なり入学者の質が全く担保されていないから、就職の際にも学歴として高く評価されるどころか、むしろマイナス評価。そのせいで、ますます実務家向けのコースは入学希望者が減り、修了生の質も下がって、企業側の評価もさらに下がるという負のスパイラルから抜け出せないのが現実なんだよ」
「・・・・・・」
「最近では、そんな大学院のことを、『出家大学院』なんて揶揄する言葉も出来てしまう有様でね。比較的よく話題になるMBA、経営学修士なんかについても、アメリカの大学院で取れるMBAは、修了しても実社会で活躍できる見込みのなさそうな人を選考段階で弾くといった感じで、入学者の質をある程度確保出来ているからそれなりに価値はあるけど、日本の大学院で取れるMBAなんて、大学側がほとんど誰でも入学させちゃうから何の価値も無い。しかも法学関係では、修了すると司法試験の受験資格を得られる法科大学院でさえも、最近は志望者数の減少に苦しんでいるのに、修了しても司法試験の受験資格を得られない社会人向けの法学を学ぶ大学院なんて、もはやクズに等しい存在だよ」
「・・・・・・お父さん、そんなこと言っちゃって良いの?」
 ちなみに、僕のお父さんは、名前を村上智隆と言い、某大学の文学部で教授をしている。専攻は古代ローマ帝国史およびビザンツ帝国史だけど、大学は東京大学法学部卒で、弁護士の資格も持っている。もっとも、自分は弁護士をやるより歴史の研究がしたいと言って、弁護士になった後わざわざ文学部に再入学して、そこで僕のお母さんと知り合って結婚、後に僕と弟の泰隆が生まれた。そういう経歴の持ち主なので、一橋の大学院を平気でクズ呼ばわりするのだが、くれぐれも僕自身の見解ではないのでご了承願いたい。
「良いも何も、それが現実なんだから仕方ない。この、『ビジネスロー専攻』とやらの受験要項を読んでみろ。最先端の企業法務を学ぶ大学院を自称しておきながら、法学部の卒業も司法試験の合格も必要なく、学部や学科に関係なくどこかの大学を出て、原則2年以上の実務経験があれば出願できるんだぞ。実務経験と言っても、法律や企業経営に関するものとはどこにも書かれていないから、法律とほどんと関わりの無い営業職や、極論すればコンビニの店員や運送業のアルバイトを2年以上やったというだけでも、出願要件を満たしてしまう可能性がある。おまけに、入学者選抜は出願書類の審査と面接だけで、基本的な法的素養を問う筆記試験などは一切やっていないので、出願者数が少なければ、法律に関しては全くの素人でも入学できてしまうだろう。
 こんな大学院なら、形式上「2年以上」という原則的な受験資格を満たしていなくても、大学はICUとそこそこ良いところを出て、大手銀行で1年半くらい勤務していたのなら、皇室のロイヤルパワーとやらを駆使するまでも無く、大学側は出願希望者の中ではむしろマシな方だと判断して、特例的に入学を認めた可能性は大いにある。
 もっとも、こんなクズ大学院で優秀な成績評価を得たとしても、法律に関しては全くの素人が、大学院の夜学で2年くらい勉強しただけで、東大法卒で司法試験にも上位で合格したエリート弁護士が当たり前のようにいる企業法務の世界で、彼らと渡り合えるような実力が付くと本当に思っているのか? 奴のやっていることは、野球の素人が2年間大学院で勉強しただけで、子供の頃から野球一筋で頑張ってプロ野球に入団した選手と同等程度の実力があると思い込んでいるようなもんだぞ」
「はあ・・・・・・」
 僕としては、内心そこまで言うかとも思ったのだが、ただの中学生に過ぎなかった僕に反論する能力などあるはずもなく、お父さんのご高説を拝聴するしか無かった。とりあえず、お父さんの説明が正しいことを前提とすれば、「例のあの人」が一橋の大学院に特例で入学できたとしても、何ら不思議では無いということになる。
「まあ、事情を全く知らない人間が『一橋大学大学院国際企業戦略研究科修了』なんて聞いたら、あたかも立派な肩書きみたいに感じるかも知れないが、いくらかでも事情を知っている人間から見れば、まさしくダメ男に相応しい称号だな。最近は、法科大学院の修了者に与えられる『法務博士』という学位も、すっかり蔑称として定着しているが、司法試験の受験資格さえ無い実務家コースの修士課程を修了した人間なんて、ただの高学歴ニート予備軍に過ぎない。清隆、世の中には、名前のイメージと現実がかけ離れている例なんていくらでもある。イメージに惑わされずに、ちゃんと社会の仕組みを勉強して、物事の本質を理解できる、賢い大人になりなさい」
「・・・・・・うん、分かった。お父さん、これからも頑張るよ」

◇◇◇◇◇◇

 こんな感じで、僕はお父さんから、「原則」「等」といった曖昧な言葉には何かしら裏があると教えられてきた。結局、日本では大人になることは出来なかったけど、アマツではこうしたお父さんからの教訓も生かして、立派な大人の冒険者になるつもりだ。まあ、お父さんの毒舌ぶりについては、あんまり真似したくないけど。
 上水流さんの件に話を戻すけど、センターの卒業筆記試験に関しても、何か裏があるということなんだろう。
「それで、具体的に上水流さんの卒業試験は、どんな感じだったんですか?」
「それはもう酷かったわよ。最終講義の段階から、あたしにはこんなの無理って悲鳴を上げる有様で、それでも一応試験は受けさせたけど、答案用紙に落書きをして『どうせ0点でしょ』って言ってさっさと出しちゃって、これじゃあ補習や追試なんてやるだけ無駄だわって悟ったのよ。それでも、もえちゃんは武闘家としての才能はピカイチだから、頭のいいちゃんとした保護者が付いてくれれば、訓練生を卒業して冒険者として活躍することは可能っていう特例的な扱いにしたのよ」
「特例って言っても、0点で改善の見込みも無いのに条件付き卒業扱いって・・・・・・」
 ある意味、「例のあの人」以上に酷すぎる。
「じゃあきよたんは、いくら武闘家としての才能があっても、テストが0点なら冒険者失格って、もえちゃんをばっさり切り捨てた方がいいと思う?」
「いや、そこまでは言いませんけど、そもそもタマキ先生の権限で、そんなこと決められるんですか?」
「決められるわよ。その辺は問題ないわ。ただ、私も色々努力はしたんだけど、もえちゃんを引き取ってくれる保護者がなかなか見つからなくて、気づいたらもえちゃんは訓練生生活を半年も続け、まだ訓練生なのに上級職のモンクへクラスチェンジするまでになってしまったわ。それで、きよたんには是非、もえちゃんの保護者になってもらいたいのよ」
「保護者って、具体的にどんなことをすればいいんですか?」
「まず、もえちゃんにはまず無理な金銭管理とか、新しいスキルを選ぶ際のアドバイスとか。それと、もえちゃんは明らかに性欲を持て余しているから、えっちの相手もよろしくお願いね」
「結局、その話に戻ってくるんですか!?」
 せっかく、本筋とあまり関係ないエピソードまで入れて、必死で話題をそっち方面から逸らそうとしたのに!
「別にいいじゃないの。きよたんも、もえちゃんとえっちすること自体は嫌じゃ無いんでしょ?」
「まあ、嫌なわけでは無いんですけど、上水流さんがいまいち何を考えているか分からないんで・・・・・・。最近は、むしろ避けられているような気もしますし」
「それはね、もえちゃんはきよたんのことが好きで好きでたまらなくて、一緒にいると自分からきよたんを押し倒しちゃいそうになるから、距離を置いてるんですって。きよたんも、一時期そんなことを言っていたから、気持ちは分かるでしょ?」
「いや、男がそういう気持ちになるのなら分かりますけど、女の子がそういう気持ちになるって、本当にあるんでしょうか? そんな、上水流さんの態度を自分に都合良く解釈して、もし間違っていたらと思うと、後が怖くて・・・・・・」
「きよたん、そんなに難しく考えなくていいのよ。どうせ、もえちゃんは今夜もきよたんを呼びながらオナニーを始めるだろうから、もえちゃんの部屋に突撃して、名槍清隆丸をもえちゃんにお見舞いしちゃえばいいのよ。それだけで万事解決よ。不安なら、先生も付いていってあげるから」
「いや、僕としても一生の思い出になる初体験を、そんな訳の分からない形で済ませたくはないんですけど・・・・・・」
「まったくもう! きよたんは本当に面倒くさい子ねえ」
 タマキ先生はそう言った後、ふと我に返った様子で、
「そうだ、きよたんと雑談してる場合じゃ無かったわ。みなみちゃん、瑞穂ちゃん、置き去りにしちゃってごめんなさいね。3人とも、卒業筆記試験合格おめでとう! あとは、明日の最終模擬クエストを無事にこなして帰って来れば、訓練生を卒業して冒険者の仲間入りよ!」
 そう告げた後で、タマキ先生はみなみちゃんと瑞穂に尋ねた。
「みなみちゃんも瑞穂ちゃんも、話は聞いていたと思うけど、二人はまだ基本職で前衛の人に守ってもらう立場だし、きよたんだけで二人を守るだけじゃ動きが取れないから、もえちゃんは戦力的に必要な子だと思うの。4人パーティーで仲良くやっていくには、もえちゃんもきよたんとえっちして、絆を深める必要があるのよ。嫌だろうとは思うけど、きよたんともえちゃんがくっつくのに、二人とも協力してくれない?」
「・・・・・・私に何が出来るか分かりませんけど、お二人がえっちするのなら、邪魔はしません。私と瑞穂ちゃんが、きよたかさんとえっちを楽しんでいるのに、もえさんだけ置き去りっていうのは、確かに可哀想だと思いますから」
「ふっ、事情は概ね理解した。この、賢き魔眼の女王バロール様が、善処してみせよう」
 意味深な台詞を吐く瑞穂が何を考えているか分からないけど、とりあえず2人とも理解はしてくれているようだ。
「・・・・・・まあ、二人とも大丈夫みたいね。それじゃあ、今日の訓練はこれでおしまい。明日の最終模擬クエストに備えて、各自準備しておいてね」
 タマキ先生は、そう言って今日の訓練を締めくくった。瑞穂の中二病的な答えは、スルーする方針らしい。

◇◇◇◇◇◇

 タマキ先生は、瑞穂には何も期待していないという様子だったけど、僕とみなみちゃんがくっつく際には確かに善処してくれたので、全く役に立たないとも言い切れない。
 今夜は、順番的にみなみちゃんが僕の相手をする日だったが、僕は夕食中、隣で一緒にご飯を食べている瑞穂に、こっそり耳打ちした。
「瑞穂、さっき善処してみせようとか言ってたけど、何か考えがあるの?」
「ふっ。我に秘策あり! この大賢者バロール様が、すべて見事に解決してみせよう」
 どうやら、よほど自信があるようだ。
「どんな秘策があるの?」
 僕が尋ねると、瑞穂は急に素に戻って、
「あのね、お兄ちゃんが今夜、頑張ってみなみお姉ちゃんと初体験を済ませて、明日はもえお姉ちゃんに突撃すればいいんだよ。上手くいったら、明後日は瑞穂の初めてもお兄ちゃんにあげるね」
 すごい単純な発想だ・・・・・・と思いつつも、よく考えてみればそれが一番良い方法かも知れない。記念すべき初体験は、僕の希望どおりみなみちゃんとのラブラブえっちで済ませて、次の日にもえちゃんの問題を解決すれば、確かに万事解決だ。でも・・・・・・。
「その方法だと、瑞穂の番は一日スキップになっちゃう上に、3人の中では瑞穂が最後になっちゃうけど、それでもいいの?」
 授業中にオナニーを始めちゃうくらいだから、瑞穂も僕としたいだろうに。
「いいよ。瑞穂は一番年下で身体も小さいから、お兄ちゃんの大きなものを挿れるのは、たぶん一番難しいって分かってるから。でも、瑞穂のことも忘れずに可愛がってね」
「・・・・・・瑞穂、ありがとう」
 僕が、そう答えて瑞穂の頭をナデナデしてあげると、瑞穂は気持ちよさそうな顔をして素直に喜んでいた。普段の物言いはアレだが、こういうときの瑞穂はまるで天使みたいだ。
 ・・・・・・天使と言っても、何となく腹黒い感じのアズリエルさんや、何の役にも立たなそうなニハエルさんみたいなやつじゃなくて、典型的な理想の天使って感じの。

 そんなわけで、僕は浴場のえっち場所で、予めみなみちゃんに事情を告げた上で、挿入を試みた。今までの経験から、挿入と言うとみなみちゃんが緊張して身体が固くなってしまうことは分かっていたので、愛撫と素股でみなみちゃんを2回ほど甘イキさせて、みなみちゃんが快感でぽわわんとしているときに挿入を試みた。
 コハルさんのアドバイスによれば、みなみちゃんには事前に『アローズ』を掛けた上で、膣口に僕のモノをあてがい、みなみちゃんのクリトリスを指で弄って気持ち良くさせて、膣口が反応してきたら思い切って一気に挿入するのが良いということだったので、その方法を試しているのだが、それでも上手くいかない。なお、コハルさんからは「他の男女が実際にえっちしているのを見学してから試すと良い」と言われ、良かったら見学させてくれるペアを紹介してあげようかとも言われたが、さすがにそれは丁重にお断りした。
「うーん、上手く入らないなあ・・・・・・。そもそも、サイズが違いすぎて、入りそうな気がしない」
 理屈の上では、出産のときには膣口から赤ちゃんが出てくるわけだから、僕のモノが大きくても挿入は可能なはずなんだけど、今のみなみちゃんは、まだ指2本が何とか入るくらいの状態だ。
「やっぱり、もっと時間をかけて、上水流さんみたいに指2本が余裕で入るくらいにまで膣口を広げないと、挿入は無理かも」
「・・・・・・もえさんって、そんなに広がってるんですか?」
「うん。以前、上水流さんがオナニーしているのを見ちゃったとき、当たり前のように指2本をズブズブ入れてた。あのくらいにまで広がれば、たぶん僕のモノも簡単に入るんだろうけど」
「・・・・・・仕方ありません。きよたかさんの初めては、もえさんに譲りましょうか?」
「でも、例えば僕との初えっちが、みなみちゃんが自分の部屋でこっそりオナニーしているところを、僕がいきなり踏み込んできて襲いかかってきて、そのままやられちゃいましたなんて、嫌だと思わない?」
「確かにそれは、・・・・・・あまり良い思い出にはならないと思います」
「やっぱりそうだよね? タマキ先生はやっちゃえって言ってるけど、僕としては上水流さんが、そんなことを望んでいるとは思えない」
「でも、だったらどうするんですか? きよたかさんは、訓練生卒業までに童貞も卒業しないといけないんですよね?」
「仕方ない。今夜、1回だけ何とか挿入に成功したっていうことにしておこう。僕からはそう説明するから、みなみちゃんも口裏を合わせておいて」
「はい・・・・・・。1回だけ何とか挿入できたってことにするんですね。分かりました」
「じゃあ、後はいつも通り、えっちを楽しもう」
 僕も、挿入に興味がないわけでは無いけど、今でもオナニーしていた頃に比べれば、天国のような性生活を毎日送らせてもらっているのだ。別に、子供を作ろうというわけでもないし、大事なみなみちゃんに痛い思いをさせてまで、挿入を急ぐ必要はない。
「きゃ、ああーん・・・・・・」
 僕に乳首を甘噛みされて、みなみちゃんが大きな嬌声を漏らした。最初にした頃に比べ、みなみちゃんの身体も次第に感じやすくなっている。僕のモノも、みなみちゃんのお股に擦りつけて、もうすぐ射精しそうだ。日本では、綺麗な女の子にこんなえっちなことをするなんて不可能だった。でも今はできる。しかも、SSR級の美少女2人と。これ以上何を望むというんだ。
 結局この夜は、みなみちゃんと挿入無しのえっちをたっぷりと楽しみ、満足して眠りに就いた。

(第12話へ続く)
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