闇より深い暗い闇

伊皿子 魚籃

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闇-32

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 長椅子に座る2人の間から水音が混じり合った声が聞こえる。

「確認だ、な。うん…そう、これは大事な確認だ…」
「…ふ…んぁ…かくに…ん…」
 舌と舌が縺れ…絡み…ぴちゃりぴちゃりと唾液の交換をしあう。息も苦しいが心臓が高鳴る。
「そうだ…これが…俺との…俺だけとの確認の仕方だ…忘れるな…ツキヨ…」
 唇から離れると今度はツキヨの耳に熱い吐息と熱い言葉を囁き、耳朶を食み、舐めつくす…それに呼応するようにツキヨはビクリと体を震わせながら吐息交じりの悩ましい声になる。
「は…ぃ…ぁ…わかり…ました…ン…」
「そうだ…忘れるな…ツキヨ、愛してる…」
 返事は分かっているとばかりにまたツキヨの唇を乱暴に塞ぎ咥内を甘く蹂躙する…赤い顔でツキヨも疎いながらも咥内で答えるがアレックスに敵わない。強く抱きしめて熱い息と唾液を夢中で交換し合うしかなかった。
 いつもきっちりとオールバックにしているアレックスの長い銀髪が洗い晒しで乱れてしまっているのがやけに艶っぽく見えてツキヨの下腹部がキュンとする…蕩けてしまいそうな自分が恥ずかしい。

「ん…どうした?俺以外のことを考える余裕があるのか?」
 菫色の瞳を細めて唇を離すとツッと銀糸がツキヨの唇から繋がる。
「あぁ…あの…その…恥ずか…しい…」
 じっと見つめるアレックスの視線に急にドギマギして俯いてしまうが体が熱い。
「怖いことはしない…」
 横に座っていたツキヨの体をアレックスはこの時のためと言わんばかりに鍛えた筋肉を纏う腕だけで持ち上げて自らの膝の上で横抱きにする。
 先ほどのような性急なことはせずに横抱きにしたツキヨを赤子のように抱きしめて安心させるように静かに話す。
「俺は…ツキヨと一緒にいたいと言った…結婚してほしいということだ…俺はずっと一緒にいて欲しい…いいか?」
「はい…喜んで…」
 頬をほんのりと赤く染め、黒い瞳は潤んでいた…ツキヨはそれ以上何も言わずに頷いた。

 言葉をしっかりと受け止めたアレックスはツキヨを抱き締めて立ち上がり、寝室への扉を開く。

「もう、離さない。俺と共に生きて、そして死んでも俺の隣にいろ。そこから動くことは許さない…俺だけのために生きて…俺だけを愛して…俺のそばから離れることは許さない…そして俺は守る」と酷く束縛的な言葉を述べる菫色の瞳が黒い瞳が交わる。
 
 気がつくとツキヨはアレックスの大きなベッドへ下されたが、アレックスが動くことも許さないようにツキヨに覆いかぶさる…豊かな黒髪がベッドに広がる…その小さな顔を押さえて貪るように唇を奪い、今度は耳朶を食み、耳の形に沿って舌を這わし甘噛みをする…「ふあっ…あ…や…やぁ…ん…く…ひン…は…やぁ…だぁ…」堪らずそれを止めようとするが、暴君アレックスを喜ばしてしまうことにツキヨは気が付いていない。
 今まで生きていて全く知らない『快楽』というものがツキヨの体を蝕むと黒い瞳が潤むさっきとは違う…アレックスは嬉しそうに細い首筋にべろりと熱い舌を這わす。
「ひゃ…ぁあ。いやぁ…だ、め…はずかし…い。ぃ…ぁレックス…様…ん…」
「んーん?どうした?ちゃんと言わねぇと…ん…ツキヨの汗は…甘い…な…」
 脈が舌を通して感じる…熱い…アレックスは右手でツキヨの右の双丘の形に沿うようにゆっくりと撫で、時折中心部の蕾を指の腹でさすさすと擦る…そのたびにツキヨはびくん!と体が跳ねていやいやと頑是ない子供のように顔を左右に振る。
羞恥のあまりツキヨは手で止めようとするが止めることはできない。

「いやぁ…そんな…んぁあ…ん…ふぁ…ぁんっ!」
「手も出してきて…ん?何が嫌なんだ?我儘な子はお仕置きだ…」
 いとも簡単に左手だけでツキヨの両手首を掴み頭上で縫い止めてしまうと布に隠されていた雪のように白い豊かな双丘を柔らかくできている胸元から剥き出しにしてじっくりと観察をする。
「や!離して…恥ずかしい!!!見ないで…!」
「きれいだ…ここも…可愛いな…」指の腹で右の蕾を押してから、指の腹でさすさすと擦る…反抗の声が嬌声に変わる。
「あ!だめ!それは…ぃん!…あ…んぁあ…ふ…あぁん…やあぁ…だぁ…はぁ…」
 桃色だった蕾は段々と赤みを増す「どうした?ん…まだ嫌か?悪い子だ…」と右はそのまま擦りながら左の蕾を口に含み、熱い舌で蕾を舐る…ツキヨは背中を反らして「ひゃぁぁん!ひン…あぁ…ん…ぅはぁん…あァ…レックス…さぁ…ま!あぁ…」と嬌声が上がる。
 同時にツキヨは体の中の中から熱い何かがどんどん溢れ出てくるのを感じるが今は息も絶え絶えに喘ぐしかできなかった。
「おぅ…何だ?ここもうまいぜ…俺の舌が蕩けそうな味だぜ…柔らかくて最高だ…今度はこっちも…だ…」
 淫靡に膨らみきった右の蕾も口に含む…「あぁ!ひぃん!ぁぁん!あぅ…はぁん…ぅあ…」慣れない快楽が血道を通り浸透するのを見計らいツキヨの手を開放して、左の蕾を押したり軽く摘んだりする…右は優しく吸いながら噛む…「あぁっ!!きゃぁん!…あぁ!ひゃ…ぁ…あっ…あぁ…ンふ…」今までとは違う快楽に腰が勝手に淫らに動く。
 蕾の相手をしながらアレックスは裾をするりと引き上げてツキヨの太股を撫でる「柔らかいなぁ…どこもかしこも…」時折、湿り気を感じる境目をすっと通る…とビクンと反応する「ここは…しっとりとしていい香りがするな…」と慣れた手つき歴戦の兵でばっとツキヨのドレスと脱がしアレックスも脱いで下着だけになる。

「…や…恥ずかしい…」
 口を塞ぎ、蕾を捏ね繰り回す…塞がれた唇から嬌声が零れる…下着越しにアレックスの滾りを感じるのも合わさってかより強い快楽の波に身を投じる。
 唇で蕾を味わう…と胸元に強く吸いつくとチリと僅かな痛みを何度か感じるとそこに赤い花びらが散る「これは俺の印だ」と…脇腹、臍周り…そして飛ばしてつま先、脹脛…太股も丹念に熱い舌で舐り…花びらを散らす…その羞恥も僅かな痛みも今のツキヨは快楽になる。

「ぃゃあ…ぁ…!そ…こ…やぁ…あぁ!…ぁ…んゃぁ…あ!」
 蕾を舌でまた味わいながら、湿り気を帯びた下着の上から微かに膨らんだ敏感な花芯をとんとんと指で叩く。体をびくびくとさせながらも下着はずぶ濡れになっている。
「どうした?体がびくびくしながら…うねってる…ここも下着が濡れて透けてるぜ…」
「いゃ…ぁ…あん!ひぅんっ!はず…かぁ…しいっぁ…あ」
 ずるりと脱がすと下着から秘部にとろんと糸が繋がって…つと消えた。
 黒い薄い下生えを撫でながら「ここはすっかりぐちゃぐちゃだな…」と指で桃色のひだを搔い潜り浅い場所をくちくちと音をさせて弄る。
「あひぃん!あぁ!ぃやゃぁ…あ!そん…な…あぁ…ぇ…あ」
 気紛れに指を抜き、愛液を花芯へくるくると塗りたくる…「きゃぅ!あ!あぁん!いゃあ!」強い刺激に耐えられず足を閉じようとすると、アレックスはぐいっと両太股の間に入り込み改めて花芯をとんとんと刺激する。

「ここが一番敏感だな…ん…一回イッておくか?」

 アレックスは溢れ出る愛液を掬い、先ほどより丹念にくりくりと塗りたった。
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