かめは蝶の夢を見る~影武者女中は365日後、公爵令嬢に変身したいのです!
時は大正。大衆文化が花開き、西洋文化が庶民に影響を及ぼすようになった激動の日本。
版籍奉還により皇室に近い家柄の者は新たな特権階級が与えられ、貴族たちは皇室を支える使命が任じられた。
これを華族と呼ぶ。
田中 かめ(たなか かめ)は十五才。華族である徳川公爵家に仕える、女中の一人だ。
民主化や自由主義が叫ばれ始めた世の中でも未だ生活格差は厳しく、公爵家の屋敷の納屋に寝泊まりするかめの小さな手足はあかぎれだらけだった。
そんな貧しい暮らしの中でも同い年の公爵家の令嬢・菊子を神格化して推し活をするのは生きがいで、かめは奉公の日々を明るく生きてきた。
あの運命の日までは。
※※※
ある日、大広間で使用人たち全員が集合し泣いていた。
なんと、かめ以外の使用人を全員解雇したのち、入れ替えるというのだ。
恨み事を連ねる使用人たちとの間に入って来たのは、見たことのない背広を着た色男だった。
背広の男に連れられて公爵家の当主・葛丸の書斎に入ると、3人の色男たちが一斉にかめを取り囲んだ!
彼らの目的とは一体・・・?
※※※
【自己肯定ゼロの芋虫体型女中】を【スパダリだけど皮肉屋の皇室お抱え髪結い師】がプロデュース♡
♡かめは公爵令嬢に変身することができるのでしょうか?
♡公爵令嬢の行方は? 謎が謎を呼ぶ恋愛ミステリー!
♡癒しのシャンプーや心地よいマッサージを施されるめくるめく甘美な365日。
♡イケメンの犬養3兄弟のゴットハンドを、ぜひご堪能あれ♪
参考文献:皇室に学ぶプリンセスマナー
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あの運命の日までは。
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序章
第一章 かめ、大いに驚く
第二章 かめ、皇妃(プリンセス)教育を受ける
第三章 名探偵 かめ あらわる
第四章 かめが舞う舞踏会
第五章 かめ、運命の邂逅
第六章 かめ、茶話会に参戦する
第七章 かめ、浅草を闊歩する
第八章 かめ、ついに出仕する
第九章 陰謀うずまき、かめ走る
第十章 (最終章)芋虫が蝶になる日
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