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番外編
これから一緒にいるために
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千草を後ろに乗せてるときは、右手で握りしめてるアクセルスロットルを回すときはもちろんのこと、ギアチェンジのアップダウンも妙な振動が伝わらないように、丁寧におこなっている。
レーシングバイクは走りに特化しているため、前傾姿勢をつづけるせいで、どうしても体に負担がかかってしまう。しかもタンデムシート自体、そこまで乗り心地のいいものじゃないからこそ、疲れないような運転をしているのだが。
いっそのことバイクを買い替えて、タンデムシートが一体型になったアメリカンバイクのほうが、遠出しやすいかなと考えたりもした。
そこで千草にバイクの買い替えを、思いきって提案してみると。
『成臣くんの乗ってる、これがカッコイイから、ほかのは嫌。私のことは気にせずに、これに乗り続けて!』
なぁんて言われてしまい、あっさりと拒否されてしまった。
その愚痴を誰かに言いたかったけど、アキラには惚気けるなと文句を言われた挙げ句に、ケンカになりそうだし、白鳥はここを辞めて話はできない。
気づいたらヤツは、アメリカに行ってしまった。千草の話だと、三年後に日本に帰ってきてから父親の会社に入社して、結婚もするそう。
記入済みの婚姻届を額に入れて、部屋の目につくところに飾って、毎日頑張っているらしい。
「婚姻届……。結婚か、うん」
プロポーズについて、経験者のアキラに相談してみたのに、その場のノリや勢いと称された時点で、コイツはダメだなと悟った。
無駄に女性の扱いに長けてるせいで、ムード重視の俺からしたら、その場の勢いだけでプロポーズした友人が、どうして成功したのか謎だった。
実は指輪は用意済み――食事をするためだけに高級レストランに行ったりしたら、勘の鋭い千草に絶対にバレるので、この手は使えない。
俺らしいプロポーズってなんだろうなと、撮影の準備のために念入りに化粧を施している、綺麗なグラビアアイドルを見ながら、ぼんやり考えてしまったのだった。
レーシングバイクは走りに特化しているため、前傾姿勢をつづけるせいで、どうしても体に負担がかかってしまう。しかもタンデムシート自体、そこまで乗り心地のいいものじゃないからこそ、疲れないような運転をしているのだが。
いっそのことバイクを買い替えて、タンデムシートが一体型になったアメリカンバイクのほうが、遠出しやすいかなと考えたりもした。
そこで千草にバイクの買い替えを、思いきって提案してみると。
『成臣くんの乗ってる、これがカッコイイから、ほかのは嫌。私のことは気にせずに、これに乗り続けて!』
なぁんて言われてしまい、あっさりと拒否されてしまった。
その愚痴を誰かに言いたかったけど、アキラには惚気けるなと文句を言われた挙げ句に、ケンカになりそうだし、白鳥はここを辞めて話はできない。
気づいたらヤツは、アメリカに行ってしまった。千草の話だと、三年後に日本に帰ってきてから父親の会社に入社して、結婚もするそう。
記入済みの婚姻届を額に入れて、部屋の目につくところに飾って、毎日頑張っているらしい。
「婚姻届……。結婚か、うん」
プロポーズについて、経験者のアキラに相談してみたのに、その場のノリや勢いと称された時点で、コイツはダメだなと悟った。
無駄に女性の扱いに長けてるせいで、ムード重視の俺からしたら、その場の勢いだけでプロポーズした友人が、どうして成功したのか謎だった。
実は指輪は用意済み――食事をするためだけに高級レストランに行ったりしたら、勘の鋭い千草に絶対にバレるので、この手は使えない。
俺らしいプロポーズってなんだろうなと、撮影の準備のために念入りに化粧を施している、綺麗なグラビアアイドルを見ながら、ぼんやり考えてしまったのだった。
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