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第2章:感じるキモチ
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考え込む私を他所に、最初は饒舌な様子で語っていたケンジさんの声がどんどん小さくなり、やがて妙な沈黙が部屋を包み込んだ。
(某アニメに似た設定だと思ったけれど、もしかしてこの設定は、ケンジさんのリアルなのかもしれない。高くて分厚い壁も、お隣との塀のことだったのかな。それとも、彼女との距離感だったりして?)
「ケンジさんのお話に出てくる幼馴染は、ケンジさんのことを何て呼んでいたのかな?」
むっつり黙ってしまった彼の口を開かせるべく、当たり障りのない質問をしてみた。
「ケンジお兄ちゃんって呼ばれてました」
「ケンジお兄ちゃん?」
言いながら彼の右手を両手で握りしめて、ベッドに腰かけるように促した。
「そそっ、そんな感じです……」
「私のことは何て呼んでいたの?」
ケンジさんの顔を覗き込むように上目遣いで訊ねた私を、リンゴみたいに頬を真っ赤に染めながら上擦った声で答えた。
「綾香ちゃんって呼んでました」
「綾香って呼び捨てでもいいよ? 呼んでみたくない?」
「呼びたいけど、今は綾香ちゃんでお願いしますっ」
「うふふ、ケンジさんの緊張が私にも移っちゃったみたい。ほら」
両手で握りしめていたケンジさんの右手を、バスタオルで隠している胸に押し当ててあげた。
「ううっ! ドキドキしてるね!!」
真っ赤な顔をキープしたままキョどりまくる彼の言動に、あることが閃いてしまった。これは一度確認してから、行為に及んだほうがいいと判断し、意を決して質問を投げかけてみる。
(某アニメに似た設定だと思ったけれど、もしかしてこの設定は、ケンジさんのリアルなのかもしれない。高くて分厚い壁も、お隣との塀のことだったのかな。それとも、彼女との距離感だったりして?)
「ケンジさんのお話に出てくる幼馴染は、ケンジさんのことを何て呼んでいたのかな?」
むっつり黙ってしまった彼の口を開かせるべく、当たり障りのない質問をしてみた。
「ケンジお兄ちゃんって呼ばれてました」
「ケンジお兄ちゃん?」
言いながら彼の右手を両手で握りしめて、ベッドに腰かけるように促した。
「そそっ、そんな感じです……」
「私のことは何て呼んでいたの?」
ケンジさんの顔を覗き込むように上目遣いで訊ねた私を、リンゴみたいに頬を真っ赤に染めながら上擦った声で答えた。
「綾香ちゃんって呼んでました」
「綾香って呼び捨てでもいいよ? 呼んでみたくない?」
「呼びたいけど、今は綾香ちゃんでお願いしますっ」
「うふふ、ケンジさんの緊張が私にも移っちゃったみたい。ほら」
両手で握りしめていたケンジさんの右手を、バスタオルで隠している胸に押し当ててあげた。
「ううっ! ドキドキしてるね!!」
真っ赤な顔をキープしたままキョどりまくる彼の言動に、あることが閃いてしまった。これは一度確認してから、行為に及んだほうがいいと判断し、意を決して質問を投げかけてみる。
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