ドS上司の意外な一面

相沢蒼依

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嬉しハズカシ新婚生活

ただいまから始まる!?②

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「しばらくは新婚生活を二人きりで楽しみたいって言ってたのに、どういう風の吹き回しですか? あの種発言」

 ひとしきり私に熱いキスをしてから、サクっと核心に迫る正仁さん。頭の思考が停止寸前になるのを見越して使うこの手口に、いつも本音が出ちゃうんだよね。

「うんと、今日見た隆之助くんが可愛かったのもあるし。何より、蓮さんが母親してる姿に憧れちゃいました」

 思い出しながらうっとりしていると、明らかに不機嫌な表情を浮かべる。

「今日会社帰りに偶然、今川夫妻と会いましたが、憧れる要素なんて全然なかったと思いますが?」

「でも隆之助くん、可愛かったでしょ?」

「所詮は人のコです、普通でしょう」

 ザックリとした返答に、二の句が告げられなかった。もしかして、子供が嫌いなんだろうか。

「どうして固まっているんです? 人のコはどうでもいいですが、自分の子供なら別ですよ」

「正仁さん――」

 私を見つめる慈愛の眼差しに、その言葉が本当なんだなと思った。

「君に似て可愛い子供なら、何人でも欲しいです」

「私は正仁さん似の、綺麗な女の子が欲しいです。一緒に買物に行きたいから」

「俺に似たら、性格がネジ曲がりますよ」

 笑いながら右頬に優しく、キスを落としてくれた。

「大丈夫です、だって私と正仁さんのコなんだから。きっと可愛くて、いいコに育ちます」

 そっと正仁さんの首に、自分の腕を絡めてみた。切れ長の目が私を捕らえる。見つめられるだけで、どうして未だにドキドキするんだろう。気持ちがどんどん煽られていく。

「まだキスしかしていないというのに。そんな顔をされると直ぐにでも、挿れたくなります」

「正仁さんが会社であんなコトしたり、今だって喋りながら、ちゃっかり私の感じる部分、しっかり触っているじゃないですか」

 さりげなく絶妙な指使いで、私の体をまさぐっていてイヤじゃないのに、つい苦情が口をついて出てしまう。

「感じてる顔を、いっぱい見たいです。それだけで俺は――」

 両手で私の頬をしっかりとホールドしたと思ったら、息が止まるような激しいキス――そしてキスの合間に漏れ聞こえてきた台詞。

「それだけ俺は……君の全てに欲情します」

 そして右の首筋を滑るように、唇が下りていく。同時に着ているパーカーのチャックが、ゆっくりと静かに下ろされた。胸元に伸びてきた手に、一瞬ビクッとなる。

「ん? 随分フリルの付いたブラですね。もしかして、初めてお目にかかる代物ですか」

「はい、思いきって買っちゃいました」

「ということは――」

 片側の口角を上げながら実に楽しそうに、履いている短パンにそっと手をかけてきた。ススッと下ろして、まじまじと確認する正仁さんに照れるしかない。

「へぇヒモですか。随分セクシーな下着をつけてますね」

「紐なのは横だけで、あとは普通ですからっ」

「でも脱がしやすいですよね、これ。ヒモを解いたら大事な部分が、あっという間に露わになりますよ」

 いきなり紐の先端を口でくわえて、さっさと解こうとする。その時に息が足の付け根にあたって、ムズムズすること、この上ないワケで――

 正仁さんは手で外さず、いつも口を使って外すのは、絶対確信犯だと思う。吐息ひとつで、こんなに私を乱すんだから。

「待って下さい。まだ上が脱げていないのに、下から脱ぐなんて」

「脱がしやすいのを付けて、誘っているのはどこの誰ですか? あっさり片方が解けてしまいましたよ」

「……」

 左の腰骨を人差し指で、ゆるゆると撫でる。その指先が脇腹を通り左胸に到着。

「きちんと上から責めていけば、解いていいんですよね?」

「なっ!?」

「だって上から脱いでいくって、そういうことでしょう? それとも今日、会社でしたみたいに外さないでも出来ますが、どっちがいいですか?」

 その言葉に、夕方の出来事をぼんやりと思い出す。

 触れて欲しい肝心なトコに一切触られなくて、かなり焦らされつつ、そのせいで普段感じないところが、いつもより敏感になって身悶えてしまった。

 思い出しただけで、乱れた自分に赤面してしまう。視線をさ迷わせて、必死にそれを誤魔化してみた。

「へえ、わざとらしく困ったフリをして焦らすんですか。俺自身が、こんなになっているのにも関わらず」

 強引に私の右手首を掴むと、正仁さんの下半身にあてがう。手の平に伝わるそれは、いつもより大きくて熱くて、トクントクンと脈をうっていた。

「そんなっ! 焦らしたつもりは、全然なかったんですよ」

「君がこんな下着をつけて待っていたなら、家に帰った瞬間から押し倒せば良かったです。ほらしっかり握って下さい。君だけのなんですよ」

 言いながら私をぎゅっと抱き締めて、器用にブラを外した。

「んっ……」

 左胸に顔を寄せ、敏感な部分を舌で転がすように、執拗に責めたてられてしまい――その時に正仁さんの前髪が首にかかるせいで、すごくくすぐったくて。まるで猫じゃらしで、遊ばれていた時みたい。

 くすぐったさを何とかしようと空いてる手で、そっと前髪を持ち上げてみた。上目遣いをした正仁さんが、形のいい唇で頂をくわえたまま見る。

「前髪が……その、くすぐったくて」

「なんだ。てっきり責めているトコを見るためだと思ったのに、残念です」

 息も絶え絶え訴えたのに、分かってくれないし――つれなくなって、私が正仁さんの下半身から手を離したら、左手で両手首を掴まれ、がっちりと頭上に固定されてしまった。

「ダメですよ。何で勝手に離すんです?」

 空いている右手で自分の前髪の束を掴むと、私の左脇で左右に動かしながら、くすぐってきた。

「っ……やだっ、それ反則!」

 体をよじらせようとしても、正仁さんの体がぴったりと乗っかっているため、逃げることが出来ない。しかもくすぐられながら、吐息もかかるので変に感じてしまって。

「じゃあ、どこならいいんですか?」

 左脇からスルスルッと、胸の輪郭をなぞられてしまうだけで、気がおかしくなりそう。

「あん、も……ぅ、やめ――」

「止めては、もっとでしょう。もっと、どこを触って欲しいんです?」

(――しまった! 二人の取り決めで止めては、もっとに変換されるんだった)

 焦る私を余所に悪戯っぽく笑いながら、片方だけ脱がされた下着の中に、いそいそと手をもっていく。

「いつもの半分も責めていないのに、スゴいことになってますね。ほらココも、こんなに隆起してます」

「んんっ!」

 隆起してる部分をイヤらしく音を立てて、指の腹でゆっくりと刺激した。その指使いだけで、どうにかなりそう――

「夕日を浴びて身悶えてた君の姿もイイですが、月明かりだと尚更、色っぽさが増しますね。とてもキレイです」

 そう言って優しくキスをしてくれる。小鳥がついばむようなキスを、何度も私の唇にしてくれて。気がついたら、のしかかっていた体は退けられ、自分から激しく腰を振っていた。

「も、イキそ、ぅ……っ」

「いいですよ、キてください」

 声にならない声でイった瞬間に大きくて熱いモノが、私の中に突如侵入してきた。イった後だというのに、ビリビリした痺れるような快感が、体全体に伝わっていく。

「くっ! スゴい締め付けを感じます。どこかにもっていかれそうだ」

 口調は余裕そうなのに、表情はとても辛そう。私自身もイった直後なのに、正仁さんの強弱をつけた律動に、どんどん体の高まりをみせ始めていた。

「こんなことなら、会社でヌいておけば良かったです。君がこんなサプライズをするから、余計に感じてる」

「正仁さん、だって……あぁんっ、人が入ってきてもおかしくないような……トコで、あんなことをして。どうして、いいか分からなく……っ、なりました。あっ――」

 グルンと後ろ向きにされ四つん這いになった所に、深く深く正仁さん自身が私の感じるトコを、ガンガン責め立ててきた。両手で敏感な部分を揉みしだかれながら、首の付け根に唇を寄せられる。

 次の瞬間、その部分に鈍い痛みが走った。それだけじゃなく、身体を突き抜けそうな激しい律動に、もう耐えられなくなりそう。

「まっ、正仁さん、もぅ」

「俺も気持ち良すぎて……ダメです。くっ――」

「ああっ、んんっ!」

 私の中で弾ける正仁さん自身に、スゴく感じてイってしまった。途端に足の力が抜けて、ベッドの上に脱力すると、同じく脱力した正仁さんが、私の上にのしかかる。

「ひとみに――イカされてしまいました」

 掠れた声を、わざわざ耳元で告げられても困ってしまう。赤面したまま、横を向くしかない。

「君にあんな風に激しく腰を振られたら、もつモノが持たないですよ。まあ気持ち良かったですけど」

「あれ? いつの間に下着が脱げていたんだろ」

 恥ずかしかったので、何とか話を変えようと呟いてみたのに。

「君が俺の指でイキそうになった時に、勝手に脱げました。あれだけ腰を振れば、ねぇ」

 私の顔を覗き込みながら、わざとらしく意味深に微笑んできた。

「でも二回戦は俺も頑張りますよ。体位は君の好きな、後ろ向きがいいですかね。仏壇返しや窓の月あたりにしようかな」

 聞いたことがない名前を、綺麗な口からポンポン出す。一体どんな体位なのやら――

「やっぱり最後は、抱き地蔵で閉めたいですね。君のイク顔を、じっくりと見たいですし」

「えっと明日の仕事に支障をきたす恐れがあるので、今夜はこの辺でお開きにしませんか?」

 たじたじしながら提案してみたら、ふるふると首を横に振った。いつもの片側の口角が上がった笑みで微笑む。

「子供、欲しいんですよね?」

「うっ」

「久しぶりにこんなに乱れた、ひとみは珍しいんですから。もしかするともしかしますよ」

「乱れ――」

「だから念には念です。しっかり種を注入しないとですね」

 引きつった私の顔とは対照的に、爽やかな笑顔の正仁さん。こんな笑顔をされたなら、断れないのは常なワケで。結局、二回戦はあえなく始まったのは言うまでもない。
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