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ドS上司の意外な一面番外編
賢一Side2
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***
しばらくの間、女性不信気味だったまさやんだったが、年上でなければ大丈夫なことが分かってから、俺は影ながら恋の応援をしてあげた。
もともとシャイなまさやん、告白なんて自分からできないので、代わって俺が告白したら逆告白されたり、まさやんの負けず嫌いを煽るべく、好きなコにちょっかいを出す代役を立てたら、その2人がうまくいっちゃったりと失敗が何度か続いた。
失敗は成功の元――大学時代はそれなりに年下の可愛いコと付き合うことができたまさやんだったのだが、なぜだか長続きはしなかった。
苦情は全て、愛のキューピットの俺が引き受ける。
○まさやんツンデレのツンしかないせいで、彼女にうんと嫌われる
○真面目すぎて面白みがない、会話がどうしても続かない。
○自分といるより俺といる方が長いから、そっちの気があるんじゃないの?
○夜がスゴ過ぎて身体がついていかない
等など、バラエティー豊かなのである。昼間のコトより夜の苦情を俺に言われても、何もフォローができないんですけどね……。
会社で『カマキリ』と呼ばれているまさやんに対抗して、俺の会社にいる女カマキリを用意し、合コンを上手くセッティングしてみたら仕事の話で盛り上がり、何だかよく分からない内にデキてしまったこともあった。
上昇志向の強い2人だからお互いを高めあって、いい関係が築けるであろうと見守っていたのだがそれが仇となり、結局は潰し合ったらしい。
俺は頭を抱えた――一癖も二癖もあるまさやんに、もう彼女はできないんじゃないかって。中学時代の俺があのとき助けていれば、こんなに屈折した人間になっていなかったのではないかと苦悩しまくった。
あの事件がきっかけになり先輩の自宅で一緒に音楽を習うことになったんだから、一概にダメだったとは言えないのだが、やはりまさやんには幸せになって欲しかった。
だっていい恋愛をしなきゃ、いい歌が唄えないんだから!
俺はしばらくまさやんを観察し、距離を置きながら恋の行方を探っていた。
そんなある日、まさやんの会社に出向していた俺は、お昼を一緒にしようとまさやんのいる部署に向かった。
いつものように周りを確認し、そぉっとドアの開けて隙間から中を覗いてみる。
(家政婦は見たならぬ、営業マンは見た)
まさやんがキレていた、いい感じのキレ具合だ。
叱られている女子社員を見る。
若いコだなぁ。大きな瞳に涙を浮かべていた。
だけどその目の奥の反逆的な眼差しが、まさやんの怒りをワザと煽っているようにみえる。まさやんもキレてるんだけど、何となく楽しそうな感じかも?
この雰囲気は一緒に曲作りしてるときと、どことなく似てる気がするぞ。もしかしたらもしかする。
「これは入念にリサーチして、プロジェクトを立てなきゃ!」
営業企画部課長の俺に火がついたのである。
1年前に彼女が入社、まさやんが教育係になる。まさやんに教育された新入社員はもって半年なところを彼女は1年以上頑張っていた。
ふむふむ、なかなか根性が据わっているんだなぁ。若いから、きっと夜のコトに関しても大丈夫だろう。
問題は、彼女がめちゃくちゃまさやんを嫌っているくらいかな←そこ大問題
だけど普段と違うまさやんに会ったら、彼女の中の印象が変わるかもしれない。
いろんなツテを使って、彼女の友人と接触することに成功した。たまたま彼女の友人がライブ巡りが最近のブームだと教えてくれたので、自分らのライブ情報をさりげなく流す。
暇があったら来てよと言って自分達の自作ポスターを手渡したら、絶対に行きますと確約してくれた。これもイケメンまさやんのお陰である。
問題はその後、まさやんと彼女の会社関係。
それまでずっと、上司と部下という関係が簡単に崩壊するとは思えない。何かものすごい、キッカケさえあれば――
そういえばまさやんの想い人の隣にいた男性社員、どこかで見た気がする。確かうちの会社の女の子から、カッコイイんですよと写メを見せてもらったメンツの中にいたような?
さっそくリサーチして、アクセスすることにした。
しばらくの間、女性不信気味だったまさやんだったが、年上でなければ大丈夫なことが分かってから、俺は影ながら恋の応援をしてあげた。
もともとシャイなまさやん、告白なんて自分からできないので、代わって俺が告白したら逆告白されたり、まさやんの負けず嫌いを煽るべく、好きなコにちょっかいを出す代役を立てたら、その2人がうまくいっちゃったりと失敗が何度か続いた。
失敗は成功の元――大学時代はそれなりに年下の可愛いコと付き合うことができたまさやんだったのだが、なぜだか長続きはしなかった。
苦情は全て、愛のキューピットの俺が引き受ける。
○まさやんツンデレのツンしかないせいで、彼女にうんと嫌われる
○真面目すぎて面白みがない、会話がどうしても続かない。
○自分といるより俺といる方が長いから、そっちの気があるんじゃないの?
○夜がスゴ過ぎて身体がついていかない
等など、バラエティー豊かなのである。昼間のコトより夜の苦情を俺に言われても、何もフォローができないんですけどね……。
会社で『カマキリ』と呼ばれているまさやんに対抗して、俺の会社にいる女カマキリを用意し、合コンを上手くセッティングしてみたら仕事の話で盛り上がり、何だかよく分からない内にデキてしまったこともあった。
上昇志向の強い2人だからお互いを高めあって、いい関係が築けるであろうと見守っていたのだがそれが仇となり、結局は潰し合ったらしい。
俺は頭を抱えた――一癖も二癖もあるまさやんに、もう彼女はできないんじゃないかって。中学時代の俺があのとき助けていれば、こんなに屈折した人間になっていなかったのではないかと苦悩しまくった。
あの事件がきっかけになり先輩の自宅で一緒に音楽を習うことになったんだから、一概にダメだったとは言えないのだが、やはりまさやんには幸せになって欲しかった。
だっていい恋愛をしなきゃ、いい歌が唄えないんだから!
俺はしばらくまさやんを観察し、距離を置きながら恋の行方を探っていた。
そんなある日、まさやんの会社に出向していた俺は、お昼を一緒にしようとまさやんのいる部署に向かった。
いつものように周りを確認し、そぉっとドアの開けて隙間から中を覗いてみる。
(家政婦は見たならぬ、営業マンは見た)
まさやんがキレていた、いい感じのキレ具合だ。
叱られている女子社員を見る。
若いコだなぁ。大きな瞳に涙を浮かべていた。
だけどその目の奥の反逆的な眼差しが、まさやんの怒りをワザと煽っているようにみえる。まさやんもキレてるんだけど、何となく楽しそうな感じかも?
この雰囲気は一緒に曲作りしてるときと、どことなく似てる気がするぞ。もしかしたらもしかする。
「これは入念にリサーチして、プロジェクトを立てなきゃ!」
営業企画部課長の俺に火がついたのである。
1年前に彼女が入社、まさやんが教育係になる。まさやんに教育された新入社員はもって半年なところを彼女は1年以上頑張っていた。
ふむふむ、なかなか根性が据わっているんだなぁ。若いから、きっと夜のコトに関しても大丈夫だろう。
問題は、彼女がめちゃくちゃまさやんを嫌っているくらいかな←そこ大問題
だけど普段と違うまさやんに会ったら、彼女の中の印象が変わるかもしれない。
いろんなツテを使って、彼女の友人と接触することに成功した。たまたま彼女の友人がライブ巡りが最近のブームだと教えてくれたので、自分らのライブ情報をさりげなく流す。
暇があったら来てよと言って自分達の自作ポスターを手渡したら、絶対に行きますと確約してくれた。これもイケメンまさやんのお陰である。
問題はその後、まさやんと彼女の会社関係。
それまでずっと、上司と部下という関係が簡単に崩壊するとは思えない。何かものすごい、キッカケさえあれば――
そういえばまさやんの想い人の隣にいた男性社員、どこかで見た気がする。確かうちの会社の女の子から、カッコイイんですよと写メを見せてもらったメンツの中にいたような?
さっそくリサーチして、アクセスすることにした。
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