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act:孤毒
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「ん、あぁっ、……た、頼む。そろそろ……」
「ダーメ。ちゃんとCMの仕事を確約してくれなきゃ、イかせてあげなぁい」
俺の中でぱんぱんになってるプロデューサーの下半身を、腹筋を使って、きゅっと締め上げてやる。
「あぅっ! お、お前のような新人を、CMで起用するなんてっ……」
――お前のような新人、ね。その新人の躰を弄びまくって、よく言うよ、まったく。
ベッドの柱を使ってネクタイで両手首をくくり付け、自由を奪ったプロデューサーの躰に、堂々と跨っている俺。焦らして責めてを繰り返し、ただ今20分ほど経過しているけど、一向にいい返事が戴けない。
チッ、……薬を使っておけば良かったかも――面倒くさいな。いい加減、俺もこの状態はそろそろ限界に近いし、奥の手を使うしかないか。
すっと眼を閉じて、精神を集中する。目頭に涙が溜まるよう、脳ミソに指令を出した。役者を目指すべくして、あみ出したワザなんだ。
「り、:稜(りょう)!?」
程なくして両目から涙が零れ落ち、綺麗なラインを描いて流れていく。好きなヤツの涙に、男は弱いからね。そういうのを知っているからこそ、俺は騙されないんだけどさ。
泣き顔をワザとらしく見せつけてやりながら、プロデューサーの躰からゆっくり下りて、縛られたままのネクタイを解いてやった。
「俺らの関係、もう終わらせたほうがいいよね。顔だけ新人の面倒なんて、飽きて見てはいられないだろ?」
プロデューサーに背を向け、吐き捨てるように言い放ち、ベッドから立ち上がろうとしたら、その手をぐいっと掴んでくる。
「待てよ! お前まさか他のヤツのトコに、行くつもりなのか!?」
「だって森さんってば、俺にCMの仕事を回してくれないんだもん。当然じゃね?」
明らかに困った表情を浮かべた顔を、冷めた目でじーっと見つめてやると、掴んでいた手を引いて、強引にベッドへ引き倒された。
驚く俺を嘲笑うかのような笑みで見下し、逃がさないといわんばかりに、すかさず乗っかってきて、噛み付くようなキスをしてくる。
「んっ、……やめっ」
「まったく、大した新人だよお前は。趣向を凝らしたいって言うから、黙って言うことを素直に聞いてみたら、これだもんな。俺を手玉にとろうなんて、まだまだ早いんだよクソガキがっ!」
言うや否やためらいなく、俺の後孔をヤツの大きいので貫かれてしまった。
「あぁっん! あぅっ、……あっ――!」
さっきまで散々焦らしまくっていたから、中の感度が異常なくらい高まっているせいで感じまくってしまう。
涙を流しながら善がり声を上げ、感じまくる俺を見るプロデューサーの顔は正直かなりキモイが、ここはひたすら我慢だ。
「へぇ稜、そんな色っぽい顔が出来るのか。しょうがねぇな、CMの仕事……何とかとってきてやるよ。だから他のヤツんトコ、行くんじゃねぇぞ。お前は俺だけのモノだからな」
自分の中いっぱいにプロデューサーのモノを挿れられたまま、強弱をつけて自分のモノを扱かれ、今すぐにでもイきたい衝動が、ぞわぞわっと下半身から昇ってくる。
「んんんっ、……っあ、ァう…っ! や、……おねがい、も、出したいっ」
「分かるか? おまえの中に俺のが、全部挿ってるんだぞ」
言いながら手と腰の両方で、俺のイイトコロを擦り上げられ、呆気なく先にイってしまった。
そんな俺を確認してから醜く顔を歪ませて、俺の中で果てたプロデューサー。しっかりと後処理をしてから、最後のお願いといわんばかりに、その躰を抱きしめてやる。
「ねぇ、約束絶対に守ってよ。その代わり俺は、森さんのモノでいてあげるからさ」
じと目で顔を覗き込み、すりりと肩口に頬を擦りつけた。念入りにアピールしないと、今すぐにでも放り出されるかもしれない。そんな不安感をひた隠しにして、ピッタリと躰を密着させてみた。
「分ったよ。可愛い魔性の新人の言うことを聞いてやるか」
そしてまた俺の躰に圧し掛かり、唇を重ねる。激しいキスのせいで乱れて、顔にかかった長い髪を無造作にかき上げると――
「そのセクシーなポーズをしながら流し目をしつつ、ジュースを飲むCMがいいかもな。きっと、飛ぶように売れるだろ」
「やっ、……ちょっと!」
嬉しそうに言って、かき上げて露になった耳朶をそっと甘噛みされたせいで、声を上げてしまった。
「お前は黙って、俺に抱かれてろ。いいな?」
イヤラしい笑みを浮かべ、俺の躰を貪っていく――この世界に入って、コイツで三人目。あと何人に抱かれたら、俺は有名になれるんだろうか……
もっと有名になってから、あのコを迎えに行くんだ。
:葩御 稜(はなお りょう)だと、あのコがすぐ分るように、有名にならなくちゃね。
「ダーメ。ちゃんとCMの仕事を確約してくれなきゃ、イかせてあげなぁい」
俺の中でぱんぱんになってるプロデューサーの下半身を、腹筋を使って、きゅっと締め上げてやる。
「あぅっ! お、お前のような新人を、CMで起用するなんてっ……」
――お前のような新人、ね。その新人の躰を弄びまくって、よく言うよ、まったく。
ベッドの柱を使ってネクタイで両手首をくくり付け、自由を奪ったプロデューサーの躰に、堂々と跨っている俺。焦らして責めてを繰り返し、ただ今20分ほど経過しているけど、一向にいい返事が戴けない。
チッ、……薬を使っておけば良かったかも――面倒くさいな。いい加減、俺もこの状態はそろそろ限界に近いし、奥の手を使うしかないか。
すっと眼を閉じて、精神を集中する。目頭に涙が溜まるよう、脳ミソに指令を出した。役者を目指すべくして、あみ出したワザなんだ。
「り、:稜(りょう)!?」
程なくして両目から涙が零れ落ち、綺麗なラインを描いて流れていく。好きなヤツの涙に、男は弱いからね。そういうのを知っているからこそ、俺は騙されないんだけどさ。
泣き顔をワザとらしく見せつけてやりながら、プロデューサーの躰からゆっくり下りて、縛られたままのネクタイを解いてやった。
「俺らの関係、もう終わらせたほうがいいよね。顔だけ新人の面倒なんて、飽きて見てはいられないだろ?」
プロデューサーに背を向け、吐き捨てるように言い放ち、ベッドから立ち上がろうとしたら、その手をぐいっと掴んでくる。
「待てよ! お前まさか他のヤツのトコに、行くつもりなのか!?」
「だって森さんってば、俺にCMの仕事を回してくれないんだもん。当然じゃね?」
明らかに困った表情を浮かべた顔を、冷めた目でじーっと見つめてやると、掴んでいた手を引いて、強引にベッドへ引き倒された。
驚く俺を嘲笑うかのような笑みで見下し、逃がさないといわんばかりに、すかさず乗っかってきて、噛み付くようなキスをしてくる。
「んっ、……やめっ」
「まったく、大した新人だよお前は。趣向を凝らしたいって言うから、黙って言うことを素直に聞いてみたら、これだもんな。俺を手玉にとろうなんて、まだまだ早いんだよクソガキがっ!」
言うや否やためらいなく、俺の後孔をヤツの大きいので貫かれてしまった。
「あぁっん! あぅっ、……あっ――!」
さっきまで散々焦らしまくっていたから、中の感度が異常なくらい高まっているせいで感じまくってしまう。
涙を流しながら善がり声を上げ、感じまくる俺を見るプロデューサーの顔は正直かなりキモイが、ここはひたすら我慢だ。
「へぇ稜、そんな色っぽい顔が出来るのか。しょうがねぇな、CMの仕事……何とかとってきてやるよ。だから他のヤツんトコ、行くんじゃねぇぞ。お前は俺だけのモノだからな」
自分の中いっぱいにプロデューサーのモノを挿れられたまま、強弱をつけて自分のモノを扱かれ、今すぐにでもイきたい衝動が、ぞわぞわっと下半身から昇ってくる。
「んんんっ、……っあ、ァう…っ! や、……おねがい、も、出したいっ」
「分かるか? おまえの中に俺のが、全部挿ってるんだぞ」
言いながら手と腰の両方で、俺のイイトコロを擦り上げられ、呆気なく先にイってしまった。
そんな俺を確認してから醜く顔を歪ませて、俺の中で果てたプロデューサー。しっかりと後処理をしてから、最後のお願いといわんばかりに、その躰を抱きしめてやる。
「ねぇ、約束絶対に守ってよ。その代わり俺は、森さんのモノでいてあげるからさ」
じと目で顔を覗き込み、すりりと肩口に頬を擦りつけた。念入りにアピールしないと、今すぐにでも放り出されるかもしれない。そんな不安感をひた隠しにして、ピッタリと躰を密着させてみた。
「分ったよ。可愛い魔性の新人の言うことを聞いてやるか」
そしてまた俺の躰に圧し掛かり、唇を重ねる。激しいキスのせいで乱れて、顔にかかった長い髪を無造作にかき上げると――
「そのセクシーなポーズをしながら流し目をしつつ、ジュースを飲むCMがいいかもな。きっと、飛ぶように売れるだろ」
「やっ、……ちょっと!」
嬉しそうに言って、かき上げて露になった耳朶をそっと甘噛みされたせいで、声を上げてしまった。
「お前は黙って、俺に抱かれてろ。いいな?」
イヤラしい笑みを浮かべ、俺の躰を貪っていく――この世界に入って、コイツで三人目。あと何人に抱かれたら、俺は有名になれるんだろうか……
もっと有名になってから、あのコを迎えに行くんだ。
:葩御 稜(はなお りょう)だと、あのコがすぐ分るように、有名にならなくちゃね。
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