84 / 114
特別番外編【Voice】
5
しおりを挟む
体育館倉庫という名の物置に到着し、電気をつけて誰もいないことをしっかり確認してから、扉を閉じた。あいにく中から鍵をかけられないので、悪事をおこなうには危険な場所なれど、人が来ないことを祈りながら口を開く。
「若林先輩、俺に背中を向けてください」
「背中? 後ろから殴るっていうのか。怖ぇ!」
キョロキョロして、縛れるものを探してみる。ちょうど縄跳びのロープが目に入ったので、迷うことなくそれを手にし、若林先輩の両腕をグルグル巻きにしてやった。
「ゲッ! 拘束すんのかよ!?」
「抵抗されたら狙ったところに、ちゃんとパンチが入りませんので」
「徹底しすぎだろ、それ……」
減らず口を叩いた若林先輩を、後ろから軽く蹴飛ばした。受け身のとれない躰は前のめりのまま、あっけなくなにかにぶつかり、力なくその場に横たわる。薄汚れた場所のせいで、濃紺のブレザーが可哀想なくらいに汚れた。
「辰之くんに手を出した俺が憎いのはわかるが、死なない程度にしてくれ」
諦めた面持ちで俺を見上げる若林先輩のブレザーのボタンを外し、ワイシャツの小さいボタンも次々と外す。
「おいおい、直で殴りつけるつもりかよ。内臓破裂させんなよ……」
「内臓破裂? そんなことさせません。でも違うところが、大変なことになるかもですけど」
笑いながら若林先輩の大事なところを、ぎゅっと鷲掴みしてやった。
「まっ待て! そこ潰されたら死ぬ!!」
「ですよねぇ。ヤリチンの若林先輩の大事なところですし」
強弱をつけて上下に扱くと、簡単に完勃ちする。さすがはヤリチン先輩。
「箱崎ぃっ、なにを…くうっ!」
「大きくなったところをへし折ったら、どれくらいの痛みを感じるんでしょうね?」
いつもより低い声色で告げた途端に、両足をバタつかせながら逃げようとした。こんなこと言われたら、誰だって逃げ出したくなるのは当然。だが俺に股間を掴まれてる時点で、残念ながら逃げられない。
「あぁ、いやだ…お願い折らないでくれ」
(恐怖を与えているのに、さらに硬くなるのがすごいと思える。もしかしてドMなのか!?)
「若林先輩、俺に背中を向けてください」
「背中? 後ろから殴るっていうのか。怖ぇ!」
キョロキョロして、縛れるものを探してみる。ちょうど縄跳びのロープが目に入ったので、迷うことなくそれを手にし、若林先輩の両腕をグルグル巻きにしてやった。
「ゲッ! 拘束すんのかよ!?」
「抵抗されたら狙ったところに、ちゃんとパンチが入りませんので」
「徹底しすぎだろ、それ……」
減らず口を叩いた若林先輩を、後ろから軽く蹴飛ばした。受け身のとれない躰は前のめりのまま、あっけなくなにかにぶつかり、力なくその場に横たわる。薄汚れた場所のせいで、濃紺のブレザーが可哀想なくらいに汚れた。
「辰之くんに手を出した俺が憎いのはわかるが、死なない程度にしてくれ」
諦めた面持ちで俺を見上げる若林先輩のブレザーのボタンを外し、ワイシャツの小さいボタンも次々と外す。
「おいおい、直で殴りつけるつもりかよ。内臓破裂させんなよ……」
「内臓破裂? そんなことさせません。でも違うところが、大変なことになるかもですけど」
笑いながら若林先輩の大事なところを、ぎゅっと鷲掴みしてやった。
「まっ待て! そこ潰されたら死ぬ!!」
「ですよねぇ。ヤリチンの若林先輩の大事なところですし」
強弱をつけて上下に扱くと、簡単に完勃ちする。さすがはヤリチン先輩。
「箱崎ぃっ、なにを…くうっ!」
「大きくなったところをへし折ったら、どれくらいの痛みを感じるんでしょうね?」
いつもより低い声色で告げた途端に、両足をバタつかせながら逃げようとした。こんなこと言われたら、誰だって逃げ出したくなるのは当然。だが俺に股間を掴まれてる時点で、残念ながら逃げられない。
「あぁ、いやだ…お願い折らないでくれ」
(恐怖を与えているのに、さらに硬くなるのがすごいと思える。もしかしてドMなのか!?)
0
お気に入りに追加
64
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
つまりは相思相愛
nano ひにゃ
BL
ご主人様にイかないように命令された僕はおもちゃの刺激にただ耐えるばかり。
限界まで耐えさせられた後、抱かれるのだが、それもまたしつこく、僕はもう僕でいられない。
とことん甘やかしたいご主人様は目的達成のために僕を追い詰めるだけの短い話です。
最初からR表現です、ご注意ください。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
ある日、人気俳優の弟になりました。
雪 いつき
BL
母の再婚を期に、立花優斗は人気若手俳優、橘直柾の弟になった。顔良し性格良し真面目で穏やかで王子様のような人。そんな評判だったはずが……。
「俺の命は、君のものだよ」
初顔合わせの日、兄になる人はそう言って綺麗に笑った。とんでもない人が兄になってしまった……と思ったら、何故か大学の先輩も優斗を可愛いと言い出して……?
平凡に生きたい19歳大学生と、24歳人気若手俳優、21歳文武両道大学生の三角関係のお話。
あなたの隣で初めての恋を知る
ななもりあや
BL
5歳のときバス事故で両親を失った四季。足に大怪我を負い車椅子での生活を余儀なくされる。しらさぎが丘養護施設で育ち、高校卒業後、施設を出て一人暮らしをはじめる。
その日暮らしの苦しい生活でも決して明るさを失わない四季。
そんなある日、突然の雷雨に身の危険を感じ、雨宿りするためにあるマンションの駐車場に避難する四季。そこで、運命の出会いをすることに。
一回りも年上の彼に一目惚れされ溺愛される四季。
初めての恋に戸惑いつつも四季は、やがて彼を愛するようになる。
表紙絵は絵師のkaworineさんに描いていただきました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
見ぃつけた。
茉莉花 香乃
BL
小学生の時、意地悪されて転校した。高校一年生の途中までは穏やかな生活だったのに、全寮制の学校に転入しなければならなくなった。そこで、出会ったのは…
他サイトにも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる