35 / 114
弟の悦び
13
しおりを挟む
『あ゛あ゛あ゛ぁぁあ…んあっ! ううっ!』
弟の喘ぎ声にまじって、床を蹴るような音も微かに聴こえた。
『奥まで挿入した瞬間にイっちゃったね。トコロテンするとか、めちゃくちゃかわいい』
『うっ…も、いやだ……。こんなの、僕は兄貴だけなのにっ…ひっ、動かさないで』
『ああ、いい締めつけだ。俺をこんなに感じさせる辰之くんを好きになりそうだよ』
「あっあっ…はぁあっ、宏斗兄さんっ…んうっ!」
『そのお兄さんよりも、君を感じさせてあげる。辰之くんの気持ちいいところはどこかな?』
『やだ、奥突いちゃぁっあ! くっ…乳首も、触っちゃいやっ!』
抵抗する声と一緒に、卑猥な水音も延々と聞こえた。そのせいであのときのことを思い出し、下半身が反応しそうになる。投げ捨てるように、慌ててイヤホンを外した。
「黒瀬、次回はいつどこでヤる?」
「は? 次回?」
先輩からの問いかけに、頭がついていかない。イヤホンを外してるのに弟の啼き声が耳から離れず、不機嫌な声色で反応してしまった。
「これ聴いて、黒瀬もヤりたくなったろ。名器を持つ弟を、ふたりでかわいがってやろうぜ。気持ちよさもきっと2倍だ」
強引に組まれた先輩の腕をやんわり退けて、逃げる感じで距離をとる。
「黒瀬、3Pしようぜ。それとも辰之くんを独り占めにする気なのか?」
「俺はアイツに手を出すつもりはないです。兄弟でそんなこと、しちゃいけない……」
首をしっかり横に振りながら先輩に伝えた。俺の必死な様子を見た途端に、お腹を抱えて笑いだす。
「黒瀬は頭が堅いな。別に兄弟だっていいじゃん。俺としてはイケナイコトしてるみたいで、すっげぇ燃えるのによ」
しらけた笑いを皮膚の上に浮かべた先輩はイヤホンを外して、スマホごとポケットに雑にしまい、俺に背中を向けた。
「黒瀬にその気がないなら別にいいや。個人的に俺から誘うし」
「えっ?」
「一回コッキリにしたくない付き合いにしたくてさ。俺が辰之くんもらう」
顔だけで振り返った先輩の目は真剣だった。賛成も反対する言葉すら出せずに、微妙な表情で佇む俺に向かって右手を振り、目の前から大きな背中がゆっくり消えていく。
先の見えない未来に、不安しかわかなかった――。
弟の喘ぎ声にまじって、床を蹴るような音も微かに聴こえた。
『奥まで挿入した瞬間にイっちゃったね。トコロテンするとか、めちゃくちゃかわいい』
『うっ…も、いやだ……。こんなの、僕は兄貴だけなのにっ…ひっ、動かさないで』
『ああ、いい締めつけだ。俺をこんなに感じさせる辰之くんを好きになりそうだよ』
「あっあっ…はぁあっ、宏斗兄さんっ…んうっ!」
『そのお兄さんよりも、君を感じさせてあげる。辰之くんの気持ちいいところはどこかな?』
『やだ、奥突いちゃぁっあ! くっ…乳首も、触っちゃいやっ!』
抵抗する声と一緒に、卑猥な水音も延々と聞こえた。そのせいであのときのことを思い出し、下半身が反応しそうになる。投げ捨てるように、慌ててイヤホンを外した。
「黒瀬、次回はいつどこでヤる?」
「は? 次回?」
先輩からの問いかけに、頭がついていかない。イヤホンを外してるのに弟の啼き声が耳から離れず、不機嫌な声色で反応してしまった。
「これ聴いて、黒瀬もヤりたくなったろ。名器を持つ弟を、ふたりでかわいがってやろうぜ。気持ちよさもきっと2倍だ」
強引に組まれた先輩の腕をやんわり退けて、逃げる感じで距離をとる。
「黒瀬、3Pしようぜ。それとも辰之くんを独り占めにする気なのか?」
「俺はアイツに手を出すつもりはないです。兄弟でそんなこと、しちゃいけない……」
首をしっかり横に振りながら先輩に伝えた。俺の必死な様子を見た途端に、お腹を抱えて笑いだす。
「黒瀬は頭が堅いな。別に兄弟だっていいじゃん。俺としてはイケナイコトしてるみたいで、すっげぇ燃えるのによ」
しらけた笑いを皮膚の上に浮かべた先輩はイヤホンを外して、スマホごとポケットに雑にしまい、俺に背中を向けた。
「黒瀬にその気がないなら別にいいや。個人的に俺から誘うし」
「えっ?」
「一回コッキリにしたくない付き合いにしたくてさ。俺が辰之くんもらう」
顔だけで振り返った先輩の目は真剣だった。賛成も反対する言葉すら出せずに、微妙な表情で佇む俺に向かって右手を振り、目の前から大きな背中がゆっくり消えていく。
先の見えない未来に、不安しかわかなかった――。
0
お気に入りに追加
65
あなたにおすすめの小説
優等生の弟に引きこもりのダメ兄の俺が毎日レイプされている
匿名希望ショタ
BL
優等生の弟に引きこもりのダメ兄が毎日レイプされる。
いじめで引きこもりになってしまった兄は義父の海外出張により弟とマンションで二人暮しを始めることになる。中学1年生から3年外に触れてなかった兄は外の変化に驚きつつも弟との二人暮しが平和に進んでいく...はずだった。
【BL】SNSで人気の訳あり超絶イケメン大学生、前立腺を子宮化され、堕ちる?【R18】
NichePorn
BL
スーパーダーリンに犯される超絶イケメン男子大学生
SNSを開設すれば即10万人フォロワー。
町を歩けばスカウトの嵐。
超絶イケメンなルックスながらどこか抜けた可愛らしい性格で多くの人々を魅了してきた恋司(れんじ)。
そんな人生を謳歌していそうな彼にも、児童保護施設で育った暗い過去や両親の離婚、SNS依存などといった訳ありな点があった。
愛情に飢え、性に奔放になっていく彼は、就活先で出会った世界規模の名門製薬会社の御曹司に手を出してしまい・・・。
浮気をしたら、わんこ系彼氏に腹の中を散々洗われた話。
丹砂 (あかさ)
BL
ストーリーなしです!
エロ特化の短編としてお読み下さい…。
大切な事なのでもう一度。
エロ特化です!
****************************************
『腸内洗浄』『玩具責め』『お仕置き』
性欲に忠実でモラルが低い恋人に、浮気のお仕置きをするお話しです。
キャプションで危ないな、と思った方はそっと見なかった事にして下さい…。
僕が玩具になった理由
Me-ya
BL
🈲R指定🈯
「俺のペットにしてやるよ」
眞司は僕を見下ろしながらそう言った。
🈲R指定🔞
※この作品はフィクションです。
実在の人物、団体等とは一切関係ありません。
※この小説は他の場所で書いていましたが、携帯が壊れてスマホに替えた時、小説を書いていた場所が分からなくなってしまいました😨
ので、ここで新しく書き直します…。
(他の場所でも、1カ所書いていますが…)
ある日、人気俳優の弟になりました。
樹 ゆき
BL
母の再婚を期に、立花優斗は人気若手俳優、橘直柾の弟になった。顔良し性格良し真面目で穏やかで王子様のような人。そんな評判だったはずが……。
「俺の命は、君のものだよ」
初顔合わせの日、兄になる人はそう言って綺麗に笑った。とんでもない人が兄になってしまった……と思ったら、何故か大学の先輩も優斗を可愛いと言い出して……?
平凡に生きたい19歳大学生と、24歳人気若手俳優、21歳文武両道大学生の三角関係のお話。
【R18】孕まぬΩは皆の玩具【完結】
海林檎
BL
子宮はあるのに卵巣が存在しない。
発情期はあるのに妊娠ができない。
番を作ることさえ叶わない。
そんなΩとして生まれた少年の生活は
荒んだものでした。
親には疎まれ味方なんて居ない。
「子供できないとか発散にはちょうどいいじゃん」
少年達はそう言って玩具にしました。
誰も救えない
誰も救ってくれない
いっそ消えてしまった方が楽だ。
旧校舎の屋上に行った時に出会ったのは
「噂の玩具君だろ?」
陽キャの三年生でした。
SODOM7日間─異世界性奴隷快楽調教─
槇木 五泉(Maki Izumi)
BL
冴えないサラリーマンが、異世界最高の愛玩奴隷として幸せを掴む話。
第11回BL小説大賞51位を頂きました!!
お礼の「番外編」スタートいたしました。今しばらくお付き合いくださいませ。(本編シナリオは完結済みです)
上司に無視され、後輩たちにいじめられながら、毎日終電までのブラック労働に明け暮れる気弱な会社員・真治32歳。とある寒い夜、思い余ってプラットホームから回送電車に飛び込んだ真治は、大昔に人間界から切り離された堕落と退廃の街、ソドムへと転送されてしまう。
魔族が支配し、全ての人間は魔族に管理される奴隷であるというソドムの街で偶然にも真治を拾ったのは、絶世の美貌を持つ淫魔の青年・ザラキアだった。
異世界からの貴重な迷い人(ワンダラー)である真治は、最高位性奴隷調教師のザラキアに淫乱の素質を見出され、ソドム最高の『最高級愛玩奴隷・シンジ』になるため、調教されることになる。
7日間で性感帯の全てを開発され、立派な性奴隷(セクシズ)として生まれ変わることになった冴えないサラリーマンは、果たしてこの退廃した異世界で、最高の地位と愛と幸福を掴めるのか…?
美貌攻め×平凡受け。調教・異種姦・前立腺責め・尿道責め・ドライオーガズム多イキ等で最後は溺愛イチャラブ含むハピエン。(ラストにほんの軽度の流血描写あり。)
【キャラ設定】
●シンジ 165/56/32
人間。お人好しで出世コースから外れ、童顔と気弱な性格から、後輩からも「新人さん」と陰口を叩かれている。押し付けられた仕事を断れないせいで社畜労働に明け暮れ、思い余って回送電車に身を投げたところソドムに異世界転移した。彼女ナシ童貞。
●ザラキア 195/80/外見年齢25才程度
淫魔。褐色肌で、横に突き出た15センチ位の長い耳と、山羊のようゆるくにカーブした象牙色の角を持ち、藍色の眼に藍色の長髪を後ろで一つに縛っている。絶世の美貌の持ち主。ソドムの街で一番の奴隷調教師。飴と鞭を使い分ける、陽気な性格。
彼女ができたら義理の兄にめちゃくちゃにされた
おみなしづき
BL
小学生の時に母が再婚して義理の兄ができた。
それが嬉しくて、幼い頃はよく兄の側にいようとした。
俺の自慢の兄だった。
高二の夏、初めて彼女ができた俺に兄は言った。
「ねぇ、ハル。なんで彼女なんて作ったの?」
俺は兄にめちゃくちゃにされた。
※最初からエロです。R18シーンは*表示しておきます。
※R18シーンの境界がわからず*が無くともR18があるかもしれません。ほぼR18だと思って頂ければ幸いです。
※いきなり拘束、無理矢理あります。苦手な方はご注意を。
※こんなタイトルですが、愛はあります。
※追記……涼の兄の話をスピンオフとして投稿しました。二人のその後も出てきます。よろしければ、そちらも見てみて下さい。
※作者の無駄話……無くていいかなと思い削除しました。お礼等はあとがきでさせて頂きます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる