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「ひぎいぃっ!」
与えられた衝撃で、目の前がチカチカ白く光り輝き、変な声が出た。怜司は僕の両肩をベッドに押しつけ、硬くて大きいので、何度も最奥を容赦なく突きまくる。
「兄貴にエロい躰にされたせいで、龍がこんなに乱れまくるとは。一度じゃ終わらないのがわかる」
「やらっ·····れぇじっ、も、やめてっ!」
「やめろって言ってるのに、腰が動いてることにも気づいていないのか?」
言葉での抵抗も虚しく、激しく腰を振りまくる怜司に合わせるように、みずから腰の動きを微調整し、感じるトコロに導いてしまう。
気持ちいいとかそんなんじゃなくて、今おこなわれていることとか、大好きな浩司兄ちゃんが亡くなったことなど、現実から目を背けるために、快感に身をまかせてしまった。
怜司の大きいのでナカを貫かれるたびに、殻に籠った僕を呼び起こされているみたいな錯覚に陥る。
「あっあっあっ····も、もっとぉぉ」
涙だけじゃなく、ヨダレも口からあふれて、顔は酷い状態だった。
「龍、もっと、どうしてほしいんだ?」
怜司が訊ねながら、胸の飾りにやんわりと噛みつきつつ、ちゅっと吸いあげた。
「あんっ、もっともっとゴシゴシして、ほしぃ」
僕からのおねだりに、抽挿がより一層激しくなり、水音が室内に響き渡る。繰り返し快感を与えられた結果、イったこともわからずに、僕は意識を手放した。
『龍、起きろ。龍っ!』
聞き覚えのある声が僕を呼ぶ。だけど躰が重だるくて、目を開けるのも億劫だった。
『龍、どんだけ怜司に感じさせられたんだよ。俺よりも良かったのか?』
告げられたセリフに驚き、勢いよくその場で上半身を起こすと、目の前にはしゃがんだ浩司兄ちゃんがいて、優しくほほ笑みかけてくる。
僕はいつもの制服姿だったものの、少しだけ寝乱れていたのが見てとてた。慌ててシャツのボタンをかけ合わけたり、弛んだネクタイを締めて、浩司兄ちゃんに視線を合わせる。
『龍、ごめんな。おまえをひとりにしてしまって』
泣き出したい気持ちが胸から溢れそうになったものの、ぐっと噛みしめてなきものにした。
「僕は大丈夫。なんとかひとりでも、頑張っていくから」
『おまえは、ひとりじゃないだろ。怜司が隣にいる』
「僕こそごめんなさい。その·····怜司とエッチしちゃって」
注がれる視線が辛すぎて、首を垂れるように俯いた。
『それはしょうがない。こうでもしないと、引きこもった龍が、前を向いていけないと考えた、怜司の行為なんだからさ』
そう言っていつものように、優しく頭を撫でてくれる。大きい手を感じてるハズなのに、撫でている手からは、ぬくもりを感じることはなかった。
『龍の傍に、怜司がいてくれて良かった』
「浩司兄ちゃん·····」
『俺が龍と付き合っていても、諦めずにずっと好きでい続けたアイツの気持ちを、どうか考えてやってくれ』
頭を撫でていた浩司兄ちゃんの手が、僕の肩に移動し、衝撃を感じるくらいに強く叩いた。躰が揺れるくらいの動きに顔を上げたら、目の前が白く光り輝いて、浩司兄ちゃんの姿が薄くなる。
「やだ、行かないで! 僕の傍にいてよ浩司兄ちゃんっ!」
『怜司を頼むぞ!』
眩しいくらいの光が僕を包み込むと同時に、躰が大きく揺さぶられるのを感じた。
「龍っ! 目を開けてくれ! しっかりしろ!」
まぶたをゆっくり開けたら、心配そうな表情の怜司が目に飛び込んでくる。
与えられた衝撃で、目の前がチカチカ白く光り輝き、変な声が出た。怜司は僕の両肩をベッドに押しつけ、硬くて大きいので、何度も最奥を容赦なく突きまくる。
「兄貴にエロい躰にされたせいで、龍がこんなに乱れまくるとは。一度じゃ終わらないのがわかる」
「やらっ·····れぇじっ、も、やめてっ!」
「やめろって言ってるのに、腰が動いてることにも気づいていないのか?」
言葉での抵抗も虚しく、激しく腰を振りまくる怜司に合わせるように、みずから腰の動きを微調整し、感じるトコロに導いてしまう。
気持ちいいとかそんなんじゃなくて、今おこなわれていることとか、大好きな浩司兄ちゃんが亡くなったことなど、現実から目を背けるために、快感に身をまかせてしまった。
怜司の大きいのでナカを貫かれるたびに、殻に籠った僕を呼び起こされているみたいな錯覚に陥る。
「あっあっあっ····も、もっとぉぉ」
涙だけじゃなく、ヨダレも口からあふれて、顔は酷い状態だった。
「龍、もっと、どうしてほしいんだ?」
怜司が訊ねながら、胸の飾りにやんわりと噛みつきつつ、ちゅっと吸いあげた。
「あんっ、もっともっとゴシゴシして、ほしぃ」
僕からのおねだりに、抽挿がより一層激しくなり、水音が室内に響き渡る。繰り返し快感を与えられた結果、イったこともわからずに、僕は意識を手放した。
『龍、起きろ。龍っ!』
聞き覚えのある声が僕を呼ぶ。だけど躰が重だるくて、目を開けるのも億劫だった。
『龍、どんだけ怜司に感じさせられたんだよ。俺よりも良かったのか?』
告げられたセリフに驚き、勢いよくその場で上半身を起こすと、目の前にはしゃがんだ浩司兄ちゃんがいて、優しくほほ笑みかけてくる。
僕はいつもの制服姿だったものの、少しだけ寝乱れていたのが見てとてた。慌ててシャツのボタンをかけ合わけたり、弛んだネクタイを締めて、浩司兄ちゃんに視線を合わせる。
『龍、ごめんな。おまえをひとりにしてしまって』
泣き出したい気持ちが胸から溢れそうになったものの、ぐっと噛みしめてなきものにした。
「僕は大丈夫。なんとかひとりでも、頑張っていくから」
『おまえは、ひとりじゃないだろ。怜司が隣にいる』
「僕こそごめんなさい。その·····怜司とエッチしちゃって」
注がれる視線が辛すぎて、首を垂れるように俯いた。
『それはしょうがない。こうでもしないと、引きこもった龍が、前を向いていけないと考えた、怜司の行為なんだからさ』
そう言っていつものように、優しく頭を撫でてくれる。大きい手を感じてるハズなのに、撫でている手からは、ぬくもりを感じることはなかった。
『龍の傍に、怜司がいてくれて良かった』
「浩司兄ちゃん·····」
『俺が龍と付き合っていても、諦めずにずっと好きでい続けたアイツの気持ちを、どうか考えてやってくれ』
頭を撫でていた浩司兄ちゃんの手が、僕の肩に移動し、衝撃を感じるくらいに強く叩いた。躰が揺れるくらいの動きに顔を上げたら、目の前が白く光り輝いて、浩司兄ちゃんの姿が薄くなる。
「やだ、行かないで! 僕の傍にいてよ浩司兄ちゃんっ!」
『怜司を頼むぞ!』
眩しいくらいの光が僕を包み込むと同時に、躰が大きく揺さぶられるのを感じた。
「龍っ! 目を開けてくれ! しっかりしろ!」
まぶたをゆっくり開けたら、心配そうな表情の怜司が目に飛び込んでくる。
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