歪なTriangle―がんじがらめの恋―

相沢蒼依

文字の大きさ
上 下
12 / 76

12

しおりを挟む
『兄貴、例の首輪を使ってみない? 龍が抵抗できないようにしたほうが楽だろ?』

 怜司が提案すると、浩司兄ちゃんはどこからともなくそれを取り出して、僕に見せつけた。

『龍、大人しくしないとこれで拘束して、もっと恥ずかしい格好にさせるけど、それでもいいのか?』

 目の前に突きつけた黒い首輪と足枷を見せられたせいで、それを取りつけられたところを想像して、心底ゾッとした。

「ううっ、そんなの嫌に決まってる」

『だったらわかるだろう? 俺らのすることを黙って受け止めろよ。気持ちよくしてやる』

「それも嫌だよ。あぁっ!」

 怜司がふたたび後孔に指を挿入して、出したり挿れたりを繰り返す。

「やだっ、れ、いじっ……いれな、いでっ」

『口ではそう言ってるけど、龍ってば感じて、先走りがすごく溢れてる』

『俺が綺麗に舐めとってやるよ』

 浩司兄ちゃんが口をすぼめて、僕の敏感な先端をちゅーっと吸いあげる。

「ン、ぅうっ!」

『すげっ、ナカがいい感じにぎゅんぎゅん締まる』

『龍の感じるトコを探ってやれ。もっと締まるぞ』

 怜司が僕のナカを探るように指の腹を使って、やんわりとあちこち擦りつけた。強い刺激じゃなく、優しい手つきでなぞられるせいで、妙なもどかしさを覚える。浩司兄ちゃんは瞳を細めながら、裏筋をなぞる感じで舌先で上下させた。

「やっ、らめっ…も、ィっ、イっちゃう!」

 絶頂したくて腰を上下させるように動かしたら、ふたりしてそれを合図にしたのか、自分たちのを僕自身にくっつけて、激しく扱きはじめた。

 これでもかと与えられる快感に打ち震えながら僕が先に達しても、ふたりのモノはまだイく気配すらない。僕が大量に出した白濁で滑りがよくなっているのを楽しむ感じで、浩司兄ちゃんと怜司は腰をゆっくり上下させる。

(これって、あのときと同じ――)

 怜司の部屋で襲われたときの後半に、ふたりにされて感じさせられた行為だった。

「僕はもうイったんだから、やめてよ……」

 手錠を揺らしながら告げても、僕自身に擦りつけるふたりの動きは続けられた。

『龍のだって、まだガチガチのままだろ。俺らに感じさせられてる証拠だよな』

 怜司が嬉しそうに告げたら、浩司兄ちゃんが空いてる手で僕の下腹を撫でた。

『龍がみずから俺らのを挿れてと、泣いて頼むときがくるのが楽しみだ』

「そんなのっ……こな、いっ! それ以上ぉ動かさない…で。変になる」

 感じすぎて、くすぐったさとは違うなにかが、下半身に集まりかけたときだった。

「龍~! ご飯できたから降りてきなさい」

 母親の呼びかけで、ハッとしながら目を開ける。机の上に突っ伏して寝ていたので、腰が若干痛かったがそれよりも。

「最悪、思いっきり夢精しちゃってる……」

 自分の手でシたときよりも、夢の中のふたりにされたほうに快感を覚えている事実にゲンナリして、頭を抱えたのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

催眠アプリ(???)

あずき
BL
俺の性癖を詰め込んだバカみたいな小説です() 暖かい目で見てね☆(((殴殴殴

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

処理中です...