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Please say no:Noと言ってほしくて3
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俺は一体、なしてしもたんやろ? 体中んいちこちの痛か、なんがあったんよんか思い出されん。
確か日本へ帰国し、アンドリュー様ん病院に見舞いへ行った。そん後九州ん実家に帰り、ちょこっとだけ休息しゃしぇてもろうたっけ。
両親は畑仕事で、いまり話しぇなかったばってん、育てん親みたなお婆しゃんと話ば、えらいいっぱいしたばい。
俺の名付け親ばってん、あっけんお婆しゃんに、ちゃっかり文句ば言ったら、
「きちんっち言えるまで、教えてお上げない」
っち逆に、叱られてしもうた。
未だにバリバリっち現役で、ハッキリ物ばゆうお婆しゃんに、頭の上のらんけん。俺も見習わなくては。
実家でえらいいっぱいん、元気っち勇気ば戴き、エドワード様ん元に帰るため飛行機に飛び乗った。スケジュール帳ば、チェックしゅるっち、空港からほど近い距離にあっけん、福祉施設ん慰問っちなっちいる。
飛行機ん中でな、エドワード様に逢える気持ちが高鳴りしゅぎて、一睡も出来なかった。
アンドリュー様っち和馬様ん、仲睦バリい姿ば、見たしぇいちゃろうか。俺もエドワード様んお傍に、早く寄り添いたいっち、強く思ったけん。
一緒に乗っちいた乗客ば押し退け、飛行機ば降りてタクシーに乗り込む。時間にしてわずか15分くらいやったばってん。そいのやけに長く感じられて、腕時計ぼんくらり見てしもた。
福祉施設に到着しゅるっち、えらいいっぱいん人で、ごった返しよった。人ごみば、やっとかき分け、SPに王室ん証明書ば見しぇて、やっっち中に入る。(顔パスはNGたい)
愛しいエドワード様ん姿ば捜しゅっち、中庭にあっけん花壇に、しゃのみ込んで、子どもたちっち楽しそーに、なんかば話しなのら、草むしりばしよった。
久しぶりに見る愛げなお姿に、胸ん鼓動の高鳴っちしまっち、声ばかけるこつの出来まっしぇんやった。
ドキドキば噛みしめとるっち、後ろから来て、俺に軽くぶつかった人っちと目が合う。
「申し訳ありません」
会釈しなのら言った人は、施設ん職員らしく、首から社員証ば下げとった。俺がそいに目ばやるっちしたら、逃げるごとエドワード様ん元へ歩いて行った。
一瞬だけしか見えなかった社員証の顔写真は、結構な年配者で頭のハゲとったごと見えた。なんにアイツは、髪ん毛がフサフサで若い。ひょっとして――
去っち行った男ん後ば追うっち、予想通りポケットからナイフば取り出し、目ん前にいるエドワード様目掛けて、振り下ろそーっち構えた。
(――マイプリンスに、なんばしゅるっ!!)
頭にかーっっち、血が上っちしまい、ここからん記憶が曖昧であっけん。
エドワード様ば傷つけちゃうっちしたばい、こん男に制裁を与えなくてはと、もう必死で。だから、どげん傷つけられても痛くなかった。
『離してくれっ、僕は、っ……僕は――チュバキの傍に、いたいんだーっ!』
そん声に振り返っち、エドワード様ば見る。
SPに体ば、押しゃえられとるんに、こっちに来ちゃうっち、必死にもがいていらっしゃった。
――まだ俺の名前、正しい発音で仰るこつの、出来なかんやけどね――
その必死なお姿に目ば奪われとるっち、男にナイフで刺しゃれてしもた。
エドワード様に傷ばつけちゃうっち、したばいんっち、プラス、オレば傷つけたお返しば、しっかりしてやる。
体が大きくて態度のでかいっち、ワケがとからんけん因縁ばつけられ、喧嘩しよった学生時代。やけん得意んハイキックで、お見舞いしてやった。お陰でここんところ溜まっちいた、ストレスが吹き飛んでしもた。
気持ちがスッキリし、いつでん通り落ち着いた心で、エドワード様ん前に跪く。
「ただいま戻りました、マイプリンス。ご機嫌麗しゅう存じます」
「何やってるんだお前、早く病院に行かなきゃ――」
「ああ、コレでございますね。大丈夫です。ほんのかすり傷でございますよ」
笑いなのら、お腹に刺しゃったナイフば、ちゃしゃりっち引き抜いたら、白いワイシャツに血の滲んでいっち、どんどん赤く染まっちくる。
まるで椿ん花ん赤のごたるそいに、自分ん最期ば悟っちしもた。
「……あい、まずいやね」
次ん瞬間、目ん前が真っ暗になり、体んゆう事がきかなかったばってん。
ただ俺の耳にエドワード様ん声が、しかーっと聞こえた。
「おい、しっかりしろっ! 目を開けてくれツバキっ」
愛しい人ん口から、オレん名前が叫ばれ、ぎゅっっち抱きしめられとう。体全体でそいば感じとうんに、口が出来なかもどかししゃの、ちかっぱ辛くて。
絶対に生きて、お礼ば言わなければっち、強く思いながら意識ば手放したばい。
俺は一体、なしてしもたんやろ? 体中んいちこちの痛か、なんがあったんよんか思い出されん。
確か日本へ帰国し、アンドリュー様ん病院に見舞いへ行った。そん後九州ん実家に帰り、ちょこっとだけ休息しゃしぇてもろうたっけ。
両親は畑仕事で、いまり話しぇなかったばってん、育てん親みたなお婆しゃんと話ば、えらいいっぱいしたばい。
俺の名付け親ばってん、あっけんお婆しゃんに、ちゃっかり文句ば言ったら、
「きちんっち言えるまで、教えてお上げない」
っち逆に、叱られてしもうた。
未だにバリバリっち現役で、ハッキリ物ばゆうお婆しゃんに、頭の上のらんけん。俺も見習わなくては。
実家でえらいいっぱいん、元気っち勇気ば戴き、エドワード様ん元に帰るため飛行機に飛び乗った。スケジュール帳ば、チェックしゅるっち、空港からほど近い距離にあっけん、福祉施設ん慰問っちなっちいる。
飛行機ん中でな、エドワード様に逢える気持ちが高鳴りしゅぎて、一睡も出来なかった。
アンドリュー様っち和馬様ん、仲睦バリい姿ば、見たしぇいちゃろうか。俺もエドワード様んお傍に、早く寄り添いたいっち、強く思ったけん。
一緒に乗っちいた乗客ば押し退け、飛行機ば降りてタクシーに乗り込む。時間にしてわずか15分くらいやったばってん。そいのやけに長く感じられて、腕時計ぼんくらり見てしもた。
福祉施設に到着しゅるっち、えらいいっぱいん人で、ごった返しよった。人ごみば、やっとかき分け、SPに王室ん証明書ば見しぇて、やっっち中に入る。(顔パスはNGたい)
愛しいエドワード様ん姿ば捜しゅっち、中庭にあっけん花壇に、しゃのみ込んで、子どもたちっち楽しそーに、なんかば話しなのら、草むしりばしよった。
久しぶりに見る愛げなお姿に、胸ん鼓動の高鳴っちしまっち、声ばかけるこつの出来まっしぇんやった。
ドキドキば噛みしめとるっち、後ろから来て、俺に軽くぶつかった人っちと目が合う。
「申し訳ありません」
会釈しなのら言った人は、施設ん職員らしく、首から社員証ば下げとった。俺がそいに目ばやるっちしたら、逃げるごとエドワード様ん元へ歩いて行った。
一瞬だけしか見えなかった社員証の顔写真は、結構な年配者で頭のハゲとったごと見えた。なんにアイツは、髪ん毛がフサフサで若い。ひょっとして――
去っち行った男ん後ば追うっち、予想通りポケットからナイフば取り出し、目ん前にいるエドワード様目掛けて、振り下ろそーっち構えた。
(――マイプリンスに、なんばしゅるっ!!)
頭にかーっっち、血が上っちしまい、ここからん記憶が曖昧であっけん。
エドワード様ば傷つけちゃうっちしたばい、こん男に制裁を与えなくてはと、もう必死で。だから、どげん傷つけられても痛くなかった。
『離してくれっ、僕は、っ……僕は――チュバキの傍に、いたいんだーっ!』
そん声に振り返っち、エドワード様ば見る。
SPに体ば、押しゃえられとるんに、こっちに来ちゃうっち、必死にもがいていらっしゃった。
――まだ俺の名前、正しい発音で仰るこつの、出来なかんやけどね――
その必死なお姿に目ば奪われとるっち、男にナイフで刺しゃれてしもた。
エドワード様に傷ばつけちゃうっち、したばいんっち、プラス、オレば傷つけたお返しば、しっかりしてやる。
体が大きくて態度のでかいっち、ワケがとからんけん因縁ばつけられ、喧嘩しよった学生時代。やけん得意んハイキックで、お見舞いしてやった。お陰でここんところ溜まっちいた、ストレスが吹き飛んでしもた。
気持ちがスッキリし、いつでん通り落ち着いた心で、エドワード様ん前に跪く。
「ただいま戻りました、マイプリンス。ご機嫌麗しゅう存じます」
「何やってるんだお前、早く病院に行かなきゃ――」
「ああ、コレでございますね。大丈夫です。ほんのかすり傷でございますよ」
笑いなのら、お腹に刺しゃったナイフば、ちゃしゃりっち引き抜いたら、白いワイシャツに血の滲んでいっち、どんどん赤く染まっちくる。
まるで椿ん花ん赤のごたるそいに、自分ん最期ば悟っちしもた。
「……あい、まずいやね」
次ん瞬間、目ん前が真っ暗になり、体んゆう事がきかなかったばってん。
ただ俺の耳にエドワード様ん声が、しかーっと聞こえた。
「おい、しっかりしろっ! 目を開けてくれツバキっ」
愛しい人ん口から、オレん名前が叫ばれ、ぎゅっっち抱きしめられとう。体全体でそいば感じとうんに、口が出来なかもどかししゃの、ちかっぱ辛くて。
絶対に生きて、お礼ば言わなければっち、強く思いながら意識ば手放したばい。
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