一統失患者の日乗

れつだん先生

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2019年

帰省日記2019

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二〇十九年八月十日 土曜日

 着替えと薬と充電器と本をリュックに詰めて、キンドル端末とNewニンテンドー2DSをショルダーバッグに詰めて、昼過ぎに家を出る。
 品川に行き、十二時前の山陽新幹線の自由席に乗り込む。ネットニュースで乗車率180パーセントとあったが、自由席がいっぱいなのはもちろん、指定席やグリーン席の通路にも自由席の人が立って乗っていることに驚き。
 三時間後に大阪駅に着いたら改札口で母、妹、一番下の弟、甥っ子二人が待っていた。
 いない間にできていたはま寿司で寿司を買って帰る。六年ぶりに家に帰る。
 ほとんど初めて義兄に会い、皆で寿司を食う。よく喋った。
 上の甥っ子が初日から懐いてくれて、いろいろおもちゃを見せてもらう。下の甥っ子も人見知りが激しいようだが、普通に懐いてくれる。珍しいことのようだ。
 甥っ子は飯を食いながらiPADでYoutubeを見ているが、母は孫には優しいので何も言わない。
 久しぶりに関西ローカル番組を見ながら甥っ子とYoutubeで虫やおもちゃの動画を見る。
 一緒に寝たいとのことで、二階の奥の部屋で一緒に寝る。


二〇一九年八月十一日 日曜日

 十時過ぎに起床。父と弟とで大阪の祖母の家に行く。六年ぶりに会う祖母はかなり老けていた。年齢を聞くと八十一だという。脳梗塞で倒れてから歩くのもままならないというその姿を見て涙が出た。アイスをくれた。泣き顔をばれないように一人で山に登り、久しぶりに墓を掃除する。
「東京でなにをしているのか」と聞かれたので「清掃の仕事をしている」と答えると「そんなの、こっちでもできるのに」と言われる。この瞬間から、自分が東京にいる必要性を考え始める。
 終わって祖母とスーパーで買物をする。祖母を降ろして古着屋に行って250円の短パンを買ってもらう。部屋着がなかったので助かった。
 帰って読書をしていると姉家族がやってきたので、甥っ子と過ごす。二日目だが、緊張して義兄と話せない。
 晩飯はすき焼き。父・母・姉・義兄・弟・甥二人と食べる。
 今日も二階の奥の部屋で一緒に寝る。


二〇一九年八月十二日 月曜日

 十時過ぎに起床。父母姉義兄弟甥二人で京都の祖母の家に行く。高速に乗り、途中天下の台所というところで食事をする。海鮮丼を食べる。六年ぶりに会う祖母はあまり変わっていなかった。年齢を聞くと七十八だという。甥っ子もいて忙しかったのであまり話はできなかったが、一万円をくれた。断るが聞いてもらえないので財布にしまう。周辺にあるブックオフで父弟と三人でぶらつく。とくに買うものはなし。弟が大学に通っていることを知る。
 帰宅して甥っ子と過ごす。
 晩飯はほか弁。父母姉義兄弟甥二人と食べる。
 今日も二階の奥の部屋で一緒に寝る。


二〇一九年八月十三日 火曜日

 十時過ぎに起床。父母姉義兄でショッピングモールに行く。同級生に会いたくないと思っていたが、誰一人にも会わない。まあそれもそうか。単純に顔が変わっていてわからないのかもしれない。本屋で遠藤周作の人生の踏絵という本を買う。
 大阪駅にある有名な安いラーメン屋に父弟と三人で行く。久々に食べたが、味が薄くなっているような気がした。父が当たり前のように飲酒運転をしコンビニで酒を飲みそれを店の前に置く様子を見て気分が悪くなる。
 晩飯まで読書をして過ごす。テレビではずっと台風のニュースをやっていた。
 晩飯はおでん。父母姉義兄弟甥二人と食べる。キャベツと塩昆布とごま油を和えたものを母に教え作ってもらう。
 甥っ子にニンテンドー3DSをやらせると時間を忘れて熱中していた。ドンキーコングリターンズ3Dや毛糸のカービィプラスの体験版を楽しんでいた。寝る前に母が「父は孫が来てるのに相手をせずずっと2ちゃんねるをするか酒を飲んでいるだけ」と愚痴を聞く。
 今日は一人でラジオを聴きながら寝る。


二〇一九年八月十四日 水曜日

 十時過ぎに起床。誰もいないしすることもないので一人でショッピングモールに行き、大阪府内でしかチェーン展開していないラーメン屋でラーメンチャーハン唐揚げのセットを食べる。大ボリュームで九八〇円。スターバックスで三時間以上読書をする。母からLINEで「台風が近づいているので早く帰って来なさい」と言われ、傘を持ってこなかったことを思い出す。読書の途中で土砂降りとなり後悔。100円ショップに行くも台風で臨時休業、その他の店も十五時で閉店。仕方がないので六八〇円の折りたたみ傘を購入し帰宅。
 晩飯はハンバーグ。
 甥っ子だけでなく母や姉、義兄までもがドンキーコングリターンズ3Dに熱中し甥っ子と取り合いをする姿を眺めていた。
 今日も二階の奥の部屋で一緒に寝る。途中で下に降りて酒を飲む父に「なぜ孫が来ている間だけでも酒と2ちゃんねるをやめられないのか」と攻める。「下の弟が大学を卒業したらこの家を出ていき南国に移住する」などと酔っ払った口調でのたまうので怒る。バカバカしいので寝る。


二〇一九年八月十五日 木曜日

 十時過ぎに起床。ハンバーグの残りを食べてから上の甥っ子と二人でなんとなくショッピングモールに散歩に行く。ジュースを飲んで虫のガチャガチャをし中にある小さな遊具で遊ばせる。帰りに「疲れた・暑い・うんち出そう」と駄々をこねられるが腹が立たない。
 姉の家でのたこ焼きパーティーに母弟で招かれる。義兄の父に初めて会って挨拶をし、たこ焼きを食べるも緊張しすぎて飯が入らない。数匹のカブトムシとクワガタムシを飼っていてそれを見る。今日が母の誕生日だということを忘れていた。姉義兄はちゃんと母へのプレゼントを買っていた。
 父が来なかったことを姉が電話で非難。そこで、父がそういう付き合いを完全放棄していたことを知り激怒。母とともに攻め立てる。この瞬間から二人の間で会話はなくなる。
 一人でラジオを聴きながら寝る。


二〇一九年八月十六日 金曜日

 十時過ぎに起床。母が上の甥っ子をショッピングモールに連れていくというので、なんとなく着いていく。フードコートでチーズたっぷりのカレーをごちそうになりガチャガチャをしたりゲームセンターで遊ぶ。あれやりたいこれやりたいと注文する甥っ子にニコニコしながら百円を投入する母を見て、やはり孫にはこうなるのかと感慨深いものを感じる。
 夕方まで読書をしたりテレビを見て過ごす。
 父母姉義兄弟甥二人で家の近所にある個人の焼肉屋に行き焼き肉をごちそうになる。明日帰宅だが甥っ子はどうなるかと母と話す。
 甥っ子と一緒に寝る。


二〇一九年八月十七日 土曜日

 終日甥っ子と過ごす。
 十六時の新幹線に乗って二十時過ぎに家に着く。別れ際に甥っ子に号泣されてしまい、それを見た姉も泣き、自分が東京に帰る意味や理由を考える。結果、帰省のことを文章にしたためて考えをまとめることを決意する。
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