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恥辱

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 恥辱。ち‐じょく 【恥辱】体面・名誉などを傷つけること。はずかしめ。「―を受ける」「―に耐える」

 ああやだ、もう。自分自身の臭いが染み付いた布団と寝袋を剥ぎ取って、少し汗ばんだ体が嫌になる。三月の十九日。今月に入ってもう四日も仕事を休んでしまっている。だって、もう嫌だから。肉体的にも精神的にも披露困憊で、しかし、行けば八時間なんてあっという間に過ぎるということもわかっているけれど、まず朝一人で起きることすら出来ないという情けなさ……。不真面目で堕落して、情けない……。自分自身が嫌になって、その果てには死しか無いものの、死ぬことすら出来ないという情けなさ……。わかっているんです、ええ、全てに置いて。僕の人生というのは、恥辱に塗れた人生だということが。あまりの酷さに笑えてきて、そして涙を浮かべる。
 医者から処方された睡眠薬を寝る前に飲むものの、直ぐに寝付くことが出来る場合とまったく寝られない場合があって、しかも一度寝付くと目覚まし時計数個程度じゃ起きられないという体たらく。親は起こしてはくれませんし、結局は自分でどうにかしなければならないものの、どうしようもないという。
 一度休む癖が付くと、どうしても次の日が行き辛くなり、また休んでしまうという負のスパイラル。一度辞める癖が付くと、どうしても次の日が行き辛くなり、また辞めてしまうという負のスパイラル。
「貯金をしてこの家から出るんじゃなかったの!」
 というお叱りはご尤も。正論なので反論が出来やしない。
 仮眠状態。寝すぎというほどに寝ているにも関わらず、こうやって文章を書いている時も欠伸を連発するという体たらく。プリンタを買ったのに遺書(作者注:二十円にて好評発売中!)をプリントアウトしただけで、書き終えた中編や長編をプリントアウトせずにただそこにある。七千円也。貯金残高は六万五千円也。首を吊るか吊らまいか、悩んで、怯えて、笑止千万。図書館で借りた本もなかなか読む気が起こらず、まだ書き終えていない長編を書く気も起こらず、こうやって情けない文章を書いている次第です。
 八月の二十四歳の誕生日に死のうとして失敗して生き恥を晒してから(作者注:私小説集に入っています。百円也)早七ヶ月が経って、相変わらず僕は何もしていなくて、こんな文章を書いては煙草を吸ってたまに珈琲なんぞを作って飲んでいます。
 今も、死ぬか死ぬまいか判断が出来かねない状態で、まあ、未練はあれど死ぬのも悪くは無いなと思っている。

 希死念慮。「希死念慮」とは、死にたいと願うことです。

「希」=希望の希 「念慮」とはあれこれ思いめぐらすこと。また、その思い。思慮。

 ただし自殺願望と違うのは、客観的に理解できない理由で死にたいと願うことです。幻聴があって死ねと言われているからとか、ただ死にたいとか。死という言葉が頭に浮かんで離れないとか。精神の障害がありその症状として、死にたいと願うときにこの言葉を使います。

 わからない言葉はすぐに検索をする癖を付けているため、ははん、なるほど、自分はこういう状態なのか、というのがすぐにわかる。さすがハイテク機器だと、六万で買ったノートパソコンを褒めるものの、何も答えちゃくれないわけで。
 この連休が終われば病院へ行こうと思っているのですが、一度個人の心療内科へ掛かっている状態で市民病院に無理やり変更した身、再度個人の心療内科へ行こうか、まだ薬が一月分近くあるものの市民病院へもう一度行こうか、悩んでいる状態です。希死念慮が消えてくれれば何も言うことは無いのですが、僕が飲んでいる薬がどうも希死念慮を誘発させる副作用を持っているようで、じゃあ薬を絶つしかあるめえ、と江戸っ子のように考えますが、これを飲まないと幻聴や幻覚の類がまた現れる――いえ、飲んでいる間も現れているので、意味が無いんです。やっぱり、医者の処方通りに薬を飲まなきゃならないでしょうし、自分勝手にするのもなんだかなあ。
 仕事も変えたいんだけど、また履歴書を書いて面接をしてというプロセスをしなきゃならないというのも、なんだかなあ。月曜日から交代制にまたなるようですが、僕は何時に出勤すればよいのだろうか、それがわからないので、とりあえず朝の六時に出勤してみて、時間が違うよと言われたら帰宅してその時間に出勤しようと考えています。電話で聞けばいいんでしょうが、あまりに休みまくっているので電話をすることが怖いんです。ああ情けない、情けない。
 早くこの家から脱出したいなあ、という気持ちはあるものの、貯金残高は六万五千円也。アパートすら借りられませんね。とりあえずこの連休をどうにかこうにかして過ごして月曜日に病院へ行こうと考えているんですが、どうでしょう。
 にちゃんねるじゃあ、好き勝手なことを言って。人様に死ねなんて言ってはいけませんと親に怒られなかったんですか!
 パソコンを置いている小さなアイロン台がカタカタとうるさくて、執筆ができやしない、なのでヘッドフォンで音楽を聞きつつ執筆をしているわけですが、カタカタと。カタカタとアイロン台が鳴って、カタカタとキーボードを叩いて! そんな人生です!

「女に振られたぐらいで、死のうとして! みっともない!」
 と母に言われましたが、へえ、全く持ってその通りでして、何の反論もできやしません。へえ、へえ。
 連休ですが何もする気が起きやしまへん。

 ここで一句。
 
 悲しきや 詰まらぬ人生 過ぎ去って 周りの景色は 変わり行き
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