孤独な小人と蠱毒な少女

洞貝 渉

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華麗なる小人の脱走劇

開幕 華麗なる小人の脱走劇 2/2

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※※※


 製作者が俺を見下ろしている。
 どうやら、世界が破裂したのではなく、フラスコが割れただけだったようだ。
 液体がぶちまけられたせいで、露出した肌に直接当たる空気が痛い。少しでも空気から逃れようと思うものの、体が重くて動かなかった。呼吸はなんとか出来るが、液体に浸かっていた時と比べてかなり苦しい。
 ……それでもとりあえず、俺はまだ、今のところは生きている。

 妙に静かだと思ったら、声がしない。フラスコが割れてしまったせいだ。製作者の呟き以外の声が全く聞こえない。
「ただでは死んでやるものか」
―――そんなセリフ、俺も吐いてみたいもんだな。
 俺の言葉に答える声はない。フラスコが割れたせいで、もはや俺の声はどこにも届かないし、仲間の声も俺には届かない。
 驚いたことに、そんな単純な事実がわかった途端に怖くなった。俺はもう、俺の仲間たちから完全に切り離されて、二度と繋がることはないんだ。
 変わり者の製作者が俺をつまみ上げる。
 体が宙に浮かび、何が起こっているのか理解する間もない内に、俺はぽっかり開いた口の中へ放り込まれた。


 製作者の中は狭くて生ぬるい。
 そこを、押し出されるように下へ下へと落ちていく。

 見渡すほどの広さはないとはいえ、周囲はぼんやりと薄明るかった。
 光源があるのだ、人間の内側には。
 光源ではあるが、光、といっていいものなのかどうか。どちらかというと、それは淡く光のにじむ澱みのようだった。温かくも冷たくもなく、まぶしくもなければ闇に溶けるほど暗くもない。
 それは、落ち続ける俺のすぐ目の前にあった。
 破れかぶれだったわけでも、恐怖でとち狂っていたわけでもない。ひどく渇きを感じていた俺は、フラスコに満ちる濁った液体を彷彿させるそれを見て、ただただ条件反射で動いただけだ。


 緩慢に落下をしながら、俺は、それを喰った。


―――ただでは死んでやるものか……。

「ただでは死んでやるものか……」
 とんでもなく近くから、声がする。
 聞き覚えのあるそれは変わり者の製作者の声だ。
 驚いて顔を上げた。
 落下の感覚はすでにない。目の前には、濁った液体の入ったフラスコがずらりと並び、それぞれに番号が振ってある。
「なんだこれは……?」
 また声がした。
 俺が言った言葉を、なぜか変わり者の製作者が俺に代わって発声している。
 なぜだ? なぜあいつが俺の言葉を代弁する?
 いや、これは……。
「俺か? これは俺が自分で出した声なのか? あいつは……俺は……どうなったんだ?」
 ひとまず体を起こす。体中の痛みも重たさもなくなっていて、簡単に動くことができた。しかし立った瞬間、目線が有り得ないほどの高さに上がった。見下ろせば、足元には割れたフラスコが落ちている。このフラスコの中身は俺だ。しかし俺はたった今、変わり者の製作者に喰われたはずだった。

 混乱しそうになる頭を働かせ、自分の状態を確認してみる。
 俺は製作者たちのような服を着ていた。驚くほど巨大になっているし、フラスコの外側にいて、かつ言葉を自分の外側へ、変わり者の製作者の声で発声している。
 これは……。
 いや、考えるまでもない。

 俺は変わり者の製作者を乗っ取ったんだ。


※※※


 並ぶフラスコに顔を近づけ、濁った液体の中を覗き込む。
 すると中にいる小人が俺に向かってニカリと笑い、じっと見つめてきた。
 それだけでもう十分だった。
 フラスコの中の小人は仲間同士で笑い合ったりなんかしない。
 俺はこいつらが現在進行形で何を考えているのかわからないし、こいつらはこいつらで、すでに俺を仲間とは認識していない。
 それだけわかれば十分だった。
 つまるところ、ここはもう俺の居場所ではない、ということだ。

 ここから持ち出された元仲間たちの言葉を思い出す。
 この部屋はフラスコの中の小人の保管室になっていて、部屋から出ると他にもたくさんの部屋があり、それぞれの部屋にそれぞれの物が保管されている、らしい。
 たくさんの部屋を素通りして、動く箱に乗ってどこかに運ばれ、そこからまた、たくさんの部屋を素通りしていくと、外へ出るんだったか……。
――エレベーター。
 頭の内で声がする。同時に、風景が浮かび上がった。
 通路の先にある狭苦しい箱のような部屋。中に入ってボタンを押し、扉が閉まると、変な音がして体に変な圧力がかかる。
――ここは地下。実験物の保管庫になっている。エレベーターで地上へ出れば、外に出られる。

 頭の内の声が消え、風景も音も圧力も消えた。
 俺はずらりと並んだフラスコを前に棒立ちになっている。
 なんだ、今のは?
――逃げなければ……。
 頭の内でまた声がした。
――ここにいたら殺される。逃げなければ……。
 これは……製作者の、この体の記憶の声か?
「逃げるったってどこへ逃げりゃあいいんだ?」
 ぼやく俺の言葉に、返事のような言葉が頭の内で響く。
――外へ。誰にも捕まらずに、外へ出て、そこからは逃げて逃げて逃げ続けなければ……。見つかって捕まれば、殺される……。
「おいおい、待ってくれよ。俺はこの体と会話してるってのか?」
――死にたくない……死んでたまるか……。
「あー、それは、まあ同感だが」
――外へ出ろ。逃げろ。誰にも見つかるな。
「……なんだよもう、面倒くせえなあ」
――逃げろ、逃げろ逃げろ逃げろ逃げ……。
「ああもうわかった。わかったから」
 
 さっき見た動く箱……エレベーター、だったか? とりあえずはあれに乗ればいいんだろう。
 と、考えた途端に、エレベーターへ行くまでの道のりがふっと頭に浮かぶ。
 なるほど、これはまあ、便利っちゃ便利だな。
――逃げろ。
「うるせーよ」
――逃げろ。
 いや、これはやっぱり面倒くせえ。
 まったくなんで俺がこんな目に……。自然とため息が漏れる。

「……じゃーな」
 棚に並ぶフラスコをざっと見回してから、保管室を出た。


※※※


 建物の外に出るのは案外簡単だった。
 頭に浮かぶ指示通りにすればいいだけだったから。
 
 外は室内よりもずっと明るく、出た瞬間、ほんの少しひるんでしまった。
 太陽の傾きを見るに、昼時を少し過ぎたところだろうか。この体は、暗闇はあまり得意ではなさそうなので、明るい時間帯に出られたのはちょうどいい。
 が、問題はここからだ。
「おい、どこから出りゃいいんだよ」
 建物の周囲をぐるりと囲むように、高い高い塀があった。
 どこかにこの施設の外へ出るための、扉なりなんなりがあるはずなのだが、歩けど歩けどそんなもの見当たらない。しかも、やたら敷地が広い。
 かなり歩いたはずだが、まだ塀の内周の半分も歩いてはなさそうだ。
――逃げろ。はやく。見つかったら殺される。
「だから、どうやって出ろってんだよ?」
――死んでたまるか……死にたくない……。
「おいこら、答えろ」
 頭の内の声は外に出てからずっとこんな調子だった。
 さてはこいつも、ここから出る方法を知らねえな……。

 そよりと風が吹く。
『うふふん。相変わらずおかしなところん』 
 甲高く、どこか甘ったるい声が風に乗って聞こえてきた。
『朝でも夜でもおかまいなしなんだからん。いやになっちゃうわ』
 ふわり、何かが俺の頭に乗る。
 重さは全くないが、何かがそこにいるということくらいならわかった。
『おかしなところにおかしな子がいるから、おもしろくってついつい見物しに来ちゃったん』
 何かが弾んだ声を出す。よくわからないが鬱陶しい。
「なんだお前?」
『あらあら? ワタシに言ってるのかしら?』
「お前以外あるかよ。人の頭の上でくつろぐんじゃねえ」
『ふふふ、いいじゃない別にん。減るもんでもなーいしー』
「おいこら、ふざけんな」
『いやん』
 軽く手で頭を払うと、そいつはふわりと降りてきて、俺の目の前で静止する。

 大きさはフラスコの中の小人とそう変わらない。一応人型をとっているが、手足の部位は鳥のもので、腕の途中から翼が生え、脛のあたりからは鳥特有の細長い脚になっていた。
『おかしな子ねん。ヒトの体をまとっているのに、ヒトとは違うニオイがするわ』
 ニヤリとそいつは笑う。
『おまけにワタシの声も姿もわかるのねん? 本当におかしな子』


※※※


 なるほど、こいつがなんなのかわかった。
 こいつは嫌な奴だ。それもとびっきりに嫌な奴だ。
『あららん? もしかして怒ったのかしら? わかりやすいのね!』
「うるせーな。今はそれどころじゃねーんだよ。さっさとここから出ねえと……」
『出口をお探し? あらあら、それならすぐ目の前にあるじゃない?』
「は?」
 嫌な奴はクスクス笑いながら、高い高い塀の一角を指し示す。もちろん、扉もなければ穴が開いているわけでもなく、ただの壁だ。
『ほら、あそこよ?』
「いや、普通に壁じゃねーか」
『まったくもう、せっかく親切してあげてるっていうのに、わからない子ねえ』
 頬を膨らませて見せてから、嫌な奴は自分が指し示した壁に向かって勢いよく飛んで行く。そして、すぅっと壁に吸い込まれて消えた。
「おい、どこ行った?」
『ホラホラ、いらっしゃいな。外に出たいんでしょう?』
 俺はからかわれているのか? 半信半疑で、嫌な奴が吸い込まれていった壁に手を這わせてみる。しかし、そこに確かにあるはずの壁の感触が、ない。ぐっと力を入れて押し込んでみると、何の抵抗もなく手が壁にのめり込んだ。
 一瞬迷ったが、そのままぐいぐいと両の手を喰い込ませ、ゆっくりと前進してみる。何の抵抗も受けずに体は壁をすり抜けてしまった。

「なんだよこれ」
 壁の外に出た途端、夜になっていた。たった今の今まで昼だったのに。
 振り返ればそこには壁はなく、建物もなく、ただただ草原が広がっているだけだった。
『ニンゲンの浅知恵よん』
 嫌な奴がふわりと俺の頭に乗ってくる。
「おいこら乗るな」
『住処を隠して、何もないところに壁があるように見せ、穴だらけの囲いをつくり、内側をずうっとおんなじ時間にし続けてるのん。まったくおバカさんよね? こんなちっぽけなことしかできないくせに、時間と空間を支配しただなんて驕ってるのよ?』
 俺は話を聞き流して両手を上にやり、左右から挟み込むようにして人の頭の上で勝手にくつろぐ嫌な奴を捕まえる。
 嫌な奴は逃げるそぶりも見せずに俺の手の中でクスクスと笑いながら、ああそれから、とついでのように付け足した。
『それから、命も、かしらん?』
「知らねーよ」
『アナタのニオイ、思い出したの。確か、人間が作った生きたお薬でしょう?』
「……知らねーよ」
『ふらすことかいう巣からは出られないって聞いてたけど、よく逃げてこれたものねん?』
「だから、」
 てめえの知ったこっちゃねえだろ、と続けるつもりだったが言葉にはならなかった。喉の奥から熱い塊がせり上がってきて、吐いた。保管庫で製作者が吐いた量とは比べ物にならないくらい、多くの血が地面に落ちて土に吸われる。
 嫌な奴は俺の手からするりと抜けて、クスクス笑った。
『残念ねえ。せっかく小人さんが華麗に脱走劇を演じてくれていたのに、もうおしまいなんて』
「なに、言って……」
『あらん? やっぱり気付いてなかったのね。アナタ、ちょっと厄介な呪いにかかっているみたいよん。もうそんなに時間がないんじゃない?』
 時間がない? 呪い?
『うふふん。でも、もういいわ。十分おもしろかったから』
 おもしろかった、だと?
「なんだよ、それ……」
 今まで、フラスコから出られない俺たちは、散々製作者から好きなように扱われてきた。対話を試みた奴らはおもしろがられた上に身もふたもない理由で殺されまくってる。
 フラスコから出た今でさえも、こんなところで、俺はおもしろがられながら死ぬのか?
「……ざけんなよ」
『あらあら、なあに?』
 嫌な奴はじっと俺を見下ろす。
 その後ろに広がる闇の中、ずっと向こうに小さな明かりが点々としていた。
 人間だ。あそこまで行けば、幾人かの人間が確実にいる。
「……この呪いは小人にもかかるものなのか?」
『さあ? でも、そうねん、小人にかける呪いなんてそうそうないから、ニンゲン用の呪いなんじゃないかしらん?』
「そうか、つまり呪いは俺じゃなくてこの体にかかってるってわけなんだな?」
 嫌な奴はニヤリと笑って小首をかしげるのみで、否定も肯定もしない。

 フラスコの中の小人はフラスコから出たら生きていけない。
 なのに未だに俺が生きているっていうのは、きっと人間の体を乗っ取ったからだ。そして、この体がもうじきダメになるっていうんなら、新しい体に乗り換えればいいだけなんじゃないのか?
「ハハ……見たけりゃ、見せてやるよ」
『あらん? 何を見せてくれるのん?』
 嫌な奴が、何を考えているのかわからない黒々とした瞳で見つめてくる。
 俺はニカリと、とびっきりの笑顔をつくって答えてやった。
「華麗なる小人の脱走劇さ」
 見ていろ、製作者ども。
 俺はもう、フラスコの中で笑うことしかできなかったただの作り物おもちゃじゃねえ。
「逃げてやるさ。逃げて逃げて、絶対に生き延びてやる」
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