魔法学校で最弱の僕が最強魔法少女の従者となりました

夏休み！グリンディアの帰郷

郊外学習が終わり、魔法学校ギョウダァも夏休みに入った。グリンディアはお祖母様がいるマイハーマ村へ里帰りすることになった。


家の前で、オズワルドの家族が見送りに出ている。
「グリンディアちゃん、気をつけて帰ってね。お祖母様やケスミーちゃん、村のみんなによろしく伝えてください」とオズワルドの母は微笑みながら優しく声をかけた。

「うん♪ わかった！ちゃんと伝えるよ♪」とグリンディアは明るく笑って返事をした。

「これはお土産のパンだ。みんなに渡してくれ」とオズワルドの父が小さな包みを差し出した。

「ありがとう、お父様♪」とグリンディアは感謝の気持ちを伝えた。

「僕はグリンディア様が好きなお菓子を焼いておきました。道中で食べてくださいね♪」
とオズワルドも小さな包みを差し出した。

「わぁ♪ でも、20分もすれば着いちゃうから、道中はないけどありがとオズ♪」
とグリンディアは嬉しそうに目を輝かせながら笑って答えた。

「20分？グリンディアちゃんの住んでるところは意外と近いのね」とオズワルドの母は驚いたように呟いた。

「近くはないけど、私がホウキで本気を出せばすぐ着くんだよ♪」とグリンディアが自慢げに言うと、「まあ♪グリンディアちゃん、すごいわ♪」とオズワルドの母は感心しながら褒めた。

グリンディアはホウキを取り出し、足をかける前に一度みんなに向き直り、「では、行ってきます♪ お母様、お父様」と頭を下げた。

そして、オズワルドに向かって「オズ…♪ ワシがいないからって、あまり寂しがるなよ♪」といたずらっぽく言う。

「はいはい♪」とオズワルドは苦笑いしながら軽く返事をする。
グリンディアがホウキに乗り込むと、軽やかに浮き上がり、次の瞬間には凄まじいスピードで空を駆け抜け、後には風の衝撃波が残った。

「グリンディアちゃん、本当にすごいわ…」とオズワルドの母は感心しながら呟くと、
「あの速度なら30分で地球を半周できるんじゃないか？」とオズワルドの父も冗談交じりに驚嘆した。






――マイハーマ村に到着したグリンディアは、昔と変わらない村の風景を見て
「ふう…ついた♪何もかわらんなー♪」と微笑みながら家のドアをノックする。


「お祖母様～、ワシ帰ってきたよー♪」
ドアが開き、ピピンお祖母様が優しく迎えてくれた。「お帰り、グリンディア♪」

「ただいまー♪」と言いながら、グリンディアはお祖母様に抱きついた。

「おかえりなさい、グリンディア様♪」とピピンの弟子のケスミーも笑顔で出迎える。
「ケスミー♪ただいま♪」

村の人々も集まり、次々に「おかえりなさい、グリンディア様♪」と声をかけてくる。

「みんな…ただいま♪」とグリンディアは温かい歓迎に感謝した。

「今日は村の皆が、お前の帰りを祝う宴を用意してくれているよ♪」
とピピンお祖母様が言うと、「そっか…ありがと…みんな…♪」とグリンディアは驚きながら感激した。



――その頃、オズワルドは家に戻り、夕方近くになると台所に立ちながら、
「さて、お菓子でも作るかな♪…あ、そうだった。今日はグリンディア様いないんだった…日課みたいになってたからな」と微笑んでいた。

オズワルドの母はそれを見て、心の中で「ふふふ♪」と微笑んだ。





――マイハーマ村では、夕方からグリンディアの帰還を祝う祭りが開催され、村中がにぎわいに包まれていた。

「この焼き鳥、美味しい！いやー、楽しいなあー！」
と、グリンディアは無邪気に笑い、祭りを楽しんでいる。

「村の皆が、心を込めてご馳走を用意してくれたんじゃよ」とピピンお祖母様は誇らしげに言った。

「みんな、本当にありがとうじゃ♪」


少し落ち着いたところで、「魔法学校はどうなんじゃ？」とお祖母様が尋ねる。

「楽しいよ♪ご飯も美味しいし♪そうそう、この前、学校で威張ってる上級生を軽く蹴散らしてやったｗ」
とグリンディアは得意げに答える。

「…そういうことは、あまりしたらあかんぞ」とお祖母様がたしなめると、
「は～い♪」とグリンディアは素直に答えた。


「ところで、オズワルド君とはどうなんじゃ？」と次にお祖母様は興味深げに聞いてきた。

グリンディアは一瞬照れたように笑い、「あいつといると…とっても楽しいよ♪」と答える。

「ほほほ…そうかい♪」お祖母様は優しく笑った。

「オズワルド君とキスはしたいのかい？」と冗談交じりに聞いてくる。

「え～～っと…ないしょ♪」
とグリンディアは慌てて返すが、お祖母様は「絶対してるな、この子…」と心の中でつぶやいた。



――　一方その頃、オズワルドは夕飯を済ませ、お風呂も入って、寝る準備をしていた。ベッドに横たわりながら、ふと考える。


（うーん…思えば、最近ずっとグリンディア様と一緒にいたから、なんだか変な感じだなぁ…）

（グリンディア様が来てから、大変だって思ったことはたくさんあったけど、こうやって振り返ると、楽しい日々だったんだなぁ）



（今、グリンディア様は何をしているんだろう…）



そんなことを思いながらふとぼんやりしていると、突然「テロリン♪テロリン♪テロリン♪」と、部屋の中で妙な音が鳴り出した。

「なんだろう、この音？」とオズワルドが辺りを見回すと、机の上にグリンディアの水晶玉があるのに気づいた。


「あっ！グリンディア様の水晶玉だ。忘れていったのかな？」


「もしもーし、オズー？オズいるかー？」と水晶玉からグリンディアの声が響いた。


「あっ、はい！います！」とオズワルドは驚いて慌てて返事をする。


「連絡取るのに便利だと思って、私の水晶玉をオズの部屋に置いていったんじゃ」
とグリンディアはあっけらかんと答える。


「ああ、そういうことだったんですね。びっくりしました」とオズワルドは苦笑しながら言った。


グリンディアは、少し間を置いて

「ところでオズ、今、何してたんじゃ？」と尋ねた。