魔法学校で最弱の僕が最強魔法少女の従者となりました

モーティー

文字の大きさ
上 下
46 / 68

フレアのサバイバル大作戦!

しおりを挟む




魔法学園の郊外学習が進む中、オズワルドとグリンディアは結界を張って野営地を作っていた。


その一方で、フレアとエルフィールは他のチームメンバー4人と共に、食料を集めながら島を探索していた。

「うわーーーボアだ!!」突然の叫び声にチームメンバーが驚き、見を構えた。 
「頭を狙え!」フレアがすかさず指示を出す。

エルフィールが素早く魔法を唱える。
「アイスピアス!」 フレアもすかさずフォロー。

「よし、何とか仕留めた!これで夕飯のメインディッシュだな。血抜きして魔法で冷やしておこう。」

他のメンバーはほっと一息つきながら周囲を探索していた。 
「おっ!これ、食料になりそうなキノコがあるぞ!」
 しかし、フレアはすぐに警告した。
「あー、それ笑い茸だよ。食べると1日中笑い苦しむことになるからな。」 
「そ、そうか…ありがとう」とチームメンバーは安堵しつつ、キノコを諦めた。

エルフィールは感心したようにフレアを見た。
「へぇ…詳しいのね。」 フレアは肩をすくめる。
「うちの家は代々猟師だからな、こういうのは得意なんだよ。」

突然、遠くに火の灯りが見えた。 
「おお!?向こうに火が灯ってるぞ!他のチームか?」
 「なにやら戦闘の音もする!俺たちも加わるか?」
他のメンバーが提案するが、フレアは首を横に振った。

「いや、ここは離れよう。向こうがどうなってるか分からないし、紙を多く残したチームが勝ちだからな。やらせておけばいい。」 「なるほど…」
チームメンバーたちは納得して、慎重にその場を離れた。

エルフィールはフレアをじっと見つめた。
「あなた、なかなか頼りになるじゃない。」
 
フレアは照れくさそうに笑った。
「へへへ…猟師やってるとサバイバルの感覚が身に付くんだ。ちょっとは見直しただろ?」 
「まあね…少なくとも、単なるいい加減男ではないことが分かったわ。」




――その夜、フレアとエルフィールのチームは野営地でボアのスープをメインに夕食を楽しんでいた。 

「ほら、食べてみてくれ。」フレアがエルフィールにスープを勧める。
 「…美味しいわね。」エルフィールは意外そうに微笑んだ。 

「エルフィールは上品なものばかり食べてるだろうけど、こういう場所で食べる飯も悪くないだろ?」
フレアが自慢げに言う。

 「そうね…」エルフィールも微笑んで答えた。

その時、彼女はフレアを少し見直していた。彼は思っていたよりも優しく、頼りになる人物かもしれないと感じ始めていた。



――翌朝、フレアとエルフィールはチームを率いて昨日戦闘があった場所へ向かってみた。

 「な、なんだあれ…家みたいなものがあるぞ…」フレアは目を見開いて驚いた。

 エルフィールも警戒した様子で呟く。
「周りには結界が張られているわ…信じられない硬さよ。こんなものを作れるのは…グリンディアさんね。」
「そういうことか…家まで作れるなんて。なんでもありだな…」
「静かだけど、どういう状況かしら…?」
エルフィールが呟く。

 「もし寝てるなら、奇襲してみるか。」
フレアが提案する。 

「あなた、ずるいわね。」
エルフィールは呆れたように言うが、フレアは肩をすくめる。

「そういう授業だろ?油断は禁物だ。」
「…確かにそうかもしれないわね。」
エルフィールは戸惑いつつそう答えた。


フレアは結界を慎重によじ登り、状況を確認することにした。 
「へへへ、窓穴があるじゃないか。ここから様子が見えそうだな。」

しかし、彼が結界の上から窓を覗き込んだ瞬間、彼の顔は驚きで引きつった。
「ん…んんんんんんんんんんんんんんん!?」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

トレジャーキッズ

著:剣 恵真/絵・編集:猫宮 りぃ
ファンタジー
だらだらと自堕落な生活から抜け出すきっかけをどこかで望んでいた。 ただ、それだけだったのに…… 自分の存在は何のため? 何のために生きているのか? 世界はどうしてこんなにも理不尽にあふれているのか? 苦悩する子どもと親の物語です。 非日常を体験した、命のやり取りをした、乗り越える困難の中で築かれてゆくのは友情と絆。 まだ見えない『何か』が大切なものだと気づけた。 ※更新は週一・日曜日公開を目標 何かございましたら、Twitterにて問い合わせください。 【1】のみ自費出版販売をしております。 追加で修正しているため、全く同じではありません。 できるだけ剣恵真さんの原文と世界観を崩さないように直しておりますが、もう少しうまいやり方があるようでしたら教えていただけるとありがたいです。(担当:猫宮りぃ)

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

男女比の狂った世界で愛を振りまく

キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。 その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。 直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。 生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。 デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。 本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。 ※カクヨムにも掲載中の作品です。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

処理中です...