魔法学校で最弱の僕が最強魔法少女の従者となりました

モーティー

文字の大きさ
上 下
34 / 68

激突!?学園祭の魔法力勝負!

しおりを挟む
学園祭に向けて、オズワルドのクラスの生徒たちも慌ただしく準備を進めていると、突然、教室の空気が一変した。学園最強の魔法使い集団「学園四天王」が姿を現したからだ。


生徒会長のイグニスは再度グリンディアに話しかける。
「君は凄い魔法を使うって学園中で噂になっているけど、僕たちはとても興味があるんだ。」

教室内は静まり返り、全員が二人のやり取りを見守っていた。
だが、グリンディアは無関心な様子で軽く返事をする。

「へぇ、そうなのか。」

イグニスは言葉を続ける。
「どうだろうか?学園祭の余興として最終日に僕たちと君とその仲間で魔法力勝負をしてみないか?。」

しかし、グリンディアは首を振り、まるで面倒ごとを避けるように即答する。
「いやじゃ。」

イグニスは一瞬驚いたが、冷静さを崩さない。
「何故だい?」

「めんどくさいし。」

教室が一瞬ざわめき立つが、イグニスは微笑んだままだ。
「生徒会 vs 伝説の一族の末裔…学園祭が盛り上がると思わないかい?」

グリンディアは無関心に返す。
「どーでもいい!」

(ここまで食いつきが悪いとは…だが奥の手はある)
イグニスは内心焦りを覚えつつも、最後の手を打つことに決めた。
「セレナ君、あれを出して貰えるかな?」

彼の隣に立っていた青い髪の女性、副会長のセレナが小さな箱を差し出す。
イグニスはそれを手に取り、グリンディアの前に差し出した。

「どうだろう。もし君がこの勝負を受けてくれるのなら、これをあげようじゃないか。」

グリンディアは箱を見て目を丸くした。「こ…これは?」

セレナが冷静に説明する。
「学食お食事券10万マニー分ですわ。」

「10万マニー分!?それだけあれば、好きなものが当分食べ放題じゃ!」
その瞬間、グリンディアの目が輝いた。イグニスは彼女が食いしん坊であるという情報を得ていたのだ。

「どうだろう?これで魔法力勝負を受けてくれないか?」

グリンディアは大きく頷いた。
「うん!いいよ!」

イグニスは一瞬驚いたが、すぐに冷静を取り戻して微笑んだ。
「かるいっ…!…コホッ…そうか。ならば、学園祭の二日目、最終日の最後のプログラムとして魔法力勝負を加えさせてもらおう。」

「わかった!」
とグリンディアは快諾した。

イグニスは続ける。
「さて、我々は四人。君も当日までに仲間を揃えて貰えるかな?」

その言葉を聞くやいなや、一人が立ち上がった。
「面白そうじゃねぇか!俺は前々から四天王に挑戦したいと思っていたんだ!」
と、強気な声を上げたのはフレアだった。


セレナがイグニスに囁く。「彼がフレアよ。」


「たしか、誰それ構わず魔法力勝負を挑む変わった一年生がいると聞いたが、それが君か。」
イグニスは感心した様子でフレアを見つめる。


「そ…そういうことなら、私も回復役で参加できるわ…」
と、今度はエルフィールが慎重に声を上げた。

「ほう、エルフィールさん。君は確か名門魔法使いの一族だったね。面白いじゃないか。」
イグニスの瞳が輝く。

エルフィールが見つめた先には、ジェリコがいたが彼はただ下を向くだけだった。



「大丈夫!こっちはワシとオズの二人でいく♪」
突然、グリンディアが断言した。

オズワルドは驚きの声を上げる。
「えええーーー?僕も!?」

フレアは抗議する。「なんでだよ!?俺にもやらせてくれよ!」


イグニスは困惑しながらも冷静に問いかけた。
「言ってることがわからないなあ。グリンディアさん。僕たちは四人なんだよ?」

「かまわん!ワシとオズで十分じゃ♪」
グリンディアの声には一切の揺るぎがなかった。


ロザリンが不満そうに呟く。
「こいつ、私達を舐めてるよーー!」


セレナはその場でイグニスを見つめ、静かに首を縦に振った。
それを見たイグニスは再び冷静さを取り戻し決断を下す。

「わかった。君がそこまで言うのなら、生徒会 vs グリンディアさんとそこの生徒の変則マッチといこうじゃないか。」


こうして、学園祭の最終日、前代未聞の「魔法力勝負」が決定された。
ギョウダァ魔法学校の歴史に残る、戦いの幕が静かに上がろうとしていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

貞操逆転世界の男教師

やまいし
ファンタジー
貞操逆転世界に転生した男が世界初の男性教師として働く話。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

男女比の狂った世界で愛を振りまく

キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。 その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。 直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。 生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。 デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。 本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。 ※カクヨムにも掲載中の作品です。

処理中です...