4 / 68
謎の巨大な黒い物体と逃げる少女!?
しおりを挟む
河原から悲鳴が聞こえた。「ギャーーー!なんじゃこれはーーー!」
少し離れた場所から、高揚したような女性の叫び声が響いた。どうやら河原の方だ。
「女の子が困っているなら助けないと!」と心臓がバクバクと鳴る中、オズワルドは急いで悲鳴の方へ駆け出した。
「アワワワ…グリンディア様!い、一体何を呼び出したんですか!?」
「ワ、ワシだってこんなもの知らんわ!」
現場に着くと、二人の女性が地面から突き出た巨大な黒い腕のようなものを呆然として見ていた。
その腕は、まるで黒い煙でできているように見えた。
そしてその巨大な腕は、ローブを羽織った少女を掴もうとしていた。
「危ない!」オズワルドは反射的に少女を両手で抱きかかえ、間一髪で逃れた。
地面を破壊しながら容赦なく追いかけてくる巨大な手に、恐怖が全身を駆け巡る。
「おおおおお、、、、お主は一体なんじゃ!?」
「こ、ここら辺の者です!あっあれ何ですか!?」
「しらーーーん!」
少女を両手で抱いたまま必死に逃げていると、少女が喋りだした。
「お…お主!ワシを肩車して!」「ええええ…?この体制から?」
「いいから早くー!」「わ…わかりました。」
オズワルドが少女を肩車すると、その体制から少女は体を捻り、オズワルドの視界を塞いだ。
「ヴォヴォ ちょ…なにもぉ見えない…」「しゃ…しゃべるな…こ…これでどうじゃ!」
少女がオズワルドの後頭部を指で突いたような感覚がした後に不思議なことに、周囲の状況がわかるようになった。「なんだこれ…見えないけど…状況がわかる!」
「よしっ!そのまま逃げて!」「ふぁい」「いくぞおおお!特大ファイヤーボールじゃあ!」
少女が声をあげるとオズワルドは背後から爆発音と共に強烈な熱を感じた。
「ヴォヴォうなったんですかー。」「だ…だから変な感じするから…しゃべるなー」「…」
離れた場所からもう一人の女性の大声が聞こえた。
「あの魔法陣を…一部でも消せれば消える筈です!」「わかりましたー。ヴォくがやりますーーー」
「アッ…だからしゃべるなと…じゃあ…お主を信じるぞ?もう一丁じゃ!特大アイスボール!!!」
少女の氷魔法で巨大な手は氷つき、動きを鈍らせた。
「よし!動きがとまった!お願い!」
「うん!疾風!」オズワルドは風魔法で移動力を高め、フェイントしながら魔法陣に近づき、巨大な手の根元にある魔法陣の一部を蹴り消した。
すると、巨大な手は奇妙な音を立てて消え去った。
「はあ…なんなんだこれ…」「さあ…ワシも知らんよ…ってキャアアアア」
「ひえええ…!すいません!」
オズワルドは慌てて逆肩車の状態から少女を地面に下ろした。
「グリンディア様、大丈夫ですか!?」女性が駆けつけてきた。
「なんだったんですか、あれは?」
「わからーん…ただ村への移動ゲートを作ろうとしただけなのに…」
「へっ移動ゲート…?ってなんですか…?」
「知らんのか。」
状況はよくわからないが、二人が無事そうでオズワルドは安心した。
オズワルドが改めて二人を見ると、メガネをかけ穏やかな表情の女性は、オズワルドの少し年上のようだった。
そして先ほど抱きかかえていた少女は、とんでもない美少女だった。
少し離れた場所から、高揚したような女性の叫び声が響いた。どうやら河原の方だ。
「女の子が困っているなら助けないと!」と心臓がバクバクと鳴る中、オズワルドは急いで悲鳴の方へ駆け出した。
「アワワワ…グリンディア様!い、一体何を呼び出したんですか!?」
「ワ、ワシだってこんなもの知らんわ!」
現場に着くと、二人の女性が地面から突き出た巨大な黒い腕のようなものを呆然として見ていた。
その腕は、まるで黒い煙でできているように見えた。
そしてその巨大な腕は、ローブを羽織った少女を掴もうとしていた。
「危ない!」オズワルドは反射的に少女を両手で抱きかかえ、間一髪で逃れた。
地面を破壊しながら容赦なく追いかけてくる巨大な手に、恐怖が全身を駆け巡る。
「おおおおお、、、、お主は一体なんじゃ!?」
「こ、ここら辺の者です!あっあれ何ですか!?」
「しらーーーん!」
少女を両手で抱いたまま必死に逃げていると、少女が喋りだした。
「お…お主!ワシを肩車して!」「ええええ…?この体制から?」
「いいから早くー!」「わ…わかりました。」
オズワルドが少女を肩車すると、その体制から少女は体を捻り、オズワルドの視界を塞いだ。
「ヴォヴォ ちょ…なにもぉ見えない…」「しゃ…しゃべるな…こ…これでどうじゃ!」
少女がオズワルドの後頭部を指で突いたような感覚がした後に不思議なことに、周囲の状況がわかるようになった。「なんだこれ…見えないけど…状況がわかる!」
「よしっ!そのまま逃げて!」「ふぁい」「いくぞおおお!特大ファイヤーボールじゃあ!」
少女が声をあげるとオズワルドは背後から爆発音と共に強烈な熱を感じた。
「ヴォヴォうなったんですかー。」「だ…だから変な感じするから…しゃべるなー」「…」
離れた場所からもう一人の女性の大声が聞こえた。
「あの魔法陣を…一部でも消せれば消える筈です!」「わかりましたー。ヴォくがやりますーーー」
「アッ…だからしゃべるなと…じゃあ…お主を信じるぞ?もう一丁じゃ!特大アイスボール!!!」
少女の氷魔法で巨大な手は氷つき、動きを鈍らせた。
「よし!動きがとまった!お願い!」
「うん!疾風!」オズワルドは風魔法で移動力を高め、フェイントしながら魔法陣に近づき、巨大な手の根元にある魔法陣の一部を蹴り消した。
すると、巨大な手は奇妙な音を立てて消え去った。
「はあ…なんなんだこれ…」「さあ…ワシも知らんよ…ってキャアアアア」
「ひえええ…!すいません!」
オズワルドは慌てて逆肩車の状態から少女を地面に下ろした。
「グリンディア様、大丈夫ですか!?」女性が駆けつけてきた。
「なんだったんですか、あれは?」
「わからーん…ただ村への移動ゲートを作ろうとしただけなのに…」
「へっ移動ゲート…?ってなんですか…?」
「知らんのか。」
状況はよくわからないが、二人が無事そうでオズワルドは安心した。
オズワルドが改めて二人を見ると、メガネをかけ穏やかな表情の女性は、オズワルドの少し年上のようだった。
そして先ほど抱きかかえていた少女は、とんでもない美少女だった。
10
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
金貨1,000万枚貯まったので勇者辞めてハーレム作ってスローライフ送ります!!
夕凪五月雨影法師
ファンタジー
AIイラストあり! 追放された世界最強の勇者が、ハーレムの女の子たちと自由気ままなスローライフを送る、ちょっとエッチでハートフルな異世界ラブコメディ!!
国内最強の勇者パーティを率いる勇者ユーリが、突然の引退を宣言した。
幼い頃に神託を受けて勇者に選ばれて以来、寝る間も惜しんで人々を助け続けてきたユーリ。
彼はもう限界だったのだ。
「これからは好きな時に寝て、好きな時に食べて、好きな時に好きな子とエッチしてやる!! ハーレム作ってやるーーーー!!」
そんな発言に愛想を尽かし、パーティメンバーは彼の元から去っていくが……。
その引退の裏には、世界をも巻き込む大規模な陰謀が隠されていた。
その陰謀によって、ユーリは勇者引退を余儀なくされ、全てを失った……。
かのように思われた。
「はい、じゃあ僕もう勇者じゃないから、こっからは好きにやらせて貰うね」
勇者としての条約や規約に縛られていた彼は、力をセーブしたまま活動を強いられていたのだ。
本来の力を取り戻した彼は、その強大な魔力と、金貨1,000万枚にものを言わせ、好き勝手に人々を救い、気ままに高難度ダンジョンを攻略し、そして自身をざまぁした巨大な陰謀に立ち向かっていく!!
基本的には、金持ちで最強の勇者が、ハーレムの女の子たちとまったりするだけのスローライフコメディです。
異世界版の光源氏のようなストーリーです!
……やっぱりちょっと違います笑
また、AIイラストは初心者ですので、あくまでも小説のおまけ程度に考えていただければ……(震え声)
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
大好きな彼女を学校一のイケメンに寝取られた。そしたら陰キャの僕が突然モテ始めた件について
ねんごろ
恋愛
僕の大好きな彼女が寝取られた。学校一のイケメンに……
しかし、それはまだ始まりに過ぎなかったのだ。
NTRは始まりでしか、なかったのだ……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる