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一話
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伯爵家の次女エレノアは決意した。
夫の紅茶に自白剤を入れて彼の胸の内を明らかにしようと。
ーー私は辺境伯のフレッドに嫁いだ。
まあ政略結婚だ。
私は結婚するまでフレッドのことを知らなかったけれどフレッドは私のことを知っていたみたい。
辺境伯家から婚姻の打診があり両親がその好条件な婚姻にとても乗り気であれよあれよと言う間に決まった。
それから1ヶ月。
私たちは結婚した。
したのだけれど‥‥。
夫の態度がよそよそしい。
信じられる?
私たちまだキスもしたことないのよ。
夫婦なのに。
初夜の日だって応じてくださらなかった。
どうして‥‥?
この婚姻はフレッドが望んだものだったはずよ。
私がいいと、そう言っていたはずよ。
それなのに‥‥。
わからない。
彼の胸の内が。
使用人はとても私によくしてくれて不便な生活を送っているわけではない。
欲しいものは与えてくれるし冷遇されているわけではない。
それでも虚しいと思ってしまう。
政略結婚なんて当たり前。
私の両親も元は政略結婚だったけど夫婦になってからお互いとても愛し合っていて素晴らしい家庭を築いていた。
だから私は素敵な結婚生活に憧れていたの。
政略結婚でも構わない。
結婚してから仲を深めていけばいいのだもの。
でも‥‥。
仕事が忙しいと言って食事も一緒にとれない。
部屋は別々だから顔を合わせる時間がほとんどない。
顔を合わせてもあまり話もしてくれないし目も逸らされている気がする。
それに‥‥。
嫌な噂を聞いてしまったの。
彼が‥‥フレッドには本当に愛する恋人がいるって言う噂。
ただの噂だと流せばいい。
噂は噂よ。
ただの噂‥‥。
でも‥‥本当に?
火のないところに煙は立たない。
噂が出るようなことは実際にあるのでは??
それにもし彼に恋人がいるのなら私への態度も頷ける。
わざわざ伯爵令嬢を娶ると言うことはつまりその恋人は妻にはできない‥‥つまり身分差の恋だと言うこと。
もしそうなら‥‥悲しいけれど仕方がないわ。
そのつもりで私を娶ったと言うことなら私にはもうできることはない。
でも‥‥それなら説明が欲しかった。
希望なんて抱く暇もないくらいに。
最初に言って欲しかった。
こんな‥‥こんな形で知ることになるなんて。
彼の愛を得られないのなら私は自分のために生きるわ。
彼が私を利用するなら私もこの生活を利用する。
だから‥‥知りたい。
本当は?どう思っているの??
街へ出掛けに行った際に薬屋を見つけた。
その薬屋は品質が良く、かなり信頼できる。
だからそこで頼んだの。
自白剤を‥‥。
身の振り方は早めに決めたい。
本当は彼から言ってくれるのがいいのだけれど‥‥。
今の様子からは私に言ってくれることはなさそう。
だから強硬手段よ!!
無味無臭の自白剤だから紅茶に混ぜて飲ませればいい。
緊張する。
大切な話があると言ったら今夜時間をとってくれた。
「エレノア。どうしたんだ??話って??」
「ええ、あの。話をしながら紅茶でも飲みましょう?私、紅茶を淹れるのが好きなんですの。」
「ありがとう。」
相変わらず無愛想な顔。
でも恋人の前ではその顔も砕けているのだろうか‥‥?
ゴクンッ
そんなことを考えていると彼が自白剤入りの紅茶を飲んだ!!
夫の紅茶に自白剤を入れて彼の胸の内を明らかにしようと。
ーー私は辺境伯のフレッドに嫁いだ。
まあ政略結婚だ。
私は結婚するまでフレッドのことを知らなかったけれどフレッドは私のことを知っていたみたい。
辺境伯家から婚姻の打診があり両親がその好条件な婚姻にとても乗り気であれよあれよと言う間に決まった。
それから1ヶ月。
私たちは結婚した。
したのだけれど‥‥。
夫の態度がよそよそしい。
信じられる?
私たちまだキスもしたことないのよ。
夫婦なのに。
初夜の日だって応じてくださらなかった。
どうして‥‥?
この婚姻はフレッドが望んだものだったはずよ。
私がいいと、そう言っていたはずよ。
それなのに‥‥。
わからない。
彼の胸の内が。
使用人はとても私によくしてくれて不便な生活を送っているわけではない。
欲しいものは与えてくれるし冷遇されているわけではない。
それでも虚しいと思ってしまう。
政略結婚なんて当たり前。
私の両親も元は政略結婚だったけど夫婦になってからお互いとても愛し合っていて素晴らしい家庭を築いていた。
だから私は素敵な結婚生活に憧れていたの。
政略結婚でも構わない。
結婚してから仲を深めていけばいいのだもの。
でも‥‥。
仕事が忙しいと言って食事も一緒にとれない。
部屋は別々だから顔を合わせる時間がほとんどない。
顔を合わせてもあまり話もしてくれないし目も逸らされている気がする。
それに‥‥。
嫌な噂を聞いてしまったの。
彼が‥‥フレッドには本当に愛する恋人がいるって言う噂。
ただの噂だと流せばいい。
噂は噂よ。
ただの噂‥‥。
でも‥‥本当に?
火のないところに煙は立たない。
噂が出るようなことは実際にあるのでは??
それにもし彼に恋人がいるのなら私への態度も頷ける。
わざわざ伯爵令嬢を娶ると言うことはつまりその恋人は妻にはできない‥‥つまり身分差の恋だと言うこと。
もしそうなら‥‥悲しいけれど仕方がないわ。
そのつもりで私を娶ったと言うことなら私にはもうできることはない。
でも‥‥それなら説明が欲しかった。
希望なんて抱く暇もないくらいに。
最初に言って欲しかった。
こんな‥‥こんな形で知ることになるなんて。
彼の愛を得られないのなら私は自分のために生きるわ。
彼が私を利用するなら私もこの生活を利用する。
だから‥‥知りたい。
本当は?どう思っているの??
街へ出掛けに行った際に薬屋を見つけた。
その薬屋は品質が良く、かなり信頼できる。
だからそこで頼んだの。
自白剤を‥‥。
身の振り方は早めに決めたい。
本当は彼から言ってくれるのがいいのだけれど‥‥。
今の様子からは私に言ってくれることはなさそう。
だから強硬手段よ!!
無味無臭の自白剤だから紅茶に混ぜて飲ませればいい。
緊張する。
大切な話があると言ったら今夜時間をとってくれた。
「エレノア。どうしたんだ??話って??」
「ええ、あの。話をしながら紅茶でも飲みましょう?私、紅茶を淹れるのが好きなんですの。」
「ありがとう。」
相変わらず無愛想な顔。
でも恋人の前ではその顔も砕けているのだろうか‥‥?
ゴクンッ
そんなことを考えていると彼が自白剤入りの紅茶を飲んだ!!
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