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4話

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順調すぎるくらい順調に乙女ゲーム通り進んでいった。

殿下はヒロインと出会い、恋に落ちる。

そして私は嫉妬や憎悪を積もらせていき断罪される。

確かゲームでは私を側室にするとか言ってたわね。

伯爵家の支援は必要だからヒロインを正妻にして私を側室にとか言うふざけたことを言っていたわね。

でそれに私がキレて公衆の面前で殿下とヒロインに襲いかかってそれを理由に王族の殺害未遂として処刑されてしまう。

愛を求め、狂った悪役令嬢として‥‥。

いやぁ~、ないわ。

あのクズ王子のどこがいいって言うの?

散々弄んだ挙句に好きな人ができたからって簡単に切り捨てる。

それどころか人の心をなんとも思わずにまだ利用しようとする人のことなんて‥‥。

前世を思い出す前は殿下が好きでたまらなかった。

でも今は全然そうは思えない。

むしろ嫌いなところばかり浮かんでくるわ。

さてさてどうしましょう?

このままいけば婚約破棄は確実。

そして側室に‥‥とか言われる。

絶対嫌よ!!

かと言って家に帰るのも嫌。

義母と義妹の支配する家なんてそれこそ地獄だわ。

やっぱり追放されたいなぁ。

前世の記憶があるから平民として生きるのに支障はない。

それに私は薬草やポーション作りの知識があるから余裕で1人で暮らせる。

貴族だから魔法も使えるしね!!

前世の記憶を思い出してから魔法に興奮しちゃってすっごいいろんなことができるようになったのよねぇ。

ああ、冒険者になるのもいいかな?

取り敢えずこの国は出るとして‥‥。

隣国にでも行こうかしら?

噴水に突き落とされた日に出会ったレオナルド殿下に帝国のことをいろいろ聞いていたのよ。

帝国なら私も行ってみたい!!

レオ殿下は我が国の学園に留学している。

必然的によく話すようになっていろんなことを教えてもらっている。

レオ殿下ってほんと理想の方よね。

顔よし性格よし。

こんな人に恋しない女はいないわ!!

学園でもモテモテだし婚約者いないし。

なんでも初恋の人が忘れられないのですって。

はぁ~ロマンチック。

思われている乙女は幸せ者ね。

私も殿下との婚約がなければきっとレオ殿下に恋をしていたわ‥‥。

いや、きっと今でも恋してる。

でもこの気持ちを知られてはならない。

だってありえない未来だもの。

期待なんてしちゃいけない。この恋心に気付いてはいけない。

明日がとても憂鬱だわ。

明日は卒業パーティーの日。

ゲーム通りなら婚約破棄を突きつけられる。

私が彼らを襲わなければ断罪はないでしょうけど‥‥。

はぁー、行きたいない。

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