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2話
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ーーフレイア新聞ーーーーーーーーーーーー
勇者パーティー帰還!
ついに魔王討伐達成!
今後の彼らの行動が注目される。
特に勇者アレン褒美に王女に求婚か?
5年に渡る王女と勇者の大恋愛!
ついに結ばれる2人の運命はいかに?!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
けっこん‥‥結婚‥‥結婚?!
ア、アレンが‥‥?
王女様と‥‥?
なんで‥‥そんなっ!!どうして!!
震える手で新聞を何度も見返す。
どうか間違いでありますように。
どれだけそう願っても新聞の内容が変わるわけではない。
はっ、はははっ。
王女様はさぞかしお綺麗なのでしょうね。
そうよね、田舎のパッとしない女が綺麗な美しい王女様に叶うわけないものね‥‥。
馬鹿みたい‥‥。
でも信じられない自分がいる。
アレンはそんな誠実性に欠ける人ではない。
たとえ私から心が移ってしまったとしても浮気をするような人ではないわ。
何かあったらきちんと直接私に話してくれるはずよ‥‥。
それがたとえ別れ話でも。
こんな‥‥こんな形で裏切るなんてアレンらしくない。
でももう誰にとってもこの大恋愛は素晴らしいストーリーよね。
街中この純粋な美しい恋の物語で持ちきりだわ。
密かに思い合っていた2人がついに結ばれる‥‥。
ねえアレン?なんで連絡をくれないの‥‥?
このままじゃ私‥‥あなたを信じきれないっ!
信じたい‥‥なのに‥‥なのにっ!!
状況が物語っている。
現実を見れていないのは私なのだと。
わからない。
わからないよ!!
どうすればいいの??
魔王討伐によって浮き立っている街中で迷子になったような顔をして突っ立っている私はさぞかし周囲から浮いて見えただろう。
しばらく呆然としていたがこうしていても仕方がないと我に帰る。
ーー気持ちの整理がつかないまま宿に帰る。
宿に帰るとすぐに異変に気づく。
などの前にやたらと豪奢な馬車が止まっているのだ。
私の止まっている宿は平民が使うようなところで間違っても貴族が訪れることなんてない。
なんだか嫌な予感がする‥‥。
この予感が外れますように。
その願いは虚しく破られることになる。
「お前がアンジェラか?」
いきなり声をかけられてびっくりする。
上から目線で傲慢な声かけは馬車の近くにいた護衛の騎士から発せられた。
「はい‥‥そうですが‥‥。」
「ふんっ!王女様がお前に話があるとおっしゃられている。」
「王女様が‥‥?あの‥‥失礼ですがお話とは?私はただの平民です。恐れ多くも王族の方とお話しできるような身分ではございません。」
「そうであろうな。だが王女様のお望みだ。来い!!」
どうやら拒否権はないようだ。
勇者パーティー帰還!
ついに魔王討伐達成!
今後の彼らの行動が注目される。
特に勇者アレン褒美に王女に求婚か?
5年に渡る王女と勇者の大恋愛!
ついに結ばれる2人の運命はいかに?!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
けっこん‥‥結婚‥‥結婚?!
ア、アレンが‥‥?
王女様と‥‥?
なんで‥‥そんなっ!!どうして!!
震える手で新聞を何度も見返す。
どうか間違いでありますように。
どれだけそう願っても新聞の内容が変わるわけではない。
はっ、はははっ。
王女様はさぞかしお綺麗なのでしょうね。
そうよね、田舎のパッとしない女が綺麗な美しい王女様に叶うわけないものね‥‥。
馬鹿みたい‥‥。
でも信じられない自分がいる。
アレンはそんな誠実性に欠ける人ではない。
たとえ私から心が移ってしまったとしても浮気をするような人ではないわ。
何かあったらきちんと直接私に話してくれるはずよ‥‥。
それがたとえ別れ話でも。
こんな‥‥こんな形で裏切るなんてアレンらしくない。
でももう誰にとってもこの大恋愛は素晴らしいストーリーよね。
街中この純粋な美しい恋の物語で持ちきりだわ。
密かに思い合っていた2人がついに結ばれる‥‥。
ねえアレン?なんで連絡をくれないの‥‥?
このままじゃ私‥‥あなたを信じきれないっ!
信じたい‥‥なのに‥‥なのにっ!!
状況が物語っている。
現実を見れていないのは私なのだと。
わからない。
わからないよ!!
どうすればいいの??
魔王討伐によって浮き立っている街中で迷子になったような顔をして突っ立っている私はさぞかし周囲から浮いて見えただろう。
しばらく呆然としていたがこうしていても仕方がないと我に帰る。
ーー気持ちの整理がつかないまま宿に帰る。
宿に帰るとすぐに異変に気づく。
などの前にやたらと豪奢な馬車が止まっているのだ。
私の止まっている宿は平民が使うようなところで間違っても貴族が訪れることなんてない。
なんだか嫌な予感がする‥‥。
この予感が外れますように。
その願いは虚しく破られることになる。
「お前がアンジェラか?」
いきなり声をかけられてびっくりする。
上から目線で傲慢な声かけは馬車の近くにいた護衛の騎士から発せられた。
「はい‥‥そうですが‥‥。」
「ふんっ!王女様がお前に話があるとおっしゃられている。」
「王女様が‥‥?あの‥‥失礼ですがお話とは?私はただの平民です。恐れ多くも王族の方とお話しできるような身分ではございません。」
「そうであろうな。だが王女様のお望みだ。来い!!」
どうやら拒否権はないようだ。
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