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18話 鍛錬

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魔法を教えてもらってから依頼を受けるのをやめて毎日鍛錬をしている。

魔法はイメージ。想像力が何よりも大切。毎日少しづつ使える魔法が増えていくのが面白くて仕方がない。魔術と呼べるほどでもない威力かもしれないけれど一応全属性使えるようになった!

相変わらず魔力は少ないようでほんの少しの魔法しか使えない‥‥。昼間に少しだるくなるまで魔法の練習をして午後は街を探索する。本当なら依頼を受けたいところだけれど魔力枯渇に近い状態では依頼なんて受けられない。夜になるとベッドの上で光魔法を使いながら気絶するように眠りにつく。

限界まで魔力を使うことで少しづつ、本当に少しづつだが魔力量が増える。冒険者なんかは魔物を数多く倒すことで魔力量も増えていくみたいだ。目には見えないけれどレベルアップみたいなものだろうか?





ーー鍛錬を欠かさずに行って一か月ほどが経った。なんとレベル3程度の魔物には通用する程度の魔法が使えるようになったのだ!!わかりやすく言えば初級魔法程度だ。『火玉ファイやボール』とか『回復ヒール』とか‥‥。

回復魔法は擦り傷なら完治。切り傷なら止血して瘡蓋になる程度回復する。最初はこんなものだな。最初のうちはポーションで代用できちゃう。だが回復魔法を極めれば魔力さえあれば高価なポーション代を節約できるし戦闘中にポーションを取り出して患部に塗るなり飲むといった動作が必要なくなる。これがものすごく有用だ。

冒険者として強くなればポーションを買うお金を惜しむことはなくなるだろうがそれでも回復魔法師がパーティーに引っ張りだこな理由は魔物の前で動きを止めることなく戦闘中に魔法で傷をいやせるからだ。戦闘中、ポーションを飲むならいったん前線から離れなければならない。ポーションを飲む、その行為は間違いなく敵に隙を与えてしまう。強力な回復魔法師は遠距離から魔法を使える。それは冒険者にとって喉から手が出るほど欲しい能力だ。回復魔法が使える人は少ない。回復魔法師でどのパーティーにも所属していない人なんてもっと少ない。‥‥うん、隠しておこう。

いつかはパーティーも組みたくなるかもだけど俺は自分のペースで進みたい。しばらくはパーティーを組む予定はない。

話がだいぶそれたな。火魔法を中心に鍛錬をしたのはやっぱり一番火力があって攻撃に向いているから。魔物は火を怖がるしね。それに毎回魔物の死骸を埋めるのが地味に面倒で大変だから。火魔法で焼却したい。それが毎回できるだけ余分な魔力なんてないんだけどね。いつか‥‥いつかできるようになる‥‥はず!!信じるって大事だからね!何事もポジティブにいこう!

使える魔法は一日に数回程度。それは日によって変わる。ゲームと違って木の葉法を使うのに必要な消費MPなんて決まってないからね。ある程度の魔力を込めないと魔法は発動しないけど込める魔力に際限はない。魔力操作が上手な人は毎回同じ出力の魔法を出せるけど俺はまだそこまでうまくない。

魔法もいっぱい鍛錬したんだけどさ。もちろん基礎体力作りも怠ってないし剣技も磨いた。そろそろもう少し強い魔物の討伐依頼を受けてもいいころだと思うんだよね。

魔法を使った遠距離攻撃手段を手に入れたのは強い。やっぱり一人で戦うと接近戦での多対一は不利だ。距離をとりながら敵の数を減らせると一人でも戦いやすくなる。

冒険者が初めて戦うのは一角兎ホーンラビットとかが多い。そして次に挑むのは王道のゴブリンだ。ゴブリンは基本的に集団行動をする。単体ではそこまで強いわけではないが一匹いたら100はいると言われるほどだ。異世界版ゴキブリ的な存在で嫌われている。いや‥‥うん、ゴキブリよりずっと危険なんだけどね。変異種とか上位種とかいることもあるし‥‥。

次なる目標はゴブリン討伐だ!!
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