異世界で理想のスローライフを!目指して頑張ってます!!

ララ

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16話 教会

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魔法なら教会が専門‥‥ということで早速教会へ行ってみよう!

と意気込んで出かけたはいいものの、途中にある市場が魅力的でそこでずいぶん時間を使ってしまう。

「兄ちゃん!一本どうだい?絶品だよ!」

「防具はいかが?質のいいのをそろえてるよ!」

「武器はどうかね?なんといまならミスリル製のものだってあるよ!」

「アクセサリーはどうだ?大切な人への贈り物にぴったりさ!」

「これは異国の壺だ!めったに手に入らないよ!買うなら今だ!!」

ほわ~~すごい。賑わってんなあ~。ちょっと歩いただけなのにいろんなとこから声を掛けられる。中には詐欺まがいのものもある。でもこーゆーとこって掘り出し物があったりするから楽しいんだよな~。あちこち気になって仕方がないのできょろきょろして危うく人の背中にダイブするところだった。危ない危ない。

ん~、美味しそうなにおい。

あっ、あれはなんだろう?あっちも気になる。あれ美味しそー!!

ーー市場でだいぶ時間を使ってしまった。そろそろ教会に行かないと!今日の目的を忘れるとこだった。

しばらく歩くと白を基調とした造りの教会が見えてきた。

細長いドーム状建物を中心に二階建ての建物が左右に外廊下でつながっている。ドーム状の建物は礼拝堂で女神様の像が祭られている。昼間には一般に開放されている。冠婚葬祭や年に一度、10歳をむかえた子どもたちの魔力や属性をはかる『儀』で使われる。左側の建物2階はは司祭様の私室や執務室、一階は診療所。右側の建物は主に孤児院として機能している。

いろいろと買い物をしていてすっかり時間を忘れてしまい夕方を過ぎて閉まった門を前に途方に暮れていると、ひとりの子どもがとてとてとかわいらしい足音を響かせながらやってきた。

「おにいさんどーしたのぉ?」

「ええーっと司祭様いま忙しいかな?」

「んー?まってね。きいてくりゅ!!」

ほえ~かわいい。癒される~。

「ああ!いいよ。時間外に来ちゃったからね。また明日来るよ。」

「そーなの?」

「おい!リク。いないと思ったら‥‥飯の時間だぞ。‥‥誰ですか?」

後ろからしっかりとした少年がやってきた。警戒を滲ませながら問いかけてくる。

「ああ、ごめんね。司祭様に会いたかったんだけどもう時間が過ぎてしまってね。また明日来るよ。」

「?‥‥礼拝ならもう終わってるけど‥‥。いまなら司祭様の手が空いてるはずだから呼んでくるよ!」

「そうなの?ありがとう。」

二人で建物の中へ引き返していく。しばらくすると白い司祭服に身を包んだ穏やかな老人がやってきた。

「ご用があると聞いたんだが君かね?」

「はい、すみません。もう時間も過ぎているというのに‥‥。」

「気にするでない。昼間はほかの仕事があるのでな。訪ねてきてくれてもこの時間まで待ってもらうことになってしまうからな。して、何の用かね?」

「魔法を教えていただきたい。」

「はて、ギルドではなくてわざわざ教会に来たということは『儀』を受けておらんのかね?」

「はい。なので魔力がわからないんです。」

「なるほどのう‥‥。『儀』を受けておらんとは‥‥髪色も珍しいし他国の出身かね?‥‥ああ、すまんのう。詮索は無しじゃ。まず必要なのは魔力の測定と属性の判定じゃな。それから基礎的なことをお教えしよう。いろいろと準備が必要なのでな。明日の同じ時間にまた来てくれるかね?」

「はい、ありがとうございます!」

「なに、たいしたことではないわ。われらが女神レーテル様の祝福があらんことを。気を付けて帰るんじゃぞ~。」




いよいよ明日から魔法を習える!!やばい興奮する。ああ、楽しみだ!

その日は修学旅行の前日のように楽しみでなかなか寝られなかった‥‥。




ーー次の日、結局昼間で爆睡してしまった。宿で軽くご飯を食べ、簡単な依頼を受けて時間をつぶす。

いよいよ時間になったので教会へ行く。

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