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ここでも相談室
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「エメ、明日仕事に付けていくブローチを選んでくれないだろうか。貴女の瞳に似た色を揃えてみたんだ」
整いすぎた顔が原因か、冷たい印象の表情と空気を和らげて問いかけられて、私は紅茶を飲む手を止めた。
誘導されるように視線を向ければ、そこには赤色の宝石がビロードの上に並べられている。
今は旦那様であるお貴族とのお茶会中だ。相変わらずこのお貴族様は形ばかりの妻である私との関係を良好に保とうとお茶会と食事に誘ってくる。
マメなのは理解したが、それにしたって私の部屋に通いすぎではないだろうかと思う。
お互いのためにも近況報告は必要だとかなんとか言っていたが、どう考えてもこんなに頻度は必要ないし、お互いのためと言いながら、私の利益ばかりが大きすぎる。
目の前に並んだ宝石はどれも美しい真紅の輝きを放っているが、ここにあるものは、当たり前だけど美しすぎる発色で、私の瞳には似ても似つかない。私の瞳が赤色であることは事実だけど、薄紅色の瞳は深紅とは程遠く、もっとくすんだというか、淡く濁っているというか、そんな色だ。見間違えても深い赤色には思えない。
目の前に置かれているステンドグラスのようなクッキーの中央で光る飴の方が余程綺麗な色をしている。
赤色の飴が埋め込まれたクッキーを口に放り込みながら、並べられたブローチたちの横にある装飾品の入った箱の中の色とりどりの装飾品の中に目でについたブローチを、それ、と指さしてみれば気づいた使用人が素早く1つ持ち上げて恭しく差し出してきた。
受け取って、そっと持ち上げてみれば、厳選された私の瞳とはお世辞にも似通っていない宝石よりも余程目の前のお貴族様に似合う。
「こっちにしなよ。あなたの瞳と同じ空色」
晴天の澄み渡ったどこまでも続く天のような、透き通るような青空の色。雲ひとつない空はどこまでも平坦で代わり映えしないのに、深く吸い込まれそうになる。見上げていると包まれているような気分になるような、目の前のお貴族様の目もそんな色をしている。
「僕の瞳が空色……?」
ぽつりと呟いてブローチを見つめるお貴族様は数秒して私のことを不思議そうな顔で見た。
「うん。晴れた日の空の色に見える」
事実だから変なことは言っていない。中途半端に私の瞳と寄せたものを選ぶよりも青色のブローチの方がいいと思うっていうのも本音だ。
「薄氷のような瞳だとはよく言われるが、空の色だとは初めて言われたな」
「気に入らない?」
「いや、同じ青色でも空の色だと随分と印象が変わるなと、そう思っただけだ」
アイスブルーの瞳はたしかに冷たい印象で、薄氷の色とよく似ているかもしれない。だけどその瞳には確実に温度があって、もっと深い色合いで、見る度に少しずつ色を変える。やっぱり薄氷よりは空の色に似ている。
「貴女の言葉はいいな。裏がない」
「それは大袈裟」
媚びを売るのも面倒なだけ。
どことなく嬉しそうにブローチを手にしたお貴族様が満足そうにクッキーの追加を使用人に頼んでいる。自分は数個、気持ち程度に手をつけるだけだと言うのに。
美味しい食べ物を望んだのは私だけど、このお貴族は私を太らせて食べる気なんじゃないかと疑ってしまうくらいにお菓子を与えてくる。このまま与えられるまま、お皿に乗せられるまま食べていたら私は動けないほど丸々とした体になるに違いない。
次は美味しくてヘルシーなお菓子、って注文でもしようか。そうすればきっと変に真面目なこの人は探してくるんだろう。
女性の心には疎そうだから、何を持ってきてくれるか不安もあるけど、男の人はどこにいても、どんな身分でもそんなものだから気にしたら負けだ。
優秀な使用人と料理人たちは飽きないように違う種類のクッキーと、揚げたポテトを載せてきてくれて、完璧な組み合わせに拍手を送りたくなった。
お貴族様だけでなく、使用人も揃って私を太らせようとしているらしい。
□□□
「エメ、今日は相談があるんだ」
私の目の前でそう言うのは、もちろんお貴族様だ。今日は、というか今日も、の間違いだろうと思う。よくもまあ飽きずに私の部屋に顔を出すものだ。
今日のお菓子は注文通り、ヘルシーなクッキーが並べられている。よく分からないけど、材料の粉が違うとかなんとか。
野菜も練り込まれているらしく、いつものバターと砂糖を惜しげなく使ったお菓子たちのは違った、少し素朴な感じでそれがまたいい。
「相談て?」
するなら早くどうぞ、と続きを促した。
このクッキーは美味しくて手が止まらなくなるけど、口の中の水分が持っていかれる。
相も変わらず給仕のように冷たいミルクティーを私に差し出す動作に、私もすでに慣れてしまった。お貴族様を顎で使っているようで、随分と不遜な平民だと我ながら思う。
「貴女に花を贈りたいんだが、贈る花は何色がいいだろうか」
「花? 貰うようなお祝い事とか記憶にないんだけど」
「僕がただ贈りたいんだ。妻の機嫌を取るサプライズに理由はいらないだろう」
目の前のお貴族様は真剣だ。
「そういうのって普通本人に相談しなくない?」
サプライズにならない。私のご機嫌取りは必要ないからいいんだけど、普通は妻本人に聞かない方がいいんじゃないの。
「でもまあ、強いて言うなら赤以外の色がいいかな」
相談と言われたからにはとりあえず答えを出してみれば、お貴族様は私の髪に手を伸ばしてひと房指に絡めてみせた。踊り子時代もそれなりに手入れをしていたつもりだけど、ここに来てからはするりと滑るような艶のある髪に進化した。ゆるやかな癖のある髪は広がらずに纏まるようになって、以前よりも気に入っている。
目の前に座るお貴族様の、輝くようなシルバーアッシュの髪に少しは近づいているだろうか。癖のない髪質は私の憧れだ。伸ばしたら理想的なストレートヘアになるに違いない。
「赤は嫌いだったのか?」
「別にそんなことはないけど、踊り子時代にもらってたのがいつも赤い花だったから、次は別の色がいいかなってそれだけの理由」
スカレーットの名を持つ私のイメージカラーはずっと真紅だった。売れっ子時代はファンがみんな赤い薔薇を抱えていたから、赤い花束は少しだけ見飽きてしまっている。
「そうか。それなら花は別の色を用意しよう。それから、赤が嫌いという訳では無いのならこれも受け取って欲しい」
服もアクセサリーも靴も充分に足りている。毎日数回、全身着せ替えをしていても全てに手は付けられないほどに、私のために用意されたものは多い。
差し出された大きくは無い箱が開けられて、中からはピアスとネックレスのセットが並んでいた。
「こういうのはもう十分だ、って言ったよね」
お貴族様はどうか知らないけど、平民には使わない装飾品ほど無駄で邪魔なものはない。今回のこれは華奢なデザインで普段使いしやすそうではあるけど、それだって既に大量にある。
いざ離縁、なんてことになった時にはすべて私の物になって持って行って換金していいという契約だったけど、これ以上増えても使わないし持ち出せる量でもないし、困るとしか言いようがない。
「スカーレットシリーズというらしい。今流行っているそうなんだが、偶然見かけて貴女にぴったりだと思ってしまったんだ」
気づいたら購入していた、と少し眉を下げたお貴族様に何も言えなくなってしまう。その整った顔で迷子のような表情を浮かべるなんて卑怯だ。
箱の中には赤色の布とクッションが入っていて、Scarletと金糸で刺繍がされている。確かに私好みのデザインでこの名前は運命を感じると言ってもいいかもしれない。
エメ・スカーレット。今ではもう、懐かしく感じる名前の響だ。
「元はガラスやビーズを使用した平民向けのアクセサリーだったようだが、最近宝石を使った貴族向けの商品も作り始めたらしい」
「へぇ。スカーレット、ね」
平民女性の中にはたしかに踊り子や娼婦に憧れる人はいた。道端で大したお金にならない花を売るよりは、高級娼婦や売れっ子の踊り子の方が輝いているように見えるから。最終決定権は店や主人が握っているけど、それでも売れている間は本人の意見も強いから自由もある。
私みたいに落ちぶれたらそれこそ一瞬で最底辺だけどね。
だけど、お貴族様の世界で踊り子や娼婦に憧れる必要は無い。そんな世界にスカーレットの名前のブランドは不似合いな気がした。
この名前に他意なんて無いのかもしれないし、私も言うほど有名じゃなかった、なんてそれだけの話かもしれないけど。
「ありがとう。明日はこれに似合う服を選んでもらうことにするよ」
「それは楽しみだ。明日は仕事を切り上げて早く帰ってこよう」
「前から思ってたけど、お貴族様はいろいろ自由だよね」
「肝心な時に仕事をする以外はオマケみたいなものなんだ。自由と贅沢の代わりに名前と責任に縛られて逃げることは許されない」
肝心な時っていうのは、この侯爵家に求められているらしい有事の際ってことなんだろうけど、お貴族様の世界はやっぱりよく分からない。
甘いだけの世界なんて存在しない中で、自由と贅沢を満喫しつつ責任も何も無い今の私は世界一幸せな存在だ。
いつ終わるか分からない脆い橋の上に立ってはいるけど、と心の中で独りごちながら、私はまたひとつクッキーを放り込んだ。
整いすぎた顔が原因か、冷たい印象の表情と空気を和らげて問いかけられて、私は紅茶を飲む手を止めた。
誘導されるように視線を向ければ、そこには赤色の宝石がビロードの上に並べられている。
今は旦那様であるお貴族とのお茶会中だ。相変わらずこのお貴族様は形ばかりの妻である私との関係を良好に保とうとお茶会と食事に誘ってくる。
マメなのは理解したが、それにしたって私の部屋に通いすぎではないだろうかと思う。
お互いのためにも近況報告は必要だとかなんとか言っていたが、どう考えてもこんなに頻度は必要ないし、お互いのためと言いながら、私の利益ばかりが大きすぎる。
目の前に並んだ宝石はどれも美しい真紅の輝きを放っているが、ここにあるものは、当たり前だけど美しすぎる発色で、私の瞳には似ても似つかない。私の瞳が赤色であることは事実だけど、薄紅色の瞳は深紅とは程遠く、もっとくすんだというか、淡く濁っているというか、そんな色だ。見間違えても深い赤色には思えない。
目の前に置かれているステンドグラスのようなクッキーの中央で光る飴の方が余程綺麗な色をしている。
赤色の飴が埋め込まれたクッキーを口に放り込みながら、並べられたブローチたちの横にある装飾品の入った箱の中の色とりどりの装飾品の中に目でについたブローチを、それ、と指さしてみれば気づいた使用人が素早く1つ持ち上げて恭しく差し出してきた。
受け取って、そっと持ち上げてみれば、厳選された私の瞳とはお世辞にも似通っていない宝石よりも余程目の前のお貴族様に似合う。
「こっちにしなよ。あなたの瞳と同じ空色」
晴天の澄み渡ったどこまでも続く天のような、透き通るような青空の色。雲ひとつない空はどこまでも平坦で代わり映えしないのに、深く吸い込まれそうになる。見上げていると包まれているような気分になるような、目の前のお貴族様の目もそんな色をしている。
「僕の瞳が空色……?」
ぽつりと呟いてブローチを見つめるお貴族様は数秒して私のことを不思議そうな顔で見た。
「うん。晴れた日の空の色に見える」
事実だから変なことは言っていない。中途半端に私の瞳と寄せたものを選ぶよりも青色のブローチの方がいいと思うっていうのも本音だ。
「薄氷のような瞳だとはよく言われるが、空の色だとは初めて言われたな」
「気に入らない?」
「いや、同じ青色でも空の色だと随分と印象が変わるなと、そう思っただけだ」
アイスブルーの瞳はたしかに冷たい印象で、薄氷の色とよく似ているかもしれない。だけどその瞳には確実に温度があって、もっと深い色合いで、見る度に少しずつ色を変える。やっぱり薄氷よりは空の色に似ている。
「貴女の言葉はいいな。裏がない」
「それは大袈裟」
媚びを売るのも面倒なだけ。
どことなく嬉しそうにブローチを手にしたお貴族様が満足そうにクッキーの追加を使用人に頼んでいる。自分は数個、気持ち程度に手をつけるだけだと言うのに。
美味しい食べ物を望んだのは私だけど、このお貴族は私を太らせて食べる気なんじゃないかと疑ってしまうくらいにお菓子を与えてくる。このまま与えられるまま、お皿に乗せられるまま食べていたら私は動けないほど丸々とした体になるに違いない。
次は美味しくてヘルシーなお菓子、って注文でもしようか。そうすればきっと変に真面目なこの人は探してくるんだろう。
女性の心には疎そうだから、何を持ってきてくれるか不安もあるけど、男の人はどこにいても、どんな身分でもそんなものだから気にしたら負けだ。
優秀な使用人と料理人たちは飽きないように違う種類のクッキーと、揚げたポテトを載せてきてくれて、完璧な組み合わせに拍手を送りたくなった。
お貴族様だけでなく、使用人も揃って私を太らせようとしているらしい。
□□□
「エメ、今日は相談があるんだ」
私の目の前でそう言うのは、もちろんお貴族様だ。今日は、というか今日も、の間違いだろうと思う。よくもまあ飽きずに私の部屋に顔を出すものだ。
今日のお菓子は注文通り、ヘルシーなクッキーが並べられている。よく分からないけど、材料の粉が違うとかなんとか。
野菜も練り込まれているらしく、いつものバターと砂糖を惜しげなく使ったお菓子たちのは違った、少し素朴な感じでそれがまたいい。
「相談て?」
するなら早くどうぞ、と続きを促した。
このクッキーは美味しくて手が止まらなくなるけど、口の中の水分が持っていかれる。
相も変わらず給仕のように冷たいミルクティーを私に差し出す動作に、私もすでに慣れてしまった。お貴族様を顎で使っているようで、随分と不遜な平民だと我ながら思う。
「貴女に花を贈りたいんだが、贈る花は何色がいいだろうか」
「花? 貰うようなお祝い事とか記憶にないんだけど」
「僕がただ贈りたいんだ。妻の機嫌を取るサプライズに理由はいらないだろう」
目の前のお貴族様は真剣だ。
「そういうのって普通本人に相談しなくない?」
サプライズにならない。私のご機嫌取りは必要ないからいいんだけど、普通は妻本人に聞かない方がいいんじゃないの。
「でもまあ、強いて言うなら赤以外の色がいいかな」
相談と言われたからにはとりあえず答えを出してみれば、お貴族様は私の髪に手を伸ばしてひと房指に絡めてみせた。踊り子時代もそれなりに手入れをしていたつもりだけど、ここに来てからはするりと滑るような艶のある髪に進化した。ゆるやかな癖のある髪は広がらずに纏まるようになって、以前よりも気に入っている。
目の前に座るお貴族様の、輝くようなシルバーアッシュの髪に少しは近づいているだろうか。癖のない髪質は私の憧れだ。伸ばしたら理想的なストレートヘアになるに違いない。
「赤は嫌いだったのか?」
「別にそんなことはないけど、踊り子時代にもらってたのがいつも赤い花だったから、次は別の色がいいかなってそれだけの理由」
スカレーットの名を持つ私のイメージカラーはずっと真紅だった。売れっ子時代はファンがみんな赤い薔薇を抱えていたから、赤い花束は少しだけ見飽きてしまっている。
「そうか。それなら花は別の色を用意しよう。それから、赤が嫌いという訳では無いのならこれも受け取って欲しい」
服もアクセサリーも靴も充分に足りている。毎日数回、全身着せ替えをしていても全てに手は付けられないほどに、私のために用意されたものは多い。
差し出された大きくは無い箱が開けられて、中からはピアスとネックレスのセットが並んでいた。
「こういうのはもう十分だ、って言ったよね」
お貴族様はどうか知らないけど、平民には使わない装飾品ほど無駄で邪魔なものはない。今回のこれは華奢なデザインで普段使いしやすそうではあるけど、それだって既に大量にある。
いざ離縁、なんてことになった時にはすべて私の物になって持って行って換金していいという契約だったけど、これ以上増えても使わないし持ち出せる量でもないし、困るとしか言いようがない。
「スカーレットシリーズというらしい。今流行っているそうなんだが、偶然見かけて貴女にぴったりだと思ってしまったんだ」
気づいたら購入していた、と少し眉を下げたお貴族様に何も言えなくなってしまう。その整った顔で迷子のような表情を浮かべるなんて卑怯だ。
箱の中には赤色の布とクッションが入っていて、Scarletと金糸で刺繍がされている。確かに私好みのデザインでこの名前は運命を感じると言ってもいいかもしれない。
エメ・スカーレット。今ではもう、懐かしく感じる名前の響だ。
「元はガラスやビーズを使用した平民向けのアクセサリーだったようだが、最近宝石を使った貴族向けの商品も作り始めたらしい」
「へぇ。スカーレット、ね」
平民女性の中にはたしかに踊り子や娼婦に憧れる人はいた。道端で大したお金にならない花を売るよりは、高級娼婦や売れっ子の踊り子の方が輝いているように見えるから。最終決定権は店や主人が握っているけど、それでも売れている間は本人の意見も強いから自由もある。
私みたいに落ちぶれたらそれこそ一瞬で最底辺だけどね。
だけど、お貴族様の世界で踊り子や娼婦に憧れる必要は無い。そんな世界にスカーレットの名前のブランドは不似合いな気がした。
この名前に他意なんて無いのかもしれないし、私も言うほど有名じゃなかった、なんてそれだけの話かもしれないけど。
「ありがとう。明日はこれに似合う服を選んでもらうことにするよ」
「それは楽しみだ。明日は仕事を切り上げて早く帰ってこよう」
「前から思ってたけど、お貴族様はいろいろ自由だよね」
「肝心な時に仕事をする以外はオマケみたいなものなんだ。自由と贅沢の代わりに名前と責任に縛られて逃げることは許されない」
肝心な時っていうのは、この侯爵家に求められているらしい有事の際ってことなんだろうけど、お貴族様の世界はやっぱりよく分からない。
甘いだけの世界なんて存在しない中で、自由と贅沢を満喫しつつ責任も何も無い今の私は世界一幸せな存在だ。
いつ終わるか分からない脆い橋の上に立ってはいるけど、と心の中で独りごちながら、私はまたひとつクッキーを放り込んだ。
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