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1.その美女の名は如月更紗
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舞台の裏で彼が疲れたように息を吐く姿を見るのには、もう慣れてしまった。それでも、心に走る痛みに慣れたわけではない。
「お疲れ様」
「君もね」
いたたまれなくなって労いを装った声を掛けると、彼は残ったエネルギーを振り絞るようにして笑った。
「君は……俺が好き?」
――好きだよ。本当に。心から。
「うん。好き」
どんなに言葉を尽くしても、彼は信じてくれない。だから、本心を一言に込めた。
「……知ってる。だって君はヒロインだから」
――ほら、そうやって私の気持ちに理由をつける。
『ヒロイン』だから『攻略対象』を好きなのは当然のこと、と彼は言いたいのだ。
そんな作られた関係性による気持ちではない、と何度説明しても彼は分かってくれなかった。
「生まれ変わったら……君と本当の恋がしたいな」
もう次の幕が開く。
また彼女たちは――シナリオの上で恋をする。
朝から災難だ。
「何無視してんだよ、今俺たちのこと見てただろ」
目の前には他校の不良が三人。
駅から出ようとしていたところ、たまたま目が合ってしまい、いちゃもんをつけられた。
(喧嘩するわけにはいかない……)
拳を強く握り込む。
「お、やる気か」
そのまま強く地面を蹴って走り出した。
(逃げるが勝ちって昔から言うしな)
「って、逃げるのかよ!」
「待てこらぁぁ!」
絹のような黒髪が風になびく。
道ゆく更紗を目にした人々が、彼女に目を奪われて動きを止める。
「……なんて綺麗なんだ」
「朝から良いものを見たわ」
「ああいう人を希代の美女って言うのね」
人を吸い込むような神秘的な瞳、高くありながらも華奢な鼻、思わず息を飲む赤ピンクの唇。手足は長く細いが、身体には魅力的な凹凸がある。
没個性的な紺の制服を身にまとっていても、それがどこか神聖なものに見えてくる。圧倒的な存在感と清廉さを放ち、周囲の空気を別世界のものに変えていた。
「ごめん!そこどいて!」
慌てた声が更紗の背中にかかる。穏やかな朝の空気が霧散した。
振り向くと、すぐ目の前に男の子が迫っていた。
「っ!」
一瞬身を強張らせたけれど、更紗はすぐに反応する。
地面を踵で蹴り、素早く道を譲って衝突を回避した。
「っと……ごめんな!」
更紗を避けようとして一歩分ふらつき、そのまま一言謝罪を残して彼は走り去って行った。
更紗の瞳が今しがたぶつかりそうになった彼の背中に向けられる。
「なんだったの?」
「待てコラァ!」
走り去った彼の後ろを、校則違反と一目で分かる着崩した制服の三人組が追いかける。どうやら最初に走ってきた男の子は、後ろの三人から逃げていたらしい。
「大丈夫かな、あの子。というか……なんかどっかで見たことがある気がしたんだけど……ん、これ……?」
ふと足元を見ると、そこには茶色いパスケースがぽつんと落ちていた。
「ミツイシカナタ……え、光石彼方?」
不躾ながらも定期券に書かれている名前を確認して、更紗は衝撃を受けた。
――光石彼方。最近出てきたばかりの新人アイドルだ。三人組ユニット・パッショナーズのセンターを務める十七歳。
「どっかで見たと思ったら……!」
更紗は髪を耳に挟み、四人が走って行った道を見据える。ちょうど角を左に曲がって行くところだった。
「あ、そっちは……」
四人の消えた道は、現在工事中のため行き止まりになっている。
いくら足が速くても、行き止まりでは逃げ切れない。
更紗は決断した。
――助けに行こう。
更紗は彼らを追わず、回り込むことにした。
しかし、一つ問題がある。とある私有地を横断して、向かい側の塀を乗り越えなければいけないのだ。
「どうか見つかりませんように!」
立派な門の前で、更紗は教会で祈るシスターのように両手を組んだ。門には『鷺ヶ原組』と達筆で書かれた表札が出ている。
目の前の敷地は、裏稼業を生業とする組織『鷺ヶ原組』の根城である。
(私の能力との相性は良さそうだけど、揉め事は起こらないに越したことはないし)
足音を殺して庭に回り込む。誰もいなかった。
ホッと一息ついて、一気に庭を突っ切った。そして石垣を見上げる。
(工事現場に行き当たった彼はきっと、逃げ道を求めてこの塀の向こうに来るはず)
「ん?誰だ、お前?」
「いっ……!」
さっさと塀を乗り越えよう、そう思って手を伸ばした矢先に声が掛かる。
(あちゃー、見つかっちゃった)
見ると、スーツを着込んだ男性が、庭用のサンダルを引っ掛けながら更紗の方に向かって来ていた。
「どこのもんだっ!テメェ!」
「わっ!」
話し合う気はないらしい。ほとんど殴りかかるような勢いで更紗の胸ぐらをつかむ。
(勝手に入っておいて殴り倒すのは申し訳ないし……あれをやろう)
更紗の目が柔らかく細まる。整った顔が作り出す極上の笑顔。
周囲の空気が――変わった。
魅了する笑顔
更紗の度を超えて美しい顔は、微笑むことで見た人間の心を鷲掴みにしてしまう。更紗をつかんでいた男も、更紗を視界に入れたまま惚けたように固まった。
「〈お願い。見逃して〉」
「……はい」
頬を赤く染めて更紗を解放する。
「ありがと。ばいばい」
自由になった更紗は予定通り、石垣に手を掛け乗り越えた。
ついていない時はとことんついていないらしい。
途中工事中の道に行き当たり、仕方なく通れる道を走って来たが行き止まりだった。
通りがかる人でもいてくれたらまだ良かったのだが、残念な事に誰ともすれ違うことはなかった。
「鬼ごっこは終わりだ」
「もう逃がさねぇぞ」
「大人しくしろ」
三人がじりじりとにじり寄る。その分だけ彼方も後ずさるが、スペースはすぐに尽きてしまう。
(殴るよりは殴られた方がマシか。あんまり大きな怪我はしたくないな)
万が一暴力問題を起こせば、今までの努力がすべて泡になって消えてしまう。それに他のメンバーにも迷惑がかかる。
歯を食いしばり、防御態勢に入る。
三人のうちの一人が胸ぐらをつかんだ、その時。
「っと……ジャストタイミングってやつかな」
声が聞こえたかと思うと、一瞬空が陰った。空を覆うように黒髪が広がる。
自分が置かれている状況も忘れて、彼方は夢中になってその影を目で追った。
(なんだ……なんなんだ、この生き物は)
人間と断じるにはあまりにも美しい造形で、悪魔というにはあまりにも清すぎる。
(天使……)
ドクン。
彼方は胸が高鳴るのを感じた。
「お疲れ様」
「君もね」
いたたまれなくなって労いを装った声を掛けると、彼は残ったエネルギーを振り絞るようにして笑った。
「君は……俺が好き?」
――好きだよ。本当に。心から。
「うん。好き」
どんなに言葉を尽くしても、彼は信じてくれない。だから、本心を一言に込めた。
「……知ってる。だって君はヒロインだから」
――ほら、そうやって私の気持ちに理由をつける。
『ヒロイン』だから『攻略対象』を好きなのは当然のこと、と彼は言いたいのだ。
そんな作られた関係性による気持ちではない、と何度説明しても彼は分かってくれなかった。
「生まれ変わったら……君と本当の恋がしたいな」
もう次の幕が開く。
また彼女たちは――シナリオの上で恋をする。
朝から災難だ。
「何無視してんだよ、今俺たちのこと見てただろ」
目の前には他校の不良が三人。
駅から出ようとしていたところ、たまたま目が合ってしまい、いちゃもんをつけられた。
(喧嘩するわけにはいかない……)
拳を強く握り込む。
「お、やる気か」
そのまま強く地面を蹴って走り出した。
(逃げるが勝ちって昔から言うしな)
「って、逃げるのかよ!」
「待てこらぁぁ!」
絹のような黒髪が風になびく。
道ゆく更紗を目にした人々が、彼女に目を奪われて動きを止める。
「……なんて綺麗なんだ」
「朝から良いものを見たわ」
「ああいう人を希代の美女って言うのね」
人を吸い込むような神秘的な瞳、高くありながらも華奢な鼻、思わず息を飲む赤ピンクの唇。手足は長く細いが、身体には魅力的な凹凸がある。
没個性的な紺の制服を身にまとっていても、それがどこか神聖なものに見えてくる。圧倒的な存在感と清廉さを放ち、周囲の空気を別世界のものに変えていた。
「ごめん!そこどいて!」
慌てた声が更紗の背中にかかる。穏やかな朝の空気が霧散した。
振り向くと、すぐ目の前に男の子が迫っていた。
「っ!」
一瞬身を強張らせたけれど、更紗はすぐに反応する。
地面を踵で蹴り、素早く道を譲って衝突を回避した。
「っと……ごめんな!」
更紗を避けようとして一歩分ふらつき、そのまま一言謝罪を残して彼は走り去って行った。
更紗の瞳が今しがたぶつかりそうになった彼の背中に向けられる。
「なんだったの?」
「待てコラァ!」
走り去った彼の後ろを、校則違反と一目で分かる着崩した制服の三人組が追いかける。どうやら最初に走ってきた男の子は、後ろの三人から逃げていたらしい。
「大丈夫かな、あの子。というか……なんかどっかで見たことがある気がしたんだけど……ん、これ……?」
ふと足元を見ると、そこには茶色いパスケースがぽつんと落ちていた。
「ミツイシカナタ……え、光石彼方?」
不躾ながらも定期券に書かれている名前を確認して、更紗は衝撃を受けた。
――光石彼方。最近出てきたばかりの新人アイドルだ。三人組ユニット・パッショナーズのセンターを務める十七歳。
「どっかで見たと思ったら……!」
更紗は髪を耳に挟み、四人が走って行った道を見据える。ちょうど角を左に曲がって行くところだった。
「あ、そっちは……」
四人の消えた道は、現在工事中のため行き止まりになっている。
いくら足が速くても、行き止まりでは逃げ切れない。
更紗は決断した。
――助けに行こう。
更紗は彼らを追わず、回り込むことにした。
しかし、一つ問題がある。とある私有地を横断して、向かい側の塀を乗り越えなければいけないのだ。
「どうか見つかりませんように!」
立派な門の前で、更紗は教会で祈るシスターのように両手を組んだ。門には『鷺ヶ原組』と達筆で書かれた表札が出ている。
目の前の敷地は、裏稼業を生業とする組織『鷺ヶ原組』の根城である。
(私の能力との相性は良さそうだけど、揉め事は起こらないに越したことはないし)
足音を殺して庭に回り込む。誰もいなかった。
ホッと一息ついて、一気に庭を突っ切った。そして石垣を見上げる。
(工事現場に行き当たった彼はきっと、逃げ道を求めてこの塀の向こうに来るはず)
「ん?誰だ、お前?」
「いっ……!」
さっさと塀を乗り越えよう、そう思って手を伸ばした矢先に声が掛かる。
(あちゃー、見つかっちゃった)
見ると、スーツを着込んだ男性が、庭用のサンダルを引っ掛けながら更紗の方に向かって来ていた。
「どこのもんだっ!テメェ!」
「わっ!」
話し合う気はないらしい。ほとんど殴りかかるような勢いで更紗の胸ぐらをつかむ。
(勝手に入っておいて殴り倒すのは申し訳ないし……あれをやろう)
更紗の目が柔らかく細まる。整った顔が作り出す極上の笑顔。
周囲の空気が――変わった。
魅了する笑顔
更紗の度を超えて美しい顔は、微笑むことで見た人間の心を鷲掴みにしてしまう。更紗をつかんでいた男も、更紗を視界に入れたまま惚けたように固まった。
「〈お願い。見逃して〉」
「……はい」
頬を赤く染めて更紗を解放する。
「ありがと。ばいばい」
自由になった更紗は予定通り、石垣に手を掛け乗り越えた。
ついていない時はとことんついていないらしい。
途中工事中の道に行き当たり、仕方なく通れる道を走って来たが行き止まりだった。
通りがかる人でもいてくれたらまだ良かったのだが、残念な事に誰ともすれ違うことはなかった。
「鬼ごっこは終わりだ」
「もう逃がさねぇぞ」
「大人しくしろ」
三人がじりじりとにじり寄る。その分だけ彼方も後ずさるが、スペースはすぐに尽きてしまう。
(殴るよりは殴られた方がマシか。あんまり大きな怪我はしたくないな)
万が一暴力問題を起こせば、今までの努力がすべて泡になって消えてしまう。それに他のメンバーにも迷惑がかかる。
歯を食いしばり、防御態勢に入る。
三人のうちの一人が胸ぐらをつかんだ、その時。
「っと……ジャストタイミングってやつかな」
声が聞こえたかと思うと、一瞬空が陰った。空を覆うように黒髪が広がる。
自分が置かれている状況も忘れて、彼方は夢中になってその影を目で追った。
(なんだ……なんなんだ、この生き物は)
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