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14.花壇のスイカ収穫

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花壇のスイカが少し大きくなってきた頃、

「私が交配したスイカ大きくなってきたよ」

と喜び勇んで言うと、

「イヤイヤイヤイヤ・・俺やから。交配したの・・・

困るなあ。お母さんは、なんでも自分の手柄にしたがるからなあ・・」

と私の連れ合いは、子どもたちのたちの前で、まことしやかに言う。

イヤイヤイヤイヤ・・・あなたのお母さんではありませんから私・・・

と言う言葉を飲み込んではいるが、

「絶対、私が交配したのが大きくなってるから。

手柄にしたがっているのはお父さんの方だよね」

と、やはり大人気なくも主張する。

で、気がつくと、私も自分のお父さんでもないのに、

お父さんと呼んでいるのに気がつく・・

結局、(我が子の)お父さんというようなカッコ付きの呼び方であると、

お互い了解しているということか。

さて、スイカについては、まあ、どっちが交配したのが成功したのかは分からないけど、

とにかく大きく育っているのだから万々歳だ。


カレンダーを見ると、今日は友引である。

雨は降っているが・・いや風もかなり吹いている・・台風も近づいているが、

それでも、私が交配した可愛いスイカとすれば受粉から50日!

収穫しごろである。

収穫するとなると、ちょっと尻込みしている連れ合いを横目で見ながら、

思いっきりよくハサミでツルを切り収穫。

結構、ずっしりとした感じのスイカを両手で大事に抱えて流し台に運ぶ。

「よくぞ立派に育ってくれたねぇ」

泥を落とし丁寧に水で流す。

つるりとしたスイカの表面を撫でるようにして丁寧に洗う。

キッチンペーパーで水分を拭き取っていると、ツヤツヤしたスイカが更に

いとおしく見えてくる。

う、美しい!

更に、アルコール除菌ティッシュで表面を拭いてから、

巻き尺で大きさを計測。

直径22センチ、周囲は72センチ。

なんと立派なスイカに育ってくれたことか。

冷蔵庫に入れると、その存在感が半端ない。

うふふ。

しっかり冷やしてから食べよう!!

大きく育ってくれてありがとうね。

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