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週刊なにがしインターナショナル
スポ根は万民受けする
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「つまり俺が言いたのは」
「はいはい」
「アメリカ人の女の子が主人公の、サッカー漫画は受けると」
「受けますかねぇ」
「いやいや日本じゃ受けないよ」
佐々木が手を振る。
「アメリカで」
「アメリカで」
「アメリカだと、女子サッカー人気だから、女の子はみんなやってるから」
「なんでみんなやってんすかね?」
「分かんないけど、恐らく男子はアメフトやって、女子はアメフトの代わりにみたいなことじゃないの」
「そうなんですかね」
吉田は首を捻る。
「なんだろう・・・・・日本で言うといさぁ、男子は野球をやって女子はソフトボールやる感じ」
「ハハハハッ、そういう感じ」
そう言う感じ、と佐々木は頷く。
「ただ、先輩」
「うん?」
「イメージなんですけど」
「ああっ」
「アメリカのスポーツやってる子は、漫画読まないんじゃないんですか?」
ハハハハハッ、と佐々木は笑う。
「偏見」
「偏見ですか?」
「アメコミってさぁ、スポ根とか無いのかねぇ」
「どうなんでしょうねぇ」
「スーパーヒーローものだけなのかねぇ」
ううううっと吉田が唸る。
「あの絵の感じで、スポーツやっても良さそうだけどね」
「そうですか?まぁそうですかねぇ」
「まぁ今言った女子サッカー漫画は、当然アメリカ人をキャプテン翼の作者の弟子にさせて、暖簾分けでなんだけどね」
「ハハハハッ当然ですね」
「だから他にもさぁ、野球だとかバスケだとかバレーだとか、これは球技の方のね」
「踊る方のも少女漫画でありますよ」
吉田が指をクルクル回す。
「まぁまぁそれでも良いけど、とにかくね」
「はい、とにかく」
「それが盛んな国でさぁ、その国の漫画好きを日本に呼んで、日本の漫画家に弟子入りさせて、漫画の書き方教えて、その国でその漫画を描くのね」
「はいはいはい」
「あの・・・ボクシングのはじめの一歩ってあるじゃん」
「はいはい、ありますね」
「中南米のさぁ、メキシコの漫画好きの人をさぁ・・・・」
「弟子入りさせて」
「弟子入りさせて」
佐々木が頷く。
「戻ってさぁ、メキシコのボクサーの漫画を描く訳よ」
ハハハハハッと吉田が笑い、
「それは普通に読みたいですね」
と言う。
「読みたいだろう」
と佐々木が言う。
「そのメキシコの貧困街でさぁ」
「はいはい」
「薬(やく)の売人がウロチョロしてて」
「そうですね」
「父親が酒呑みで」
「はいはい」
「母親を殴るか出て行くかどっちかで」
「ハハハハッ、王道ですね」
「母親が女手一つで育てる訳だよ」
「はじめの一歩もそうですけどね」
そうだっけ?と佐々木が言うと、そうですよ、母子家庭ですよ、と吉田が答える。
「まぁ亡くなった父親は善人ですけどね」
「で、強くなるしかない男の子が、ボクシングで強くなっていくわけよ」
「燃える展開ですねぇ」
「八百長みたいなこと強いられたり」
「はいはい」
「元チャンピオンの息子の天才ボクサーがいて」
「当然当然」
「でもここの親子も実は、確執があって」
「ハハハハッ、面白いですねぇ」
「面白いだろ?」
「それ別に日本でも受けますよ、メキシコ人の漫画家が、メキシコ向けに作らなくても」
「ああそうか」
「はいはい」
「アメリカ人の女の子が主人公の、サッカー漫画は受けると」
「受けますかねぇ」
「いやいや日本じゃ受けないよ」
佐々木が手を振る。
「アメリカで」
「アメリカで」
「アメリカだと、女子サッカー人気だから、女の子はみんなやってるから」
「なんでみんなやってんすかね?」
「分かんないけど、恐らく男子はアメフトやって、女子はアメフトの代わりにみたいなことじゃないの」
「そうなんですかね」
吉田は首を捻る。
「なんだろう・・・・・日本で言うといさぁ、男子は野球をやって女子はソフトボールやる感じ」
「ハハハハッ、そういう感じ」
そう言う感じ、と佐々木は頷く。
「ただ、先輩」
「うん?」
「イメージなんですけど」
「ああっ」
「アメリカのスポーツやってる子は、漫画読まないんじゃないんですか?」
ハハハハハッ、と佐々木は笑う。
「偏見」
「偏見ですか?」
「アメコミってさぁ、スポ根とか無いのかねぇ」
「どうなんでしょうねぇ」
「スーパーヒーローものだけなのかねぇ」
ううううっと吉田が唸る。
「あの絵の感じで、スポーツやっても良さそうだけどね」
「そうですか?まぁそうですかねぇ」
「まぁ今言った女子サッカー漫画は、当然アメリカ人をキャプテン翼の作者の弟子にさせて、暖簾分けでなんだけどね」
「ハハハハッ当然ですね」
「だから他にもさぁ、野球だとかバスケだとかバレーだとか、これは球技の方のね」
「踊る方のも少女漫画でありますよ」
吉田が指をクルクル回す。
「まぁまぁそれでも良いけど、とにかくね」
「はい、とにかく」
「それが盛んな国でさぁ、その国の漫画好きを日本に呼んで、日本の漫画家に弟子入りさせて、漫画の書き方教えて、その国でその漫画を描くのね」
「はいはいはい」
「あの・・・ボクシングのはじめの一歩ってあるじゃん」
「はいはい、ありますね」
「中南米のさぁ、メキシコの漫画好きの人をさぁ・・・・」
「弟子入りさせて」
「弟子入りさせて」
佐々木が頷く。
「戻ってさぁ、メキシコのボクサーの漫画を描く訳よ」
ハハハハハッと吉田が笑い、
「それは普通に読みたいですね」
と言う。
「読みたいだろう」
と佐々木が言う。
「そのメキシコの貧困街でさぁ」
「はいはい」
「薬(やく)の売人がウロチョロしてて」
「そうですね」
「父親が酒呑みで」
「はいはい」
「母親を殴るか出て行くかどっちかで」
「ハハハハッ、王道ですね」
「母親が女手一つで育てる訳だよ」
「はじめの一歩もそうですけどね」
そうだっけ?と佐々木が言うと、そうですよ、母子家庭ですよ、と吉田が答える。
「まぁ亡くなった父親は善人ですけどね」
「で、強くなるしかない男の子が、ボクシングで強くなっていくわけよ」
「燃える展開ですねぇ」
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「はいはい」
「元チャンピオンの息子の天才ボクサーがいて」
「当然当然」
「でもここの親子も実は、確執があって」
「ハハハハッ、面白いですねぇ」
「面白いだろ?」
「それ別に日本でも受けますよ、メキシコ人の漫画家が、メキシコ向けに作らなくても」
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