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政景がどこに向かったか、勿論、景虎は分かっている。
困った時に行く所など、越後一の知恵者、宇佐美定満のところしかない。
定満が政景に与える知恵は、国衆地侍たちに、今後景虎に逆らわないと言う誓詞と、それを保証する人質を出すよう説得する事だ。
政景は戸惑うだろう。
我の強い国衆たち、特に揚北衆などが、そんな要求飲むわけが無い。
そこで更に、定満が策を授ける。
国衆たちが誓詞と人質を差し出す変わりに、景虎に本庄実乃の奉行解任を要求すると言うものだ。
これなら国衆たちも、自分たちの要求を景虎が聞く代わりに、忠義を尽くすという建前が出来る。
面子が立つと言うことだ。
景虎としても仕方がないが、受け入れるしかない。
もう実乃は切るしかないと諦めている。
本庄実乃に対して情はある。
初陣の頃から自分に付き従ってくれたし、兄晴景に謀叛を起こした時も協力してくれた。
金津新兵衛義旧亡き後、景虎にとっては、最も近しい家臣だ。
そして家中の中で誰よりも、景虎に忠実である。
自分に忠実な実乃を切って、自分の言うことを聞かない国衆たちの面子を立てると言うのは、景虎としても腹立たしい。
だがこれが駆け引きだ。
切る時には情を切る。
これが出来ねば、主君では無い。
そう思い、景虎は決断した。
困った時に行く所など、越後一の知恵者、宇佐美定満のところしかない。
定満が政景に与える知恵は、国衆地侍たちに、今後景虎に逆らわないと言う誓詞と、それを保証する人質を出すよう説得する事だ。
政景は戸惑うだろう。
我の強い国衆たち、特に揚北衆などが、そんな要求飲むわけが無い。
そこで更に、定満が策を授ける。
国衆たちが誓詞と人質を差し出す変わりに、景虎に本庄実乃の奉行解任を要求すると言うものだ。
これなら国衆たちも、自分たちの要求を景虎が聞く代わりに、忠義を尽くすという建前が出来る。
面子が立つと言うことだ。
景虎としても仕方がないが、受け入れるしかない。
もう実乃は切るしかないと諦めている。
本庄実乃に対して情はある。
初陣の頃から自分に付き従ってくれたし、兄晴景に謀叛を起こした時も協力してくれた。
金津新兵衛義旧亡き後、景虎にとっては、最も近しい家臣だ。
そして家中の中で誰よりも、景虎に忠実である。
自分に忠実な実乃を切って、自分の言うことを聞かない国衆たちの面子を立てると言うのは、景虎としても腹立たしい。
だがこれが駆け引きだ。
切る時には情を切る。
これが出来ねば、主君では無い。
そう思い、景虎は決断した。
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