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虎千代
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長尾平三景虎、のちの上杉謙信は、越後の守護代、長尾為景の末子として生まれる。
幼名、虎千代。
虎千代が六歳の時、父の為景は家督を長子の晴景に譲り隠居した。
その時に虎千代も、長尾家の菩提寺である林泉寺に入る。
武家の末子が寺に入るのは、珍しいことでは無い。
一つには、僧になることにより、一族全体の功徳を積むと言うこと。
また、仏門で出世し、寺社勢力を取り込むと言うこと。
そして僧籍に入ることで、家督争いを避けると言うこと。
虎千代は寺で、真面目に修行には励まなかった。
身体は小さいが腕白で、いつも寺を抜け出し、近所の子供達と遊び回っていた。
遊びは大概、合戦ごっこだった。
二組に分かれ大将を決め、棒っきれを武器に、毎日、遊んでいた。
ごっこであっても、虎千代は負けるのが嫌で、いつも勝つまでやっていた。
そして勝つにはどうするか?と言うことばかり、考えていた。
しまいには箱庭を作り、部屋の中で、どうすれば勝てるか、一人で将棋の駒を使って考える。
そんな事までしていた。
虎千代は、そう言う子供であった。
幼名、虎千代。
虎千代が六歳の時、父の為景は家督を長子の晴景に譲り隠居した。
その時に虎千代も、長尾家の菩提寺である林泉寺に入る。
武家の末子が寺に入るのは、珍しいことでは無い。
一つには、僧になることにより、一族全体の功徳を積むと言うこと。
また、仏門で出世し、寺社勢力を取り込むと言うこと。
そして僧籍に入ることで、家督争いを避けると言うこと。
虎千代は寺で、真面目に修行には励まなかった。
身体は小さいが腕白で、いつも寺を抜け出し、近所の子供達と遊び回っていた。
遊びは大概、合戦ごっこだった。
二組に分かれ大将を決め、棒っきれを武器に、毎日、遊んでいた。
ごっこであっても、虎千代は負けるのが嫌で、いつも勝つまでやっていた。
そして勝つにはどうするか?と言うことばかり、考えていた。
しまいには箱庭を作り、部屋の中で、どうすれば勝てるか、一人で将棋の駒を使って考える。
そんな事までしていた。
虎千代は、そう言う子供であった。
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