冬の窓辺に鳥は囀り

ぱんちゃん

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tapestries. 閨は二人だけのもの②

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唇の僅かな隙間をぬってフォルティス様の舌がぬるりと入り込んでくる。
それはゆっくりと僕の舌に絡みつき、その蠢きに合わせて動きを辿ると、頭の中が蕩けていくような気持ちよさがある。
ちゅくちゅくと隙間なく舌を絡め合わせながらぬるぬると動き、もうどちらのものか分からない唾液が溢れて口の端を伝う。

やんわりと背に回された手は上から下へと撫でさすられ、温かい掌の熱が肌をまさぐる。
最初のうちは安心感が強かったのに、いつの間にかゾクゾクとした快感がお腹の中に集まっていて、僕の中心は少しの刺激の度に、もうズクズクと痛い程だ。
腰から滑らせた手がお尻の肉を柔く揉みながら上に上がり、また下がって太ももの裏側をスルリと撫でられるとゾワゾワとした快感が背中を伝って脳に届く。

「は…ぁ…。」

口を離すと息継ぎの間に声がもれる。
頬にキスされ、唇を啄まれ、また深く舌が入り込んでくる。


コルスを去って暫くしてから、僕は急に身長が伸びた。
トーナメントの時期にはフォルティス様の肩口にあった僕の頭は、今では僅かに足らないだけで殆ど同じくらいの高さになった。
こうして膝立ちで向かい合っていても難なくキスが出来ることに、僕は内心すごく喜んでいる。

「ぁ……んむぅ……。」

お尻の肉を揉まれるたびに、くにくにと前が擦られて口を塞がれているのに声がもれる。
先走りがぬるぬるとお互いのお腹についていて、僅かな動きでも意識が朦朧とするほど気持ちいい。
フォルティス様のペニスが僕のお腹にあたっている。その熱と硬さが、同じ気持ちでいることの証明の様に感じられて、僕の気持ちを嬉しさで満たしてくれる。

「どこを触っても気持ちいい…。」

背中をまさぐられながら、耳元で囁かれる少し掠れた声。
途端にゾクゾクと背筋がわなないて、頭の芯がしびれてしまう。
あやす様に揉まれているお尻の肉も、なんだか段々と気持ちよくなってきて、ふわふわとする頭と身体を自分の膝では支えていられない。

熱い身体に包まれて、とろける様な気分にさせられて。フォルティス様の瞳を見れば優しいだけじゃない強い力が籠ってて。僕はどうしていいかわからなくなる。
こんなにぴったりくっついているのに、もっともっとくっ付きたくて堪らないような。どろどろに溶けて混じり合ってしまいたいような。そんな居てもたってもいられない感じ。

「すき……ぁっ……すき…」

何度言っても足りない程、僕の心から溢れてくる。
ふふと笑う顔が愛しくて、抱きしめる腕がぎゅうと力強くなるのが嬉しくて、なんだか分からないけど泣きたい気持ちになってくる。


「うつ伏せになって。」

そう言って身体を支えてくれながら、僕がうつ伏せになる間も、フォルティス様は絶えず僕の身体に優しく触れる。
その大きくて温かい手が触れる度、蕩けてぼんやりしている頭が気持ちいいと声を上げる。
これからされるだろうお尻の穴への施しを思うと、少し怖い。
けれどその不安を無くしてくれようとする、フォルティス様の気持ちが痛い程伝わってきて、僕はされるがままに下肢を膝立てにする。

フォルティス様になら大丈夫っていう安心感が、僕の中には確かにある。


フォルティス様が、僕のお尻を両手で丸く撫でる。

「は…ん…」

その手が太ももに降りたり内ももを撫で上げる度にゾクゾクと背がわななき、僕の口からは自然と甘い声がもれ、そのいやらしさに自分でもびっくりしてしまう。

背中に覆いかぶさるようにして、フォルティス様が音を立ててキスをしていく。

「ぁあっ」

時々ピリッとした痛みが走って、その甘い刺激に高く声がでる。

「かわいい。」

僕のがさついた声。
変声期が終っても、戻らない声の艶。
そんな声で喘ぐ僕を、フォルティス様は可愛いと言ってしきりとキスを降らせてくる。
お腹を抱きかかえるように撫でられ、あと僅かで触れそうなもどかしさに、ズクズクと痛い程硬い僕のペニスが、触って欲しいと揺れてしまう。

ふいに、陰嚢を掠る様に突き出された熱の塊が、ぬるつきながら濡れそぼった裏側を擦ってゆき、その突然の気持ちよさに僕は高く嬌声を上げた。

「ああっ!」

背中に抱き着いているフォルティス様が、耳元でうっとりと漏らした吐息にゾクゾクと脳が霞む。
足を閉じるよう促されると、フォルティス様の大きいペニスを挟んだまま僕のそれとぴったり重なる。
大きな手がその二本を包むと、ふわっと甘い香りがしてぬるぬるとした液が塗り込められ頭が白くなるような快感に僕は声を上げた。

筒状にしたフォルティス様の掌が二本を掴んだままで、腰をゆっくり揺する度、僕のペニスの裏側を、擦っては去り、擦っては去っていく。
握られているのにそこはぬるぬるとぬるつき、何のつかえもなく僕の硬く敏感な肉を擦る。

「ああっ……あっ……んはぁっ……」
「は…ぁ…。かわいい。きもちいいね?」
「ああぁ……きもち……きもちいぃ……」

耳元のフォルティス様の声。促されるように言われるまま言葉を繰り返してしまう。
快感が腰の中に溜まっていき、じんじんと熱く膨張していく。

「んあっ!」

身体を支えるためのフォルティス様の右手が、ふいに胸の突起を擦り、急に快感が増した。
くにくにと尖った先を捏ねられ、僕の意識が上に昇っていこうとする。

「ふぉる……でちゃう…もう、ぼくっ……」
「イクって言って…。はっ…。出す時は、そう言って教えて。」

「ぁ……ぅあ……、ぃ、くっ……い、くぅぅ…っ!!」

頭の中が、眩しい白に塗りつぶされたようだった。
吐き出した時の激しい快感の波は、腰から背筋を駆け抜け、頭の先を突き抜けてゆく。

「可愛い。愛してる。可愛いよ。」

太ももがガクガクと小刻みに震えていた。
つぶれるようにベッドに身体を投げ出して、はぁはぁと荒い息をつく。
肩越しにフォルティス様を見ると、満足気な笑みを浮かべながら、肩や頬や頭にキスの雨を降らせてくる。
やんわりと上向かされ、唇を啄まれ。優しくちゅっちゅと音をさせながら、嬉しそうにふふと笑う。

「すき…。大好き…。」

なんだか無性に胸に溢れてきて、僕は思わずそう言った。
蕩けるグレーの瞳が、ゆるゆるに緩んで、僕を丸ごと溶かすみたいにねっとりと舌を挿し入れてくる。

追い立てる様な熱が去り、冴えようとする頭が行きつ戻りつふわふわしている。
口の中のぬるぬるとした気持ちよさ。
出したばかりなのに、フォルティス様の熱を押し付けられて少しずつ疼いてくる。

「うしろ、少し触るよ。」


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