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51.心に潜む闇の影
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僕にとって未来とは、真っ暗で、底の無い闇の上に張る、薄氷のようなイメージだ。
見えない先にぞっとして、僕はずっと目を逸らしたまま生きてきた。
なんの確約もなく、茫漠とした僕の未来。
けれど僕に、フォルティス様は選択肢をくれたのだ。
もう、目を逸らしたままでいることは出来ない。
先生の執務室に入るのは、随分と久しぶりだった。
時間さえ許せば、先生はいつでも、どこででも話を聞いてくれる。
執務室で話をするのは、特別な時だけ。
特別真剣に話を聞いてもらいたい時だけ、僕らはここを訪れる。
先生は僕を椅子に座らせ、ゆっくりとした動作でお茶の準備をする。
ガラス瓶から、木のスプーンで茶葉を2杯。
それをポットに落とすと、ちょうど沸いたお湯を注ぐ。
僕は先生の流れる様な手元を、つぶさに見つめていた。
蒸らしている間に先生と目が合うと、優し気にほほ笑まれ、僕もつられてにこりとする。
僅かに赤みのあるお茶を、少しずつ交互に2つのカップに注ぐと、ふわりといい香りが漂ってくる。
カップを差し出され、、熱いお茶にふぅふぅと息を吹きかけ。
こくりと一口飲み込むと、僕は自分の体の力が抜けて、酷くほっとしていることに気が付いた。
カップの中のお茶が無くなるまで、僕は何も考えず、時折先生と微笑みを交わしながら、静かな時間を過ごした。
「さて…。」
コトリとカップをテーブルに置くと、先生が口を開く。
僕のお腹はホカホカと温かく、さっきまでの思考の渦はすっかりと凪いでいた。
「ルーメン小隊長から、騎士の誓いをされたのかな?」
先生の言葉に、僕の頬がカッと熱くなり、ぎこちなく頷く。
なんとなく先生の目を見られなくて、テーブルの木目をじっと眺め、やっぱり気になって顔を上げた。
先生の紫の瞳は柔らかく僕を見つめていて、そして真面目な顔で頷いた。
「何を不安に思っているのかな?」
ああ、と。僕は安堵の溜息を吐く。
僕はほっとして、胸にくすぶる思いを吐き出した。
「僕は、自分の未来に何が待っているのか、何もわからないんです。」
「ふむ。」
「フォルティス様からの言葉は、すごく、すごく嬉しくて…。僕も、あの…、フォルティス様が、好きなんです。」
言いながら、煮えてくる顔を腕で隠す。
「けれど、僕はコルスで、教会と契約しています。返事をしていいのかどうか、わからなくて……。」
それきり、僕の言葉は続かなかった。
黙ってしまった僕に、オーフェン先生は真面目な顔で頷く。
「では、順番に話をしよう。」
「まず、君は今、コルスとして教会と契約をしているね。あと3ヶ月で、15歳の誕生日だ。そこで一度契約は切れることになる。」
僕は先生の言うことを、頭の中で反芻しながら頷きを返す。
「ルーメン小隊長の求婚は、まぁ、あくまで勝てばということだけど、建国祭の翌日にあるトゥルネイの後になる。その時君は、まだ契約中の身だ。けれど、『アウラヴェール』に限っては、教会も騎士のルールに則ることになっている。」
「女神の化身は女神と同義だ。君はその日は、『中央教会のセレス』ではなく、『セレス・アズユール』でもなく、『フォルティス・ルーメンのアウラヴェール』になる。」
フォルティス様のアウラヴェール
僕はじわじわと全身が熱くなっていった。
心がそわそわして、嬉しいような、居てもたってもいられない感じ。
なのになぜだか、不安な気持ちもあって、落ち着かなかった。
「大丈夫。まだ時間はある。ちゃんと気持ちに向き合っていこう。」
「求婚を受けたとしても、すぐに伴侶になれるわけではない。少なくとも15歳の誕生日までは、君は契約の中にあるからね。」
「『伴侶の誓い』をするには、まず、君の父親であるアズユール司祭の許可が必要になる。成人していても18歳未満の婚姻では親の承諾がないと出来ないんだ。その後も色々と準備が必要だから、どういう風になるかは、その時々でルーメン小隊長と話す必要がある。」
「とりあえず、ひとまず君は、15歳までは現状を維持することになる。」
先生は、僕がちゃんと理解しているのか、紫の瞳で問うてくる。
僕は頷きながら、心の中のざわめきに耳を傾ける。
「先生…。もし15歳の誕生日が来ても、僕の声が今のままなら。契約は…続くんですか?」
「居てくれれば、私達は嬉しいけれど…。それを決めるのは、セレス。君次第だ。」
先生は、凄く優しい目をしていた。
僕は急に、心細くなる。
じわっと目が潤んで、なぜ涙が出てきたのかと狼狽えてしまう。
先生が、ふふっと、微かに笑う。
「さぁそれは、まだ考える時間がある。君の未来、君の選択肢について、もう少し話をしよう。」
「一般に、貴族の子息と婚姻を結ぶと、爵位の継承順位が高い人物の伴侶ほど、特別な教育を施されることになる。その家の中に入り、貴族としての知識や立ち居振る舞いを学び、互いにその義務を負っていくことになる。」
「ルーメン小隊長は、伯爵家の子息とはいえ四男だから、貴族としての地位は無いに等しい。どちらかと言えば騎士として地位が確立している。だから伴侶となっても貴族社会に出ていくことはない。」
「…なら、僕が何にもならずに、ただの僕としてフォルティス様と結婚したら、どうなるんでしょう。」
「ふむ。その場合一般的に騎士の伴侶は、騎士の家で暮らすことになると思う。確かルーメン小隊長は、王都に屋敷を持っているはずだよ。」
何の力も持たずに婚姻を結べば、僕は王都のお屋敷に住むことになるのだろうか。
そのお屋敷で僕は一人、フォルティス様の帰りを待つことになる?
ふいに、南の森から帰還した時の、酷くやつれた横顔を思い出す。
同じ城内に居てすら、僕は遠くから見守ることしかできなかった。
フォルティス様が近づいてきてくれるのを、ただ待つしかできなかったのだ。
王城からも離れ、急な任務に就くことも知らされず。
僕はただひたすら、フォルティス様の帰りを待たねばならないのだろうか。
テーブルに置かれていた僕の手に、オーフェン先生の手がふわりと重なる。
その温かさにはっとすると、途端に手のひらに鈍い痛みを感じた。
知らないうちに握りこんでいた僕の手のひらには、深く爪が食い込んでいたのだった。
「先生……。」
僕は呆然として、口を開く。
「僕は、フォルティス様の傍に居たい。」
「けれど伴侶になっても、家の中で無事を祈ることしかできないのなら、僕は違う方法を探したい。どんな場所に居ても、いつも傍に居られるように…。 たとえ……」
たとえ伴侶になれなくとも。
僕は、その一言を飲み込んだ。
涙がどんどんとせり上がり、静かにぼろぼろと零れていく。
あんなにも、幸せそうに笑ってくれたのに。
その笑顔を、たまらなく愛しいと思ったのに。
僕は自分から、その手を放そうとしている。
知らないことに目をつむり、フォルティス様の庇護の中に納まっているだけでいいというなら。
僕はそれを、選べないと思ってしまった。
何よりも、誰よりも。傍に居たいと願うのに。
二人だけの甘やかな空気の中に、囚われてしまいたいと思うのに。
それだけでずっと生きていたくないと、僕は思ってしまった。
僕は、なんでこんなことに気付いてしまったんだろう。
好きな人と伴侶になる未来を捨ててまで、自分の思いを貫こうとするなんて。
ローワン先生と共に歩んだ王城の世界。
僕にとっては果てしなく大きくとも、フォルティス様にとっては、狭く小さな世界なのだ。
そして僕の見知らぬ外の世界まで、フォルティス様は行ってしまう。
軽々と、駆けて行ってしまう。
僕を一人、置き去りにして。
僕はそれに、耐えられない。
知らぬ間に失うことを。
もう、二度と……
ざわりと、夢の気配が迫ってくる。
「セレス!!」
肩をぎゅっとつかまれて、僕ははっと先生の顔を見る。
「セレス。君の未来は、まだ何も決まっていない。選択肢は無限にある。」
「結論を急ぐ必要はないんだ。今確認しておくべきことは、一つだけ。いいかい?」
「君は、フォルティス・ルーメンを、どう思っている?」
「僕は…、僕、は……」
この気持ちを、何と呼べばいいのだろう。
僕は、フォルティス様を失いたくなかった。
生きていてくれさえすれば、他には何もいらなかった。
何という言葉で、声に出せばいいのだろう。
好きというだけでくくれない。
醜く、重い、この気持ちを。
見えない先にぞっとして、僕はずっと目を逸らしたまま生きてきた。
なんの確約もなく、茫漠とした僕の未来。
けれど僕に、フォルティス様は選択肢をくれたのだ。
もう、目を逸らしたままでいることは出来ない。
先生の執務室に入るのは、随分と久しぶりだった。
時間さえ許せば、先生はいつでも、どこででも話を聞いてくれる。
執務室で話をするのは、特別な時だけ。
特別真剣に話を聞いてもらいたい時だけ、僕らはここを訪れる。
先生は僕を椅子に座らせ、ゆっくりとした動作でお茶の準備をする。
ガラス瓶から、木のスプーンで茶葉を2杯。
それをポットに落とすと、ちょうど沸いたお湯を注ぐ。
僕は先生の流れる様な手元を、つぶさに見つめていた。
蒸らしている間に先生と目が合うと、優し気にほほ笑まれ、僕もつられてにこりとする。
僅かに赤みのあるお茶を、少しずつ交互に2つのカップに注ぐと、ふわりといい香りが漂ってくる。
カップを差し出され、、熱いお茶にふぅふぅと息を吹きかけ。
こくりと一口飲み込むと、僕は自分の体の力が抜けて、酷くほっとしていることに気が付いた。
カップの中のお茶が無くなるまで、僕は何も考えず、時折先生と微笑みを交わしながら、静かな時間を過ごした。
「さて…。」
コトリとカップをテーブルに置くと、先生が口を開く。
僕のお腹はホカホカと温かく、さっきまでの思考の渦はすっかりと凪いでいた。
「ルーメン小隊長から、騎士の誓いをされたのかな?」
先生の言葉に、僕の頬がカッと熱くなり、ぎこちなく頷く。
なんとなく先生の目を見られなくて、テーブルの木目をじっと眺め、やっぱり気になって顔を上げた。
先生の紫の瞳は柔らかく僕を見つめていて、そして真面目な顔で頷いた。
「何を不安に思っているのかな?」
ああ、と。僕は安堵の溜息を吐く。
僕はほっとして、胸にくすぶる思いを吐き出した。
「僕は、自分の未来に何が待っているのか、何もわからないんです。」
「ふむ。」
「フォルティス様からの言葉は、すごく、すごく嬉しくて…。僕も、あの…、フォルティス様が、好きなんです。」
言いながら、煮えてくる顔を腕で隠す。
「けれど、僕はコルスで、教会と契約しています。返事をしていいのかどうか、わからなくて……。」
それきり、僕の言葉は続かなかった。
黙ってしまった僕に、オーフェン先生は真面目な顔で頷く。
「では、順番に話をしよう。」
「まず、君は今、コルスとして教会と契約をしているね。あと3ヶ月で、15歳の誕生日だ。そこで一度契約は切れることになる。」
僕は先生の言うことを、頭の中で反芻しながら頷きを返す。
「ルーメン小隊長の求婚は、まぁ、あくまで勝てばということだけど、建国祭の翌日にあるトゥルネイの後になる。その時君は、まだ契約中の身だ。けれど、『アウラヴェール』に限っては、教会も騎士のルールに則ることになっている。」
「女神の化身は女神と同義だ。君はその日は、『中央教会のセレス』ではなく、『セレス・アズユール』でもなく、『フォルティス・ルーメンのアウラヴェール』になる。」
フォルティス様のアウラヴェール
僕はじわじわと全身が熱くなっていった。
心がそわそわして、嬉しいような、居てもたってもいられない感じ。
なのになぜだか、不安な気持ちもあって、落ち着かなかった。
「大丈夫。まだ時間はある。ちゃんと気持ちに向き合っていこう。」
「求婚を受けたとしても、すぐに伴侶になれるわけではない。少なくとも15歳の誕生日までは、君は契約の中にあるからね。」
「『伴侶の誓い』をするには、まず、君の父親であるアズユール司祭の許可が必要になる。成人していても18歳未満の婚姻では親の承諾がないと出来ないんだ。その後も色々と準備が必要だから、どういう風になるかは、その時々でルーメン小隊長と話す必要がある。」
「とりあえず、ひとまず君は、15歳までは現状を維持することになる。」
先生は、僕がちゃんと理解しているのか、紫の瞳で問うてくる。
僕は頷きながら、心の中のざわめきに耳を傾ける。
「先生…。もし15歳の誕生日が来ても、僕の声が今のままなら。契約は…続くんですか?」
「居てくれれば、私達は嬉しいけれど…。それを決めるのは、セレス。君次第だ。」
先生は、凄く優しい目をしていた。
僕は急に、心細くなる。
じわっと目が潤んで、なぜ涙が出てきたのかと狼狽えてしまう。
先生が、ふふっと、微かに笑う。
「さぁそれは、まだ考える時間がある。君の未来、君の選択肢について、もう少し話をしよう。」
「一般に、貴族の子息と婚姻を結ぶと、爵位の継承順位が高い人物の伴侶ほど、特別な教育を施されることになる。その家の中に入り、貴族としての知識や立ち居振る舞いを学び、互いにその義務を負っていくことになる。」
「ルーメン小隊長は、伯爵家の子息とはいえ四男だから、貴族としての地位は無いに等しい。どちらかと言えば騎士として地位が確立している。だから伴侶となっても貴族社会に出ていくことはない。」
「…なら、僕が何にもならずに、ただの僕としてフォルティス様と結婚したら、どうなるんでしょう。」
「ふむ。その場合一般的に騎士の伴侶は、騎士の家で暮らすことになると思う。確かルーメン小隊長は、王都に屋敷を持っているはずだよ。」
何の力も持たずに婚姻を結べば、僕は王都のお屋敷に住むことになるのだろうか。
そのお屋敷で僕は一人、フォルティス様の帰りを待つことになる?
ふいに、南の森から帰還した時の、酷くやつれた横顔を思い出す。
同じ城内に居てすら、僕は遠くから見守ることしかできなかった。
フォルティス様が近づいてきてくれるのを、ただ待つしかできなかったのだ。
王城からも離れ、急な任務に就くことも知らされず。
僕はただひたすら、フォルティス様の帰りを待たねばならないのだろうか。
テーブルに置かれていた僕の手に、オーフェン先生の手がふわりと重なる。
その温かさにはっとすると、途端に手のひらに鈍い痛みを感じた。
知らないうちに握りこんでいた僕の手のひらには、深く爪が食い込んでいたのだった。
「先生……。」
僕は呆然として、口を開く。
「僕は、フォルティス様の傍に居たい。」
「けれど伴侶になっても、家の中で無事を祈ることしかできないのなら、僕は違う方法を探したい。どんな場所に居ても、いつも傍に居られるように…。 たとえ……」
たとえ伴侶になれなくとも。
僕は、その一言を飲み込んだ。
涙がどんどんとせり上がり、静かにぼろぼろと零れていく。
あんなにも、幸せそうに笑ってくれたのに。
その笑顔を、たまらなく愛しいと思ったのに。
僕は自分から、その手を放そうとしている。
知らないことに目をつむり、フォルティス様の庇護の中に納まっているだけでいいというなら。
僕はそれを、選べないと思ってしまった。
何よりも、誰よりも。傍に居たいと願うのに。
二人だけの甘やかな空気の中に、囚われてしまいたいと思うのに。
それだけでずっと生きていたくないと、僕は思ってしまった。
僕は、なんでこんなことに気付いてしまったんだろう。
好きな人と伴侶になる未来を捨ててまで、自分の思いを貫こうとするなんて。
ローワン先生と共に歩んだ王城の世界。
僕にとっては果てしなく大きくとも、フォルティス様にとっては、狭く小さな世界なのだ。
そして僕の見知らぬ外の世界まで、フォルティス様は行ってしまう。
軽々と、駆けて行ってしまう。
僕を一人、置き去りにして。
僕はそれに、耐えられない。
知らぬ間に失うことを。
もう、二度と……
ざわりと、夢の気配が迫ってくる。
「セレス!!」
肩をぎゅっとつかまれて、僕ははっと先生の顔を見る。
「セレス。君の未来は、まだ何も決まっていない。選択肢は無限にある。」
「結論を急ぐ必要はないんだ。今確認しておくべきことは、一つだけ。いいかい?」
「君は、フォルティス・ルーメンを、どう思っている?」
「僕は…、僕、は……」
この気持ちを、何と呼べばいいのだろう。
僕は、フォルティス様を失いたくなかった。
生きていてくれさえすれば、他には何もいらなかった。
何という言葉で、声に出せばいいのだろう。
好きというだけでくくれない。
醜く、重い、この気持ちを。
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