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第百八十三話 5階層の守護者
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恋する乙女達の密やかな会話を知らない二人は、今日も5階層へと来ていた。
サイリールはサーシャについては少し知っているけれども。
「さて、今日もがんばろー」
アソートのそんな元気な声にサイリールも答える。
「5階層攻略を始めてもうすぐ1ヶ月が経つね」
「そうだねー。結構時間がかかっちゃったね」
「最初の頃よりは大分倒す速度は上がったけど、簡単とは言えないからね」
最初の頃に比べると、遥かに討伐速度は上がっているのだが、どうしても黒騎士や、女性型に止めを刺すのはサイリールしか出来ないので多少の時間はかかってしまう。
それでも、黒騎士の関節潰しなどはアソートのみであっさり行えるようになったので当初の半分以下の時間で討伐は出来ているのだ。
「残りはどのくらい?」
「そうだね、えーと、後10パーティと守護パーティかな」
「そっか、あとちょっとだね。守護パーティは何がいるのかな」
「ちょっと面倒な感じだよ。ローブの上位版かな?頭に王冠をのせたローブと、あの女性型が2体、普通のローブが4体、黒騎士が8体だね。これはどうするかなぁ」
「うわー。確かにちょっと面倒だねぇ」
実際、彼らにとっては少しだけ面倒なだけなのだ。
しかし普通の人間のAランクであれば死を覚悟してなお倒せないだろう。
そもそもこの5階層のモンスターはAランクであろうが人間では討伐は不可能なのだ。
犠牲ありきでBランクを大量に用意して壁にしながらであれば一応可能だろうが、どれだけのBランクが死ぬか分かったものではない。
それに多大な犠牲を出した所で、守護者を倒すのは不可能だろう。
普通の人間にとってはそれだけあの女性型の能力は厳しい物だし、黒騎士の全身鎧は倒しにくく、ローブの遠距離攻撃は厄介なのだ。
そして守護者に至っては次元が違うので人間では無理であろう。
「そういえば、ここで終わり?それとも6階があるのかな?」
「ああ、ここで終わりだね。良かったよ、10階までなくて」
「ほんとだねぇ。じゃあダンジョンコアは守護者部屋にあるのかな?」
「うん、そうだね。宝箱と、その後ろに……なんだろう?大きい水晶?みたいなのがあるね」
「へー!早く見てみたいなぁ」
「ははは、そうだね。結構綺麗だと思うよ。根元から切ってみて砕けなかったら記念に持って帰る?」
「ああ、それはいいね!サーシャ達にも見せてあげたいし」
そうして二人は守護者部屋へ行く前に残った10パーティの討伐をしていった。
ちなみにサイリールは1ヶ月、もしくは2ヶ月ごとにダンジョンから出て屋敷へと戻るという工作はきちんと行う予定である。
すでに1ヶ月が経った頃に1回工作を行ってはいる。
3階層から5階層まで2ヶ月程で攻略してしまっているのでコアを破壊した後もしばらくは工作が必要にはなるだろう。
ガシャリと音を立てて崩れ落ちる黒騎士。
「ふぅ。これで最後かな?」
「そうだね、後は守護者だけだね」
守護者以外の敵パーティを倒し終えた二人はこのダンジョン最後の敵へと向かって移動を開始した。
「最初にサイリールが部屋へ入って撹乱、可能なら女性型の始末、ボクはローブ4体の破壊をして、その後黒騎士の関節潰しだね」
「うん。女性型が始末できなかったとしても僕は王冠ローブをやりにいくね」
「りょーかい」
簡単に相談を終えた二人はそのまま守護者部屋へと足を向けた。
部屋の前についた後はお互い目で合図をしてサイリールは駆け出した。
サイリールが部屋へ足を踏み入れた瞬間に黒騎士達が臨戦態勢に入る。
女性型は変わらず尻尾を振りながら見つめているだけだ。
ローブはこちらへ骨の手を向けて待機をしており、王冠をのせたローブは、刃が2m近くもある大きな鎌を手に持ちこちらを見ている。
見ているといってもローブの顔部分は不自然に影になっており暗くて見えない。
ただこちらを見ているように顔部分が向いているのだ。
時折その暗い影の奥にチラチラと赤い炎のようなものが見えはしているが。
サイリールはそのまま真っ直ぐに駆け抜けた。
射程範囲に入ったのだろう、ローブ達から黒い弾が飛び始める。
走りながらも左右に細かく動き、黒い弾を避け、剣で切り裂く。
そうしてまもなく黒騎士の攻撃範囲内に入るという所でサイリールは左に急激に曲がり、敵パーティの左側へと回りこむ。
左側へ回り込んだ所で、右側にいたローブ2体がガラガラと音を立てて崩れ落ちた。
どうやら見事アソートの攻撃がヒットしたようだ。
数秒後、パリンという音がして左にいたローブ2体も崩れ落ちた。
それを確認しつつサイリールは女性型へ急接近する。
しかし、女性型は黒騎士のそばへと移動し、黒騎士が馬上槍をこちらへ突いてきた。
サイリールは女性型の始末を諦めそのまま王冠ローブへと向かう。
黒騎士は時間を置かずにきっとアソートが関節を破壊するだろう。
王冠ローブを見据えて剣を振るが、キンと金属同士がぶつかる音がして止められた。
ギリギリとサイリールの剣と王冠ローブの大鎌がせめぎ合う。
ぐっと力を入れて大鎌を押し返し、その勢いでサイリールも後方へ飛んだ。
飛んですぐに再度後方へ飛ぶ。
そのすぐ後に、先ほどまでいた所をヒュンと音をたてて大鎌が通り過ぎた。
この王冠ローブも、4階層のスケルトンロードと同じく、いや、それ以上に尋常ではない攻撃速度を持っているようだ。
ローブの上位版で、遠距離攻撃が主体かと思っていたが、近距離攻撃が主体らしい。
王冠ローブは大鎌を構えなおし、スーっと移動してこちらへ近づいてくる。
移動速度は速くない変わりに、大鎌の攻撃スピードはスケルトンロードの比ではない。
それでもスケルトンロードの大剣程の質量はないのが唯一の救いかもしれない。
サイリールも王冠ローブへ向けて走る。
王冠ローブの攻撃範囲に入った途端、素早い大鎌の連続攻撃が襲ってくる。
サイリールも剣でその攻撃をいなし、はじき、激しい剣戟を行う。
剣と違い、鎌は曲線なのでいなしたとしても油断がならない。
片刃ではなく両刃でもあるのが厄介ではある。
鎌の背でも腹でも切れるのだから振り回しているだけでも厄介なのだ。
そんな大鎌が上下左右斜めとあらゆる方向から襲ってくる。
しかも曲線の刃なので剣のように避けるわけにもいかない。
サイリールも細かく移動しながら大鎌の攻撃をいなしてはじく。
再度大鎌とせめぎあい、強く押し返しつつ後方へと飛んだ。
その瞬間、ボフっと音がして王冠ローブの胸辺りから黒くて細長い菱形の物が飛び出した。
アソートの闇の矢だ。
しかし王冠ローブは何も感じていないようで、気にもしていない。
胸元には確かに貫いたはずの穴が開いているのだが、骨が砕けたような音も肉を貫く音もせず、ただローブを貫いただけの音しかしなかった。
さて、どうなっているのだろうか。
骨の隙間を抜けたのか?
大鎌を持っている手は確かに骨だ、骨ではある、が、手首らへんが黒い影のようになっていて曖昧だ。
先程からの剣戟で接近した時にも顔を見ようとしたが、やはり時折ローブの奥で赤い炎のようなものがちらつくだけでまったく見えない。
これはもしかしたら見えないのではなく、「ない」のではないだろうか。
そう、サイリールと同じ、闇もしくは影なのではないか。
そうなるとどうすれば倒せるのだろうか。
そんな事を考えつつも王冠ローブの攻撃をいなしてはじく。
ふと気づけば先程アソートが穿ったローブの穴も塞がっている。
これはサイリールの考えが正しいようだ。
もしサイリールと同じなのであれば殺す方法が思いつかないが……ここはダンジョンなのだ。
そうなると必ず倒す方法はあるはずだ。
そう思いながらも剣戟を交わしていると、ふいに王冠ローブが頭を傾けた。
その直後アソートの闇の矢が通り過ぎた。
そこでサイリールはやはりと思い、それを確信させてくれたアソートに感謝する。
ずっと剣戟を交わしていた間、時折王冠ローブの奥でちらついていた赤い炎、きっとあれがこの王冠ローブの弱点だ。
アソートの闇の矢をかわしたという事は、物理的に攻撃されたくない場所だという事だ。
黒騎士はすでにアソートが関節を破壊して動きを止めている。
女性型はそんな黒騎士の側から離れずじっと見ているだけだ。
そもそもこの王冠ローブとの剣戟に入ってこれる余地などはなかったが、それでも動かないと分かっているとやりやすい。
さぁ、王冠ローブの最後だ。
サイリールはサーシャについては少し知っているけれども。
「さて、今日もがんばろー」
アソートのそんな元気な声にサイリールも答える。
「5階層攻略を始めてもうすぐ1ヶ月が経つね」
「そうだねー。結構時間がかかっちゃったね」
「最初の頃よりは大分倒す速度は上がったけど、簡単とは言えないからね」
最初の頃に比べると、遥かに討伐速度は上がっているのだが、どうしても黒騎士や、女性型に止めを刺すのはサイリールしか出来ないので多少の時間はかかってしまう。
それでも、黒騎士の関節潰しなどはアソートのみであっさり行えるようになったので当初の半分以下の時間で討伐は出来ているのだ。
「残りはどのくらい?」
「そうだね、えーと、後10パーティと守護パーティかな」
「そっか、あとちょっとだね。守護パーティは何がいるのかな」
「ちょっと面倒な感じだよ。ローブの上位版かな?頭に王冠をのせたローブと、あの女性型が2体、普通のローブが4体、黒騎士が8体だね。これはどうするかなぁ」
「うわー。確かにちょっと面倒だねぇ」
実際、彼らにとっては少しだけ面倒なだけなのだ。
しかし普通の人間のAランクであれば死を覚悟してなお倒せないだろう。
そもそもこの5階層のモンスターはAランクであろうが人間では討伐は不可能なのだ。
犠牲ありきでBランクを大量に用意して壁にしながらであれば一応可能だろうが、どれだけのBランクが死ぬか分かったものではない。
それに多大な犠牲を出した所で、守護者を倒すのは不可能だろう。
普通の人間にとってはそれだけあの女性型の能力は厳しい物だし、黒騎士の全身鎧は倒しにくく、ローブの遠距離攻撃は厄介なのだ。
そして守護者に至っては次元が違うので人間では無理であろう。
「そういえば、ここで終わり?それとも6階があるのかな?」
「ああ、ここで終わりだね。良かったよ、10階までなくて」
「ほんとだねぇ。じゃあダンジョンコアは守護者部屋にあるのかな?」
「うん、そうだね。宝箱と、その後ろに……なんだろう?大きい水晶?みたいなのがあるね」
「へー!早く見てみたいなぁ」
「ははは、そうだね。結構綺麗だと思うよ。根元から切ってみて砕けなかったら記念に持って帰る?」
「ああ、それはいいね!サーシャ達にも見せてあげたいし」
そうして二人は守護者部屋へ行く前に残った10パーティの討伐をしていった。
ちなみにサイリールは1ヶ月、もしくは2ヶ月ごとにダンジョンから出て屋敷へと戻るという工作はきちんと行う予定である。
すでに1ヶ月が経った頃に1回工作を行ってはいる。
3階層から5階層まで2ヶ月程で攻略してしまっているのでコアを破壊した後もしばらくは工作が必要にはなるだろう。
ガシャリと音を立てて崩れ落ちる黒騎士。
「ふぅ。これで最後かな?」
「そうだね、後は守護者だけだね」
守護者以外の敵パーティを倒し終えた二人はこのダンジョン最後の敵へと向かって移動を開始した。
「最初にサイリールが部屋へ入って撹乱、可能なら女性型の始末、ボクはローブ4体の破壊をして、その後黒騎士の関節潰しだね」
「うん。女性型が始末できなかったとしても僕は王冠ローブをやりにいくね」
「りょーかい」
簡単に相談を終えた二人はそのまま守護者部屋へと足を向けた。
部屋の前についた後はお互い目で合図をしてサイリールは駆け出した。
サイリールが部屋へ足を踏み入れた瞬間に黒騎士達が臨戦態勢に入る。
女性型は変わらず尻尾を振りながら見つめているだけだ。
ローブはこちらへ骨の手を向けて待機をしており、王冠をのせたローブは、刃が2m近くもある大きな鎌を手に持ちこちらを見ている。
見ているといってもローブの顔部分は不自然に影になっており暗くて見えない。
ただこちらを見ているように顔部分が向いているのだ。
時折その暗い影の奥にチラチラと赤い炎のようなものが見えはしているが。
サイリールはそのまま真っ直ぐに駆け抜けた。
射程範囲に入ったのだろう、ローブ達から黒い弾が飛び始める。
走りながらも左右に細かく動き、黒い弾を避け、剣で切り裂く。
そうしてまもなく黒騎士の攻撃範囲内に入るという所でサイリールは左に急激に曲がり、敵パーティの左側へと回りこむ。
左側へ回り込んだ所で、右側にいたローブ2体がガラガラと音を立てて崩れ落ちた。
どうやら見事アソートの攻撃がヒットしたようだ。
数秒後、パリンという音がして左にいたローブ2体も崩れ落ちた。
それを確認しつつサイリールは女性型へ急接近する。
しかし、女性型は黒騎士のそばへと移動し、黒騎士が馬上槍をこちらへ突いてきた。
サイリールは女性型の始末を諦めそのまま王冠ローブへと向かう。
黒騎士は時間を置かずにきっとアソートが関節を破壊するだろう。
王冠ローブを見据えて剣を振るが、キンと金属同士がぶつかる音がして止められた。
ギリギリとサイリールの剣と王冠ローブの大鎌がせめぎ合う。
ぐっと力を入れて大鎌を押し返し、その勢いでサイリールも後方へ飛んだ。
飛んですぐに再度後方へ飛ぶ。
そのすぐ後に、先ほどまでいた所をヒュンと音をたてて大鎌が通り過ぎた。
この王冠ローブも、4階層のスケルトンロードと同じく、いや、それ以上に尋常ではない攻撃速度を持っているようだ。
ローブの上位版で、遠距離攻撃が主体かと思っていたが、近距離攻撃が主体らしい。
王冠ローブは大鎌を構えなおし、スーっと移動してこちらへ近づいてくる。
移動速度は速くない変わりに、大鎌の攻撃スピードはスケルトンロードの比ではない。
それでもスケルトンロードの大剣程の質量はないのが唯一の救いかもしれない。
サイリールも王冠ローブへ向けて走る。
王冠ローブの攻撃範囲に入った途端、素早い大鎌の連続攻撃が襲ってくる。
サイリールも剣でその攻撃をいなし、はじき、激しい剣戟を行う。
剣と違い、鎌は曲線なのでいなしたとしても油断がならない。
片刃ではなく両刃でもあるのが厄介ではある。
鎌の背でも腹でも切れるのだから振り回しているだけでも厄介なのだ。
そんな大鎌が上下左右斜めとあらゆる方向から襲ってくる。
しかも曲線の刃なので剣のように避けるわけにもいかない。
サイリールも細かく移動しながら大鎌の攻撃をいなしてはじく。
再度大鎌とせめぎあい、強く押し返しつつ後方へと飛んだ。
その瞬間、ボフっと音がして王冠ローブの胸辺りから黒くて細長い菱形の物が飛び出した。
アソートの闇の矢だ。
しかし王冠ローブは何も感じていないようで、気にもしていない。
胸元には確かに貫いたはずの穴が開いているのだが、骨が砕けたような音も肉を貫く音もせず、ただローブを貫いただけの音しかしなかった。
さて、どうなっているのだろうか。
骨の隙間を抜けたのか?
大鎌を持っている手は確かに骨だ、骨ではある、が、手首らへんが黒い影のようになっていて曖昧だ。
先程からの剣戟で接近した時にも顔を見ようとしたが、やはり時折ローブの奥で赤い炎のようなものがちらつくだけでまったく見えない。
これはもしかしたら見えないのではなく、「ない」のではないだろうか。
そう、サイリールと同じ、闇もしくは影なのではないか。
そうなるとどうすれば倒せるのだろうか。
そんな事を考えつつも王冠ローブの攻撃をいなしてはじく。
ふと気づけば先程アソートが穿ったローブの穴も塞がっている。
これはサイリールの考えが正しいようだ。
もしサイリールと同じなのであれば殺す方法が思いつかないが……ここはダンジョンなのだ。
そうなると必ず倒す方法はあるはずだ。
そう思いながらも剣戟を交わしていると、ふいに王冠ローブが頭を傾けた。
その直後アソートの闇の矢が通り過ぎた。
そこでサイリールはやはりと思い、それを確信させてくれたアソートに感謝する。
ずっと剣戟を交わしていた間、時折王冠ローブの奥でちらついていた赤い炎、きっとあれがこの王冠ローブの弱点だ。
アソートの闇の矢をかわしたという事は、物理的に攻撃されたくない場所だという事だ。
黒騎士はすでにアソートが関節を破壊して動きを止めている。
女性型はそんな黒騎士の側から離れずじっと見ているだけだ。
そもそもこの王冠ローブとの剣戟に入ってこれる余地などはなかったが、それでも動かないと分かっているとやりやすい。
さぁ、王冠ローブの最後だ。
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