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二章
被害者
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「え、亡くなってる…?」
目を見開いて、俺にそう聞いてきた。
「はい…すみませんが従業員の方に言って警察を呼んでいただけますか?」
「は、はい」
彼女は、そう言いながら駆け出して言った。
俺は倒れている女性の周りをぐるぐると歩き回っていた。
「東山さん!従業員の方に伝えたんですが…」
滝村さんが伝えにくそうに俯いて言い始めた。
その後ろから、女将さんが出てきた。
「この辺りは山で囲まれていて…警察が到着するのがかなり遅くなるそうです。しかも、昨日の雨で土砂崩れが発生して…到着するのは1週間後になるそうです」
マジか…そういえば、昨日自分で言ったんじゃないか。山の中だから警察来るの遅くなりそうだって…
「そうですか…因みにこの女性のお名前は?」
「荒太美憂様です。本日ご宿泊いただいたお客様5人の中のお1人です。」
あぁ、彼女だったのか…さっき彼女の周りを歩いていた時、食事が途中で終わっていた。食事に毒でも仕込まれたのだろう。
彼女が寝ていたであろう布団に彼女を寝かせ、顔まで布団をかけてやった。
目を見開いて、俺にそう聞いてきた。
「はい…すみませんが従業員の方に言って警察を呼んでいただけますか?」
「は、はい」
彼女は、そう言いながら駆け出して言った。
俺は倒れている女性の周りをぐるぐると歩き回っていた。
「東山さん!従業員の方に伝えたんですが…」
滝村さんが伝えにくそうに俯いて言い始めた。
その後ろから、女将さんが出てきた。
「この辺りは山で囲まれていて…警察が到着するのがかなり遅くなるそうです。しかも、昨日の雨で土砂崩れが発生して…到着するのは1週間後になるそうです」
マジか…そういえば、昨日自分で言ったんじゃないか。山の中だから警察来るの遅くなりそうだって…
「そうですか…因みにこの女性のお名前は?」
「荒太美憂様です。本日ご宿泊いただいたお客様5人の中のお1人です。」
あぁ、彼女だったのか…さっき彼女の周りを歩いていた時、食事が途中で終わっていた。食事に毒でも仕込まれたのだろう。
彼女が寝ていたであろう布団に彼女を寝かせ、顔まで布団をかけてやった。
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