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旅人さんのコレクションを見ながら待っていると、奥のほうから足音が聞こえてきた。
「何か気に入るものでもあったのかい?」
「これかな」
私は金色のキラキラとしたうさぎの置物を指さした。
「それは、うさぎ好きな友人にとあるおもちゃを譲った時に貰ったんだ。純金製らしいよ」
私は触ろうとした手を引っ込め、制服のスカートを握った。そんなものを触れるところに置かないで欲しい。
ソファに戻り、旅人さんからコーヒーを受け取った。香ばしい香りに心が弾む。
「これ、旅人さんが淹れたの?」
「そうだよ。と言っても、お湯を注ぐだけなのだけれど……最近のコーヒーの粉は凄いよね! すぐに美味しいコーヒーが自分で作れて!」
そう言って旅人さんはコーヒーを飲む。私も口を付けたが、本当に美味しいコーヒーだった。これもきっと値段が高いのだろう。
「さっき話していたニセモノのことなんだけどね、最近進展があったんだ」
「……?」
なんでも、旅人さんが最近忙しくしていた理由はニセモノの新しい消去装置を作っていたからで、その装置がもうすぐ使えるようになるということだった。
「今まで僕含め色々な人材が1人ずつ探していた労力がもういらなくなるんだ」
「私が出会ったのが偶然旅人さんだったんだね」
それはどうだろう、と旅人さんは何か含みのある笑顔だった。
ニセモノ探しはこの先ニセモノに探知が可能になり、しかもその消去装置を使用すると1度に多くのニセモノを消去できるらしい。そのことによって今蔓延っている、ホログラムによる犯罪は減っていくだろう……と旅人さんは話していた。
「僕が作ったホログラムがこんな風に悪用されるとは思っていなかったよ」
旅人さんは悲しそうな顔でそう言った。
「データを盗んで悪用するような人が悪いんだよ。旅人さんは何も悪くない……」
旅人さんはありがとうと言い、表情を変えた。
「そうだ、葉月。これからもしニセモノを見つけても関わらないで欲しい。本当に危ないんだ」
「分かった。旅人さんって結構心配性だね」
私にニセモノの怖さはまだ分からなかったが、旅人さんの必死さが伝わったので今後は関わらないようにしようと思った。
「でも、最初に見た旅人さんは怪しさが満点レベルだったよ?」
「え! そうだったのか……」
思ったより落ち込む旅人さんに、私は最初だけだから、と自分の言葉を訂正する。旅人さんはどうやらこれまでにも、何度か怪しいと言われたことがあるようだった。
「消去作業を始めたころ、何度かホンモノにスイッチを向けたことがあったんだ。まあ、ホンモノだから消えはしないんだけれど」
その時も怪しいと言われたと、旅人さんは少し落ち込んだ様子で言葉を続けた。
その後も、ホンモノとニセモノについて色々と話を聞き、時間は過ぎていき話題が途切れたとことでずっと気になっていたことを、旅人さんに聞いてみることにした。
「旅人さんって本名あるよね?」
「もちろんあるよ。僕だってホンモノだ」
旅人さんは笑顔でそう答えた。
「そもそも、どうして最初会った時に本名を言わなかったの?」
「まだホンモノ確定ではなかったし、それに呼び名って格好いいだろう?」
憧れていたんだと旅人さんは少し嬉しそうに言った。
「旅人さんが、良いと思っているならそれでいいとは思うんだけれど……」
旅人さんは少し人と違う完成を持っているんだなと思いつつ、私は旅人さんから視線を逸らした。
「それに、葉月はもう僕の名前を知っているのかと思っていたよ」
そう言うと旅人さんは指で丸い形を作って見せた。
「あの時渡したコイン、持っているかい?」
「コイントス用のコイン?」
そうだと旅人さんは言う。私は鞄からポーチを取り出し、コインを旅人さんに渡す。旅人さんはそれを目の前に持って見せた。
「よーく見てくれ。コインに文字が彫ってあるだろう?」
私は、じっとコインを見つめた。
アルファベットで何か彫ってあるようだ。
「ふ……じ……の? 藤野!」
「そうだよ。僕の苗字だけれどね。藤野なんだ」
藤野さん……響きに何か新しい気持ちを感じた。
「まあ、弥生さんや優さんも覚えていたら知っているはずなんだけれどね」
旅人さんは覚えていたらねと言って笑っていた。確かに優さんはずっと旦那様呼びだったなと記憶を思いだす。
「しかも、そのコイン試作品だから世界に1枚だけなんだ」
そう言うと旅人さんは、ガサゴソと棚から何かを持ってきた。それを私の掌にのせその小さな四角い箱を指さした。
「これだよ。その丸いくぼみにコインを合わせてみてごらん」
私は言われたとおりに、コインを合わせてみた。カチッと音がする。
「わあ! 凄い!」
少し暗かった部屋の天井に無数の星が映し出された。
「これ、小さいけれどプラネタリウムなんだ。この街は星が見えにくいからね」
綺麗だろうと言う旅人さんの言葉に、コクコクと頷く。こんなにたくさんの星を見るのは初めてだった。
コインを外すと、星たちも消えてしまった。
「これは、葉月にあげるよ。いつでも星を楽しんでみてくれると僕は嬉しい」
「いいの? ありがとう!」
その後も色々な雑談をした。コップの中のコーヒーは空になっていたがそれでも話は尽きなかった。
藤野さんは今後自分が旅人を名乗ることはもうなくなるだろうと言った。これからは新しい装置が、代わりに仕事をしてくれるからと……。
「葉月は、僕とたまにゲームをしてくれないかい?」
「受験前とかは難しいけど、それまでならいいよ! 藤野さんとゲームをするの楽しかったから」
そういうと彼は、ありがとうと笑っていた。
コンコンと社長室の扉を叩く音がした。藤野さんは立ち上がり社長室の方向を見る。
「葉月はここにこのまま座っていてくれ」
そう言うと、藤野さんは社長室に行きこちらのドアを閉めた。
ドアの向こうでは内容は分からないが、何か喋っているような声が聞こえた。しばらくすると、藤野さんは少し焦ったような顔で戻ってきた。
「1階に、昔データを盗んだ社員の関係者が来て騒いでいるらしい」
「来た時とは別の出口につながるエレベーターがあるから、葉月はそれを使って降りてくれ」
その方が安全だと思うと言い、藤野さんは部屋を出ていった。
「何か気に入るものでもあったのかい?」
「これかな」
私は金色のキラキラとしたうさぎの置物を指さした。
「それは、うさぎ好きな友人にとあるおもちゃを譲った時に貰ったんだ。純金製らしいよ」
私は触ろうとした手を引っ込め、制服のスカートを握った。そんなものを触れるところに置かないで欲しい。
ソファに戻り、旅人さんからコーヒーを受け取った。香ばしい香りに心が弾む。
「これ、旅人さんが淹れたの?」
「そうだよ。と言っても、お湯を注ぐだけなのだけれど……最近のコーヒーの粉は凄いよね! すぐに美味しいコーヒーが自分で作れて!」
そう言って旅人さんはコーヒーを飲む。私も口を付けたが、本当に美味しいコーヒーだった。これもきっと値段が高いのだろう。
「さっき話していたニセモノのことなんだけどね、最近進展があったんだ」
「……?」
なんでも、旅人さんが最近忙しくしていた理由はニセモノの新しい消去装置を作っていたからで、その装置がもうすぐ使えるようになるということだった。
「今まで僕含め色々な人材が1人ずつ探していた労力がもういらなくなるんだ」
「私が出会ったのが偶然旅人さんだったんだね」
それはどうだろう、と旅人さんは何か含みのある笑顔だった。
ニセモノ探しはこの先ニセモノに探知が可能になり、しかもその消去装置を使用すると1度に多くのニセモノを消去できるらしい。そのことによって今蔓延っている、ホログラムによる犯罪は減っていくだろう……と旅人さんは話していた。
「僕が作ったホログラムがこんな風に悪用されるとは思っていなかったよ」
旅人さんは悲しそうな顔でそう言った。
「データを盗んで悪用するような人が悪いんだよ。旅人さんは何も悪くない……」
旅人さんはありがとうと言い、表情を変えた。
「そうだ、葉月。これからもしニセモノを見つけても関わらないで欲しい。本当に危ないんだ」
「分かった。旅人さんって結構心配性だね」
私にニセモノの怖さはまだ分からなかったが、旅人さんの必死さが伝わったので今後は関わらないようにしようと思った。
「でも、最初に見た旅人さんは怪しさが満点レベルだったよ?」
「え! そうだったのか……」
思ったより落ち込む旅人さんに、私は最初だけだから、と自分の言葉を訂正する。旅人さんはどうやらこれまでにも、何度か怪しいと言われたことがあるようだった。
「消去作業を始めたころ、何度かホンモノにスイッチを向けたことがあったんだ。まあ、ホンモノだから消えはしないんだけれど」
その時も怪しいと言われたと、旅人さんは少し落ち込んだ様子で言葉を続けた。
その後も、ホンモノとニセモノについて色々と話を聞き、時間は過ぎていき話題が途切れたとことでずっと気になっていたことを、旅人さんに聞いてみることにした。
「旅人さんって本名あるよね?」
「もちろんあるよ。僕だってホンモノだ」
旅人さんは笑顔でそう答えた。
「そもそも、どうして最初会った時に本名を言わなかったの?」
「まだホンモノ確定ではなかったし、それに呼び名って格好いいだろう?」
憧れていたんだと旅人さんは少し嬉しそうに言った。
「旅人さんが、良いと思っているならそれでいいとは思うんだけれど……」
旅人さんは少し人と違う完成を持っているんだなと思いつつ、私は旅人さんから視線を逸らした。
「それに、葉月はもう僕の名前を知っているのかと思っていたよ」
そう言うと旅人さんは指で丸い形を作って見せた。
「あの時渡したコイン、持っているかい?」
「コイントス用のコイン?」
そうだと旅人さんは言う。私は鞄からポーチを取り出し、コインを旅人さんに渡す。旅人さんはそれを目の前に持って見せた。
「よーく見てくれ。コインに文字が彫ってあるだろう?」
私は、じっとコインを見つめた。
アルファベットで何か彫ってあるようだ。
「ふ……じ……の? 藤野!」
「そうだよ。僕の苗字だけれどね。藤野なんだ」
藤野さん……響きに何か新しい気持ちを感じた。
「まあ、弥生さんや優さんも覚えていたら知っているはずなんだけれどね」
旅人さんは覚えていたらねと言って笑っていた。確かに優さんはずっと旦那様呼びだったなと記憶を思いだす。
「しかも、そのコイン試作品だから世界に1枚だけなんだ」
そう言うと旅人さんは、ガサゴソと棚から何かを持ってきた。それを私の掌にのせその小さな四角い箱を指さした。
「これだよ。その丸いくぼみにコインを合わせてみてごらん」
私は言われたとおりに、コインを合わせてみた。カチッと音がする。
「わあ! 凄い!」
少し暗かった部屋の天井に無数の星が映し出された。
「これ、小さいけれどプラネタリウムなんだ。この街は星が見えにくいからね」
綺麗だろうと言う旅人さんの言葉に、コクコクと頷く。こんなにたくさんの星を見るのは初めてだった。
コインを外すと、星たちも消えてしまった。
「これは、葉月にあげるよ。いつでも星を楽しんでみてくれると僕は嬉しい」
「いいの? ありがとう!」
その後も色々な雑談をした。コップの中のコーヒーは空になっていたがそれでも話は尽きなかった。
藤野さんは今後自分が旅人を名乗ることはもうなくなるだろうと言った。これからは新しい装置が、代わりに仕事をしてくれるからと……。
「葉月は、僕とたまにゲームをしてくれないかい?」
「受験前とかは難しいけど、それまでならいいよ! 藤野さんとゲームをするの楽しかったから」
そういうと彼は、ありがとうと笑っていた。
コンコンと社長室の扉を叩く音がした。藤野さんは立ち上がり社長室の方向を見る。
「葉月はここにこのまま座っていてくれ」
そう言うと、藤野さんは社長室に行きこちらのドアを閉めた。
ドアの向こうでは内容は分からないが、何か喋っているような声が聞こえた。しばらくすると、藤野さんは少し焦ったような顔で戻ってきた。
「1階に、昔データを盗んだ社員の関係者が来て騒いでいるらしい」
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その方が安全だと思うと言い、藤野さんは部屋を出ていった。
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