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第十六話
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店員が俺の様子に気づいて訝しむが、俺はすぐさま顔を逸らして、入ってきた人物に気づかれないように《スマートデバイス》を開く。
当然何かを調べるためではない。調べるフリをしているだけだ。
入ってきた人物がキョロキョロと店内を見回している。そして何かを発見したように目を細めると、そのままそちらへ向かっていく。
こっちに向かって足音が聞こえないので俺はホッとする。
俺はピッチャーの牽制のように、チラチラとその人物を観察した。
……やっぱ間違いねえよな。けど何であの人が、よりにもよってあの子に?
そう、その人物は美少女の方へ向かって、挨拶をすると対面するように座ったのだ。
さすがにここからじゃ話し声はハッキリとは聞こえない。
ただダンジョンがどうとか、初心者がどうとか、聞き取れる言葉もあった。
俺は話に夢中になっている様子の二人を観察する。
一体どういう関係なんだ。あの女性と……。
それは三ヶ月前、この街にやってきた何も知らない俺が、騙されて煮え湯を飲まされた者たちの中の一人だった。
そう、あの色気ムンムンのおっぱい姉ちゃんである。
うん、やっぱでけえな。キリマンジャロ級はあるか。
ちなみに標高は5895メートルである。
そんな、かつて結果的に俺を死に至らしめた存在である女性が、何故か今、美少女と仲良く談笑中なのだ。気にならないわけがない。
それにそんな二人を、俺だけじゃなくてマスターや店員も気をかけている様子だ。
しばらくすると、美少女が立ち上がりおっぱい姉ちゃんに「よろしくお願いします!」と頭を下げた。
おっぱい姉ちゃんも、「一緒に頑張ろうね」と優しく微笑みかけて互いに握手を交わす。
どうやら二人の間で、何らかの繋がりが完成したようだが……。
そしておっぱい姉ちゃんの方が、「さっそく今日からどうかしら?」と尋ねると、美少女は「い、今からですか!? えとえ~と、よ、よろしくお願いします!」と了承した。
「じゃあ準備したら外に出て来て。待ってるわ」
そう言うと、一人で店の外へと出て行った。
俺は見つからなかったことにホッとしていると……。
「ちょっと小汐ちゃん、もしかして今から行くの?」
「あ、はい! ちょうどこれから攻略に向かうところらしくて、良かったら見学がてらついて来たらどうかって」
「……本当に大丈夫なの? 確かに来てくれたのは女の人だったけど」
「はい。ちょっといきなりはビックリですけど、これも経験ですから!」
「……マスター、どう思う?」
「そうだな…………とても美人だったな」
うん、それはマジで俺もそう思う。このマスターとは分かり合えそうだ。
「ちょっとお父さん! 真面目に聞いてるんだけど!?」
「あ、悪い悪い。まあ、話を聞くところ、これから向かうダンジョンは初級なんだろ? それに見学してもいいらしいし、小汐ちゃんには良い経験になるんじゃないかな」
「むぅ……そうかもだけどぉ、何だか私、あの人のことちょっと胡散臭い感じがしたんだけど」
「そりゃあ朱乃は絶望的なまな板っぷりだからな」
「へ?」
「嫉妬は醜いぞ?」
「……お父さん、去勢手術の予約しとこっか?」
「じょ、冗談だから! だから《スマートデバイス》を取り出すのは止めなさい!」
まあ確かに店員は美少女だけど、残念ながら母性の象徴に豊かさはない。
「大丈夫ですよ、朱乃さんが心配してくださるのは嬉しいですけど、わたしはこれでも冒険者です! いつまでも怯えてちゃ、冒険なんてできませんから!」
へぇ、この子……冒険者だったのか。まあここらに住む若者で、冒険者ってのは別段珍しくねえけど。
ただ戦いが得意なようには見えない。温和そうだし、武器を持つより裁縫道具とか持っている方が似合うほどだ。
「うぅ……何かあったらすぐに〝スマートコール〟をするのよ?」
店員の言う〝スマートコール〟とは、いわゆる救難信号のようなもの。起動すれば、レスキューギルドが助けに動いてくれる。
「分かりました! では天津波小汐、ダンジョン攻略へと行って参ります!」
あら可愛い。ビシッと敬礼なんかしちゃって。ちょっとキュンとしちゃったぜ。俺の嫁になってくれねえかなあぁ。
椅子に置いていた肩から下げる形のバッグを持って、美少女は店から出て行った。
「……はぁ。心配だわ」
「あの子も立派な冒険者になるためにこの街に来たんだ。信じて待ってあげなさい」
「でも……」
それでも心配なのか、扉を法をジッと見つめたままの店員に、マスターは苦笑を浮かべつつ溜息を零す。
「…………あの」
「ひやぁっ!?」
店内中に響き渡るような声を出して飛び退く店員。
いや、あれ、そんなに驚いた? ちょっと近づいて声をかけただけなんだけども……。
まあ俺の覇気のない表情なんてゾンビみたいなもんだし、それで驚いたのかもな。何度かゾンビ顔とも言われたことあるし…………はぁ。
「あ、す、すみません! な、何かご用でしょうか?」
すぐに営業スマイルを浮かべて体裁を整える店員に、俺は会計をしてもらうように頼む。
「あ、はい、お会計ですね! 少々お待ちください!」
入口近くにある店に備え付けられた《スマートデバイス》を持ちながら、
「データ払いでよろしかったですか?」
そう聞いてきたので、俺は「はい」と言って自分の《スマートデバイス》を取り出して、彼女が持っているデバイスに近づけた。
するとピピピという電子音が鳴り、会計が滞りなく終わったことを告げる。
「はい、お支払いありがとうございました」
「いえ、こちらこそ。コーヒー、美味かったです」
「あは、そう言ってくださって嬉しいです! ありがとうございます!」
満面の笑みを浮かべてくる。さすがは接客のプロだ。先程までの暗い表情は一切ない。
俺はそのまま店を出ようとしたが、不意に気になったことを尋ねることにした。
「あの……さっきの」
「はい?」
「えと……さっき出てった二人は冒険者なんすかね?」
「そうですよ。もっともぽわぽわっとしてた子は、まだ初心者で、今日初めてダンジョンに向かうみたいですけど」
初めて……ダンジョン……か。
俺がスッと目を細めてしまい、何か含みでもあるように思われたのか、怪訝そうな表情で「それが何か?」と聞かれた。
まあ見ず知らずの男が、友達らしき存在に興味を持ったら警戒するのは当然か。
「ああいえ、いきなりすみません。ただ……あのおっぱ……お姉さんに関してちょっと気になる話を聞いたことがあったので」
「え……気になること、ですか?」
「はい。何でも初心者冒険者を騙して捨て駒にしたりとか」
自分が騙されたと恥ずかしくて言えないところが俺らしい。
「そ、それ本当なのっ!?」
グイッと俺の胸倉を掴んで引き寄せてきた。
ち、近い……それに良いニオイが……!
「こーら、朱乃。お客様に失礼じゃないか。何してるんだ?」
「あ、お父さん! ちょっと聞いてよ! この人がさっきの人は騙して捨て駒扱いだって!」
「……? 少し落ち着きなさい。何言っているのか分からないから。それよりも手を放しなさい」
「え……あ、す、すみませんでしたっ!」
「ああいえ、お気になさらず」
あまりの気迫にちょっとチビりそうになったけど、女性に迫られるのは良い経験だった。
店員が、近づいてきたマスターに、俺が口にしたことを伝える。
「……それは本当かい? あの女性にそんな良くない噂が?」
「あーあくまでも俺が聞いた話ってだけなんで」
実際は経験者ですが。ガッツリあの人のせいで死にました。てか殺されました。
ただあれから三ヶ月、あの女性がまだあんなバカげたことを続けているかは分からない。もしかしたら足を洗って、普通に冒険者生活を送っている可能性だってあるのだ。
だからとりあえずは警戒すべき対象であるってことだけを伝えておく。心配になったら、いつでも《スマートデバイス》で連絡も取れるし、今の話だってあの子に伝えることもできるのだ。だからあとは任せる。
まあ他人だし、こんな忠告をしてやる義理もないが、あの美少女は良い子だったし、ほんの気まぐれが作動したとしておこう。
「どうしよう……お父さん?」
「しかしあの女性は、そこそこ名のあるギルドに所属しているのだろう? 確か女性だけで構成されてるっていう『グレイス・ジェム』に」
「え? あ、うん。確かあの子が募集をかけた時に、そういう返信があったわ。それで一度会ってみて決めようってことになって」
「……それ噓なんじゃ」
「「……え?」」
いやだって、あの女の人って三ヶ月は普通に男とパーティ組んでたし。
俺も『グレイス・ジェム』って名のギルドは聞いたことがある。何でもメンバーは男とは一切パーティを組まないということを徹底しているらしい。なので嘘の可能性が高い。もっともあれからパーティを解散して、『グレイス・ジェム』に入ったのなら話は別だが。
「ギルドに所属してるなら〝ギルド証〟が発行されるはずですけど……確認しましたか?」
「あの子が……確認してると思うわ」
そういえばあの女性が席に着いて、すぐに美少女に〝スマートデバイス〟を見せつけていた。あれが確認作業だったのかもしれない。
だがやる気になれば、いくらでも偽造することだって可能だ。
「まああくまでも噂なんで、気にしても仕方ないかもしれませんけど。じゃあ俺はここらで。ご馳走様でした」
ペコリと会釈をすると、俺はそのまま呆然と立ち尽くしている二人をよそに店から出た。
それにしてもここのコーヒーは本当に美味かった。店の雰囲気も良かったし、また後日来させてもらおう。
そう思い、俺は自宅へとそのまま帰って行った。
当然何かを調べるためではない。調べるフリをしているだけだ。
入ってきた人物がキョロキョロと店内を見回している。そして何かを発見したように目を細めると、そのままそちらへ向かっていく。
こっちに向かって足音が聞こえないので俺はホッとする。
俺はピッチャーの牽制のように、チラチラとその人物を観察した。
……やっぱ間違いねえよな。けど何であの人が、よりにもよってあの子に?
そう、その人物は美少女の方へ向かって、挨拶をすると対面するように座ったのだ。
さすがにここからじゃ話し声はハッキリとは聞こえない。
ただダンジョンがどうとか、初心者がどうとか、聞き取れる言葉もあった。
俺は話に夢中になっている様子の二人を観察する。
一体どういう関係なんだ。あの女性と……。
それは三ヶ月前、この街にやってきた何も知らない俺が、騙されて煮え湯を飲まされた者たちの中の一人だった。
そう、あの色気ムンムンのおっぱい姉ちゃんである。
うん、やっぱでけえな。キリマンジャロ級はあるか。
ちなみに標高は5895メートルである。
そんな、かつて結果的に俺を死に至らしめた存在である女性が、何故か今、美少女と仲良く談笑中なのだ。気にならないわけがない。
それにそんな二人を、俺だけじゃなくてマスターや店員も気をかけている様子だ。
しばらくすると、美少女が立ち上がりおっぱい姉ちゃんに「よろしくお願いします!」と頭を下げた。
おっぱい姉ちゃんも、「一緒に頑張ろうね」と優しく微笑みかけて互いに握手を交わす。
どうやら二人の間で、何らかの繋がりが完成したようだが……。
そしておっぱい姉ちゃんの方が、「さっそく今日からどうかしら?」と尋ねると、美少女は「い、今からですか!? えとえ~と、よ、よろしくお願いします!」と了承した。
「じゃあ準備したら外に出て来て。待ってるわ」
そう言うと、一人で店の外へと出て行った。
俺は見つからなかったことにホッとしていると……。
「ちょっと小汐ちゃん、もしかして今から行くの?」
「あ、はい! ちょうどこれから攻略に向かうところらしくて、良かったら見学がてらついて来たらどうかって」
「……本当に大丈夫なの? 確かに来てくれたのは女の人だったけど」
「はい。ちょっといきなりはビックリですけど、これも経験ですから!」
「……マスター、どう思う?」
「そうだな…………とても美人だったな」
うん、それはマジで俺もそう思う。このマスターとは分かり合えそうだ。
「ちょっとお父さん! 真面目に聞いてるんだけど!?」
「あ、悪い悪い。まあ、話を聞くところ、これから向かうダンジョンは初級なんだろ? それに見学してもいいらしいし、小汐ちゃんには良い経験になるんじゃないかな」
「むぅ……そうかもだけどぉ、何だか私、あの人のことちょっと胡散臭い感じがしたんだけど」
「そりゃあ朱乃は絶望的なまな板っぷりだからな」
「へ?」
「嫉妬は醜いぞ?」
「……お父さん、去勢手術の予約しとこっか?」
「じょ、冗談だから! だから《スマートデバイス》を取り出すのは止めなさい!」
まあ確かに店員は美少女だけど、残念ながら母性の象徴に豊かさはない。
「大丈夫ですよ、朱乃さんが心配してくださるのは嬉しいですけど、わたしはこれでも冒険者です! いつまでも怯えてちゃ、冒険なんてできませんから!」
へぇ、この子……冒険者だったのか。まあここらに住む若者で、冒険者ってのは別段珍しくねえけど。
ただ戦いが得意なようには見えない。温和そうだし、武器を持つより裁縫道具とか持っている方が似合うほどだ。
「うぅ……何かあったらすぐに〝スマートコール〟をするのよ?」
店員の言う〝スマートコール〟とは、いわゆる救難信号のようなもの。起動すれば、レスキューギルドが助けに動いてくれる。
「分かりました! では天津波小汐、ダンジョン攻略へと行って参ります!」
あら可愛い。ビシッと敬礼なんかしちゃって。ちょっとキュンとしちゃったぜ。俺の嫁になってくれねえかなあぁ。
椅子に置いていた肩から下げる形のバッグを持って、美少女は店から出て行った。
「……はぁ。心配だわ」
「あの子も立派な冒険者になるためにこの街に来たんだ。信じて待ってあげなさい」
「でも……」
それでも心配なのか、扉を法をジッと見つめたままの店員に、マスターは苦笑を浮かべつつ溜息を零す。
「…………あの」
「ひやぁっ!?」
店内中に響き渡るような声を出して飛び退く店員。
いや、あれ、そんなに驚いた? ちょっと近づいて声をかけただけなんだけども……。
まあ俺の覇気のない表情なんてゾンビみたいなもんだし、それで驚いたのかもな。何度かゾンビ顔とも言われたことあるし…………はぁ。
「あ、す、すみません! な、何かご用でしょうか?」
すぐに営業スマイルを浮かべて体裁を整える店員に、俺は会計をしてもらうように頼む。
「あ、はい、お会計ですね! 少々お待ちください!」
入口近くにある店に備え付けられた《スマートデバイス》を持ちながら、
「データ払いでよろしかったですか?」
そう聞いてきたので、俺は「はい」と言って自分の《スマートデバイス》を取り出して、彼女が持っているデバイスに近づけた。
するとピピピという電子音が鳴り、会計が滞りなく終わったことを告げる。
「はい、お支払いありがとうございました」
「いえ、こちらこそ。コーヒー、美味かったです」
「あは、そう言ってくださって嬉しいです! ありがとうございます!」
満面の笑みを浮かべてくる。さすがは接客のプロだ。先程までの暗い表情は一切ない。
俺はそのまま店を出ようとしたが、不意に気になったことを尋ねることにした。
「あの……さっきの」
「はい?」
「えと……さっき出てった二人は冒険者なんすかね?」
「そうですよ。もっともぽわぽわっとしてた子は、まだ初心者で、今日初めてダンジョンに向かうみたいですけど」
初めて……ダンジョン……か。
俺がスッと目を細めてしまい、何か含みでもあるように思われたのか、怪訝そうな表情で「それが何か?」と聞かれた。
まあ見ず知らずの男が、友達らしき存在に興味を持ったら警戒するのは当然か。
「ああいえ、いきなりすみません。ただ……あのおっぱ……お姉さんに関してちょっと気になる話を聞いたことがあったので」
「え……気になること、ですか?」
「はい。何でも初心者冒険者を騙して捨て駒にしたりとか」
自分が騙されたと恥ずかしくて言えないところが俺らしい。
「そ、それ本当なのっ!?」
グイッと俺の胸倉を掴んで引き寄せてきた。
ち、近い……それに良いニオイが……!
「こーら、朱乃。お客様に失礼じゃないか。何してるんだ?」
「あ、お父さん! ちょっと聞いてよ! この人がさっきの人は騙して捨て駒扱いだって!」
「……? 少し落ち着きなさい。何言っているのか分からないから。それよりも手を放しなさい」
「え……あ、す、すみませんでしたっ!」
「ああいえ、お気になさらず」
あまりの気迫にちょっとチビりそうになったけど、女性に迫られるのは良い経験だった。
店員が、近づいてきたマスターに、俺が口にしたことを伝える。
「……それは本当かい? あの女性にそんな良くない噂が?」
「あーあくまでも俺が聞いた話ってだけなんで」
実際は経験者ですが。ガッツリあの人のせいで死にました。てか殺されました。
ただあれから三ヶ月、あの女性がまだあんなバカげたことを続けているかは分からない。もしかしたら足を洗って、普通に冒険者生活を送っている可能性だってあるのだ。
だからとりあえずは警戒すべき対象であるってことだけを伝えておく。心配になったら、いつでも《スマートデバイス》で連絡も取れるし、今の話だってあの子に伝えることもできるのだ。だからあとは任せる。
まあ他人だし、こんな忠告をしてやる義理もないが、あの美少女は良い子だったし、ほんの気まぐれが作動したとしておこう。
「どうしよう……お父さん?」
「しかしあの女性は、そこそこ名のあるギルドに所属しているのだろう? 確か女性だけで構成されてるっていう『グレイス・ジェム』に」
「え? あ、うん。確かあの子が募集をかけた時に、そういう返信があったわ。それで一度会ってみて決めようってことになって」
「……それ噓なんじゃ」
「「……え?」」
いやだって、あの女の人って三ヶ月は普通に男とパーティ組んでたし。
俺も『グレイス・ジェム』って名のギルドは聞いたことがある。何でもメンバーは男とは一切パーティを組まないということを徹底しているらしい。なので嘘の可能性が高い。もっともあれからパーティを解散して、『グレイス・ジェム』に入ったのなら話は別だが。
「ギルドに所属してるなら〝ギルド証〟が発行されるはずですけど……確認しましたか?」
「あの子が……確認してると思うわ」
そういえばあの女性が席に着いて、すぐに美少女に〝スマートデバイス〟を見せつけていた。あれが確認作業だったのかもしれない。
だがやる気になれば、いくらでも偽造することだって可能だ。
「まああくまでも噂なんで、気にしても仕方ないかもしれませんけど。じゃあ俺はここらで。ご馳走様でした」
ペコリと会釈をすると、俺はそのまま呆然と立ち尽くしている二人をよそに店から出た。
それにしてもここのコーヒーは本当に美味かった。店の雰囲気も良かったし、また後日来させてもらおう。
そう思い、俺は自宅へとそのまま帰って行った。
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