60 / 237
59
しおりを挟む
(蔦絵さんの死をきっかけに勇者としての力に目覚めるらしいけど……)
沖長は長門に聞かされていた原作の流れを反芻していた。
それまでナクルと蔦絵の間は、ただの師範代と門下生という間柄でしかなかったという。一応同じ屋根の下で暮らしていることからともに食事も取るし会話だってする。
しかしどこか二人の仲は冷えた感じになっていて、それは身内と呼べるほどの親密さはなかった。それもこれも仕方なく自分が継ぐしかないと思い嫌々している古武術のせいで、友達とも遊べず好きなこともできず、毎日毎日修練ばかり。
そんな子供にとっては厳し過ぎる修練を課すのが蔦絵である。投げられ、殴られ、叱られ、良い思い出など一つもなかったらしい。
そんな環境だったから、ナクルにとって蔦絵は冷たい印象しかない怖い先生といったところ。だが厳しく接していたのも、ナクルに古武術を好きになってほしいという蔦絵の気持ちが強過ぎたからだろうと長門は言っていた。
公式ホームページでは、蔦絵のプロフィールが書かれており、そうしたナクルへの不器用な愛情を有していたことが記載されていたそうだ。
だからこそナクルが突如生まれた亀裂の中に引き込まれた直後、蔦絵は躊躇せずに追いかけそしてその命を散らすことになった。
ナクルもまた、そこで初めて蔦絵の想いを受け、自分がいかに思い違いをしていたことに気づく。同時に自分のせいで蔦絵が命を落としたことで勇者として覚醒する。それが原作の流れ。
(けどすでに原作ルートなんて崩れてんだけどな)
原作ではナクルが黒い靄に拘束されているはずだが、現状その役割を担っているのが蔦絵である。
それは恐らくナクルと蔦絵との間に、確かな絆が生まれたことによる変化なのかもしれない。今では二人は本当に仲の良い姉妹のようで、見ていて微笑ましささえ覚えるほどだ。
そんな原作とは違う関係だったからこそ生まれた別ルートなのだろう。
それにここには沖長や、あの赤髪もやってきている。どんな結末になるかは分からないが、すでに原作とはかけ離れたものになるだろうことは予想していた。
だがそれでも沖長のやることは変わらない。
何よりもナクルの命を守ること。そしてもちろん蔦絵の死というバッドエンドのフラグをへし折ることである。
(とはいえどうすっかなぁ。下手に近づいても蔦絵さんに攻撃できないし、何よりも彼女を攻撃して何とかなるもんなのか?)
現在蔦絵には意識がないように思える。一応声をかけて何がしかの反応を期待したが空振りに終わった。
(それにだ。アイツが邪魔ってこともあるしな)
今もなお、妙なエネルギー弾を駆使して蔦絵と戦っている赤髪。これまで姿を見せなかったくせに、何で今頃になってと思うが、そんなことは一段落した後にでも考えるべきことか。
赤髪のエネルギー弾は結構威力があった。四年前は、子供を吹き飛ばすほどの威力があったし、あれから成長しているとすれば脅威的だろう。
ただしまともに受けたはずの蔦絵には傷一つ見当たらない。ということは思ったほど威力はないのか、単に蔦絵の防御力が高いのか、あるいは……。
「オキくん……蔦絵ちゃん、大丈夫ッスよね?」
不安そうに尋ねてくるナクルの身体は震えている。そんな彼女の頭をそっと撫でた。
「大丈夫。蔦絵さんは師範代だぞ。誰よりもあの人の強さを知っているのは俺たちだろ?」
修練の時に嫌というほど痛感させられている蔦絵の強さ。戦車とか持って来なければ勝てないのではと思うくらいにデタラメな人なのだ。
「それに必ず俺が蔦絵さんを助ける。だから安心してお前はここに隠れろ、いいな?」
「え? 一人で行くんスか? あ、危ないッスよ!」
「これでも俺の身体が頑丈だって知ってるだろ?」
「それは……そうッスけど……」
「いいか? ナクルはここにいてくれ」
「……はいッス」
了承を得たところで、沖長はゆっくりとその場から動き出す。
岩と岩の間を素早く身を隠しながら移動し、蔦絵との距離を縮めていく。幸い蔦絵の攻撃は今も赤髪に向かっている。そう考えれば赤髪がいて良かったとも思える。
この隙にできるだけ近づいて様子を窺い、何と攻略法を見つけることに専念するのだ。
(……大分近づけたな。ここからなら千本も届くけど……)
かといって妖魔にも大して効かなかったものが、ボスみたいな存在である蔦絵に効果あるとは到底思えない、恐らく牽制くらいにしかならないだろう。
「くらいやがれっ! ――《超絶爆熱連撃波》ぁぁぁぁっ!」
力士の張り手のように、両手を何度も押し出す仕草をする度に、その手からエネルギー弾が放たれていく。
(アイツ……恥ずかしくないのか?)
ノリノリといった感じで、将来黒歴史になりそうな技名を叫んでいる赤髪。確かに厨二病患者ならば喜々とするだろうが、それなりに落ち着いた精神の持ち主であれば、見ているだけでこちらが何だか恥ずかしくなる。
しかもそれで相手を仕留め切れるならば良いが、触手のように細長く形を変えた黒い靄が、簡単にエネルギー弾を払い飛ばしている。
「くっ! 調子に乗りやがって! この俺を舐めるなよっ!」
すると赤髪が両手を天に掲げると、その先にエネルギー弾が現れ徐々に膨れ上がっていく。
「アハハハハハ! これなら一溜まりもあるまい! なぁに、殺しはしねえよ! 蔦絵、お前もこの俺が救ってやる! だから大人しく俺のもんになりぶべぃっ!?」
直後、赤髪の背後からそっと伸びてきた触手が攻撃し、赤髪をそのまま前方へと吹き飛ばし、さらに飛んできた赤髪をもう一本の触手でバットを振るうようにして殴りつけた。
そして赤髪はそのまま面白いように空を飛んでいき、戦域から離脱していった。
(ナイスホームラン……てか、戦闘中にいろいろ喋り過ぎだっての)
何だか変身シーンの途中で攻撃をされた感があって少し同情したが、警戒もせずにベラベラ喋っていたアイツが悪いので当然の結果だろう。
とはいえこれで時間稼ぎ役がいなくなったのも事実。
それまで赤髪に向けられていた意識が別方向へと向けられる。沖長かナクルか、探すように身体の向きを変えていた。
(当然今度は俺たちが標的になるわな。さて……ん?)
注目したのは、先ほどまで赤髪がいた場所。その上空にはいまだ浮かんでいるエネルギーの塊があった。ただし徐々に小さくなっている。ということはあのままだと自然消滅するだろう。
(……! 試してみるか)
あることを思いつき、赤髪が立っていた岩の傍まで来ると、再びエネルギーの塊に視線を向ける。
(――回収!)
直後、そこにあったエネルギーの塊がパッと消失した。
すかさず《アイテムボックス》を確認すると――。
沖長は長門に聞かされていた原作の流れを反芻していた。
それまでナクルと蔦絵の間は、ただの師範代と門下生という間柄でしかなかったという。一応同じ屋根の下で暮らしていることからともに食事も取るし会話だってする。
しかしどこか二人の仲は冷えた感じになっていて、それは身内と呼べるほどの親密さはなかった。それもこれも仕方なく自分が継ぐしかないと思い嫌々している古武術のせいで、友達とも遊べず好きなこともできず、毎日毎日修練ばかり。
そんな子供にとっては厳し過ぎる修練を課すのが蔦絵である。投げられ、殴られ、叱られ、良い思い出など一つもなかったらしい。
そんな環境だったから、ナクルにとって蔦絵は冷たい印象しかない怖い先生といったところ。だが厳しく接していたのも、ナクルに古武術を好きになってほしいという蔦絵の気持ちが強過ぎたからだろうと長門は言っていた。
公式ホームページでは、蔦絵のプロフィールが書かれており、そうしたナクルへの不器用な愛情を有していたことが記載されていたそうだ。
だからこそナクルが突如生まれた亀裂の中に引き込まれた直後、蔦絵は躊躇せずに追いかけそしてその命を散らすことになった。
ナクルもまた、そこで初めて蔦絵の想いを受け、自分がいかに思い違いをしていたことに気づく。同時に自分のせいで蔦絵が命を落としたことで勇者として覚醒する。それが原作の流れ。
(けどすでに原作ルートなんて崩れてんだけどな)
原作ではナクルが黒い靄に拘束されているはずだが、現状その役割を担っているのが蔦絵である。
それは恐らくナクルと蔦絵との間に、確かな絆が生まれたことによる変化なのかもしれない。今では二人は本当に仲の良い姉妹のようで、見ていて微笑ましささえ覚えるほどだ。
そんな原作とは違う関係だったからこそ生まれた別ルートなのだろう。
それにここには沖長や、あの赤髪もやってきている。どんな結末になるかは分からないが、すでに原作とはかけ離れたものになるだろうことは予想していた。
だがそれでも沖長のやることは変わらない。
何よりもナクルの命を守ること。そしてもちろん蔦絵の死というバッドエンドのフラグをへし折ることである。
(とはいえどうすっかなぁ。下手に近づいても蔦絵さんに攻撃できないし、何よりも彼女を攻撃して何とかなるもんなのか?)
現在蔦絵には意識がないように思える。一応声をかけて何がしかの反応を期待したが空振りに終わった。
(それにだ。アイツが邪魔ってこともあるしな)
今もなお、妙なエネルギー弾を駆使して蔦絵と戦っている赤髪。これまで姿を見せなかったくせに、何で今頃になってと思うが、そんなことは一段落した後にでも考えるべきことか。
赤髪のエネルギー弾は結構威力があった。四年前は、子供を吹き飛ばすほどの威力があったし、あれから成長しているとすれば脅威的だろう。
ただしまともに受けたはずの蔦絵には傷一つ見当たらない。ということは思ったほど威力はないのか、単に蔦絵の防御力が高いのか、あるいは……。
「オキくん……蔦絵ちゃん、大丈夫ッスよね?」
不安そうに尋ねてくるナクルの身体は震えている。そんな彼女の頭をそっと撫でた。
「大丈夫。蔦絵さんは師範代だぞ。誰よりもあの人の強さを知っているのは俺たちだろ?」
修練の時に嫌というほど痛感させられている蔦絵の強さ。戦車とか持って来なければ勝てないのではと思うくらいにデタラメな人なのだ。
「それに必ず俺が蔦絵さんを助ける。だから安心してお前はここに隠れろ、いいな?」
「え? 一人で行くんスか? あ、危ないッスよ!」
「これでも俺の身体が頑丈だって知ってるだろ?」
「それは……そうッスけど……」
「いいか? ナクルはここにいてくれ」
「……はいッス」
了承を得たところで、沖長はゆっくりとその場から動き出す。
岩と岩の間を素早く身を隠しながら移動し、蔦絵との距離を縮めていく。幸い蔦絵の攻撃は今も赤髪に向かっている。そう考えれば赤髪がいて良かったとも思える。
この隙にできるだけ近づいて様子を窺い、何と攻略法を見つけることに専念するのだ。
(……大分近づけたな。ここからなら千本も届くけど……)
かといって妖魔にも大して効かなかったものが、ボスみたいな存在である蔦絵に効果あるとは到底思えない、恐らく牽制くらいにしかならないだろう。
「くらいやがれっ! ――《超絶爆熱連撃波》ぁぁぁぁっ!」
力士の張り手のように、両手を何度も押し出す仕草をする度に、その手からエネルギー弾が放たれていく。
(アイツ……恥ずかしくないのか?)
ノリノリといった感じで、将来黒歴史になりそうな技名を叫んでいる赤髪。確かに厨二病患者ならば喜々とするだろうが、それなりに落ち着いた精神の持ち主であれば、見ているだけでこちらが何だか恥ずかしくなる。
しかもそれで相手を仕留め切れるならば良いが、触手のように細長く形を変えた黒い靄が、簡単にエネルギー弾を払い飛ばしている。
「くっ! 調子に乗りやがって! この俺を舐めるなよっ!」
すると赤髪が両手を天に掲げると、その先にエネルギー弾が現れ徐々に膨れ上がっていく。
「アハハハハハ! これなら一溜まりもあるまい! なぁに、殺しはしねえよ! 蔦絵、お前もこの俺が救ってやる! だから大人しく俺のもんになりぶべぃっ!?」
直後、赤髪の背後からそっと伸びてきた触手が攻撃し、赤髪をそのまま前方へと吹き飛ばし、さらに飛んできた赤髪をもう一本の触手でバットを振るうようにして殴りつけた。
そして赤髪はそのまま面白いように空を飛んでいき、戦域から離脱していった。
(ナイスホームラン……てか、戦闘中にいろいろ喋り過ぎだっての)
何だか変身シーンの途中で攻撃をされた感があって少し同情したが、警戒もせずにベラベラ喋っていたアイツが悪いので当然の結果だろう。
とはいえこれで時間稼ぎ役がいなくなったのも事実。
それまで赤髪に向けられていた意識が別方向へと向けられる。沖長かナクルか、探すように身体の向きを変えていた。
(当然今度は俺たちが標的になるわな。さて……ん?)
注目したのは、先ほどまで赤髪がいた場所。その上空にはいまだ浮かんでいるエネルギーの塊があった。ただし徐々に小さくなっている。ということはあのままだと自然消滅するだろう。
(……! 試してみるか)
あることを思いつき、赤髪が立っていた岩の傍まで来ると、再びエネルギーの塊に視線を向ける。
(――回収!)
直後、そこにあったエネルギーの塊がパッと消失した。
すかさず《アイテムボックス》を確認すると――。
311
お気に入りに追加
1,460
あなたにおすすめの小説

一人だけ竜が宿っていた説。~異世界召喚されてすぐに逃げました~
十本スイ
ファンタジー
ある日、異世界に召喚された主人公――大森星馬は、自身の中に何かが宿っていることに気づく。驚くことにその正体は神とも呼ばれた竜だった。そのせいか絶大な力を持つことになった星馬は、召喚した者たちに好き勝手に使われるのが嫌で、自由を求めて一人その場から逃げたのである。そうして異世界を満喫しようと、自分に憑依した竜と楽しく会話しつつ旅をする。しかし世の中は乱世を迎えており、星馬も徐々に巻き込まれていくが……。

勇者の隣に住んでいただけの村人の話。
カモミール
ファンタジー
とある村に住んでいた英雄にあこがれて勇者を目指すレオという少年がいた。
だが、勇者に選ばれたのはレオの幼馴染である少女ソフィだった。
その事実にレオは打ちのめされ、自堕落な生活を送ることになる。
だがそんなある日、勇者となったソフィが死んだという知らせが届き…?
才能のない村びとである少年が、幼馴染で、好きな人でもあった勇者の少女を救うために勇気を出す物語。

これダメなクラス召喚だわ!物を掌握するチートスキルで自由気ままな異世界旅
聖斗煉
ファンタジー
クラス全体で異世界に呼び出された高校生の主人公が魔王軍と戦うように懇願される。しかし、主人公にはしょっぱい能力しか与えられなかった。ところがである。実は能力は騙されて弱いものと思い込まされていた。ダンジョンに閉じ込められて死にかけたときに、本当は物を掌握するスキルだったことを知るーー。

家の庭にレアドロップダンジョンが生えた~神話級のアイテムを使って普通のダンジョンで無双します~
芦屋貴緒
ファンタジー
売れないイラストレーターである里見司(さとみつかさ)の家にダンジョンが生えた。
駆除業者も呼ぶことができない金欠ぶりに「ダンジョンで手に入れたものを売ればいいのでは?」と考え潜り始める。
だがそのダンジョンで手に入るアイテムは全て他人に譲渡できないものだったのだ。
彼が財宝を鑑定すると驚愕の事実が判明する。
経験値も金にもならないこのダンジョン。
しかし手に入るものは全て高ランクのダンジョンでも入手困難なレアアイテムばかり。
――じゃあ、アイテムの力で強くなって普通のダンジョンで稼げばよくない?

アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !
本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。
主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。
その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。
そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。
主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。
ハーレム要素はしばらくありません。
ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス
於田縫紀
ファンタジー
雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。
場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。

集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!
七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」
その天使の言葉は善意からなのか?
異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか?
そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。
ただし、その扱いが難しいものだった。
転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。
基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。
○○○「これは私とのラブストーリーなの!」
主人公「いや、それは違うな」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる