7 / 28
6
しおりを挟む
前世の記憶が目覚めてからしばらく経ち、ようやく念願の休日がやってきた。
父は休日出勤ということで勤め先の学校へと向かい、琴乃も友達と約束があるということで午前十時頃に出かけて行った。
家に残されたのは悟円と母。ちなみに母は午前中に行うべき家事を終わらせると、そのままリビングのテーブルで、パソコンを広げて翻訳の仕事をし始めた。
普段なら休日ても、常に傍には姉がいて一人の時間というものはほとんどないが、今日は正真正銘の自由を満喫できる。この瞬間を悟円は待ち望んでいたのだ。
(ようやくいろいろ試せるしな!)
自室の中央に立ちながら、悟円は一週間前からちょっとずつ整理してきた膨大な記憶情報を、改めて確認していく。
(うん、うん……やっぱりこの知識量は凄いや!)
今、悟円の脳内には、様々な記憶で溢れている。それは悟円自身が経験したものではない。いや、厳密に言うと経験したであろう記憶なのだが、それは悟円であって悟円ではない。
とまあ、難しいことはともかくとして、悟円は記憶に従いながら自然体のまま両手を胸の前まで上げる。合掌し深呼吸を行い、目を閉じて〝あることを〟イメージする。
するとどうだろうか、ぼんやりとだが確実に、悟円の全身から淡い山吹色の輝きが漏れ出てきた。何か特殊な装置を身に着けているわけではない。その光は明らかに悟円の身体から溢れていた。
閉じていた目をゆっくり開けて、悟円は二ッと笑みを浮かべる。
「よし、マジでできたぞ――――気の放出!」
そして今度は右手だけを前方へかざす。その先にあるのは小さな丸テーブルで、その上にはティッシュ箱が縦に置かれている。
右手に意識を集中すると、全身の光が右手の先へと収束していく。それが徐々に塊になっていき球体へと姿を変える。
「――はっ!」
腹に力を入れて声を出した直後、光の球体が前方へと飛んでいく。そのままティッシュ箱に当たると、グラグラと揺れてパタリと倒れた。
「お、おお! これもマジでできた、気弾!」
悟円は見事に思い描いていたことができたことに喜びはしゃぐ。
するとそこへ、急に扉が開き――。
「どうしたの、ごーちゃん? おっきな声なんか出して?」
「お、お母さん!? あ、いや……えっと……ヒ、ヒーローのマネをしてて……うるさかったらごめんなさい」
「あら、そうだったのねぇ。ふふふ、ちょっとくらいはいいけど、あまり飛んだり走ったりはしちゃダメよぉ」
「う、うん、気を付けるよ!」
素直な悟円に、ニッコリと笑みを返した母は、そのまま扉を静かに閉めた。
(ふぅ……ついついはしゃいじゃったなぁ。バレないように気を付けないと)
もしバレたら絶対に変に思われる。下手をすれば拒絶も……。考えたくはないが、できる限りバレないように努めることにしよう。
しかし何故、悟円にこんなアニメや漫画にしかないような能力が備わっているのか疑問に思うだろう。
この世界は平和な日本で、今したような魔法のような行為がありふれているわけがないはずなのだ。
それなのに悟円が、こんなふうに〝気〟を扱えるのには当然理由がある。
そしてそれこそ、転生する時に女神に授かった特典なのだ。
とはいっても〝気を扱う才能〟というわけではない。
あの時、悟円が女神に願った特典は――。
――『魂の知識』――
女神から聞いた、自分を形成する魂の性質。百回以上も連続で人種として生まれ、理不尽な死を遂げたこと。
悟円は思ったのだ。きっと自分の前世たちは、満足いく人生を謳歌できなかったはずだと。
何せ各々が三十年も生きられずに死んでいるのだ。大きな夢を描いた者もいただろう。結婚もしていたかもしれない。大事なモノを守れなかったかもしれない。誰もがきっと遺恨を残したはず。
だから悟円は、そんな者たちの思いや知識を背負いたいと。次の生で、それらを活用し大往生することができれば、志半ばで散った者たちへの慰めにもなるのではないかと。
女神は驚いたが、それは面白い願いだとも口にしていた。
それに悟円にも打算はあった。それらの知識があれば、どんな世界でも順応し、強く生きることができるのではないかと。
知識とは武器そのものだ。活用次第で剣にも盾にもなる。何せ聞くところによると、様々な世界で生きてきた魂の知識なのだ。中には特殊な力を有した者だっていたかもしれない。
もしそれらの力を扱える知識があれば、今度こそ理不尽なことを乗り越えることだってできるかもしれない。
そうして『魂の知識』を特典として授かり転生したというわけだ。
あの日、一週間前に一気に知識を得ようとして、その勢いで知恵熱を出して倒れてしまったが、その中には『気の達人』としての記憶があったのだ。
だからできれば早く試してみたかった。もし使えるなら、これほど使い勝手の良い能力はないと知識にあったから。
この世界にルールというものがあって、気とか魔力といったファンタジーな能力が使えない可能性もあったが、こうして実際に試して使えたことが嬉しかった。だからつい子供のように喜んでしまったというわけである。
「とはいっても、まだまだへなちょこだよなぁ。前の僕ならあれくらいの箱なら消滅させることもできたみたいだし」
どうやら遥かに前の人生ではあるが、そこは気を扱う者が別段珍しくもない世界であり、そこで自分は『闘士』と呼ばれる存在で、必死に自らを鍛え名を残すために奮闘していたようだ。
その理由は、幼くして亡くなった両親。彼らが死ぬ前、最強の『闘士』になった自分を見たいと言っていたことを思い出し、その願いを叶えるために強さを求めていた。
そして実直に鍛錬した結果、達人レベルと呼ばれるまでになるが、そんな自分の功績を妬んだ者に毒殺されてしまうという悲惨な最期を迎えている。
あと少しで最強の名に手が届いたかもしれないという矢先の出来事だったらしい。だから本来なら、本気で気を放出すれば団地ごと吹き飛ばすことだって可能らしいが、残念ながら今は、初期ということで箱に当てて倒すくらいが関の山。
実際授かったのは〝経験値〟ではなく知識だ。つまり料理でいえば魚の捌き方は知っていても、それでいきなりスムーズに包丁を使ってプロみたいに捌けるかといえばそうではない。
何せ肉体的、精神的鍛練も何もしていないのだ。いきなり達人のような行動ができるわけがない。
ただ、悟円はそれを願ったのだ。最初から最強なんてつまらない。素質がゼロというのもつまらない。努力すればそれなりに報われるような優しい世界を望んだのだ。
だからまずは力を使えた事実が嬉しいし、まだ弱いならこれから鍛えていけばいいだけ。それこそ本当の自分の力だと思っているから。
(まあ、まだ試したいことなんて山ほどあるけど)
何せ記憶の中には、もっと面白そうな知識があるのだ。できれば全員分の知識を活用したいと思っている。そのためには……。
(長生きしないとな……今度こそ)
そう決意し、まずは一つずつ習得していこうと、気の訓練を再開したのである。
父は休日出勤ということで勤め先の学校へと向かい、琴乃も友達と約束があるということで午前十時頃に出かけて行った。
家に残されたのは悟円と母。ちなみに母は午前中に行うべき家事を終わらせると、そのままリビングのテーブルで、パソコンを広げて翻訳の仕事をし始めた。
普段なら休日ても、常に傍には姉がいて一人の時間というものはほとんどないが、今日は正真正銘の自由を満喫できる。この瞬間を悟円は待ち望んでいたのだ。
(ようやくいろいろ試せるしな!)
自室の中央に立ちながら、悟円は一週間前からちょっとずつ整理してきた膨大な記憶情報を、改めて確認していく。
(うん、うん……やっぱりこの知識量は凄いや!)
今、悟円の脳内には、様々な記憶で溢れている。それは悟円自身が経験したものではない。いや、厳密に言うと経験したであろう記憶なのだが、それは悟円であって悟円ではない。
とまあ、難しいことはともかくとして、悟円は記憶に従いながら自然体のまま両手を胸の前まで上げる。合掌し深呼吸を行い、目を閉じて〝あることを〟イメージする。
するとどうだろうか、ぼんやりとだが確実に、悟円の全身から淡い山吹色の輝きが漏れ出てきた。何か特殊な装置を身に着けているわけではない。その光は明らかに悟円の身体から溢れていた。
閉じていた目をゆっくり開けて、悟円は二ッと笑みを浮かべる。
「よし、マジでできたぞ――――気の放出!」
そして今度は右手だけを前方へかざす。その先にあるのは小さな丸テーブルで、その上にはティッシュ箱が縦に置かれている。
右手に意識を集中すると、全身の光が右手の先へと収束していく。それが徐々に塊になっていき球体へと姿を変える。
「――はっ!」
腹に力を入れて声を出した直後、光の球体が前方へと飛んでいく。そのままティッシュ箱に当たると、グラグラと揺れてパタリと倒れた。
「お、おお! これもマジでできた、気弾!」
悟円は見事に思い描いていたことができたことに喜びはしゃぐ。
するとそこへ、急に扉が開き――。
「どうしたの、ごーちゃん? おっきな声なんか出して?」
「お、お母さん!? あ、いや……えっと……ヒ、ヒーローのマネをしてて……うるさかったらごめんなさい」
「あら、そうだったのねぇ。ふふふ、ちょっとくらいはいいけど、あまり飛んだり走ったりはしちゃダメよぉ」
「う、うん、気を付けるよ!」
素直な悟円に、ニッコリと笑みを返した母は、そのまま扉を静かに閉めた。
(ふぅ……ついついはしゃいじゃったなぁ。バレないように気を付けないと)
もしバレたら絶対に変に思われる。下手をすれば拒絶も……。考えたくはないが、できる限りバレないように努めることにしよう。
しかし何故、悟円にこんなアニメや漫画にしかないような能力が備わっているのか疑問に思うだろう。
この世界は平和な日本で、今したような魔法のような行為がありふれているわけがないはずなのだ。
それなのに悟円が、こんなふうに〝気〟を扱えるのには当然理由がある。
そしてそれこそ、転生する時に女神に授かった特典なのだ。
とはいっても〝気を扱う才能〟というわけではない。
あの時、悟円が女神に願った特典は――。
――『魂の知識』――
女神から聞いた、自分を形成する魂の性質。百回以上も連続で人種として生まれ、理不尽な死を遂げたこと。
悟円は思ったのだ。きっと自分の前世たちは、満足いく人生を謳歌できなかったはずだと。
何せ各々が三十年も生きられずに死んでいるのだ。大きな夢を描いた者もいただろう。結婚もしていたかもしれない。大事なモノを守れなかったかもしれない。誰もがきっと遺恨を残したはず。
だから悟円は、そんな者たちの思いや知識を背負いたいと。次の生で、それらを活用し大往生することができれば、志半ばで散った者たちへの慰めにもなるのではないかと。
女神は驚いたが、それは面白い願いだとも口にしていた。
それに悟円にも打算はあった。それらの知識があれば、どんな世界でも順応し、強く生きることができるのではないかと。
知識とは武器そのものだ。活用次第で剣にも盾にもなる。何せ聞くところによると、様々な世界で生きてきた魂の知識なのだ。中には特殊な力を有した者だっていたかもしれない。
もしそれらの力を扱える知識があれば、今度こそ理不尽なことを乗り越えることだってできるかもしれない。
そうして『魂の知識』を特典として授かり転生したというわけだ。
あの日、一週間前に一気に知識を得ようとして、その勢いで知恵熱を出して倒れてしまったが、その中には『気の達人』としての記憶があったのだ。
だからできれば早く試してみたかった。もし使えるなら、これほど使い勝手の良い能力はないと知識にあったから。
この世界にルールというものがあって、気とか魔力といったファンタジーな能力が使えない可能性もあったが、こうして実際に試して使えたことが嬉しかった。だからつい子供のように喜んでしまったというわけである。
「とはいっても、まだまだへなちょこだよなぁ。前の僕ならあれくらいの箱なら消滅させることもできたみたいだし」
どうやら遥かに前の人生ではあるが、そこは気を扱う者が別段珍しくもない世界であり、そこで自分は『闘士』と呼ばれる存在で、必死に自らを鍛え名を残すために奮闘していたようだ。
その理由は、幼くして亡くなった両親。彼らが死ぬ前、最強の『闘士』になった自分を見たいと言っていたことを思い出し、その願いを叶えるために強さを求めていた。
そして実直に鍛錬した結果、達人レベルと呼ばれるまでになるが、そんな自分の功績を妬んだ者に毒殺されてしまうという悲惨な最期を迎えている。
あと少しで最強の名に手が届いたかもしれないという矢先の出来事だったらしい。だから本来なら、本気で気を放出すれば団地ごと吹き飛ばすことだって可能らしいが、残念ながら今は、初期ということで箱に当てて倒すくらいが関の山。
実際授かったのは〝経験値〟ではなく知識だ。つまり料理でいえば魚の捌き方は知っていても、それでいきなりスムーズに包丁を使ってプロみたいに捌けるかといえばそうではない。
何せ肉体的、精神的鍛練も何もしていないのだ。いきなり達人のような行動ができるわけがない。
ただ、悟円はそれを願ったのだ。最初から最強なんてつまらない。素質がゼロというのもつまらない。努力すればそれなりに報われるような優しい世界を望んだのだ。
だからまずは力を使えた事実が嬉しいし、まだ弱いならこれから鍛えていけばいいだけ。それこそ本当の自分の力だと思っているから。
(まあ、まだ試したいことなんて山ほどあるけど)
何せ記憶の中には、もっと面白そうな知識があるのだ。できれば全員分の知識を活用したいと思っている。そのためには……。
(長生きしないとな……今度こそ)
そう決意し、まずは一つずつ習得していこうと、気の訓練を再開したのである。
10
お気に入りに追加
42
あなたにおすすめの小説

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

一人だけ竜が宿っていた説。~異世界召喚されてすぐに逃げました~
十本スイ
ファンタジー
ある日、異世界に召喚された主人公――大森星馬は、自身の中に何かが宿っていることに気づく。驚くことにその正体は神とも呼ばれた竜だった。そのせいか絶大な力を持つことになった星馬は、召喚した者たちに好き勝手に使われるのが嫌で、自由を求めて一人その場から逃げたのである。そうして異世界を満喫しようと、自分に憑依した竜と楽しく会話しつつ旅をする。しかし世の中は乱世を迎えており、星馬も徐々に巻き込まれていくが……。

母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
*****************************
***毎日更新しています。よろしくお願いいたします。***
*****************************
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

異世界転生は、0歳からがいいよね
八時
ファンタジー
転生小説好きの少年が神様のおっちょこちょいで異世界転生してしまった。
神様からのギフト(チート能力)で無双します。
初めてなので誤字があったらすいません。
自由気ままに投稿していきます。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる