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184:ちゅ、以外のキス。
しおりを挟むテオ様からレジナルドとミーシャのキスシーンを見た、と教えられた日からちょこちょこ様子見をしていました。
二ヶ月ほど。
二人とも、とても楽しそうに、ほっぺにちゅ! をしているのを見かけます。ですが、なかなか口同士は目撃出来なかったのです。
ところが! つい、先程目撃したのです!
木陰に隠れて、二人で唇を突き出して、ちょっとお間抜けな顔で、むちゅっ! っとしていたのですっ!
「…………端的に言って、可愛いわね」
「はい。可愛いですね」
「ザラ的には? 止める?」
「……ミーシャからしている時は全力で止めます。セオドリック殿下は、何か言われていますか?」
テオ様は、スカーレットの唇を護ることしか考えていませんので、無視で大丈夫です。
「んー……ザラは見守っててあげて。レジナルドと話してみるわ」
「はい、かしこまりました。お任せして申し訳ございません」
二人とも、むちゅっ! をしたあとは、幸せそうに笑っていたから、なんとも言えないのよねぇ。
夜、レジナルドが眠る前に、ミーシャとのキスのことを聞きました。
レジナルド曰く、キスは好きな人同士がするものだ、と。テオ様と私も良くしている、と。
「ミーシャとわたしは、こいびとなのです」
「おひょぉぉ……」
「おい、それはどんな感情の声なんだ?」
「テオ様、煩いです」
「んなぁ⁉」
レジナルドは、ミーシャとラブラブな恋人、とのことでした。
恐るべし三歳児です。
取り敢えず、止めなさい、と言っても止めそうにもありませんし、ルールを設けることにしました。
「ちゅ、と触れるだけ、と約束ですよ」
「はい! ははうえ」
「なぁに?」
「ちゅ、いがいにも、あるのですか?」
「……」
……墓穴をザックザクのボッコボコに掘りました。
「ちゅ、以外は、大人と認められる年齢になるまでは、駄目です。もしこっそりとしたら……」
「っ…………したら?」
レジナルドが、眉毛をしゅんと下げ、目を大きく見開いて、ぷるぷるとこちらを見つめてきます。
かわいいぃぃぃぃです!
あと、何も考えていなかったので、こっそりとしたら、どうしましょうね?
「ハァ…………輝く星よ」
「はい、ちちうえ。なんでしょうか?」
「もし、触れるだけのキス以外をした場合、ミーシャをお前から引き離す。私は、お前を危険な男だと判断する。何の責任も持てない、年齢で、誰かを囲えると思うな」
「きけん……」
「お前にはまだ難しい言葉だったな?」
「はい」
「書面にして明日渡す。理解できるようになったら、また話し合おう。それまでは、何があろうとも許しはしない」
テオ様がビシッと言ってくださいました。
まさかの格好良さです。
ちょっと惚れ直しました。
しょんぼりレジナルドを寝かし付けて、主寝室に戻り、テオ様にお礼を言うと、ちょっと誇らしそうな顔をされたので、クスクスと笑いが漏れてしまいました。
格好良くて、可愛らしくて、なんて素敵な旦那様なのでしょう。
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